マレーシア

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マレーシア
Malaysia
مليسيا
マレーシアの国旗
国旗 (国章)
国の標語 : Bersekutu Bertambah Mutu
(マレー語: 団結は力なり)
国歌 : ヌガラク(我が国)
マレーシアの位置
公用語 マレー語
首都 クアラルンプール 註1
最大の都市 クアラルンプール
政府
国王 ミザン・ザイナル・アビディン
首相 ナジブ・ラザク
面積
総計 329,847km²66位
水面積率 0.3%
人口
総計(2008年 27,468,000人(43位
人口密度 84人/km²
GDP(自国通貨表示)
合計(2008年 7,407億[1]リンギット
GDPMER
合計(2007年 2,222億[1]ドル(39位
GDPPPP
合計(2007年 3,841億[1]ドル(33位
1人当り 14,071[1]ドル
成立
イギリスより独立 1957年8月31日
マレーシア成立 1963年9月16日
通貨 リンギットMYR
時間帯 UTC +8DST: なし)
ccTLD .my
国際電話番号 +60
註1 : 連邦政府各庁舎および連邦裁判所はプトラジャヤへ移転。連邦議会議事堂は移転せず、法律上の首都はクアラルンプールのままである。

マレーシアは、東南アジアマレー半島南部とボルネオ島北部を領域とする連邦制イスラム教国シンガポールタイインドネシアブルネイフィリピンと接する。ASEANの一員。

目次

[編集] 国名

正式名称は、ジャウィ文字: ڤرسكوتوان مليسيا、ラテン文字Malaysia。(マレー語 [məˈlεɪʒə])。

公式の英語表記は Malaysia[məˈlεɪʒə] または[məˈleɪziə])。

日本語の表記はマレーシアあるいはマレイシアである。漢字では馬来西亜と表記し、と略す。他にマレーシャなどの表記もある。また、連邦制国家であることに鑑みマレーシア連邦とされることもある。 中国語表記は马来西亚簡体字/馬來西亞繁体字。略称は大马簡体字/大馬繁体字


[編集] 歴史

詳細は「マレーシアの歴史」を参照

[編集] 地理

マレーシアの地図

マレー半島南部とボルネオ島北部を領域とする。隣接国はタイシンガポールブルネイインドネシアである。

なお一般的にはマレー半島の部分が「半島マレーシア」(Semenanjung Malaysia)、ボルネオ島の部分は「東マレーシア」(Malaysia Timur)と呼ばれる。また、マレー半島とボルネオ島間の往来は、マレーシア国民であってもパスポートを必要とする。

[編集] 主要市町村

[編集] リゾート

[編集] 地方行政区分

詳細は「マレーシアの行政区画」を参照

13の州と3つの連邦直轄領から構成される[2]

[編集] 政治

政体は立憲君主制である。国王は13州の内9州にいるスルタン首長)による互選で選出され(実質的には輪番制)任期は5年。内閣の補佐を受けて行政を担当する。

[編集] 列柱社会

マレーシアは、人口の6割をマレー系、3割を華人系、1割をインド系が居住する国家である。居住の形態は、それぞれのエスニシティが集団で居住する形式をとり、政治の支持基盤も民族毎であるという特色がある。

与党勢力(国民戦線, Barisan Nasional)
UMNO(マレー系)、MIC(インド系)、MCA(華人系)、Gerakan(華人系など)
野党勢力
PAS(マレー系)、Keadilan(マレー系)、DAP(華人系など)

セグメントごとの支持基盤、エスニシティ間の対立を回避するために、国民戦線では、エスニシティのリーダー間の協調が図られている。先述の5月13日事件がその契機となった。

2008年2月13日アブドラ首相は、連邦議会下院を解散すると発表した。憲法の規定により解散後60日以内に総選挙が行われる。同時にサラワク州を除く12州議会に解散するよう要請した。3月上旬に総選挙実施の可能性が高い。

2009年4月3日、統一マレー国民組織(UMNO) の新総裁ナジブが第6代首相に就任した。昨年の総選挙で与党連合が歴史的敗北を喫し、アブドラ前首相が責任をとって辞任したことにともなうもの。7日に下院などの補選が予定されている。

[編集] 外交

宗主国イギリスや、日本オーストラリアなどと貿易を通じて密接な関係を持つ他、隣国であるタイ王国シンガポールインドネシアなどのASEAN諸国とも密接な関係を持っている。また、イスラム教国であることから中東のイスラム教国との結びつきが強い。なお、現在もイギリス連邦(コモンウェルス)の一員である。

