食品衛生法

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食品衛生法
日本国政府国章(準)
日本の法令
通称・略称 食衛法
法令番号 昭和22年法律第233号
効力 現行法
種類 食品関連法規
主な内容 食品の安全性確保のための規制
関連法令 と畜場法食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律食品安全基本法
条文リンク 食品衛生法
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食品衛生法(しょくひんえいせいほう、昭和22年法律第233号)は、日本において飲食によって生ずる危害の発生を防止するための法律。所管は厚生労働省消費者庁食品添加物と器具容器の規格・表示・検査などの原則を定める。

目次

[編集] 構成

食品衛生協会(東京・原宿
  • 第1章 - 総則
    • 1条 目的
    • 2条 国及び都道府県等の責務
    • 3条 食品等事業者の責務
    • 4条 定義
  • 第2章 - 食品及び添加物
    • 5条 販売用の食品及び添加物の取扱原則
    • 6条 販売等を禁止される食品及び添加物
    • 7条 新開発食品の販売禁止
    • 8条 特定の食品又は添加物の販売等の禁止
    • 9条 病肉等の販売等の禁止
    • 10条 添加物等の販売等の制限
    • 11条 食品又は添加物の基準及び規格
    • 12条 農薬成分の資料提供等の要請
    • 13条 総合衛生管理製造過程に関する承認
    • 14条 承認の有効期間・更新
  • 第3章 - 器具及び容器包装
    • 15条 営業上使用する器具及び容器包装の取扱原則
    • 16条 有毒有害な器具又は容器包装の販売等の禁止
    • 17条 特定の器具等の販売等の禁止
    • 18条 器具又は容器包装の規格・基準の制定
  • 第4章 - 表示及び広告
    • 19条 表示の基準
    • 20条 虚偽表示等の禁止
  • 第5章 - 食品添加物公定書
    • 21条 食品添加物公定書
  • 第6章 - 監視指導指針及び計画
    • 22条 監視指導指針
    • 23条 輸入食品監視指導計画
    • 24条 都道府県等食品衛生監視指導計画
  • 第7章 - 検査
    • 25条 食品等の検査
    • 26条 検査命令
    • 27条 食品等の輸入の届出
    • 28条 報告徴収、検査及び収去
    • 29条 食品衛生検査施設
    • 30条 食品衛生監視員
  • 第8章 - 登録検査機関
    • 31条 登録検査機関の登録
    • 32条 欠格事由
    • 33条 登録の基準
    • 34条 登録の更新
    • 35条 検査の義務
    • 36条 事業所の新設等の届出
    • 37条 業務規定
    • 38条 製品検査業務の休廃止の制限
    • 39条 財務諸表等の備付け及び閲覧等
    • 40条 役員又は職員の地位
    • 41条 適合命令
    • 42条 改善命令
    • 43条 登録の取消命令等
    • 44条 帳簿の記載等
    • 45条 登録等の公示
    • 46条 登録検査機関以外の者による人を誤認させる行為の禁止
    • 47条 報告・立入検査等
  • 第9章 - 営業
    • 48条 食品衛生管理者
    • 49条 養成施設・講習会
    • 50条 有毒・有害物質の混入防止措置等に関する基準
    • 51条 営業施設の基準
    • 52条 営業の許可
    • 53条 許可営業者の地位の承継
    • 54条 廃棄命令等
    • 55条 許可の取消し等
    • 56条 改善命令等
  • 第10章 - 雑則
    • 57条 国庫の負担
    • 58条 中毒の届出
    • 59条 死体の解剖
    • 60条 厚生労働大臣の調査の要請等
    • 61条 食品等事業者に対する援助及び食品衛生推進員
    • 62条 おもちゃ及び営業者以外の食品供与施設への準用規定
    • 63条 処分違反者の公表等
    • 64条 国民の意見の聴取
    • 65条 施設の実施状況の公表及び国民の意見の聴取
    • 66条 読替規定
    • 67条 大都市の特例
    • 68条 再審査請求
    • 69条 事務の区分
    • 70条 権限の委任
  • 第11章 - 罰則
    • 71条 - 79条 罰則
  • 附則

