東京都水道局

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東京都水道局
Tokyo Metropolitan Government Bureau of Waterworks
種類 地方公営企業
本店所在地 日本の旗 日本
東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 東京都庁舎第2本庁舎内
設立 1890年(明治23年)7月5日
業種 水道業
代表者 局長(公営企業管理者)
吉田 永
資本金 1,815,103,000,000円(平成22年度末現在)
従業員数 3,717名(平成22年度現在)
外部リンク 東京都水道局 公式サイト
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東京都水道局本局がある東京都庁第二本庁舎

東京都水道局(とうきょうとすいどうきょく、英語: Tokyo Metropolitan Government Bureau of Waterworks)は、東京都23区および多摩地域26市町のある、およそ 1,235km2 の区域、1,288 万人の都民に水道水を供給する[1]東京都の地方公営企業。ただし、上水道給水区域に含まれない未統合市(武蔵野市昭島市羽村市)へは暫定分水を行い、また檜原村は独自水源による村営水道を供している。

 東京都の保有する水源量は日量 630 万m3、浄水場の施設能力は日量 686 万m3、配水管の延長は 26,490km (平成25年3月末現在)、平成 24 年度における年間総配水量は、1,523,190,000m3、一日最大配水量は4,590,000m3 となっている[1]

なお、下水道事業は1962年(昭和37年)に分離され下水道局が行っている。

出納取扱金融機関は、みずほ銀行東京営業部(旧第一勧業銀行本店→旧みずほ銀行本店)および東京中央支店(旧富士銀行本店)の2店を幹事店舗としたアライアンス体制となっているが、これは、旧第一勧銀と旧富士銀が共同で担当していた流れによる。このため、東京営業部側の有人出張所として、都庁第2庁舎側に「東京営業部東京都庁公営企業出張所」が5Fに設置されている。

概要[編集]

東京都公営企業組織条例に基づき交通局下水道局等と共に設置され、東京都給水条例に基づく上水道事業、東京都工業用水道条例に基づく工業用水道事業を行っている。主な監理団体として東京水道サービス株式会社がある。PFI事業としては特別目的会社(SPC) である金町浄水場エネルギーサービス株式会社(KESCO) と朝霞・三園ユーティリティサービス株式会社(AMUS) から電力蒸気の供給を受けてコージェネレーションシステムを稼動している。

事業[編集]

東京の水道水源と給水区域[編集]

  • 荒川水系:滝沢ダム二瀬ダム浦山ダム荒川貯水池秋ヶ瀬取水堰朝霞水路
    • 朝霞三郷三園系 - 主に文京区、千代田区、中央区、新宿区、中野区、目黒区、品川区、世田谷区、杉並区、練馬区、三鷹市、多摩市、町田市
    • 朝霞・三園系 - 主に板橋区、北区
    • 三園系 - 板橋区北部、北区北部
    • 三郷・三園系 - 主に板橋区、練馬区東部、豊島区、中野区、杉並区
    • 朝霞・三郷・三園・金町系 - 品川区東部
  • 多摩川水系:小河内ダム小作取水堰羽村取水堰山口貯水池村山貯水池
    • 奥多摩系 - 奥多摩町
    • 小作系 - 青梅市、日の出町、あきる野市、立川市の一部、八王子市の一部、町田市の一部、福生市、瑞穂町、武蔵村山市、東大和市、東村山市西部
    • 東村山系 - 東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市、練馬区西部、立川市、国分寺市、国立市、小平市、小金井市、府中市、調布市、狛江市、日野市、八王子市の一部、稲城市、町田市の一部
    • 三郷・三園・系 - 主に渋谷区、港区、大田区の一部
    • 砧浄水場
    • 玉川浄水場 - 原水の悪化から上水給水は休止中。現在は工業用水道事業用として三園浄水場に送水。

(参考)都営水道ではない浄水場

武蔵野市独自の市営浄水場。武蔵野市は市内にある境浄水場の上水給水を受けていない。

工業用水用の浄水場[編集]

1956年の工業用水法、1958年の工業用水事業法の制定に伴って事業計画を開始した。高度成長期に江東地区および城北地区の工業地帯へ給水していたが、1960年後半頃からたびたび発生した都内の上水道の渇水に対応するため、1980年代に利根川水系の工業用水利用は廃し、当時汚染がひどくなっていた多摩川水系から送水することとした。以降は企業側の自主的な公害対応として排水のリサイクル利用が進み、工場の縮小や廃止移転が増えたことから、工業用水事業は縮小している。

  • 南千住浄水場 - 1964年から給水していたが、1997年廃止。
  • 南砂町浄水場 - 1965年から給水していたが、周辺の地盤沈下が著しく1980年廃止。
  • 三園浄水場 - もともとは工業用水用として1971年から給水開始。1983年から一部が上水道へ所管が移った。
  • 江北浄水場 - 1979年から給水していたが、1997年廃止。

浄水所[編集]

浄水場は河川水を浄化しているのに対し、浄水所は河川水のほかに地下水も原水として浄化している。以下の都内の浄水所では災害時には給水所配水所、公園などとともに給水拠点となる。

