爆撃機
爆撃機(ばくげきき)は、軍事用の航空機(軍用機)のうち地上または海面の目標破壊に使用される機体。対地攻撃や対艦攻撃を主とする飛行機のことをさす。対空設備を有する敵地上空や敵艦への接近を想定して設計・運用される。
目次 |
[編集] 概要
爆撃機は他の軍用機と同様第一次世界大戦中に生まれ、第二次世界大戦で戦闘の主役となり、現代に至っている。一口に爆撃機と言っても、大量の爆弾を積み高空を高速で飛ぶ機体や、戦闘地域の低空を飛び地上にいる戦車やトラックをしらみつぶしに攻撃する機体など千差万別である。
ほぼ同じ機能を有する飛行機で攻撃機と呼ばれるものがあるが、歴史的に見れば両者の違いに特に意味は無い。現在の対地・対艦攻撃用軍用機を一応分類すると下記3種類になる。
- 戦闘爆撃機(戦闘攻撃機)
- 戦闘機の機能を有しながら、爆弾や空対地ミサイルを運用できる機体。
- 攻撃機または戦術爆撃機(前線爆撃機)
- 爆弾や空対地・空対艦ミサイルの運用を第一義に設計された機体で、中型~小型の機体。第二次世界大戦において、ドイツではヤークトボマー(略してヤーボ)と呼んでいた。
- アメリカのA-10やロシアのSu-25を除けば対空戦も可能な機体が多い。
- なお、現在「攻撃機(Attacker)」を呼称としているのはアメリカ軍のみ。
- 爆撃機
- 大量の爆弾を積み、長距離を飛行し、基地から遠くにある目標を攻撃できる機体。長い間戦略爆撃機と呼ばれていたが、ソビエト連邦が崩壊した後の今日では純粋な戦略爆撃を想定した運用は無くなった。
- 例外として 旧日本海軍では、急降下爆撃ができる機体を爆撃機、水平爆撃および雷撃を行う機体(一式陸上攻撃機などの大型機を含む)を攻撃機と呼んでおり、現在の分類と異なっている。1960年代のアメリカ海軍も、機能的には核攻撃専用超音速爆撃機であるビジランティを攻撃機A-5としていた。
そこで 本稿では上記機体を全て爆撃機として解説する。
[編集] 爆撃機に要求される性能
- 兵装搭載能力
- 爆弾やミサイルを目的地まで携行する能力。胴体下面や主翼下面に吊り下げる場合や胴体内(B-2では主翼内)の爆弾倉に収める場合がある。爆弾倉は通常胴体の前後方向に細長く設けられるが、現在の米国大型爆撃機はリボルバーやグレネードランチャーの回転弾倉のようなロータリーランチャー複数基を胴体内に収めている。
- 爆弾を正確に命中させる能力
- 第二次世界大戦終了までは自由落下の爆弾が主体で、もっぱら爆撃照準機が使用された。第二次世界大戦中は、爆弾の命中率を上げるために誤差が小さく、目標の近くまで爆弾を抱えて急降下する急降下爆撃機も多用された。大戦中ドイツは無線誘導爆弾を実用化し、敵の対空砲火に接近しなくても正確に命中させることができるようになった。2010年現在、航空機から投下された爆弾やミサイルは、レーザーやGPSで誘導されて正確に目標に命中するものも多い。
- 自立した航法能力
- 敵地上空を飛行する関係上、広範囲のレーダー照射や通信は自分の居所を敵に知らせる原因となるため、使用できない。そこで爆撃機には外部に頼らない自立した航法能力が求められる。爆撃機の誕生以来しばらくの間は、もっぱら太陽や星の角度を測定して、自機の位置を推定する天測航法で飛んでいた。第二次大戦時にナチス・ドイツで慣性誘導装置が実用化されミサイルV2に使用されたが、この技術は戦後各国で使われた。現在はGPSが活用される。
- 敵に捕捉されにくいこと
- 重い爆弾を抱えた爆撃機は、空中戦では敵の戦闘機にかなわない。そこで極力見つからないように、見つかっても追いつかれないような性能や運用が求められる。以前は、高空を高速で飛ぶ能力や夜間航法能力が重要視されたが、現在ではステルス性や低空侵攻能力が重要視されている。
- 防御能力