[編集] 法律の目的とその変遷

我が国における食品衛生行政の起点は、明治6年司法省布達第130号「贋造ノ飲食物並ニ腐敗ノ食物ヲ知テ販売スル者」とされる。

その後、本法の前身である「飲食物其ノ他ノ物品取締ニ関スル法律」が明治33年公布された。

敗戦後、新憲法の成立に伴い、独立命令が1947年(昭和22年)12月31日に失効することが規定(日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律)されていたため、それに間に合うよう制定された。同年12月24日に成立、1948年(昭和23年)1月1日施行。
同法の実質的な主たる起草者は、後に厚生省の初代食品衛生課長となる尾崎嘉篤[1]及び畠田、樋上、三宅等の公衆保険局栄養課の職員である。

2003年(平成15年)5月30日、法目的が次のように改正された。
(改正前)「飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、公衆衛生の向上及び増進に寄与すること」
(改正後)「食品の安全性確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もつて国民健康の保護を図ること」(1条)。
この2003年の改正は「健康の保護」という、より高い目標設定とそれを実現するための「必要な規制その他の措置」という行政の役割を明確化していることが特徴である。
なお、この改正とほぼ同時期に食品安全基本法が制定されている。

[編集] 食品に含まれる放射能に関する暫定規制値

食品に含まれる放射能に関して、食品衛生法上の規制はない。原子力安全委員会は放射能を含む飲食物の摂取制限をの指標値を2001年2月に示し、2010年12月に改訂した。[2]

2011年3月17日、福島第一原子力発電所事故の発生を受け、厚生労働省はこの指標値を食品衛生法上の放射能に関する暫定規制値として各自治体通達した[3]。これは、1年間の積算被曝線量の上限をヨウ素甲状腺での線量が50ミリシーベルトセシウムの全身的線量が5ミリシーベルトとし、それを平均的摂取量で日割りして、体内被曝が予測される食品および水の中の放射能の上限を定めたものである。単に「暫定規制値」または「暫定基準値」と言ったとき、この通達のことを示すことがあるが、一般には食品衛生法の放射能に関するそれとは限らない。

妊娠中この上限値の水を毎日1L飲み続けても、胎児子供に影響が出ないと考えられている。[4]

この値がWHO(世界保健機関)が定める[5]、10Bq/Lの30倍である事に関する疑念も、一般には聞かれる。 しかし、緊急時の対応としてはWHOの基準よりもIAEA(国際原子力機関)の定める基準が優先される。IAEAは、2002年の古い資料[6]において、緊急時の最初の1年間までは100Bq/Lを上限とする、としている。更に、FAO(国際連合食糧農業機関)は、幼児の甲状腺に対する影響を考慮して、最初の1年間で400Bq/kgを上限としている。暫定基準値はこの1/4である。IAEAの2011年の資料[7]を参照。

これらの値は、健康に影響するのは積算の被曝量であるとの考えに基づく。すなわち、 1年間の経口摂取の積算被曝量の上限を、食品の平均的な摂取量で日割り計算して求めたものであり、規制値の濃度自体は、それを越えたものを摂取すると健康に影響が出る、という意味ではない。たとえば、原料が同じ量ならば、乾燥させて濃度が2倍になったとしても、毒性は同じであり、2倍になるという意味ではない。

[編集] 食品からの自然被曝

[編集] 福島原子力発電所事故以降の代表的汚染

2011年の福島第一原子力発電所事故以降の食品の代表的な汚染を挙げる。

農業関係では2011年3月17日に原乳から、3月18日に各種野菜から暫定規制値を越える放射能が検出された事を始めとして、農業および農産物の流通に大きな影響を与えた。漁業関係では4月1日に茨城沖のイカナゴからの検出が最初である。

