西武10000系電車
西武10000系
(2008年6月7日 池袋 - 椎名町間) |
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| 編成 | 7両 |
| 起動加速度 | 2.7 km/h/s |
| 営業最高速度 | 105 km/h |
| 減速度 | 3.5 km/h/s(常用最大) 4.5 km/h/s(非常) |
| 編成定員 | 406人 |
| 車両定員 | クハ10100形 - 38人 クハ10700形 - 48人 中間車 - 64人 |
| 全長 | 20,000 mm |
| 軌間 | 1,067(狭軌) mm |
| 電気方式 | 直流1,500V (架空電車線方式) |
| モーター出力 | 150kW 10112編成 - 135kW |
| 主電動機 | 直流直巻電動機 10112編成 - かご形三相誘導電動機 |
| 歯車比 | 86:15 (5.73) |
| 制御装置 | 電動カム軸式抵抗制御(MMC-HTB-20E) 10112編成 - VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
| 駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動 10112編成 - WNドライブ |
| 台車 | 住友金属工業FS542(電動車)・FS042(付随車) 10112編成 - 住友金属工業FS372(電動車)・FS072(付随車) |
| ブレーキ方式 | 発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ (HSC-D)・抑速ブレーキ 10112編成 - 電気指令式空気ブレーキ・直通予備ブレーキ・回生ブレーキ |
| 保安装置 | 西武形ATS |
| 製造メーカー | 日立製作所 |
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この表について
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西武10000系電車(せいぶ10000けいでんしゃ)は、1993年(平成5年)に登場した西武鉄道の特急形車両。
「ニューレッドアロー」(New Red Arrow、略称:NRA)の愛称があり、当時の通商産業省グッドデザイン商品に選定された。
目次 |
[編集] 概要
本系列は、老朽化した西武鉄道の初代特急車両の5000系「レッドアロー」の置き換え、およびこれまでの新宿線での特急列車[1]の運行実績から、新たに同線で運行することになった定期特急列車に使用することを目的に製造された。1993年12月に新宿線の特急「小江戸」で営業運転を開始。1994年(平成6年)からは池袋線系統で運用されていた5000系の置き換えが開始され、1995年(平成7年)までに全編成の置き換えが完了した。7両編成12本計84両がすべて日立製作所[2]で製造された。
2003年(平成15年)製造の10112編成は仕様が変更されている(詳細は後述)。
[編集] 主要機器
主電動機は101系・新501系・5000系の機器類が流用され、製造・保守面での合理化・平準化・走行の安定化が図られている。
抵抗制御によるMM'ユニット方式であり、MT比は4M3Tとなっている。西武秩父線の勾配区間走行に対応するため定格出力150kW[3]の直流直巻電動機電動機を装備し、主制御器は抑速ブレーキ・停止用発電ブレーキの機構を有している。
台車は、住友金属工業製FS372系の軸箱支持方式をペデスタル式から緩衝ゴム式に改造したFS542(電動台車)・FS042(付随台車)[4]が採用された。
補助電源装置は静止形インバータ (SIV) 、電動空気圧縮機は交流電動機駆動の低騒音形が採用され、屋根上には冷凍能力36,000kcal/hの集中式冷房装置を搭載している。
[編集] 外観
軽量形鋼を多用した20m級全鋼製車体で、「ゆとりとやすらぎの空間」をコンセプトに5000系と同じ裾絞り車体が採用された。
塗装はグレー系3色をベースとし、客室窓下部に「レッドアロー」の愛称を表現した赤色の帯を配する。
側面窓はシートピッチに合わせた広幅固定窓であり、客用扉は5000系では折戸であったのに対して本系列では引戸が採用され、クハ10100形と中間車は片側2か所、クハ10700形は片側1か所配置とされている。両先頭車の車体後部には「NRA」ロゴが配されている。
運転台は高運転台構造を採用。前照灯はシールドビームを採用するが、10101編成は試験的にHIDランプが搭載されたことがある。
[編集] 内装
