直通運転
直通運転(ちょくつううんてん)とは、鉄道において目的地まで途中駅での乗り換えが不要な列車を運転すること。一般的には、異なる鉄道事業者の路線にまたがって同一の旅客列車を運転することを指すが、同じ事業者の異なる路線に乗り入れる場合や、同一路線内を通して運転することを指す場合もある。
日本国外においては、列車を運行する会社が他社の鉄道路線を走行する契約を線路使用権(せんろしようけん)という。英語ではTrackage rightsまたはRunning rightsと表現する。
目次 |
[編集] 運用
直通運転を行う事業者または路線の間で相互に車両が乗り入れる相互直通運転(相互乗り入れ)が多いが、一方からのみの車両が乗り入れる片方向直通運転(片乗り入れ)も存在する。
鉄道事業者間の直通運転は、他社局へ乗り入れを行っている間、自社局の車両を相手方へ一時的に貸し出す形で実施される。多くの場合乗入れ区間内では当該社局の乗務員が乗務する。また、相互乗り入れの場合は車両使用料の精算額を最小化するため、乗り入れ先での自社局車両の走行距離が互いにほぼ等しくなるよう運用を調整することが慣例となっている(走行距離の相殺)。このため、時として相手方の路線内だけを往復する運用や運用の持ち替えが見られる。
[編集] 特徴
利用者にとっては、目的地が異なる路線の沿線であっても乗り換えなしで往来できるため利便性が向上する。このため都市圏の通勤路線では、乗換えによる駅ホームの混雑緩和や停車時間増加に伴う列車遅延防止のために設定されていることが多い。また沿線に観光地や空港があり競合他社が存在する場合は、直通列車を設定することが顧客獲得の手段として有効である。
日本の場合、首都圏などの大都市圏では、運輸大臣の諮問機関である運輸政策審議会が決定する答申において、新規路線の計画段階からあらかじめ直通運転を前提とした建設計画が策定されている。
一方で、ダイヤ乱れが生じると直通先の路線にも波及しやすく、ダイヤ乱れの影響を抑えるために一時的に直通運転を中止するケースがある。
[編集] 歴史
1950年代以前にも奈良電気鉄道と近畿日本鉄道、および同鉄道と京阪電気鉄道などの異事業者での直通運転はあったが、本格的に異事業者間で直通運転開始をしたのは1960年代になってからである。
民鉄と地下鉄との相互乗り入れ黎明期は、各駅停車による直通運転を原則としていた。地下鉄に民鉄の優等列車が定期列車で初めて乗り入れしたのは1964年10月1日に京成電鉄が都営地下鉄浅草線に通勤準急(現在廃止)を乗り入れさせたのが最初である。
JRグループ同士の乗り入れのように、かつては同一会社の路線が別会社に分割されて新たに直通運転となった例や[1]、これとは逆に、かつては別会社同士の直通運転だったものが、同一会社の路線となり直通運転でなくなった例も存在する[2]。
他方で近年では、特に元は国鉄線同士として線路が繋り直通運転が行われていたJR線と第3セクター線との間で、片方の事業者のみの新保安方式の導入や経費の都合などにより直通運転を廃止し、その後に直通運転の再開を前提としない形に線路を分離し、さらには改札口や駅舎をも完全に分離するケースも少なからず見られる様になっている[3]
[編集] 方法
直通運転にあたっては、線路を接続させるだけでなく、施設・運転業務面や旅客案内・営業面・遺失物の取り扱いでの連係が不可欠である。このため事業者間では直通運転の開始前に調整が行われ、覚書や運輸協定書(運輸協定)が交わされるのが通例となっている。
[編集] 地上設備
接続駅では、必要に応じて線路配線や信号設備の変更、ホームや案内表示の新設などを行う。路線末端の駅が乗り入れに開始後は実質的に中間駅となる場合もある。さらに運用の変更に伴い車両基地の改修・新設・移転などを実施する場合もある。
