西武有楽町線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
SeibuRailway mark.svg 西武有楽町線
構造上は“地下鉄”である
構造上は“地下鉄”である
路線総延長 2.6 km
軌間 1,067 mm
電圧 1,500 V(直流
複線区間 全線
停車場・施設・接続路線
KHSTa
飯能駅
LSTR
池袋線
hABZrg
豊島線
tSTRrg hKRZt tSTRq
都営大江戸線
0.0 SI06 練馬駅
tSTRrf hSTR
←都営大江戸線
hABZrf
←池袋線
hTUNNELa
tBHF
1.4 SI38 新桜台駅
tABZrg
東京地下鉄有楽町線副都心線
tBHF
2.6 SI37 小竹向原駅
tSTRrg tABZlr
東京地下鉄:有楽町線
tSTR
東京地下鉄:副都心線
tHST tSTRe
渋谷駅
tSTRe KHSTe
新木場駅
tSTRa
東急東横線
tHST
横浜駅
tSTR
横浜高速鉄道みなとみらい線
tKHSTe
元町・中華街駅

西武有楽町線(せいぶゆうらくちょうせん)は、東京都練馬区内の練馬駅 - 小竹向原駅間を結ぶ西武鉄道鉄道路線。ラインカラーは()柿色。

概要[編集]

西武唯一の地下路線(新桜台駅)
壁の黄色は地下鉄有楽町線のラインカラーに合わせていた開業当時の名残(新桜台駅)
小竹向原 - 練馬間が本路線(東京メトロ10000系の車内表示)

都市交通審議会(現在の交通政策審議会)の答申第10号にある8号線(有楽町線)の一部であり、西武池袋線東京地下鉄(東京メトロ)有楽町線副都心線を連絡している。「西武秩父線」と同様に「西武」を含めた「西武有楽町線」が正式な路線名であるが、これはこの都市交通審議会答申の8号線(有楽町線)の一部であることに由来し、東京地下鉄の「有楽町線」と区別するためのものであり、俗称ではない。

練馬駅構内以外は全区間が地下区間で、地下鉄乗り入れのために車内信号閉塞式 (ATC) を西武鉄道で唯一採用している。さらに、西武鉄道で唯一の全区間複線の路線でもある。起点は練馬駅であるが、列車運行上は小竹向原駅から練馬駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。

路線データ[編集]

運行形態[編集]

現在は本路線を介して飯能駅 - 新木場駅間(東京メトロ有楽町線)並びに飯能駅 - 元町・中華街駅間(副都心線東急東横線横浜高速鉄道みなとみらい線)で相互直通運転を行っており、専ら池袋線と東京メトロ線をつなぐ連絡線的な役割となっている。線内列車は設定されていない。小竹向原駅が起終点となる列車も上下の初電・終電各1往復のみで、それ以外の列車は東京メトロ線と直通運転を実施している。

列車種別は快速急行・急行(臨時)・快速・準急・各駅停車が以下の区間に設定されているが、本路線内は全列車が各駅に停車する(快速急行も本路線系統に限り練馬駅に停車する)。朝の最小運転間隔は2分、日中は毎時8本程度運転で内2本(概ね30分おき)が快速急行である。

  • 快速急行(日中運転)
    • 飯能駅/小手指駅 - 元町・中華街駅
  • 快速・準急(朝夕運転)
    • 飯能駅 - 元町・中華街駅
    • 飯能駅 - 新木場駅
    一部小手指駅、所沢駅始発・終着がある。
  • 各駅停車(終日運転)
    • 小手指駅 - 元町・中華街駅
    • 小手指駅 - 新木場駅
    他に清瀬駅、保谷駅、石神井公園駅、小竹向原駅、武蔵小杉駅、菊名駅、横浜駅始発・終着がある。

快速急行・快速・準急の全列車と一部の東京メトロ副都心線直通の各駅停車については小竹向原駅で種別変更を行う。

西武ドームへの観客輸送[編集]

西武ドームでの野球開催時に限り、新木場・渋谷方面からの西武球場前行が運行される。池袋線との直通運転を開始した1998年シーズンから東京メトロ有楽町線直通、2008年6月14日から副都心線直通が設定され、新木場・渋谷発の西武球場前行が運転されるようになった。2013年3月16日以降は、元町・中華街発の西武球場前行が設定され、横浜方面からの西武ドームアクセスが改善した。