座席はグレー系の濃淡色モケットを用い、枕部分に盛り上がった独特な形状のフリーストップ式リクライニングシートを横2+2列の4アブレストで配置している。背面にはテーブル、座席下にはバー式のフットレストが設置されている。シートピッチは5000系の930mmから1,070mmに拡大された。これにより車両あたりの乗車定員は5000系より減少したが、5000系の6両編成に対して本系列では7両編成としたことでそれを補っている[5]。本系列では営業開始以来中間の4号車が喫煙車に設定されていたが、2006年(平成18年)10月1日より全車禁煙に変更した[6]。
LED式車内案内表示器・清涼飲料水自動販売機・テレホンカード式公衆電話・車内自動放送装置[7]を搭載している。
7号車となるクハ10700形には和式トイレと男性用小便器ブースが、1号車となるクハ10100形にはバリアフリー対応として車椅子利用を配慮した座席と洋式トイレ、男性用小便器ブースが設置されている。クハ10100形の客用扉と、デッキ・客室仕切扉は車椅子の通行に支障が出ないように他の車両より広くなっている。また前述した自動販売機と公衆電話はクハ10100形・クハ10700形のデッキ部に設置されている。
客用扉は「全車」「1・3・5・7号車」「1・7号車」とする3種類の開閉方法を選択可能である。
[編集] 10112編成の設計変更
10112編成では以下の設計変更が行われた。
- 制御装置を20000系に準じたIGBT素子によるVVVFインバータ制御へ変更。
- 制動システムも発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキから回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキに変更され、抑速ブレーキは装備されていない。このため同編成は、当時は保安上の事情から西武秩父線西吾野 - 横瀬間[9]に入線不可とされ、落成後は一貫して問題のない新宿線運用を担当する南入曽車両基地に配置されていた。なお、2007年12月2日に吾野変電所および正丸変電所に環境配慮型蓄電装置が導入(導入以前に2000系・3000系といった回生ブレーキ装備車が同区間への運用に投入されたケースはある)されたことで回生ブレーキ装備車の走行も可能となり、当編成も「ちちぶ」に充当されたことがある。その後2011年4月に当編成は池袋線系統を担当する小手指車両基地に転属となり[10]、「ちちぶ」運用にも充当されている。
- 編成中の集電装置は菱形パンタグラフ3基搭載からシングルアーム式パンタグラフ2基搭載に変更。従来編成と異なりモハ10600形には搭載されていない。
- 台車は廃車発生品のFS-372(電動台車)・FS-072(付随台車)を流用。
- 主電動機を20000系と同じ出力135kWのかご形三相誘導電動機に変更。メンテナンス軽減が図られた結果、客室内の主電動機点検蓋(トラップドア)を省略。
- 窓ガラスは若干緑色を帯びた熱線吸収ガラスに変更。
- 座席は、形状とカラーをグレー系から濃いブルー系に変更し、ドリンクホルダーを装備。
- 行先表示器を字幕式からLED式に変更。
[編集] 更新工事
2003年(平成15年)度から2008年度(平成20年)にかけて、内装を10112編成に合わせた以下の更新工事が施工された。
- 座席の交換[11]
- 喫煙車両であるサハ10400形への大型換気装置設置[12]
- 出入り台付近の内装材を取り替え
- 1号車車椅子対応洋式トイレのボタン操作式自動開閉化・トイレ前のスペース拡幅
- ドアチャイム設置[13]
- パンタグラフをシングルアーム式へ交換[14]
- カーテンを従来の巻き上げ式から横引き式へ変更
6000系で施工されたモニタ装置のディスプレイ交換や2008年に一般車両の多くで実施された行先表示器字幕交換は未施工。
交換された旧座席は、伊豆急行8000系電車や秩父鉄道6000系電車[15]に再利用されたほか、イベントでの一般向け販売も行われた。
[編集] ラッピング車両
- レッドアロークラシック - 10105編成
[編集] 運用
[編集] 定期列車
[編集] 臨時列車
ドーム
スタジアムエクスプレス[19]
- 途中停車駅は所沢駅のみ。試合開始時間に合わせて3パターンのダイヤが組まれているが、運行は1往復。
ローズエクスプレス
西武電車フェスタ
- 2003年 - 2010年、毎年6月に武蔵丘車両検修場で「西武電車フェスタ・検修場まつり」が開催される際に池袋駅から運行。
拝島線臨時特急
[編集] 団体専用列車
小さな旅
『水樹奈々 スマイル・ギャング』(文化放送制作)リスナー向け団体専用列車
メイドトレイン[24]
- 2010年12月11日に運行された車内をメイド喫茶に見立てた団体専用列車。
- 2012年1月14日にも運行する予定である[25]。
- 池袋駅 - 西武秩父駅間を往復する。企画はBSビジュアル、旅行主催は近畿日本ツーリスト。
- 「レッドアロークラシック」10105編成を使用する予定。
[編集] 過去に運転された列車
おくちちぶ
- 1993年から当初は5000系で池袋駅 - 西武秩父駅間で休日のみ運転された列車[26]。
- 後に本系列での運転を引き継いでいるが、2005年3月12日のダイヤ改正で廃止された。
