ヘキサメチレンテトラミン
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1,3,5,7-テトラアザトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン |
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別称
ヘキサミン 、ウロトロピン
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| 識別情報 | |
| CAS登録番号 | 100-97-0 |
| PubChem | 4101 |
| EINECS | 202-905-8 |
| MeSH | Methenamine |
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| 特性 | |
| 化学式 | C6H12N4 |
| モル質量 | 140.186 g/mol |
| 密度 | 1.33 g/cm3 (20 °C) |
| 沸点 |
280 °C |
| 水への溶解度 | 85.3 g/100 ml (25 °C) |
| 危険性 | |
| 発火点 | 410 °C (770 °F) |
| 特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 | |
ヘキサメチレンテトラミン (hexamethylenetetramine,HMT) は4個の窒素原子がメチレンによってつながれた構造を持つ複素環化合物である。ヘキサミン (hexamine) あるいは1,3,5,7-テトラアザアダマンタンとも呼ばれる。無色で光沢のある結晶もしくは白色結晶性の粉末である。
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利用 [編集]
医療においては、膀胱炎、尿路感染症、腎盂腎炎の治療に用いられ、日新製薬からヘキサミン注「ニッシン」として販売されている。これは、ヘキサミンが尿内でホルムアルデヒドに分解し、尿が防腐性を持つことを利用したものである。
産業面では化学工業において樹脂や合成ゴムなどを製造する際の硬化剤として用いられる。
また、生物学の分類学や生態学の研究現場では、脊椎動物や甲殻類の標本をホルマリン固定で保存するときに、標本の脱灰を防止するために添加することがある。通常ホルマリンの原液にヘキサメチレンテトラミンを飽和させ、これを3~5%に希釈して使用する。ホルマリンに含まれるホルムアルデヒドは酸化して徐々にギ酸に変化する。これらの動物の硬組織は石灰質(リン酸カルシウムや炭酸カルシウム)によって硬化したもので、ギ酸によっても脱灰を生ずる。ヘキサメチレンテトラミンは水中でアンモニアとホルムアルデヒドとに分解するため、このアンモニアがギ酸を中和する。
EUでは使用許可食品添加物リストのE番号に保存料として掲載されており、チーズに添加されることがある。アメリカ合衆国、日本、オーストラリア、ニュージーランドでは食品添加物としては承認されていない。
RDX爆薬を製造する際の原料ともなる。1,3,5-トリオキサンと合わせて棒状に固めたものは、野外で使う固形燃料として用いられる(en:hexamine fuel tablet)。
法規制 [編集]
日本 [編集]
- 海洋汚染防止法:D類物質等
- 化学物質排出把握管理促進法(PRTR法):第一種指定化学物質
- 食品衛生法:指定外添加物
事故 [編集]
- 2012年5月、埼玉県本庄市の電子材料メーカーが群馬県高崎市の産廃会社にHMT10.8トンを含む廃液65.91トンの処理を委託。メーカーは実サンプルを産廃会社に渡して「処理できる」との回答を受けたが[1]、HMTが含まれていることを明示的に伝えていなかったため産廃会社はそれを認識しておらず、不完全な処理で利根川水系に放流し、約5トン前後のHMTが流出した。このHMTが河水中で発癌物質のホルムアルデヒドに分解し、利根川から取水している上水道浄水場で取水が停止され、約35万世帯が断水する事態となった。これについて群馬県警察が捜査を行ったものの、捜査時点でHMTの放流を直接規制する法制がないことから、立件はされず県による行政指導に留められることとなった[2][3][4]。
脚注 [編集]
- ^ DOWAハイテックプレスリリース 2012年5月29日 2012年6月11日閲覧
- ^ ホルムアルデヒド検出 読売新聞 2012年6月8日 2012年6月11日閲覧
- ^ 原因物質、群馬の産廃業者が排出か 利根川水系汚染 朝日新聞 2012年5月25日 2012年6月11日閲覧
- ^ ホルムアルデヒド:原因物質はヘキサメチレンテトラミン 毎日新聞 2012年5月24日 2012年6月11日閲覧