以下の記述は2013年3月16日改正のダイヤに基づく。

  • 行き(西武球場前行き)の列車
    新木場発(平日ナイトゲーム開催日のみ)は所沢行きの各停を延長する形で1本、元町・中華街発は快速飯能行き(平日)、快速急行小手指行き(土曜・休日)の運転変更により、いずれも西武線内は快速としてデーゲーム開催日は2本、ナイトゲーム開催日は1本運転される。土曜・休日デーゲーム開催日の元町・中華街発2本のうち、1本目は東京地下鉄の車両、2本目は東京急行電鉄の車両の10両編成で運転される。ナイトゲーム開催日は新木場発、元町・中華街発ともに自社車両の10両編成となる。
  • 帰り(西武球場前発)の列車
    新木場行き(平日ナイトゲーム開催日のみ)は保谷始発の各停を延長する形で1本、元町・中華街行き(平日ナイトゲーム、土曜・休日デーゲーム開催日のみ)は平日は保谷始発の各停、土曜・休日は清瀬始発の各停を延長する形でそれぞれ1本設定されている。新木場行きは東京地下鉄の車両の10両編成、元町・中華街行きは東京急行電鉄または横浜高速鉄道の車両の8両編成である。

使用車両は「当線の使用車両」を参照。このうち自社車両である6000系で運転される場合は先頭車の前面にヘッドマークが装着されていることもある(埼玉西武ライオンズの球団ロゴマークのヘッドマークの使用が多いが、場合によっては埼玉西武ライオンズのチーム応援キャンペーンや埼玉西武ライオンズの人気選手の応援企画の特製ヘッドマークを掲出して運転されることもある。さらに、プロ野球オープン戦パ・リーグ公式戦開幕・オールスターゲームプレーオフ日本シリーズといった試合の開催時には、開催記念の特製ヘッドマークを掲出して運転されることもある)。

1998年の運行開始当初は夏休みゴールデンウィークなどの限られた期間中の野球開催日に新木場発の清瀬行を延長する形で下り2本だけの運転であったが、2001年頃のダイヤ改正から西武線の野球開催時の増発ダイヤに組み込まれ、西武ドームでの公式戦全試合やオープン戦などの野球開催時に上下数本が運行されるようになった。

なお、車両運用上の都合や折り返し時間の関係等により、本来のダイヤ上では東京地下鉄の車両で運転されるダイヤを西武鉄道の車両(6000系)に車種変更して運行されることがある。例として事前に小手指駅(車種変更をおこなう折り返し駅)で東京地下鉄の車両から西武の車両(6000系)に車両交換を実施し、本来の東京地下鉄の車両は小手指の車庫に入庫する(車種変更をおこなう折り返し駅によっては小手指または武蔵丘の車庫まで回送される)。車両交換後の西武鉄道の車両は所定の新木場行(または元町・中華街行)として運行、折り返し西武球場前行(延長運転による行先変更。この例だと本来の所沢行きからの変更)となり、同駅到着後に西所沢経由で小手指(または武蔵丘の車庫)へ回送となり、入れ替わりに本来の新木場・渋谷行き用に事前に車両交換した東京地下鉄の車両を所沢駅(本来の車両運用での折り返し駅)まで回送し、本来の運用に戻しての運行である。

1999年シーズンのオールスターゲーム開催時には当時西武ライオンズに所属していた松坂大輔(1本目)と松井稼頭央(2本目)の特製ヘッドマークが掲出された新木場発の西武球場前行が西武線内急行として2本運転された(地下鉄線内は各停、西武線内は新桜台、練馬、石神井公園、以後池袋線急行停車駅と同一)。

同様に西武ドームでの音楽ライブコンサートや主要イベント(「国際バラとガーデニングショウ」など)の開催時にも新木場発や元町・中華街発の西武球場前行が運転されることがある。

輸送障害時の全線運休措置[編集]

本路線の他池袋線・東京メトロ有楽町線・副都心線・東武東上線で大幅遅延が発生した場合は池袋線と東京メトロ線の直通運転が中止され、本路線は全線運休となる。本路線が“乗り入れ用連絡線”であるとはいえ、運行回復のために一路線がまるごと運休することは日本では稀である。唯一の途中駅・新桜台駅には長時間列車が来ないことになり、同駅の利用者は池袋線江古田駅(約0.6km)・桜台駅(約0.7km)あるいは小竹向原駅(約1.1km)の乗下車を強いられる。

使用車両[編集]

当線の保安装置の関係上、地下鉄乗り入れ対応車 (ATC) 以外の車両の運転ができない。

自社車両[編集]

本路線で使用される形式(東京メトロ10000系・7000系・西武6000系)
  • 6000系 - 全て10両編成。東京メトロ有楽町線(新木場方面)・副都心線(渋谷方面)いずれの直通列車にも使用。

乗り入れ車両[編集]

東京地下鉄(東京メトロ)

  • 7000系
    • 8両編成は副都心線直通列車のみ。10両編成は有楽町線・副都心線いずれの直通列車にも使用。
  • 10000系
    • 同上。但し8両編成は7000系8両編成の代走時に限る。

東京急行電鉄(東急)

横浜高速鉄道

  • Y500系
    • 全て8両編成。東急の8両編成と共通の運用。

過去の乗り入れ車両[編集]

歴史[編集]

1970年5月25日地方鉄道事業免許を取得し、その後工事を開始していたが、練馬付近での工事が遅れたため、小竹向原から当初設置計画のなかった新桜台までの区間を先行して開業させることになった[2]

