特別区

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東京23区 から転送)

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東京特別区のデータ[1]
日本
地方 関東地方
都道府県 東京都
面積 621.81km²
(2007年6月1日)
推計人口 8,664,002
(2007年12月1日)

特別区(とくべつく)とは、日本においては地方自治法第281条第1項に規定する「」である。以下、日本の特別区について記す。


目次

[編集] 特別区と市の相違点

特別区は、基本的には基礎的自治体である「市町村」に準ずるものとされ(地方自治法第281条の2第2項・第283条)、「市」の所掌する行政事務に準じた行政権限が付与されている(同法第281条第2項・第283条)。

しかし特別区は、前述の通り、「法律または政令により都が所掌すべきと定めたれた事務」、および、「市町村が処理するものとされている事務のうち、人口が高度に集中する大都市地域における行政の一体性及び統一性の確保の観点から当該区域を通じて都が一体的に処理することが必要であると認められる事務」を処理することができない(同法第281条第2項・第281条の2第1項)。

具体的には、特別区は「上下水道」・「消防」などの事務に関しては単独で行うことができず、特別区の連合体としての「都」が行っている(水道法第49条、下水道法第42条、消防組織法第26条ないし第28条)。また、都市計画や建築確認についても一定規模以上のものについては、法令により都に権限が留保され、都が直接事務を行っている。なお、従来は東京都の行政機関である「東京都清掃局」がこの地域の清掃事務を統一的に行っていたが、2000年4月1日に各特別区および東京23区清掃一部事務組合に移管されている。そのほか、他の大規模な政令指定都市が通常行っている事務・事業(都営地下鉄及び都営バスの運営、東京メトロへの出資、都立病院の運営、公立大学の設置、公営住宅の設置、霊園・火葬場設置など)も東京都がそのほとんどを行っている。都及び特別区の事務の処理については、都と特別区及び特別区相互の間の連絡調整を図るために設置された「都区協議会」によって協議され(同法第282条の2)、都と各特別区の相互間で調整を図っている。

その一方、特別区は政令指定都市中核市・その他特に政令で指定された相当な規模をもつ市でなければできない行政事務のひとつである、「保健所の設置および運営」を行う責務を有する(地域保険法第5条第1項。保健所政令市参照。)など、所掌する行政事務の一部において、通常の市町村とは大きく異なった扱いがなされている。

税制面でも、事務事業の特例に対応した特別の制度が存在する。通常であれば、市町村税である都民税(市町村民税法人相当分)、固定資産税、特別土地保有税、事業所税、都市計画税は都税となっている。このうち、市町村民税(法人分)、固定資産税、特別土地保有税は、「都区財政調整制度」(地方自治法第282条)により、財政調整の原資となり、都と特別区とで協議の上、都条例で配分割合を決め、特別区の財源不足額に応じて、財源調整交付金として各特別区に交付される。このほか、国有提供所在地等所在市町村交付金、国有資産等所在市町村交付金、特別とん譲与税は、通常は市町村に交付されるが、特別区の区域においては都の収入となる。また、都市計画税を原資とした都から特別区への補助金として、都市計画交付金がある。地方交付税制度上も、都と特別区の区域については、両者の基準財政需要額と基準財政収入額を算定した上で、道府県分と大都市分として合算して算定(合算特例)されることになっている。 他に、職員の採用制度にも特徴がある。ほとんどの職員採用を各区役所等ごとに行うのではなく、全区からなる一部事務組合である「特別区人事・厚生事務組合」のもとに設置された「特別区人事委員会」で一括して行っているのも特徴である(同委員会実施の採用試験に合格した者につき、各区役所等が面接などを行い、採用者を決定する。この点、国家公務員国立大学法人等の採用手法と同様である)。

