西武秩父線

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西武秩父線(せいぶちちぶせん)は、埼玉県飯能市吾野駅と埼玉県秩父市西武秩父駅とを結ぶ西武鉄道鉄道路線である。その運行実態からは起点が飯能駅であると思われることが多く、また多くの地図などでもそのような表記が見られるが、これは誤りで、飯能 - 吾野間は池袋線に所属している。なお、西武有楽町線と同様に「西武」が正式名称として冠されている路線である。

西武秩父線を走る4000系 横瀬 - 西武秩父間にて(2007年5月)

武甲山から産出する石灰石を原料とするセメントの輸送と沿線の観光開発を目的に建設された路線である。正丸 - 芦ヶ久保駅で正丸峠を越える山岳路線で、同区間に存在する正丸トンネル(延長4,811m)は、山岳トンネルとして建設当時日本の私鉄最長であった(現在、日本の大手私鉄最長の山岳トンネルは、近鉄大阪線新青山トンネル(5,652m))。

目次

[編集] 路線データ

  • 路線距離(営業キロ):19.0km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:6駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式
  • 橋梁:計35か所(1960.26m)
    • 橋梁:21か所(1,565.51m)
    • 高架橋:1か所(307.73m)
    • 架道橋:13か所(87.02m)
  • 隧道:計16か所(7,749.78m)
    • 正丸隧道(4,811.42m)
    • その他15か所(2,938.36m)
      • 芳延隧道、猪狩隧道、三社隧道、
        山崎隧道、北川第一隧道、北川第二隧道、
        北川第三隧道、北川第四隧道、南川隧道、
        芦ヶ久保第一隧道、芦ヶ久保第二隧道、芦ヶ久保第三隧道、
        川地隧道、横瀬隧道、羊山隧道。

[編集] 歴史

戦前に吾野まで達していた池袋線を1969年(昭和44年)に武州鉄道との競合の末、延長したものである。

西武秩父線の開業により、西武鉄道では従来にない列車の運行を開始した。開業と同時に特急専用車両5000系レッドアロー」を投入し、池袋 - 西武秩父間で全席指定の有料特急の運行を開始した。また、一般車両についても、25‰以上の連続勾配の介在する本路線を走破するため、大出力モーターに発電ブレーキ抑速ブレーキを装備した101系が投入され、電車の機構面でも一大エポックをもたらした。

貨物輸送においても、東横瀬(貨) - 池袋・国分寺高麗間でセメント輸送のための最大1,000tの重量貨物列車が設定された。そのため、国鉄EF60形電気機関車に準じた性能を持つ民鉄最大のE851形電気機関車が新製投入されたが、1996年(平成8年)の貨物輸送終了とともにその役目を終えている。

なお、一時期は小鹿野町を経由して西武系リゾート施設の多い長野県北佐久郡軽井沢町まで路線を延伸する構想もあったが、実現はしなかった。西武秩父駅の構造はその名残りといわれている。

[編集] 運転

運転系統としては完全に池袋線と一体であり、有料特急は池袋駅(土曜・休日の早朝は所沢駅)から、各駅停車は飯能駅から運転されている。なお1989年までは池袋駅発着の急行準急(飯能以西は各駅に停車)が終日にわたって運転されていた。

また、西武秩父駅構内に設けられた秩父鉄道との連絡線を介して秩父鉄道秩父本線長瀞駅三峰口駅まで直通運転を行っている。併結運転される長瀞・三峰口行の列車は、連絡線の配線の関係で西武秩父駅の一つ手前の横瀬駅で分割されて続行運転となり、長瀞行は西武秩父駅に入らず直接秩父鉄道御花畑駅へ乗り入れ、三峰口行は西武秩父駅で向きを変えて秩父鉄道に乗り入れるという特殊な運行形態をとる。土曜・休日には池袋駅から秩父鉄道へ直通する快速急行も運行され、秩父への観光輸送に貢献している。なお、長瀞行の列車は2007年3月5日までは寄居駅まで運行していた。

回生ブレーキを装備した車両は、試運転やイベント時などを除いて運用を行っていなかったが、2007年12月3日より吾野変電所および正丸変電所で環境配慮型蓄電装置の運用が開始されたため、回生ブレーキが失効するおそれはなくなり、本格運用が可能となった。

現在、4000系4両編成による飯能 - 西武秩父間の各駅停車は基本的にワンマン運転である。

[編集] 列車種別

西武池袋線停車駅も参照のこと。

  • 特急ちちぶ号:池袋・所沢 - 西武秩父間を運行する有料特急
    • 使用車両:10000系(愛称「ニューレッドアロー」)
  • 快速急行:土曜・休日のみ乗り入れ。一部は池袋方面・秩父鉄道線へ乗り入れ。
  • 各駅停車:飯能 - 西武秩父間を運行。一部は池袋方面・秩父鉄道線へ乗り入れ。
    • 使用車両:4000系、新101系・301系、3000系(予備、不定期)
なお、春の芝桜シーズンや毎年12月3日秩父夜祭りにあわせて臨時列車が運転されるが、この時は2000N系が入線することもある。

[編集] 使用車両

[編集] 過去の車両

[編集] 駅一覧

  • 全駅埼玉県に所在。
  • 停車駅 … ●:停車、▲:臨時停車(西武鉄道が定めた日時・列車のみ停車)、|:通過
    各駅停車は信号所を除くすべての駅に停車(表では省略)。
駅名 駅間キロ 累積キロ 快速急行 特急
ちちぶ号
接続路線 所在地
吾野駅 - 0.0 西武鉄道:池袋線飯能方面直通運転) 飯能市
西吾野駅 3.6 3.6  
正丸駅 2.7 6.3  
正丸トンネル信号所 - (9.0)   秩父郡
横瀬町
芦ヶ久保駅 6.1 12.4  
横瀬駅 4.0 16.4 秩父鉄道秩父本線長瀞方面直通運転)
西武秩父駅 2.6 19.0 秩父鉄道:秩父本線(三峰口方面直通運転)、秩父本線(御花畑駅)(※徒歩連絡 秩父市

[編集] 廃駅

  • 東横瀬駅(貨物駅 芦ヶ久保 - 横瀬間、1996年4月2日廃止)

[編集] PASMO導入について

西武秩父線では、2007年3月18日から「PASMO」(Suicaも利用可能)を導入しているが、西武秩父駅自動改札機、その他の駅は簡易ICカード改札機を設置して対応している。なお秩父鉄道線では磁気カードのパスネットも含め利用ができないので、同線に跨って乗車する場合はあらかじめ自動券売機乗車券を購入する必要がある。

[編集] 関連項目

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