1983年10月1日に開業した当初の営業区間が小竹向原 - 新桜台間であり、他の西武鉄道の路線と接続していなかったことから、帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)有楽町線の延伸区間のように扱われ、西武単独の駅でありながら、開業当初の新桜台駅構内のデザインや案内サインは営団仕様のもので統一した。

また、このときには西武鉄道では車両を保有せずに、帝都高速度交通営団に保守費用などを支払い、営団7000系電車10両編成1本を借り受けて運行をしていた。この時点では保安装置も営団ATCを使用し、列車無線装置も誘導無線装置を使用した。なお、乗務員に関しては営団職員の乗り入れは行わず、自社乗務員を配備し小竹向原駅で交代した。

1983年の部分開業から1998年の池袋線直通までは、日中1時間4本のサイクルダイヤであった。

年表[編集]

  • 1970年昭和45年)5月25日 - 練馬 - 向原(仮称)間の地方鉄道敷設免許取得
  • 1983年(昭和58年)10月1日 - 新桜台 - 小竹向原間(1.2km)開業。小竹向原駅より帝都高速度交通営団有楽町線との直通運転を開始する。
    • この時点では、当路線は西武鉄道の他路線と接続しておらず、営団車両のみで運行。
  • 1994年平成6年)12月7日 - 練馬 - 新桜台間(1.4km)、暫定的に下り線のみの単線で開業(練馬駅付近の高架化工事が遅れたため)。同日営業開始の営団有楽町線新線との直通運転実施。
    • この時点では練馬駅折り返しとされ、池袋線との直通は行われなかった。ただし線路自体は池袋線と接続されたため、自社車両(6000系)の使用を開始。
  • 1998年(平成10年)3月26日 - 練馬駅高架化工事の完成に伴い、練馬 - 新桜台間を複線化(全線複線化)、池袋線との直通運転を開始。
  • 2004年(平成16年)4月1日 - 営団改組により、直通運転先が東京地下鉄(東京メトロ)となる。
  • 2005年(平成17年)10月31日 - 乗り入れ先である池袋線及び東京メトロ有楽町線と合わせ、平日朝ラッシュ時間帯に女性専用車を導入。
  • 2008年(平成20年)6月14日 - 東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始。
  • 2011年(平成23年)10月4日 - 8時54分ごろ、小竹向原駅でコンクリート落下による信号ケーブル切断が発生し、17時過ぎまで運休。
  • 2013年(平成25年)3月16日 - 東京メトロ副都心線を介して東急東横線横浜高速鉄道みなとみらい線との相互直通運転開始。路線図で使用するラインカラーを紫色から池袋線と同じ柿色に変更(一部広告等では池袋線と区別するために紫色が使われる場合がある)。「快速急行」を新設(西武有楽町線内は各駅に停車)。
  • 2013年(平成25年)3月18日 - 平日における女性専用車の実施時間帯を拡大。

女性専用車[編集]

平日ダイヤにおいて、始発から9時30分まで小竹向原駅に発着する全ての有楽町線・副都心線直通列車の1号車が女性専用車となる。練馬方面行ならびに土休日ダイヤでは実施されない。女性客以外にも、小学6年生までの児童とその保護者、及び身体障害者とその付き添いの者についても女性専用車への乗車が認められている。ダイヤ乱れなどの不測の事態が発生すると、女性専用車の実施を中止することがある。実施区間は次の通り。

2013年(平成25年)3月15日までは、7時20分から9時20分まで小竹向原駅に発着する列車が女性専用車となっていたが、その翌日から副都心線が東急東横線・みなとみらい線との相互直通運転開始に伴い、相互直通運転実施事業者間での実施内容統一を図るため同年3月18日から現在の形になった。

駅一覧[編集]

駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 接続路線
SI06 練馬駅 - 0.0 西武鉄道池袋線飯能駅まで直通運転)・豊島線
都営地下鉄○ 大江戸線 (E-35)
SI38 新桜台駅 1.4 1.4  
SI37 小竹向原駅 1.2 2.6 東京地下鉄○ 有楽町線 (Y-06)(新木場駅まで直通運転
○ 副都心線 (F-06)(渋谷駅東急東横線経由みなとみらい線元町・中華街駅まで直通運転

その他[編集]

  • 以前は行き先によっては終電が早く、当時の営団地下鉄有楽町線内では、午後2時台に「最終 準急小手指行き」などと案内されていた。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 2012年9月10日から2013年3月15日まで、先行運用で西武鉄道に貸し出された5050系4000番台が有楽町線直通列車にも使用されていた。
  2. ^ 帝都高速度交通営団「東京地下鉄道有楽町線建設史」参照。
  3. ^ 西武線全駅で駅ナンバリングを導入します (PDF) - 西武鉄道、2012年4月25日閲覧。

関連項目[編集]