直通運転を実施する路線の軌間が異なる場合は、軌間をどちらか一方に合わせて改軌するか、両方の車両が走行できるように三線軌化が行われる。また、双方の設備はそのまま、スペイン・フランス国境のようにタルゴのような軌間可変車両を導入したり、中国とロシア・モンゴルの国境のように台車の交換により直通を実施する場合がある。この場合、接続部にはそのための地上設備が設けられる。
電気方式が異なる場合には、電気方式を一方に合わせて変更するか、複数の異なる電気方式でも走行できる設備を備えた車両(複電圧車や交流直流両用車両等)を投入して対応する。また、電化区間と非電化区間の直通運転を行う場合、客車列車においては機関車の交換により列車を直通させることができるが、電車はそのままでは非電化区間に直通することができない。この場合、自車にサービス用電源をまかなうための発電機を搭載したり、発電機を搭載した控車(電源車)を連結して機関車牽引により直通運転を実施する例がある。
[編集] 車両
直通運転を行う車両は、乗り入れ先との協定によって長さや幅、高さ、扉数やその位置等の車体関係のみならず、列車保安設備や加減速度、操縦方法などが細かく定められる。これにより、自社が従来保有していた車両と大きく諸元の異なる車両を、乗り入れ専用車として保有しなければならない場合も生じる。また、複数の保安装置(ATS・ATC等)や列車無線の通信方式、信号方式などに対応するため、こうした設備を重複して搭載しなければならないため、車両のコストアップというデメリットもある[4]。
なお阪神電気鉄道 - 近畿日本鉄道のように車両長の規格を揃えずに相互乗り入れを実施している例外的事例もある。
[編集] 輸送・旅客営業面
乗務員や運転指令の訓練、列車案内システムなどの整備が行われる。また連絡乗車券類の発売、乗り入れ先での拾得物取扱いなども必要となる。
[編集] 日本における相互直通運転
次のような相互直通運転の実施例がある。なお臨時列車については省略する。
境界駅は《駅名》で示す。なお、JR在来線で特急列車のみが直通する線区については斜体で表示する。
[編集] JR線相互
ここでは隣接する会社同士で、相互直通運転が行われている線区を挙げる(列車種別は問わない)。
- JR東日本奥羽本線─津軽線←《中小国駅》→JR北海道海峡線─江差線─函館本線(津軽海峡線)
- JR東日本東海道本線←《熱海駅》→JR東海東海道本線
- JR東日本篠ノ井線─中央本線(中央東線)←《辰野駅》→JR東海飯田線
- JR東日本篠ノ井線←《塩尻駅》→JR東海中央本線(中央西線)
- JR東日本信越本線←《直江津駅》→JR西日本北陸本線
- JR東海東海道新幹線←《新大阪駅》→JR西日本山陽新幹線
- JR東海高山本線・中央本線(中央西線)─JR東海東海道本線←《米原駅》→JR西日本東海道本線─山陽本線(琵琶湖線─JR京都線─JR神戸線)(東海車は特急車両のみ乗り入れ)
- JR西日本宇野線─本四備讃線←《児島駅》→JR四国本四備讃線─予讃線・土讃線(瀬戸大橋線)
- JR西日本山陽新幹線←《博多駅》→JR九州九州新幹線
九州旅客鉄道(JR九州)は、東京駅とを結んでいた「はやぶさ」と「富士」が廃止された2009年3月14日以降、2011年3月12日の九州新幹線博多─新八代間開業までの間、JR旅客他社との直通運転が全くない状態となっていた。また「あかつきが廃止された2008年3月15日から九州新幹線全通までの間は、JR九州以外の車両で運用される定期列車がJR九州管内に一切乗り入れない状態にもなっていた。以前は筑豊本線・日豊本線・鹿児島本線─JR九州山陽本線(関門トンネル)←《下関駅》→JR西日本山陽本線、列車によりさらに宇部線や山陰本線への直通があった。また寝台特急を中心にJR西日本の車掌が九州内でも乗務していた列車があった(1991年3月まではJR東日本の車掌が大分駅まで乗務していた列車もあった)。
[編集] JR線と私鉄・第三セクター