- 第二次大戦までは防御用機関銃と重要部を保護する防弾板が最重要装備であった。しかし、冷戦期以降の戦闘機は高速で、遠距離からのミサイル攻撃を可能としており、このような防御策は有効ではない。最新のB-2では『敵に見つからないから攻撃されない』ので、防御火器類は装備されていない。
- 速力・航続力
- 一般的には高速で遠くまで飛べるほうが良い。ただし同時代の戦闘機などと比べると速力ではそれには及ばない例が多い。一方で爆撃の命中率を上げるためには低速で飛行可能なほうが都合がよく、アメリカのA-10のように、移動する地上目標を爆撃するために、最高速度を犠牲にして低速時の安定性を優先させた機体もある。
[編集] 爆撃機の歴史
上記のように千差万別の爆撃機が作られてきた。以下に爆撃機の技術的な歴史と代表的な機体を解説してゆく。
[編集] 第一次世界大戦
第一次世界大戦開始時の飛行機はその性能から偵察のみに使われ、戦闘には使用されなかった。しかし戦争の進展に従って、偵察のついでに手りゅう弾や小口径砲弾を改造した手製爆弾を落として敵を攻撃し、次にもっと大きな爆弾を落とせるような機体が製作されるようになった。
この時代の機体は複葉で木製骨組に帆布張り構造が主体。200~250馬力の水冷式エンジンを使用していた。単発(エンジン1基)の小型爆撃機は200 kgほどの爆弾を積み、戦場の高空を高速(200 km/h以上)で飛んで敵戦闘機の捕捉から逃れていた。双発(エンジン2基)の爆撃機は敵の都市を爆撃したが、速度が100 km/hを少し上回る程度で、敵戦闘機の目を逃れるために主に夜間爆撃を行った。ロシアで世界初の4発の大型重爆撃機が製作されたのを皮切りに、大戦後半にはドイツで4発~6発の重爆「R級」も各種製作された。爆撃機は誕生すぐに防御用機銃を装備していた。イギリスでは飛行機からの魚雷発射が実用化された。
長距離爆撃機による夜間爆撃は 戦線よりはるか後方にある都市を攻撃して非戦闘員である一般市民を戦闘に巻き込むという新しい戦争の形態を生む。
[編集] 単発爆撃機
イギリス-
- デ・ハビランド D.H.IV
- イギリスの高速爆撃機
- ショート184水上偵察機
- 世界最初の雷撃機
イタリア王国-
- SVA(ズバ)
- 大戦末期に対戦国オーストリアの首都ウィーン上空へ飛んで停戦勧告ビラを撒いた逸話が有名な高速機
ドイツ帝国
[編集] 双発爆撃機
ドイツ帝国
イギリス-
- ハンドレページ O/100
- ゴータのお返しにドイツを夜間爆撃した。
- ハンドレページ O/400
- ハンドレページ O/100の改良型。
[編集] 4発爆撃機
-
- シコルスキー イリヤー・ムーロメツ
- アメリカへの亡命後ヘリコプターの開発で有名になったロシア人イーゴリ・シコールスキイが設計した大型爆撃機。大戦中順次改良され後期の型では爆弾800 kgを搭載し8丁の機銃を装備した。速度135 km/hと鈍足ではあったが、制作75機中撃墜また不時着したのはわずか3機だった。当初は旅客機として開発され、実際戦後は旅客・郵便機として使用された。
ドイツ帝国-
- ツェッペリン・シュターケン R.VI
- 重爆撃機R級のなかで唯一の成功作と言われ、18機が生産されてロンドン爆撃に使用された。左右に2基ずつのエンジンを前後串型に搭載した。
[編集] 第二次世界大戦まで
1920年代まで、軍用機といえども複葉帆布張りが主体であった。このころの最優秀機としてイギリス「ホーカー・エアクラフト社」の「ハート」がある。複葉ではあるがスマートな機体に500馬力水冷エンジン1基を装備し、200 kgの爆弾を積んで300 km/hで飛んだ。
その後1930年代に、機体はアルミ合金の全金属製で翼は単葉、エンジンは水冷式または空冷星型で1,000馬力を超え、脚も引き込み式に近代化していった。またこの時代に爆弾命中率を飛躍的に高めた急降下爆撃機が開発された。