- 「ちちぶ」との差異は停車駅のみである。
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凡例
備考
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MISATO TRAIN
- 渡辺美里の西武ライオンズ球場でのコンサート開催時に、1995年に5000系から引き継ぎ運行されていた臨時列車。
- 毎年特製ヘッドマークが制作・掲出されたが、2001年 - 2003年のみ表示は「臨時」。
- 渡辺美里が特別車掌を担当した年次もある。
2005年を最後に渡辺美里が「西武球場ライブ」を終了したために運転も終了。
KIRINドーム
- 現行の「ドーム」登場前の1999年8月29日に1日限定・往路のみ池袋駅 → 西武球場前駅間をノンストップで運転した臨時列車。
- 西武ライオンズ球団創設20年記念のイベント列車で西武観光での応募制企画旅行であった。
- そのため、通常の運賃設定と異なり当日の福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)戦1塁側内野指定席B券に往復乗車券運賃・往路の特急料金+保険代・諸税が含まれ大人3,200円・小人2,900円の代金とされた[27]。
- 専用の特製ヘッドマークを掲出し、車内では西武ライオンズのマスコットキャラクター「レオ」と「ライナ」の乗車、ライオンズ選手からのメッセージを放送、協賛の麒麟麦酒より無料で生ビール・ソフトドリンクが提供されたほか、乗車した全員にライオンズ選手カードのプレゼント(非売品)、抽選で選手の直筆サイン色紙・サインボールのプレゼントのイベントが行われた。
ALFEE EXPRESS
- 2002年8月24日・25日に西武ドームで開催されたTHE ALFEEのコンサート『Legend Of The Stadium V Silver legend/Gold Legend』開場時間前までに下り2本のみ池袋駅→西武球場前駅間で運行された臨時列車。
- ステッカーによる特製ヘッドマークを掲出。
- 事前募集によって購入した乗客のみ乗車することが可能。
- 車内ではTHE ALFEEメンバーの録音テープによるアナウンスを放送。
NHK連続テレビ小説『つばさ』ラッピング車両就役記念臨時列車
- 2009年3月20日に前述のラッピング編成の運行開始による西武新宿駅での出発式の後、本川越駅まで下り1本のみ運行。
[編集] お召し列車
2007年3月28日、天皇・皇后と来日中のスウェーデン国王・王妃一行が、埼玉県川越市を視察するために、西武新宿駅 - 本川越駅間を往復する形でお召し列車が運転された。
[編集] 臨時停車駅
池袋線系統
新宿線系統
[編集] 編成
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← 飯能
← 西武新宿
本川越 →
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| 号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
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| 形式 | クハ10100 | モハ10200 | モハ10300 | サハ10400 | モハ10500 | モハ10600 | クハ10700 |
| 車両番号 | 10101 10102 10103 10104 10105 10106 10107 10108 10109 10110 10111 10112 |
10201 10202 10203 10204 10205 10206 10207 10208 10209 10210 10211 10212 |
10301 10302 10303 10304 10305 10306 10307 10308 10309 10310 10311 10312 |
10401 10402 10403 10404 10405 10406 10407 10408 10409 10410 10411 10412 |
10501 10502 10503 10504 10505 10506 10507 10508 10509 10510 10511 10512 |
10601 10602 10603 10604 10605 10606 10607 10608 10609 10610 10611 10612 |
10701 10702 10703 10704 10705 10706 10707 10708 10709 10710 10711 10712 |
- モハ10200形・モハ10500形に主制御器と集電装置を、モハ10600形に静止形インバータ・空気圧縮機および集電装置(モハ10612をのぞく)をそれぞれ搭載。
[編集] 配置
基本となる配置を記す。