★地下鉄関連については後述
- JR東日本東北本線←《盛岡駅》→いわて銀河鉄道線(普通)※
- JR東日本東北本線←《名取駅》→仙台空港鉄道仙台空港線(仙台空港アクセス線、仙台 - 名取 - 仙台空港間)
- JR東日本東北本線(仙台駅)←《槻木駅》→阿武隈急行線※(かつては福島駅から東北本線郡山駅までの直通があった)
- JR東日本山手(貨物)線─JR東日本東北本線(宇都宮線)←《栗橋駅》→東武日光線─東武鬼怒川線(特急「日光」、「きぬがわ」、「スペーシアきぬがわ」、「スペーシア日光」、(JR)新宿 - (栗橋) - 下今市 - 東武日光・鬼怒川温泉間)
- JR東日本川越線─JR東日本埼京線←《大崎駅》→東京臨海高速鉄道りんかい線(川越 - 大宮 - 大崎 - 新木場間)
- JR東日本鹿島線(鹿島神宮駅)←《鹿島サッカースタジアム駅☆通常は非営業》→鹿島臨海鉄道大洗鹿島線(鹿島神宮 - 鹿島サッカースタジアム駅の1区間だけJRの扱いになる)
- JR東日本東海道本線─伊東線←《伊東駅》→伊豆急行線(特急「踊り子」、「スーパービュー踊り子」、「リゾート踊り子」、普通列車(東海道本線には直通しない。かつては東京からの直通普通列車があった))
- JR東日本東海道本線←《熱海駅》→JR東海東海道本線←《三島駅》→伊豆箱根鉄道駿豆線(特急「踊り子」のみ駿豆線へ直通)
- JR東日本信越本線←《篠ノ井駅》→しなの鉄道線(長野 - 篠ノ井 - 軽井沢間)※
- 小田急小田原線←《松田駅》→JR東海御殿場線(特急「あさぎり」、(小田急)新宿 - 松田 - 沼津間)
- JR東海関西本線←《河原田駅》→伊勢鉄道伊勢線←《津駅》→JR東海紀勢本線(普通列車は伊勢鉄道車のみ、紀勢本線へも直通する快速「みえ」・特急「南紀」はJR東海車のみ)※
- JR西日本七尾線─北陸本線←《直江津駅》→JR東日本信越本線←《犀潟駅》→北越急行ほくほく線←《六日町駅》→JR東日本上越線(特急「はくたか」、和倉温泉・福井 - 直江津 -(犀潟)-(六日町)- 越後湯沢。普通列車は最大で直江津 - 湯沢間。)
- JR西日本山陰本線←《福知山駅》→北近畿タンゴ鉄道宮福線(特急「はしだて」)
- JR西日本東海道本線─山陽本線←《上郡駅》→智頭急行智頭線←《智頭駅》→JR西日本因美線─山陰本線(特急「スーパーはくと」、「スーパーいなば」また普通列車は智頭急行の車両が因美線智頭駅 - 鳥取駅間片乗り入れしている)
- JR西日本福塩線←《神辺駅》→井原鉄道井原線
- JR西日本因美線←《郡家駅》→若桜鉄道若桜線※
- JR四国牟岐線←《海部駅》→阿佐海岸鉄道阿佐東線
- JR四国土讃線←《後免駅》→土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)
- JR四国土讃線←《窪川駅》→土佐くろしお鉄道中村線※─土佐くろしお鉄道宿毛線(特急「南風」、「しまんと」、「あしずり」)
※が付されているものは、第三セクター側の路線が元JR線であり、特定地方交通線や整備新幹線開業による並行在来線などの理由で経営分離されたものである。
[編集] 私鉄・第三セクター相互
★地下鉄関連については後述
- 阪神本線─阪神神戸高速線(神戸高速鉄道東西線)←《西代駅》→山陽電気鉄道本線(直通特急等)
- 阪神本線―阪神なんば線←《大阪難波駅》→近鉄難波線―近鉄大阪線―近鉄奈良線
- 運用される車両は阪神9000系、阪神1000系、近鉄1020系、近鉄1026系、近鉄1252系、近鉄5800系、近鉄5820系、近鉄9020系、近鉄9820系に限定される。[6]
- 阪神本線は6両編成以下のみ対応のため、それより多い両数の編成は尼崎駅で増解結を行う。
- 近畿日本鉄道の車両は阪神本線三宮駅以西及び阪神本線尼崎駅以東では運用されない。
- 阪神電気鉄道の車両は近鉄大阪線布施駅以東では運用されない。