飲料水ではのヨウ素131の上限を上回る値が2011年3月23日に葛飾区金町浄水場で初めて検出された。

2011年3月25日、WHOは日本における飲料水の安全性について、「ただちに危険を及ぼすものではないが、地域により事情は異なり、また変動するかも知れない。放射能の危険を減らすことを意図して、幼児に必要な水の摂取がゆがめらるべきでない」との見解を発表した。[8]同日日本小児科学会日本周産期・新生児医学会日本未熟児新生児学会も共同見解として、乳児の水分摂取を優先させるべきである旨を発表した。[9]

[編集] 各種数値の比較

[編集] 代表的な被曝量

  • 食品からの年間の自然被曝:0.2mSv (自然被曝#飲食物参照)
  • 日本人の平均年間自然被曝線量:2.4mSv=2400μSv
  • 胸腹部CT 1回被曝線量:6.9mSv
  • 健康に影響が出る危険性が高まるとされる被曝線量:100mSv
  • 白血球が減少しはじめる急性被曝線量:250mSv
  • 5%の人が死亡する急性被曝線量:2000mSv
  • 半数の人が死亡する急性被曝線量:3000 - 5000mSv

なお、医療目的での放射線被曝量について法的な制限は存在しない。これは、医師が放射線被曝の不利益と患者の得られる利益を比較して判断することを前提としているためである。

[編集] 各種基準

暫定規制値(2011年3月17日通達)と「WHO水質ガイドライン」の比較
核種 暫定規制値 WHO 飲料水水質ガイドライン[5](Bq/L)
放射性ヨウ素 飲料水 300 10
牛乳・乳製品[10] 300
野菜類(根菜、芋類を除く。)魚介類 2,000
放射性セシウム 飲料水 200 10
牛乳・乳製品
野菜類 500
穀類
肉・卵・魚・その他
ウラン 乳幼児用食品 20
飲料水 1
牛乳・乳製品
野菜類 100
穀類
肉・卵・魚・その他
プルトニウム及び超ウラン元素のアルファ核種 乳幼児用食品 1
飲料水 1
牛乳・乳製品
野菜類 10
穀類
肉・卵・魚・その他

米国では飲料水の最大汚染基準[11]として、ベータ線およびガンマ線の摂取量を年間4mレム(すなわち40マイクロシーベルト)以下とするよう定めている。放射性ヨウ素、および放射性セシウムはこれに該当する。食品に関しては後述。

[編集] 輸入食品の放射能規制

1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故を受け、日本では同年に輸入食品中の放射能暫定限度を定め[12]、食品中のセシウム134と 137由来の放射能濃度は370Bq/kg以下とした。

その当時、米国における暫定限度は370Bq/kg、EC(現EU)では乳幼児食品で370Bq/kg以下、一般食品で600Bq/kg以下である[12]

[編集] 過去の日本の輸入事例

日本が過去に基準値を超えたとして1989年(平成元年)以降、税関にて発見され積み戻しを指示した食品と、日本国内で検出された植物の放射線量の比較一覧を挙げる。なお、1988年までにも、39件合計約160トンの農産物が暫定限度を超えたため、税関にて積戻しを指示されている [13]

日本が過去に基準値(370 Bq/kg)を超えたとして輸入停止した食品[13]
発表日・測定日時 品種 地域・国 測定値(Bq/kg)
1989年1月11日 きのこ(くろらっぱたけ) フランス 650
1989年1月23日 乾燥ぜんまい ソビエト 655
1989年4月10日 乾燥ぜんまい ソビエト 379
1989年10月23日 きのこ(あんずたけ) フランス 532
1990年2月28日 ハーブ茶(ダンデリオン) スイス 1,167
1990年10月3日 ハーブ茶(セイヨウノコギリ草) アルバニア 814
1991年2月14日 乾燥きのこ(ヤマドリタケ) ユーゴスラビア 556
1991年3月13日 ミックススパイス フランス 1,028
1994年11月8日 燻製トナカイ肉 フィンランド 388
1998年1月21日 乾燥ポルチーニ(ヤマドリダケ) イタリア 731
2001年11月8日 乾燥ポルチーニ(ヤマドリダケ) イタリア 418

[編集] 資格

[編集] 出典

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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