  • 杉並浄水所
  • 砧下浄水所
  • 立川市 - 柴崎浄水所、砂川中部浄水所、立川栄町浄水所、西砂第一浄水所、立川砂川浄水所
  • 三鷹市 - 上連雀浄水所、三鷹新川浄水所
  • 青梅市 - 日向和田浄水所、千ヶ瀬第二浄水所、二俣尾浄水所
  • 府中市 - 府中武蔵台浄水所、若松浄水所、幸町浄水所、府中南町浄水所
  • 調布市 - 上石原浄水所、仙川浄水所、深大寺浄水所
  • 町田市 - 原町田浄水所、滝の沢浄水所、野津田浄水所
  • 小金井市 - 梶野浄水所、上水南浄水所
  • 小平市 - 小川浄水所
  • 日野市 - 大坂上浄水所、多摩平浄水所
  • 国分寺市 - 東恋ヶ窪浄水所、国分寺北町第二浄水所
  • 国立市 - 国立中浄水所、谷保浄水所
  • 西東京市 - 芝久保浄水所、保谷町浄水所、西東京栄町浄水所
  • 福生市 - 福生武蔵台浄水所
  • 狛江市 - 和泉本町浄水所
  • 東大和市 - 上北台浄水所
  • 清瀬市 - 清瀬元町浄水所、清瀬旭ヶ丘浄水所
  • 東久留米市 - 南沢浄水所、滝山浄水所
  • 多摩市 - 桜ヶ丘浄水所、落合浄水所
  • 稲城市 - 坂浜浄水所
  • あきる野市 - 上代継浄水所

沿革[編集]

事業所[編集]

水道緊急隊の給水車
  • 総務部

総務課、主計課、調査課、施設計画課

  • 職員部

人事課、労務課、監察指導課

  • 経理部

管理課、出納課、契約課、営繕課

  • サービス推進部

管理課、広報サービス課、業務課

  • 浄水部

管理課、浄水課、設備課

  • 給水部

管理課、配水課、給水課、水道緊急隊

  • 建設部

管理課、工務課、施設設計課、管路設計課、技術管理課

  • 研修・開発センター

研修課、開発課

  • 水運用センター

運用課、施設管理課

  • 水質センター

企画調査課、検査課、監視課

  • 水源管理事務所

管理課、技術課、小河内貯水池管理事務所、村山山口貯水池管理事務所

  • 中央支所

庶務課、配水課、給水課、千代田営業所、港営業所、豊島営業所、文京営業所

  • 東部第一支所

庶務課、配水課、給水課、江東営業所、墨田営業所、江戸川営業所

  • 東部第二支所

庶務課、配水課、給水課、荒川営業所、足立営業所、葛飾営業所

  • 西部支所

庶務課、配水課、給水課、杉並営業所、新宿営業所、中野営業所

  • 南部支所

庶務課、配水第一課、給水第一課、大田営業所、品川営業所、配水第二課、給水第二課、世田谷営業所、目黒営業所、渋谷営業所

  • 北部支所

庶務課、配水課、給水課、練馬営業所、板橋営業所、北営業所

庶務課、技術課、境浄水場小作浄水場玉川浄水場砧浄水場長沢浄水場

庶務課、技術課、三郷浄水場

庶務課、技術課、三園浄水場

  • 東部建設事務所

庶務課、工事第一課、工事第二課

  • 西部建設事務所

庶務課、工事第一課、工事第二課

多摩水道改革推進本部(多摩水)

  • 調整部

管理課、経営改善課、業務指導課、技術指導課

  • 施設部

工務課、設計課、工事課

  • 立川給水管理事務所

営業課、工務課、施設課

  • 多摩給水管理事務所

営業課、工務課、施設課、八王子給水事務所

労働組合[編集]

地方公営企業等の労働関係に関する法律第5条に基づき上記に示す労働組合が存在する。現在、全水道東京水道労働組合(全水道東水労)と東京水道労働組合の2組合に分裂した状態が続いている。前者は日本労働組合総連合会(連合)系の全日本水道労働組合(全水道)に属しており政治的には旧日本社会党系であるが、一部に社青同解放派労対グループ)の影響が残る。職員の9割は全水道東京水道労働組合に加入している。後者は全国労働組合総連合(全労連)系の日本自治体労働組合総連合(自治労連)に加盟しており政治的に日本共産党系である。全水道東水労は全労連系東水労を区別するために、設立当時の委員長名から、東水労(秋山)と呼称している。

改竄事件[編集]

2006年から2009年までの超長期に渡り、本人申告で72回以上の遅刻を繰り返した副参事の男は、部下に命令して出勤記録の公文書を改竄した[2]

PR施設[編集]

マスコットキャラクター[編集]

市販商品[編集]

東京水[編集]

安全でおいしい水プロジェクトのPRの一環として販売されている。500mlのペットボトルに高度浄水処理をした水道水をつめたものである[3]都庁本庁舎売店、恩賜上野動物園東園食堂、上野恩賜公園パークス上野、東京体育館スポーツ&カフェファースト、東京国際展示場会議棟2階エントランスホールサービスコーナーネイヴルなどで販売されている[3]

経営状況[編集]

東京都の公営企業局の中では唯一の黒字経営である。

所有林[編集]

水道水源の約2割を多摩川水系から求めているため、上流の奥多摩町甲州市内にかけて約22,000haの山林(水源林)を所有している。2010年4月には、水質の向上と水量の安定を図るため2014年までの4年計画で、さらに4,000haに及ぶ民有林の買収に乗り出すことを発表している[4]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]