- 関西での大手私鉄同士の直通運転は前述の#歴史で記載した奈良電気鉄道を1963年に吸収した近畿日本鉄道(京都線)と京阪電気鉄道(本線・宇治線)との1968年の直通運転中止以来41年ぶりであり、なおかつ車両規格を統一せずに行われる直通運転は日本では珍しいケースである。
- 東武伊勢崎線―東武日光線―東武鬼怒川線←《新藤原駅》→野岩鉄道会津鬼怒川線←《会津高原尾瀬口駅》→会津鉄道会津線(快速・区間快速・普通、浅草 - 東武動物公園 - 下今市 - 新藤原 - 会津高原尾瀬口 - 会津田島間)
- 東急東横線←《横浜駅》→横浜高速鉄道みなとみらい21線
- 南海高野線←《中百舌鳥駅》→大阪府都市開発泉北高速鉄道線(準急の大半と一部の区間急行・各停、難波 - 中百舌鳥 - 和泉中央間)
- いわて銀河鉄道線←《目時駅》→青い森鉄道線(盛岡 - 目時 - 八戸間)
[編集] 地下鉄関連
[編集] 首都圏の路線
- 東京地下鉄日比谷線・半蔵門線関連
- 日比谷線と他線との直通で運用される車両は、全長18m級8両編成の地下鉄乗り入れ専用編成に限られる。
- 日比谷線と他線との直通で運用される東京急行電鉄・東武鉄道の車両は所属先から2つ以上先の路線で運用できない。また、東京地下鉄(東京メトロ)03系は全編成が3社の路線に対応しているものの、3社を直通する運用は無い。
- 東急東横線と東京地下鉄日比谷線で運用される車両は、ダイヤ乱れやイベントでの臨時列車を除き、東急東横線の菊名以南・中目黒以北での運用はされず、日比谷線乗り入れ運用のみとなっている。
- 東武伊勢崎線と東京地下鉄日比谷線で運用される車両は、ダイヤ乱れやイベントでの臨時列車を除き、東武伊勢崎線北千住以南/東武動物公園以北および東武日光線南栗橋以北では運用されない。
- 半蔵門線と他線との直通で運用される車両は、全長20m級10両編成の地下鉄乗り入れ専用編成に限られる。
- 半蔵門線と他線との直通で運用される車両は、東京急行電鉄の一部の車両(Kマークが貼付されている)を除いてこの4路線すべてで運用できる。ただし、直通編成は東武30000系を除いて10両固定編成のため、構内有効長の関係で東武伊勢崎線曳舟以西/館林以北と東武日光線南栗橋以北へは乗り入れられない[7]。
- 半蔵門線内には東武線側からの列車を折り返すのに十分な設備がないため、東武線から半蔵門線に直通する列車はすべて東急田園都市線に直通する。一方、東急田園都市線から半蔵門線内で折り返す運用は多数存在し、その中には東武車による運用も含まれる。
東急東横線←《中目黒駅》→東京地下鉄日比谷線←《北千住駅》→東武伊勢崎線(緩行線【内側線】)┐ ┌東武伊勢崎線 東急田園都市線←《渋谷駅》→ 東京地下鉄半蔵門線←《押上駅》 →東武伊勢崎線(急行線【外側線】)┴東武伊勢崎線(複線区間)┴東武日光線
- 東京地下鉄東西線関連
JR東日本中央緩行線←《中野駅》→東京地下鉄東西線←《西船橋駅》┬→JR東日本総武緩行線 └→東葉高速線
小田急多摩線─小田急小田原線←《代々木上原駅》→東京地下鉄千代田線(本線)←《綾瀬駅》[9]→JR東日本常磐緩行線
- 東京地下鉄有楽町線・副都心線関連
- 東武鉄道・西武鉄道の車両は互いの路線へ直通できない。ただし、西武鉄道の車両が東京地下鉄線小竹向原以北和光市まで運用されることはある。
- 東京地下鉄・東武鉄道・西武鉄道の一部の車両は副都心線で運用されない(Yマークが貼付されている)。
- 西武鉄道・東京地下鉄の車両は西武池袋線飯能以北で運用されない。また東京地下鉄の車両は通常、西武池袋線桜台方面の練馬以南では運用されない。
- 東京地下鉄の車両は通常、東武東上線森林公園以北では運用されない。また、東京地下鉄の車両は通常、東武東上線上板橋・池袋方面の和光市以南では運用されない。
- 例外として東京地下鉄の車両は、精算運用時や試運転列車・臨時列車などでは森林公園以北で運用される。