この時代各国とも軽快な単発または双発の高速機(400 km/h前後)を製作していたが、アメリカのボーイング社だけは将来の爆撃機として4発重爆撃機「B-17」を開発した。各国海軍は雷撃が得意な機体を開発したが、日本の陸上攻撃機は遠い海上にいる敵艦を攻撃するために4発機並みの4,000 kmを超える航続距離を持っていた。ヨーロッパの爆撃機は想定される戦場が近いため、航続距離は2,000 km程度であった。
大規模な航空母艦を含む艦隊を擁する日・米・英では、第二次世界大戦初期に活躍する艦上爆撃機と艦上攻撃機が実用化された。
[編集] 単発機
イギリス-
- フェアリー ソードフィッシュ
- 第二次大戦全期を通して使われた複葉羽布張りの艦上攻撃機。イタリアのタラント港奇襲やドイツ戦艦「ビスマルク」追撃戦で大活躍した。旧式で低速のため、戦闘機に対する防御力は弱く、インド洋では日本の戦闘機と遭遇しないように運用された。
ドイツ
アメリカ合衆国-
- ダグラス SBD ドーントレス
- ミッドウェー海戦で日本の空母4隻を沈めた艦上急降下爆撃機。小型軽量ながら爆弾搭載量が大きかった。運動性に優れていたため、空中戦を行うこともあった。
[編集] 双発機
アメリカ合衆国
イギリス-
- ブリストル ブレニム
- "世界一速い旅客機"として試作された機体から発展した軽爆撃機。大戦が始まるころになると特に高速でもなくなっていたが、爆撃、偵察、夜戦など様々な任務に従事した。
ドイツ
-
- ハインケル He111
- 大戦初期のドイツ重爆撃機。イギリスへの侵攻を目指した航空戦バトル・オブ・ブリテンのドイツ側主役。開発当時は高速だったがバトル・オブ・ブリテン時点では既に旧式化の兆しがあり、イギリス戦闘機に多数撃墜され、イギリス侵攻は断念された。
[編集] 4発機
-
- ボーイング B-17 フライングフォートレス(空の要塞)
- 1万機以上制作された第二次大戦初期のアメリカの主力爆撃機。4発の大型機体で、5 tに達する爆弾搭載量と4,000 kmに達する航続距離、充実した防御火器はこの頃の世界随一。排気タービン採用により高空での飛行性能がよく、迎え撃つ枢軸国を悩ませた。ドイツの工業地帯を昼間爆撃したため損害も多かった。
[編集] 第二次世界大戦
第二次世界大戦は航空機を主体とした総力戦となった。戦争初期は十分な戦争準備をしていたドイツ空軍(ルフトバッフェ)がヨーロッパ上空を席巻し、同様に準備の整った日本陸海軍の航空隊が太平洋の米英戦艦や地上基地、港湾や工場群といった主要目標や重要施設を壊滅させた。その後圧倒的生産力を持つアメリカが多数の爆撃機を生産し、米国機がヨーロッパと太平洋の上空を覆うようになった。イギリスとソ連も特徴ある機体を多数製作し、ドイツを東西から締め付けた。
陸戦において、単発の軽爆撃機は対地支援に必要不可欠なものとなったが、敵戦闘機の前にはあまりに無力で、戦闘機を爆装した戦闘爆撃機へと取って代わられていった。
英米は大量の爆弾を搭載できる4発重爆撃機を次々に製作し、日独の都市や工場を爆撃して両国の継戦能力を奪った。また日本近海への空中投下機雷による海上封鎖で生じた国内航路船舶の被害は、潜水艦による通商破壊と共に日本の体力を奪った。これに対し枢軸側は4発重爆撃機を本格生産できないまま敗戦を迎えた。
海では航空母艦から発進した爆撃機や攻撃機が海上戦力として最も有効である事が明らかになり、更に地上攻撃にも柔軟に対応できた結果、制空権=制海権という状況になった。従来の主力であり制海権を担ってきた戦艦は価値が低下し以後建造されなくなった。また潜水艦を探知し攻撃する機能を備えた対潜哨戒機が生まれた。