小手指車両基地配置編成(池袋線・西武秩父線系統運用)
- 10103・10104・10105・10107・10109・10110・10111
南入曽車両基地配置編成(新宿線系統運用)
- 10101・10102・10106・10108・10112
上記配置は交友社『鉄道ファン』2011年9月号(通巻605号)付録「大手私鉄車両ファイル」によるものであるが、その後以下の車両転配が確認されている。
- 2011年4月:10112編成と10104編成を転配。
- 2011年6月:10102編成と10105編成を転配。
検査時は相互に車両が貸し出されることがある。秩父夜祭開催時の臨時特急運行時は、小手指所属の全編成の他に南入曽所属の予備1編成を合わせた8編成を活用して運用する[要検証]。
[編集] 脚注
- ^ 西武新宿駅 - 西武秩父駅間の「おくちちぶ」および西武新宿駅 - 本川越駅間の「むさし」。
- ^ 5000系以来の発注となったが、のちに通勤形電車の発注も行っている。
- ^ 日立製作所製のHS-836-Nrb・Prbもしくは東洋電機製造製TDK-8010-A。
- ^ 2000系で試用ののち、乗り心地の改善が認められたため本格採用に至った。
- ^ 5000系6両編成は定員400人(1・6号車56人・2 - 5号車72人)。10000系7両編成は定員406人(1号車38人・2 - 6号車64人・7号車48人)。
- ^ 全面禁煙化実施時に脱臭作業を行ったが、編成で唯一の喫煙車だったこともあり、内装未更新車はタバコのヤニで座席や内装が黄色く変色していた。
- ^ 自動放送に起用されている声優は石毛美奈子[1](日本語)とクリステル・チアリ(英語)で、6000系などの通勤形電車でも採用されている。
- ^ JR東日本E351系電車などのような座席1列ごとではなく、国鉄キハ181系気動車のように2列分まとめて上げ下げする構造。
- ^ 事実上池袋線飯能 - 西武秩父線西武秩父間となる。
- ^ 『鉄道ダイヤ情報』2011年10月号、交通新聞社
- ^ JR東日本E257系電車普通車と類似した形状の座席だが、座面のスライド機構はない。
- ^ 2006年10月1日から全車両禁煙となったため、これ以降に車内更新を施工したサハ10400形には未施工。
- ^ ドアが開いているとき約3秒おきに「ポーン」とチャイムが鳴動するが、これは視覚障害者にドアの位置を知らせるもので同様のものが2000系の更新車の一部とリニューアル車、新101系の更新車(ワンマン仕様)などに設置されている。
- ^ 10102編成から順次施工。10101編成は更新工事時には未施工であったが、後の検査時に交換。未更新車の10107編成・10111編成も検査時に交換。
- ^ シートピッチの関係から、ともに回転せず固定して設置された。なお伊豆急行8000系では、海側の車端部以外のみの配置となっている。
- ^ 「レッドアロークラシック」運転開始 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2011年11月28日
- ^ 11月27日(日)「レッドアロークラシック」運行開始! (PDF) 西武鉄道ニュースリリース 2011年10月27日
- ^ 実際の運転開始は3月24日。
- ^ スタジアムエクスプレス (PDF)[リンク切れ] - 西武鉄道ニュースリリース
- ^ 池袋駅 - 練馬駅間・練馬駅 - 所沢駅間のみの利用は不可。
- ^ 方向転換のための停車なので運転停車扱い。
- ^ 〜「レッドアロークラシック」運行記念〜拝島線に臨時特急電車を運転します! (PDF) - 西武鉄道ニュースリリース 2011年11月27日
- ^ "レッドアロークラシック"報道公開。 - 鉄道ホビダス「編集長啓白」 2011年12月14日
- ^ メイドトレイン (PDF) - 西武鉄道ニュースリリース 2010年11月4日
- ^ メイドトレイン運行のご案内 - メイドトレイン公式サイト 2011年12月15日(2011年12月19日閲覧)
- ^ 1976年 - 1993年までは、休日のみ西武新宿駅 - 西武秩父駅間で運転されていた列車。停車駅は、高田馬場駅・所沢駅・飯能駅・芦ヶ久保。
- ^ 通常ならば大人4,070円となる。
- ^ 10108編成は3月20日付けで更新工事を終了し武蔵丘車両検修場を出場した。同編成はそのまま田無駅 - 小平駅 - 小川駅 - 東村山駅間のデルタ線で方向転換を行い、南入曽車両基地に回送され、訓練運転を行った上で当日のお召し運用に充当された。編成の方向転換の理由については不明。なお、同編成はお召し運用翌日の3月29日に再度方向転換が行われ正規の向きに戻され、小手指車両基地に回送。翌30日から池袋線・西武秩父線での運用に復帰している。
[編集] 外部リンク
- 10000系 ニューレッドアロー - 西武鉄道公式サイト
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