- 東京地下鉄の8両編成は有楽町線・東武東上線志木以北・西武池袋線小手指以北では運用されない。
- 定期ダイヤでは西武狭山線へは直通しない(西武ドームでイベント開催時のみの運用)。
東武東上線←《和光市駅》─┬┬→東京地下鉄有楽町線 西武狭山線─西武池袋線─西武有楽町線←《小竹向原駅》┘└→東京地下鉄副都心線
東急目黒線←《目黒駅》┬→東京地下鉄南北線←《赤羽岩淵駅》→埼玉高速鉄道線 └→都営地下鉄三田線
- 都営地下鉄浅草線関連
- 京浜急行電鉄・京成電鉄・都営地下鉄・北総鉄道・芝山鉄道と直通運転は多岐にわたるが、運用区間は車両ごとに異なる。上記5者の車両はATSと列車無線が全て統一されており、京急の前面貫通扉を有しない車両と京成の動力台車を先頭に配していない車種以外は基本的にどの路線にも入線できる。そのため乗り入れ運用の制限は少なく、臨時の乗り入れ運用が行なわれることがある。
- 京成AE100形(シティライナー)は京成本線のみで、京成AE形(スカイライナー・モーニングライナー・イブニングライナー)は京成本線・成田空港線(成田スカイアクセス)でのみ運用される。
- 京急線へは、先頭台車を電動台車とした車両のみ乗り入れ可能。先頭台車が付随台車の京成3500形未更新車・京成3600形8両編成(芝山鉄道所属車を含む)は乗り入れできない[11]。
- 京急800形・2000形・2100形は他者線に乗り入れできない。貫通扉を有していない京急800形・2000形に関しては、同じ京急線でも、品川 - 泉岳寺間へも入線することは不可能である。なお、京急2100形に関しては、貫通扉を有しているので、泉岳寺まで乗り入れている[12]。
- 京成電鉄・北総鉄道の車両は京急本線京急蒲田以南で運用されない[13]。
- 京成電鉄・芝山鉄道の車両は3000形8両編成(アクセス特急用の50番台を含む)・3400形・3500形更新車と3700形を除き北総鉄道(京成成田空港線含む)で運用されない[14]。
- 北総鉄道の車両は京成本線青砥以西・高砂以東、京成成田空港線印旛日本医大以東、芝山鉄道線では運用されない[15]。
- 都営地下鉄の車両は京成本線青砥以西、京成成田以東、東成田線および京成成田空港線印旛日本医大以東、芝山鉄道線では運用されない[16]。
- 京浜急行電鉄の車両は京成本線青砥以西と、京成線内の停車駅予告装置を装備する600形・1000形10次車を除いて原則、京成本線高砂以東で運用されない。600形・1000形10次車共に成田空港線経由成田空港まで運用される[17][18]。なお、都営浅草線泉岳寺以南へ運用されることもある。
- 京成3200形は、最後までC-ATS未対応であったため、浅草線の保安機器が更新されてからは、京成線内のみで運用されていた。
- 京急空港線は羽田駅開業後から一時期まで6両編成までしか入線できなかったため、8両編成の北総車は北総線と京急空港線を直通する運用に入らず、主に浅草線内折り返し列車と京急久里浜方面の長距離運用に使われる変則的な運用であった。
- 京急空港線の羽田空港国際線ターミナル駅に設置されているホームドアは2・3ドア車のみの対応となっているため、4ドアの京急800形は空港線では運用されない。
┌←《京成高砂駅》→北総鉄道北総線[19]・京成成田空港線[19] 京急久里浜線┬京急本線←《泉岳寺駅》→都営地下鉄浅草線←《押上駅》→京成押上線─京成本線┴京成東成田線←《東成田駅》→芝山鉄道線 京急空港線┤ 京急逗子線┘
- 都営地下鉄新宿線関連
京王相模原線┬京王線─京王新線←《(新線)新宿駅》→都営地下鉄新宿線
京王高尾線┤
京王動物園線┘
[編集] 首都圏以外の路線
- 名鉄小牧線←《上飯田駅》→名古屋市営地下鉄上飯田線
- 名鉄犬山線←《上小田井駅》→名古屋市営地下鉄鶴舞線←《赤池駅》→名鉄豊田線─三河線