大戦後半は各機とも2,000馬力級のエンジンを装備した。機体はアルミニウム合金(ジュラルミン)が主体であったが、モスキートのような木製機や、防御力を考慮し鋼製構造を採用したIL2のような異端もいた。また戦況に影響を及ぼすほどにはいたらなかったが、ドイツは世界初のジェット爆撃機Ar234を実戦投入している。
[編集] 第二次世界大戦前半
[編集] 単発機
[編集] 双発機
アメリカ合衆国-
- ノースアメリカン B-25 ミッチェル
- 1万機以上生産され太平洋や地中海で枢軸国側の艦船を攻撃した。空母ホーネットに16機を乗せて日本近海で発進させ、ドーリットル空襲をした機体。
イギリス
-
- デ・ハビランド モスキート
- 全木製の高速爆撃機。Ju-88と同様万能機と呼ばれ、夜間戦闘機バージョンも作られた。
[編集] 4発機
アメリカ合衆国-
- コンソリデーテッド B-24 リベレーター
- 18,000機生産され、ヨーロッパや太平洋で活躍した重爆撃機。B-17より太い胴体を持ち汎用性に優れていた。ナチス・ドイツ支配下にあったルーマニアのプロエスチ油田などを爆撃した。
ソビエト連邦
[編集] 第二次世界大戦後半
[編集] 単発機
アメリカ合衆国-
- カーチス SB2C ヘルダイバー
- ドーントレスに次いで採用されたアメリカ海軍の急降下爆撃機。1,700馬力のエンジンと強力な火器をもつ。胴体下に900kg、翼下に225kgも搭載でき、爆弾だけでなく魚雷も搭載できた。欠点として操縦性に難があったにもかかわらず、魅力のある性能をもっていたため大量生産された。
大日本帝国-
- 海軍空技廠 艦上爆撃機 彗星
- 太平洋戦争前期の主力艦上爆撃機である九九式艦上爆撃機に代わる機体として戦争後期に登場した。最初に量産された一一型と一二型は、水冷式のアツタエンジンを搭載し、500kg爆弾が搭載可能となりマリアナ沖海戦などで主力艦爆として使用されたが、故障が多く、整備員泣かせであったことから、エンジンを信頼性の高い空冷の金星六二型に換装した彗星三三型が登場し、フィリピン決戦や沖縄戦の際には、三三型が主力艦爆となった(実際には、日本海軍の空母機動部隊が壊滅状態になったため、実質的に陸上爆撃機として使用された)。のちに、三三型をベースにし、緊急時に一時的に増速するためのロケットを装備した彗星43型も生産された。また、彗星の一部は斜銃を装備し、夜戦として使われた。
ソビエト連邦
[編集] 双発機
[編集] 4発機
[編集] 冷戦時代
第二次世界大戦が終わった後、米・ソ・英・仏・中国で核兵器が実用化されると同時に、東西陣営に分かれて冷戦時代に突入した。爆撃機には仮想敵国の主要部に核爆弾を落とす能力が求められるようになった。この長距離侵攻作戦を実施できる機体は戦略爆撃機と呼ばれ、当然のことながら大型の機体に核爆弾を搭載した。
別途局地的な紛争への対応や、仮想敵国周辺部への攻撃を担当する戦術爆撃機が作られたが、こちらは核爆弾運用能力の無いものも多かった。エンジンは終戦直後に作られた機体以外はジェット化され、超音速機も多数制作された。
冷戦が最も厳しかった1960年代、各国の空軍基地には突発的な核戦争の対策として、核爆弾を搭載し燃料を満タンに積みいつでも短時間で飛び立てるように準備している機体が常時配置されていた。また西側各国の航空母艦に核兵器が積載されていることは、(政治的問題が非常に微妙な)日本国内以外では当然とみなされていた。当然空母に搭載されていた攻撃機のうちの特定機種は核兵器運用能力を有し、搭乗員はその訓練を行っていた。
[編集] 戦略爆撃機:速度音速以下
-
- コンベア B-36 ピースメイカー
