西武狭山線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

狭山線(さやません)は、西所沢駅から西武球場前駅間を結ぶ西武鉄道が運営する鉄道路線である。全線が埼玉県所沢市を走行する。

西所沢駅を出発する狭山線(2007年3月)

目次

[編集] 路線データ

[編集] 歴史

この路線は、現在の西武鉄道の前身である武蔵野鉄道によって1929年に開業した。戦時中不要不急線として休止となったが、戦後の1951年に復活した。1978年には終点の狭山湖駅(当時)付近にプロ野球球団の西武ライオンズの本拠地である西武ライオンズ球場(現・西武ドーム)が開設されることになり、西武球場へのアクセス路線として大改良が実施された。

  • 1929年昭和4年)5月1日 - 武蔵野鉄道山口線西所沢 - 村山公園(注1)間(4.8km)開業(直流1200V)
  • 1933年(昭和8年)3月1日 - 上山口駅(かみやまぐち)を山口貯水池駅に、村山公園駅を村山貯水池際駅に改称
  • 1941年(昭和16年)4月1日 - 山口貯水池駅を上山口駅に、村山貯水池際駅を村山駅に改称
  • 1944年(昭和19年)2月28日 - 西所沢 - 村山間休止
  • 1951年(昭和26年)10月7日 - 西所沢 - 狭山湖間再開、狭山線に改称。狭山湖駅移設(-0.3km)。気動車で運転再開(注2)。
  • 1952年(昭和27年)3月21日 - 再電化(直流1500V)
  • 1954年(昭和29年)10月10日 - 休止中の上山口駅と下山口駅(しもやまぐち)を廃止
  • 1976年(昭和51年)6月4日 - 下山口駅再開業
  • 1978年(昭和53年)11月30日 - 狭山湖駅移設 (-0.3km)
  • 1979年(昭和54年)3月25日 - 狭山湖駅を西武球場前駅に改称
(注1)村山公園駅は、村山貯水池際→村山→狭山湖→西武球場前と改称している(詳細は西武球場前駅も参照のこと)。
(注2)再開時に西所沢 - 村山公園間にあった上山口駅と下山口駅は復活しなかったが、1976年6月に下山口駅が復活した。上山口駅は1954年10月に休止されたまま廃止となっている。

[編集] 運転

通常は線内のみの折り返しで、日中は20分間隔、ラッシュ時は10分間隔で運転を行っている。車両は新101系4両編成で、場合によっては2両編成を2本連結した全車電動車の編成が入ることもある。首都圏では珍しく、終電の到着が午前0時前になる(終電が早い)路線である。

プロ野球開催日や各種イベント開催時の運転は以下のように行われる(2008年6月ダイヤ改正以降)。

池袋線からの直通列車
池袋から、各駅停車を始め準急・通勤準急(平日ナイター、下りのみ)・快速(土曜・休日の朝のみ、野球開催がない場合でも冬季を除いて運転)のほか、1998年3月26日からは東京地下鉄(東京メトロ)有楽町線新木場から、2008年6月14日からは副都心線渋谷から各駅停車や準急(平日ナイターのみ)も運転される。試合終了後も池袋行のほか有楽町線・副都心線直通列車が数本運転される。また、野球開催時には臨時特急「ドーム号」として1往復運転される。なお過去には渡辺美里のコンサートやイベント開催時にも臨時特急が運転されたことがある。
池袋からの直通列車は大半が各駅停車の保谷行、準急や快速は所沢行の延長運転で、また新木場・渋谷始発の清瀬行または所沢行も同じである。また、小手指行の列車でも西武球場前行に行先変更を行い、その代替に保谷行の各駅停車を小手指行まで延長、または所沢始発小手指行という区間列車を運転している。かつてはナイター時にも快速が運転されていた。2001年12月のダイヤ改正まで快速(一時期は準急や通勤準急も)は下山口を通過していた(現在は快速が停車している練馬も通過していた)。
新宿線からの直通列車
西武新宿本川越 - 西武球場前間の各1往復ずつで、前者は往路を急行、復路を準急として運転され、所沢駅で方向転換を行っている。かつては西武新宿方面からも多数臨時列車を走らせていたが、近年は池袋線 - 地下鉄線直通が増えたために西所沢・所沢乗り継ぎの形がベースになっている。
かつては西武新宿始発の準急田無行の延長運転や快速急行(停車駅は西武新宿 - 田無間の急行停車駅と小平・東村山・所沢・西所沢・西武球場前)の運転を行っていた。

運転される際には、短時間に集中する乗客の便を図るため、多くが4ドア10両編成(一部は8両編成)の列車を使用する。有楽町線・副都心線からの列車は東京メトロ7000系10000系で運転されることもあり、車内自動放送などもそれに対応している(東京メトロ線内での西武球場前行駅構内放送も対応)。中には東京メトロの運行番号を用いて6000系が充当されることもある。

西武球場前駅は、臨時列車用の車両留置のため、狭山線3面6線に加えて山口線1面2線を有する。2001年3月以前は多数の臨時列車運転パターンを用意しておき、試合終了時刻(及び試合中止決定時刻)に合わせてパターンを指定して臨時列車を運転するというパターン輸送を行っていた(これは阪神電気鉄道にならったものである)。現在はあらかじめ野球開催時のみ運転の臨時列車を設定し、それで対処している。

[編集] 使用車両

使用される車両は以下の通り。ただし、101系以外の自社車両、他社車両は野球開催時など特定の日以外は走らない。

[編集] 自社車両

[編集] 他社車両

[編集] 過去の車両

[編集] 過去の乗り入れ車両

[編集] 駅一覧

  • 全駅埼玉県所沢市に所在。
  • 普通列車以外はプロ野球開催日や各種イベント開催時の運転のみ運転(詳細は上記参照)。特急列車以外は当路線内の全駅に停車する。列車種別ごとの停車駅は西武池袋線停車駅も参照。
駅名 駅間キロ 累計キロ 特急 接続路線
西所沢駅 - 0.0 西武鉄道池袋線(野球・イベント開催時は池袋方面直通運転)
下山口駅 1.8 1.8  
西武球場前駅 2.4 4.2 西武鉄道:山口線

[編集] 廃駅

[編集] その他

  • 西所沢での狭山線方面乗り換えの自動放送は、2008年6月13日まで、「下山口・西武球場前、山口線、西武遊園地方面においでのお客様はお乗り換えください」であったが、翌14日東京地下鉄副都心線開業によるダイヤ改正から新しい自動放送に切り替えられ、「狭山線はお乗り換えください。」と正式に「狭山線」と案内されるようになった。
  • ほぼ全線が所沢市山口・上山口地区を通るため、本来の山口線ではなくこの路線のことを山口線と言い間違える人が地元民を中心に多い。ただし、1951年の再開以前は実際に山口線と称していた。
  • 「狭山線」の名称は一般市民にあまり浸透していない。西武鉄道の案内に「西武池袋線西武球場前駅」と表記されていたことからも伺える。狭山スキー場などの周辺施設でもそのように案内されることが多い。
  • 2009年7月2日に西武ドームで行われた西武 - ロッテ戦では試合時間が5時間42分(現行の規定ではパ・リーグ最長試合)に及んだため、試合終了前に狭山線の最終電車がなくなった。そこで西武鉄道側は急遽西所沢行きの臨時列車3本を運行し、観客の帰りの足を救ったが、西所沢駅で池袋方面への接続がなかったこともあり全ての観客が帰ることはできず、翌朝の初電まで現地付近で夜を明かしたファンもいた[1]

[編集] 脚注

[ヘルプ]
他の言語