この「特別区」制度の特殊性は、旧東京府と旧東京市が、旧東京都制の施行に伴って合併し、東京都が設置されるに至ったことに起因する(旧東京都制参照。地方自治法における特別区の規定は、この東京都制における区の制度を手直ししたうえで承継したものであり、同法制定の後幾たびもの改正を経て、現在に至っている。したがって今後、東京以外にも特別区が誕生する可能性もあるわけであり、事実、大阪市大阪府など、 合併話が浮上した地域もある)。そして、現行の地方自治法における「特別区」は、「普通地方公共団体」である市町村に準ずる存在であり、「基礎的自治体」としての性格を有するものとされてはいるが(地方自治法第281条の2第2項)、他方「旧東京市」としての地位を承継した「東京都」もまた、「特別区」を包括する広域自治体の性格を有するだけでなく(地方自治法第281条第1項前段参照)、限定的ながらも、特別区の存する区域における「基礎的自治体」としての一面を併せ持っている(地方自治法第281条第1項後段参照)。そのため、特別区は自治権限こそ年を経るごとに拡大しているものの、未だ普通地方公共団体としての法的地位を完全に獲得するに至っておらず、いまもなお「東京都制」の影響、つまり「東京都」(=旧東京市)の内部機関としての位置付けを脱しきれていないのである(特別区の制度が、地方自治法において、市町村と同じ第2編(普通地方公共団体)にではなく、普通地方公共団体の機関(財産区事務組合など)を定める第3編(特別地方公共団体)に規定されているのも、そのためである)。

なお、行政以外の面でも、特別区と市町村とで異なった扱いをする例がある。社会人野球都市対抗大会も、23特別区は各チームのホームタウンの特別区の名前ではなく、一律「東京都代表」という形で出場している(その他の市町村はそれぞれのホームタウンの自治体名の代表として参加している)。

[編集] 区長公選制

1947年に施行された地方自治法では当初、通常の市町村と同様に特別区の区長も公選とされていた。東京都の区においては、1946年9月の東京都制改正によって従来東京都長官官吏である書記官をもって任命するとしていた区長が区住民によって公選されるものに改められており、それが地方自治法下の特別区の区長にも引き継がれた。しかし1952年の地方自治法改正によって特別区の独立性の制限と都への従属の強化が図られた。区長公選制も廃止されて、区長は区議会が都知事の同意を得て選任することとされた(これを選任制と呼んだ)。

これに関連して、渋谷区長選任贈収賄事件における刑事訴訟において、1963年3月27日最高裁判所大法廷は、特別区は憲法93条2項の地方公共団体として認めることはできないとして、区長の公選制を認めないことが憲法に反しないという判断を示した。

その後、自治権の拡充と独立性の強化を求める区の動きや美濃部都政下の住民運動の活発化、さらに区議会での区長選任が機能しないことが続いたことなどから1974年に地方自治法が改正されて1975年から区長公選制が復活した。

[編集] 英訳表記

特別区の「」は英語で ward または city という。また、日本語のローマ字表記そのままに ku と表記する例もある。

区役所」の英訳としては city officecity hall や、ward officeward hall などが用いられる。

2007年現在において、東京都の全ての特別区は cityを公式に使用している。これは地方分権運動を推進しと同等であることを主張するため、また wardという語が英語を母語とする人には「独房」や「病棟」を連想させることが多いこと、などがその背景にある。よって、「区役所」の意味では、「市役所」と同じcity office、city hall(機関としての表記はcity government)などが用いられる。

公式サイトのドメインは www.city.chiyoda.tokyo.jp多摩地域の市と同じ表記となる。道路標識など公的なものの一部には wardやkuを使用しているものも多いが、これは設置された時期が古いためと考えられる。

因みに、大井競馬にかつて存在した重賞競走ワード賞は副賞が特別区競馬組合賞であることから制定された。由来は「区」の英語読みだった(正確な発音は「ウォード」のほうが近い)。

[編集] 特別区の一覧

総称で「東京23区」と呼ぶことが多い。また国会議事堂政府機関大企業の本社、証券市場などが集中しているコード番号3番までの千代田・中央・港の3区を都心3区、それにコード番号5番までの新宿、文京の両区を加えて都心5区と呼ぶこともある。自治体コード8番までの新宿区の旧淀橋区(南豊島郡)を除き北区の一部が東京市15区であり、その周りの町村が、後に吸収されて今の広さになった。