- 大阪市営地下鉄堺筋線←《天神橋筋六丁目駅》→阪急千里線─京都本線
- 大阪市営地下鉄御堂筋線←《江坂駅》→北大阪急行電鉄南北線
- 大阪市営地下鉄中央線←《長田駅》→近鉄けいはんな線
- 京都市営地下鉄烏丸線←《竹田駅》→近鉄京都線─奈良線
- 北神急行電鉄北神線←《新神戸駅》→神戸市営地下鉄西神・山手線
- 福岡市地下鉄空港線←《姪浜駅》→JR九州筑肥線(筑肥東線)
[編集] 片方向乗り入れ
[編集] JR線同士
隣接している線区についてのみ挙げる。夜行列車については省略。
- JR東日本東海道本線→JR東海御殿場線(普通)
- JR東海東海道本線─高山本線→JR西日本高山本線、JR西日本東海道本線(特急「ひだ」)
- JR東海紀勢本線→JR西日本紀勢本線(きのくに線)(特急「南紀」)
- JR東海東海道本線─中央本線(中央西線)→JR西日本東海道本線(特急「しなの」)
- JR西日本北陸本線→JR東海東海道本線(特急「しらさぎ」)
[編集] JR線→私鉄・第三セクター
- JR北海道函館本線─千歳線─室蘭本線─函館本線─江差線─海峡線←JR東日本津軽線→青い森鉄道線→いわて銀河鉄道線←JR東日本東北本線[20]
- JR東日本大湊線→青い森鉄道線
- JR東日本八戸線→青い森鉄道線→いわて銀河鉄道線
- JR東日本花輪線→いわて銀河鉄道線←JR東日本東北本線
- JR東日本東北(貨物)線─JR東日本山手(貨物)線─JR東日本東海道本線─JR東日本伊東線→伊豆急行線(特急「スーパービュー踊り子」)
- JR東日本東海道本線→JR東海東海道本線→伊豆箱根鉄道駿豆線(特急「踊り子」)
- JR東日本中央本線→富士急行大月線─富士急行河口湖線(中央特快・通勤快速・快速・普通・「ホリデー快速河口湖号」)[21]
- JR東海中央本線→愛知環状鉄道線[22]
- JR東海関西本線→伊勢鉄道伊勢線←JR東海紀勢本線(快速「みえ」・特急「南紀」)
- JR四国予土線→土佐くろしお鉄道中村線[23]
[編集] 私鉄・第三セクター→JR線
- 三陸鉄道北リアス線→JR東日本山田線←三陸鉄道南リアス線
- 阿武隈急行線→JR東日本東北本線
- 会津鉄道会津線→JR東日本只見線─JR東日本磐越西線(磐越西線については、快速「AIZUマウントエクスプレス」の延長のみ)
- 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線→JR東日本鹿島線(鹿島サッカースタジアム - 鹿島神宮間)
- JR東日本信越本線←北越急行ほくほく線→JR東日本上越線(普通)
- 伊勢鉄道伊勢線→JR東海関西本線(普通)
- 井原鉄道井原線→JR西日本福塩線[24]
- 錦川鉄道錦川清流線→JR西日本岩徳線
- 肥薩おれんじ鉄道線→JR九州鹿児島本線(普通・快速「スーパーおれんじ」・快速「オーシャンライナーさつま」)
- 松浦鉄道西九州線→JR九州佐世保線→大村線(佐世保 - 早岐 - ハウステンボス間)
[編集] 私鉄・第三セクター→私鉄・第三セクター
- 西武池袋線─西武秩父線→秩父鉄道秩父本線(御花畑 - 長瀞間、影森 - 三峰口間)
- 小田急小田原線→箱根登山鉄道鉄道線(小田原 - 箱根湯本間、特急ロマンスカー・各駅停車)
- 阪急宝塚本線→能勢電鉄妙見線─能勢電鉄日生線(特急「日生エクスプレス」)
- 会津鉄道会津線→野岩鉄道会津鬼怒川線→東武鬼怒川線(会津高原尾瀬口 - 新藤原 - 鬼怒川温泉間、快速「AIZUマウントエクスプレス」・「AIZU尾瀬エクスプレス」)
- 新京成電鉄新京成線→京成千葉線
- 山陽電気鉄道本線―阪神神戸高速線→阪急神戸高速線
- 山陽と阪神は相互直通運転を行っているが、阪急は新開地以西に乗り入れない。
[編集] 地下鉄関連
- 京阪京津線→京都市営地下鉄東西線(御陵 - 京都市役所前 - 太秦天神川間)