- 第二次大戦中に設計された非常に大きな機体。全幅70 mもある少し後退角を持つ主翼に、3,500馬力のレシプロエンジン6基を後ろ向けに取り付け、その外側にジェットエンジンを片側2基ずつ増設した10発機。爆弾最大32tを積み、爆弾を減らせば最大航続距離は16,000 kmに達し、世界中どこでも爆撃できる機体と宣伝された。しかし最大速度がB-29程度なので、目的地につく前にミグ戦闘機に撃ち落されるのは明白だった。
- ボーイング B-47 ストラトジェット
- スマートな後退翼にジェットエンジン6基を装備し亜音速で飛行した爆撃機。エンジンは内側が2基一組、外側が1基単独で主翼下にポッド式に吊り下げられていた。本機の後退翼はジェット戦闘機セイバーと同様、終戦時にドイツの研究所からアメリカが入手したデータをもとに設計された。当時のジェットエンジンは燃費が悪く、所要の航続距離が得られなかったので、空中給油(受油)システムが取り入れられた。
- ボーイング B-52 ストラトフォートレス
- 戦後相次いで作られたアメリカ戦略爆撃機の決定版。主要部品や電子機器を更新しながら現在でも使われている8発機でエンジンは2基ずつ束ねて主翼下に吊り下げている。ベトナム戦争の北爆や湾岸戦争等、本来の目的(戦略核攻撃)以外の場面で使われた。B-1B配備(1985年)以後の本機の核任務は、核ミサイル発射母機となっている。艦船からの発艦は不可能。
ソビエト連邦
イギリス
[編集] 戦略爆撃機:超音速
-
- ツポレフ Tu-160
- アメリカのB-1に対抗して制作され、形状もよく似た可変後退翼の超音速爆撃機。現在のところ世界最大の実用爆撃機で最大速度はマッハ2。生産機数38機。
[編集] 攻撃機または戦術爆撃機(前線爆撃機):速度音速以下
-
- ダグラス A-4 スカイホーク
- 単発で小型の空母艦載機。飛行性能と兵器搭載量に優れ、長年にわたって改良を続けながら生産された。核兵器運用能力を持つタイプもあった。2006年現在でも使用している海軍・空軍がある。
- グラマン A-6 イントルーダー
- 艦上攻撃機としては大型の双発機。敵のレーダー網をかいくぐって超低空で侵攻することを目的に制作された。飛行性能は特に目立つ要素はないものの、電子機器の性能が高かったため各種改良を加えながら1990年代までアメリカ空母の主力攻撃機として使用された。搭乗員2名が横に並んで座る配置のため胴体は先頭部分が太く、よくおたまじゃくしと揶揄される。同型機にEA-6 プラウラー電子戦機がある。
- フェアチャイルド A-10 サンダーボルトII
- 戦場上空を低速で飛び敵戦車やトラックを見つけ次第破壊する目的で制作された。ジェット機には珍しい直線翼で、その任務ゆえ強力な装甲を持つ。湾岸戦争で活躍した。
イギリス-
- ブラックバーン バッカニア
- イギリス海軍の艦上爆撃機。イントルーダー同様、低空域を高速で侵入する事を得意とした。
- ホーカー・シドレー ハリアー
- 世界最初の実用垂直離着陸機。ヨーロッパ大陸での戦闘を想定し、滑走路が破壊された後でも戦闘が継続できる攻撃機として設計された。派生型BAe シーハリアーは軽空母に搭載され戦闘機としての能力も身に付けた。フォークランド紛争でアルゼンチン空軍に圧勝した結果、他国も軽空母とシーハリアーの組み合わせの有効性に注目するようになった
ソビエト連邦
[編集] 戦闘爆撃機(戦闘攻撃機):超音速
アメリカ合衆国-
- リパブリック F-105 サンダーチーフ
- 核戦力戦闘機として生産が開始された単発機。ベトナム戦争で最も多く出撃した機体として有名。
- ジェネラル・ダイナミクス F-111 アードバーク
- 3軍統合戦闘機として開発された筈の戦術攻撃機。ベトナム戦争から湾岸戦争まで幅広く活躍し、戦略爆撃機型や電子戦機型も生産された。
- 国際協同
-
- パナビア トーネード