明治時代は、明治通りの内側が東京市であり、外側は南豊島郡渋谷村など町村であった。しかし、麻布区広尾のみ明治通りの内側でありながら、後に渋谷村になった。

1932年、コード番号9番以降の、周辺82町村が編入される。これに伴い、いわゆる大東京市が成立。この枠が基本となる。

東京23区の人口は、1965年に約884万人(国勢調査人口)で最大となった後、郊外化で減少に転じ、特にバブル景気に伴う地価の高騰によって1990年代には800万人を割り込んだ(参照)。その後は都心回帰現象などにより、現在では約864万人(2007年7月1日推計人口)にまで反転増加し、東京都の人口の67.6%を占めるに至っている。なお、昼間人口ではバブル景気期に約1129万人で最大となり、失われた10年の間は減少していたが、その後また増加してバブル期並みとなっている(参照)。

都心の区は、主に中心業務地区に利用されているため、居住地が少なく人口も少ない。また、地価が高いだけでなく、面積が狭いことも人口の少ない要因のひとつである。周辺の区ほど人口が多いが、面積最大の大田区より面積第2位の世田谷区の方が人口は多く、(大田区は羽田空港の沖合展開による埋め立ての結果世田谷区を抜き最大の区となった)面積第4位の練馬区は人口第2位である。東京湾沿岸の区は、東京港港湾施設や広大な工場・流通地区を持つため、内陸の周辺区よりも人口密度が低い。人口は2007年6月1日現在のものである。

  1. 千代田区(43,802人)
  2. 中央区(104,997人)
  3. 港区(205,196人)
  4. 新宿区(309,463人)
  5. 文京区(194,933人)
  6. 台東区(168,277人)
  7. 墨田区(237,433人)
  8. 江東区(436,337人)
  9. 品川区(353,887人)
  10. 目黒区(267,798人)
  11. 大田区(674,590人)
  12. 世田谷区(855,416人)
  13. 渋谷区(205,512人)
  14. 中野区(312,939人)
  15. 杉並区(534,981人)
  16. 豊島区(256,009人)
  17. 北区(330,646人)
  18. 荒川区(194,777人)
  19. 板橋区(529,059人)
  20. 練馬区(702,202人)
  21. 足立区(629,392人)
  22. 葛飾区(428,066人)
  23. 江戸川区(661,386人)

[編集] 所属未確定地

公有水面が埋め立てられて生じた土地については、行政上の所属が未確定の場合がある。

  • 東京高速道路及びその高架下(西銀座デパート等)- 皇居外濠、京橋川、汐留川を埋め立てて作られたものであるが、外濠は千代田区、中央区、汐留川は中央区と港区の境界線になっており、東京高速道路及びその高架下は区界の上に存在する。こうした経緯により、その行政上の所属は未確定のままである。
  • 中央防波堤内側埋立地、中央防波堤外側廃棄物処理場 - 大田区・江東区が帰属を主張し未確定となっている。

[編集] 特別区の電話番号について

また市外局番03は、狛江市調布市三鷹市も一部地域で使用されているが、06大阪市を中心とする地域とは異なり隣接都道府県には跨らない。

  • 東京都特別区の市内局番は1960年2月7日から3桁(それ以前は2桁。詳しくは日本における市外局番の変更を参照)であったが、対象となる電話加入者の急激な増加に対応しきれなくなってきたため、1988年2月8日から新規加入者を中心として段階的に5で始まる4桁のものが使い始められた。1991年1月1日からは、既存の3桁の市内局番の利用者についても、その前に3を加えた4桁に変更することで、全面的に4桁に切り替えられた。また、2003年ごろから4~6で始まる4桁が増えてきた。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 脚注

  1. ^ 東京都の統計

[編集] 外部リンク