- 箱根登山鉄道鉄道線←小田急小田原線→東京地下鉄千代田線(箱根湯本 - 小田原間、代々木上原 - 北千住間、小田急ロマンスカー「メトロはこね」)[25]
- 小田急多摩線─小田急小田原線→東京地下鉄千代田線(代々木上原 - 北千住間、小田急ロマンスカー「メトロさがみ」「メトロホームウェイ」)[25]
- 都営地下鉄三田線→東急目黒線─東急東横線→横浜高速鉄道みなとみらい21線(臨時列車「みなとみらい号」、不定期で運転)
- 埼玉高速鉄道線←東京地下鉄南北線←東急目黒線─東急東横線→横浜高速鉄道みなとみらい21線(臨時列車「みなとみらい号」、不定期で運転)
- 東京地下鉄日比谷線←東急東横線→横浜高速鉄道みなとみらい21線(臨時列車「みなとみらい号」、不定期で運転)
[編集] 日本国外の状況
日本国外における線路使用権をめぐる契約について述べる。
日本国外においては日本の鉄道事業法に基づいた名称である鉄道事業者という名称がふさわしくないため、本節では別の表記を行う。
[編集] 営業の範囲
列車運行会社(乗り入れる側)が、他社の所有する路線を走行する場合には線路使用権の契約が定められる。その契約では、前者が後者のどの区間で運行し、営業を行うかが子細に定められる。
前者は後者の路線を走行するが、貨客を問わず営業はしない契約形態もあり、それをオーバーヘッド・トラッケージ・ライト(Overhead trackage rights)またはインシデンシャル・トラッケージ・ライト(Incidental trackage rights)という。
時には、後者は自社での運行を取りやめ、前者の列車のみが運行されることがある。これは、路線の一部をリースさせているのと同義となる。
[編集] 契約の期間
線路使用権は、必要に応じて一時的な契約であったり、長期に及ぶ場合もある。一時的に線路使用権を設定するときの例としては、災害により自社路線が被災した場合に、被災していない平行他社路線を使用して列車を運行する、というものがある。長期契約の例としては、他社路線を使用したほうが利益が高くなる場合や、他社路線を使用すると短絡できる場合がある。
[編集] アメリカの場合
ユニオン・ステーション(共同使用駅)は線路使用権を持つ例のひとつである。ユニオン・ステーションはたいていの場合、入換専業鉄道が保有しており、線路使用権も入換専業鉄道や、入換専業鉄道に出資している鉄道が使用する。
アメリカ合衆国においては、線路使用権の契約は陸上交通委員会に登録されており、公文書として閲覧できる。
[編集] 韓国の場合
[編集] 運用例
[編集] 香港
- 港穗直通車 --> 香港MTR東鉄線
- 京九直通車 --> 香港MTR東鉄線
- 滬九直通車 --> 香港MTR東鉄線
- 軽鉄 (香港):614P<-->615P(屯門環状路線)
- 兆康<--(行先:614P 屯門埠頭)-->鳳地<->景峰<-->新墟<-->何福堂<-->杯渡<-->市中心<-->安定<-->兆麟<-->豊景園<-->屯門泳池<-->兆禧<--(行先:614P 兆康)-->屯門埠頭<--(行先:615P 兆康)-->美楽<-->蝴蝶<-->軽鉄車廠<-->龍門<-->青山村<-->青雲<-->鳴琴<-->石排<-->新囲<-->良景<-->田景<-->建生<-->青松<-->麒麟<--(行先:615P 屯門埠頭)-->兆康
[編集] 脚注
- ^ JRと第3クターとの乗り入れでも多く存在する
- ^ 千葉急行電鉄千葉急行線が京成電鉄に、大阪港トランスポートシステム(OTS)が大阪市交通局にそれぞれ編入され直通運転が解消されている。
- ^ 典型的な例としては伊万里駅など。
- ^ 1957年に結ばれた都営地下鉄1号線(現・浅草線)乗入れ規格では、ATSや列車無線の導入前であったため、乗入れ各者で共通の仕様(1号型ATS および誘導無線)が取り入れられて重複搭載が避けられた。ATSの更新時にも引き続き各者で同じ方式(C-ATS)を採用した。