- イギリス・ドイツ・イタリアの3カ国が協同して開発した超音速攻撃機。地上レーダーの死角の超低空を高速で飛行して敵を襲撃する目的で作られ、超低空での安定性確保のため可変後退翼を採用した。戦闘機タイプの派生型をイギリスが採用している。
[編集] 戦術爆撃機:超音速
[編集] 冷戦後
ベルリンの壁が崩壊しソ連が解体され 冷戦は過去のものとなり、現在の仮想敵は大国の重要基地や主要都市ではなくなった。その影響を受けて戦略爆撃機は必要性が低下し、アメリカ・ロシア共冷戦末期に開発した超音速大型爆撃機の生産を早々に中止した。また1992年に全てのアメリカ空母から核兵器が無くなった。
現在アメリカは『いかに自軍の損害を少なくして勝利するか』に最大の努力を払っており、敵に見つからずに敵を攻撃するステルス機の導入に力を入れている。
[編集] 戦術爆撃機
アメリカ合衆国-
- ロッキード F-117 ナイトホーク
- 世界最初の本格的ステルス実用機。レーダー反射を極力減らす形状と構造を採用し、赤外線排出を減らすために2基のエンジン排気口はスリット型にした。自分から電波を発するレーダーはステルスと相反するので装備していない。搭載する兵器は全て機体内に収める。等の徹底的な対策を施している。生産機数64機。戦闘機をあらわすFの記号がついているが、空戦能力は低く実質的には攻撃機である。
[編集] 戦略爆撃機
アメリカ合衆国-
- ノースロップ・グラマン B-2 スピリット
- 全翼機と言う特徴的な構造を持つ大型爆撃機。先に完成したF-117同様徹底したステルス性を追求している。イージス艦(タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦)よりも高価な価格とメンテナンスの難易度がネックとなり、生産機数21機に留まる。
[編集] マルチロール機
[編集] 爆撃機の機種名について
詳細は「軍用機の命名規則」を参照
開発・所有する飛行機の制式名に一貫して機種名、即ち爆撃機またはB(Bomberの頭文字)等を付したのは、日本とアメリカのみ。例えば第二次大戦初期にロンドンを空爆したドイツの爆撃機はハインケル社のHe111であり、ドイツ戦艦「ビスマルク」を雷撃したのはフェアリ社のソードフィッシュ、ロシアの超音速戦略爆撃機はツポレフTu-160。イギリスで開発された垂直離着陸機ハリアーはアメリカ軍に採用されると攻撃機としてAV-8の名を冠したが、本国では相変わらずハリアーのままである。日米の機種名についても時代によって変遷があるので列記する。
- 日本陸軍
- 日本海軍
- アメリカ陸軍
- 第二次大戦当時、比較的小型で運動性の良い爆撃機にA(攻撃機)、それ以外の機体にB(爆撃機)を付していた。
- アメリカ空軍
- アメリカ海軍
- 第二次大戦終了まで、水平・急降下を問わず爆弾を落とす機体をB(爆撃機)、魚雷を発射できる機体をT(雷撃機)、偵察に使用する機体をS(偵察機)として、複数目的に使用できる機体は併記していた。ミッドウェーで日本空母を葬った急降下爆撃機ドーントレスはSBD(偵察爆撃機ダグラス製)、「大和」・「武蔵」を撃沈した雷撃機アベンジャーはTBF(雷撃爆撃機グラマン製:急降下爆撃は不可能)だった。大戦後期に登場した雷撃と急降下爆撃の両方を行える機体にはBTという記号が用意されたが、ほどなく攻撃方法を特定しないA(攻撃機)の記号が使われることになった。
- 大戦後の主力攻撃機となった急降下爆撃と雷撃の両方ができるスカイレイダーの記号はAD(攻撃機ダグラス製)だが開発当初はBT2Dである(後にA-1)。その後海軍は対地・対艦攻撃を行う機体を全てAとしている(双発大型機A3Dスカイウォリアー(後にA-3)や超音速核爆撃機A3Jヴィジランティ(後にA-5)など)。
- なお名称に製造会社の記号を付す海軍の命名法は、1962年の三軍命名法統一の時に廃止された。