- ^ ただし回送列車としては大石駅まで乗り入れる。
- ^ ただし桜川 - 大阪難波間は上記以外の近鉄車両も回送列車として乗り入れる。
- ^ 直通列車の定期運用は久喜・南栗橋まで。なお、臨時列車で東武30000系が分割を行い、館林以北や南栗橋以北まで直通したことはある。
- ^ ただしダイヤ乱れ等が発生した場合に限り、東京地下鉄の車両は本厚木駅まで乗り入れることができる。また、千代田線との直通が中止となった場合など小田急新宿駅に乗り入れる場合もある。
- ^ 詳細は北千住・綾瀬間の取り扱いを参照。
- ^ 2004年8月に唯一の例外として夜間に自力回送の上、浦和美園車両基地まで都営地下鉄6300形が走行したことがある。
- ^ 過去には京成3500形の初詣や海水浴臨時電車での京急線への乗り入れ、先頭車が付随車時代の北総7000形や公団2000形(現千葉ニュータウン鉄道9000形)の京急線への乗り入れ(北総線2期線開業直後の一時期)があった。
- ^ 車両不足時は120km/h運転可能な自社の他形式に変更される。
- ^ ただし、毎年1月3日の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)復路開催に伴う京急空港線特別ダイヤ適用時や運転整理で空港線に直通できない場合は京急川崎まで乗り入れる。過去には三崎口、新逗子までの運用も存在した。
- ^ 過去(成田スカイアクセス開通前)には京成から北総へリースされた赤電各形式を含め、京成所属の赤電各形式が運行されたことがある。
- ^ 車両検査のため高砂経由での宗吾工場への入出場及び検査後の試運転走行(主に宗吾参道 - 八千代台間)があるほか、9100形と9000形は臨時特急「ほくそう春まつり号」として、7000形が試運転で各1回京成上野駅まで入線したことがある。
- ^ ただし、過去には京成上野駅、東成田駅、佐倉経由成田空港駅までの運用実績はある。
- ^ ただし、過去には京成上野駅、佐倉経由成田空港駅までの定期運用や京成金町線金町まで初詣臨時列車の終夜運転(金町線の制約により4両編成限定)での運用実績はある。
- ^ ただし、ダイヤ乱れや整備の都合により他形式で運用される場合がある。
- ^ a b 北総鉄道北総線および京成成田空港線は京成高砂 - 印旛日本医大間では線路を共用しており、印旛日本医大駅折り返しの編成を北総鉄道北総線、成田空港駅直通の編成を京成成田空港線として扱う。
- ^ 寝台特急「北斗星」「カシオペア」「エルム」のみが片乗り入れ。普通列車については、青い森鉄道とJRとでは次に述べている大湊線・八戸線直通列車以外は直通はなく、いわて銀河鉄道とJRとについては相互直通運転を行っている。
- ^ 過去には富士急行車の乗り入れ運用も存在した。
- ^ 2005年日本国際博覧会(愛・地球博)関連で直通開始。愛・地球博開催中は「エキスポシャトル」として乗り入れ。
- ^ 窪川 - 若井駅の1区間のみ土佐くろしお鉄道の扱いになる。
- ^ 総社駅 - 清音駅間は井原鉄道が第二種鉄道事業者として第一種鉄道事業者であるJR西日本伯備線の線路を借りて営業しており、直通運転とは異なる。
- ^ a b ただし回送列車としては綾瀬駅まで入線する。
- ^ ソウルメトロ1000系電車、ソウルメトロ新1000系電車は通常、議政府駅までの乗り入れである。
- ^ 韓国鉄道1000系電車は通常、餅店駅までの乗り入れである。韓国鉄道5000系電車は全区間走行。ソウルメトロ1000系電車とソウルメトロ新1000系は通常、餅店駅までの乗り入れである。
- ^ 「交直流用である韓国鉄道公社2000系とソウルメトロ4050系が安山線・果川線へ乗り入れ、直流区間専用であるソウルメトロ4000系はソウルメトロ4号線内のみで運用されている。