[編集] シンガポールとの関係

隣国で一時は同じ国であったシンガポールとは人種や領土、開発に関する問題、欧米諸国への姿勢などで度々衝突しており(軍事的なものではなく、あくまで外交上のものである)、地理的・心理的に密接ではあるが複雑な関係と言える(トゥンク・アブドゥル・ラーマンおよびリー・クアンユーの項参照)。

[編集] 「マハティール以降」の外交

マハティール・ビン・モハマド時代、特に1990年代以降、同首相のユダヤ人に関する論評やイギリスやアメリカオーストラリアなどの白人主体のキリスト教国に対する挑発的発言からこれらの国との関係が悪化したが、2003年のマハティールの退任後は関係が回復しつつある。しかし国内でのマハティール路線はほぼ維持されており、「事実上の緩やかな独裁」状態であることからは脱していない。

[編集] 軍事

兵力は正規軍10万人(陸軍8万人、海軍1万2000人、空軍8000人)、他に予備役が4万1600人。予算は2003年に20億5300万ドル。

2003年より、マハティールの提唱で制定された「国民奉仕制度」が施行された。これは、「軍への兵士としての入隊」では無いために一般的な意味での徴兵制とは言えないが、国民の団結を図る目的で「抽選で選ばれた18歳の男女が国防省の管理下で6ヶ月間の共同生活を行う」という内容であり、強制的に国民へ課せられる義務である。

[編集] 経済

イギリスの植民地時代からのゴムプランテーションの採掘、天然ガスの掘削など、特定の農作物鉱物の生産が盛んであるが、マハティール・ビン・モハマド前首相の指導の下、従来の農作物や鉱産物の輸出、観光業に依存した体質からの脱却を果たし、2020年先進国入りするとの目標「ワワサン(マレー語でvisionの意)2020」を掲げた。

[編集] 工業化の成功

プロトン・サガ

マハティール首相時代に様々な分野において国産化を推進する政策を打ち出した。なかでも国産車(National Car)については、日本の三菱自動車の技術を導入した自動車メーカー「プロトン」(その後三菱自動車との資本提携を解消し、ドイツフォルクスワーゲン社と包括提携交渉を進めるも、個別案件での協力関係を模索することとなり、一方で再び三菱との技術提携を進めている)や、同じく日本のダイハツ工業の技術を導入した小型車メーカーのプロドゥアを設立し、政府の手厚い保護もあって国内シェアの大半を両社で占めている。また、アジアやヨーロッパ諸国への輸出も行われている。

他にもルノーデルコンピュータなどの外国企業の工場の誘致、港湾の整備、空港鉄道などの各種交通インフラの充実など、主にインフラ整備と重工業の充実を中心とした経済政策を積極的に行い、一定の成果を結んでいる。

[編集] IT先進国

特に近年は、アジアにおけるIT先進国となるべく、ITインフラの整備や国内企業への支援などをはじめとする様々な経済政策を推し進めて来ており、インフラ整備が高く評価されてアメリカデルコンピュータのアジアにおける生産拠点としての位置を確保した他、地元の関連産業が次々誕生するなど一定の成果を結んでいる。

[編集] マルチメディア・スーパーコリドー

その代表的なものとして、首都であるクアラルンプール周辺に建設された最新のITインフラが整備された総合開発地域マルチメディア・スーパーコリドーの建設が挙げられる。このマルチメディア・スーパーコリドーには、中核となるハイテク工業団地「サイバージャヤ」と、首相官邸や各省庁舎が立ち並ぶ行政都市「プトラジャヤ」、クアラルンプールの新しい空の玄関となるクアラルンプール国際空港、さらには同空港敷地内にF1マレーシアGPも開催されるセパン・インターナショナル・サーキットなどが建設された。

また、クアラルンプール市内では、当時(20世紀で)世界で最も高いビル・ペトロナスツインタワーの建設などが行われた他、あわせて各種インフラの強化が行われた。

[編集] 天然資源

マレーシアの鉱業はスズ鉱の採掘が中核となっている。2002年時点の採掘量は4215トンであり、世界シェア8位 (1.7%) を占める。主な鉱山は、クダ州、ヌグリ・スンビラン州に点在する。スズ以外の鉱物資源としては、金鉱(サラワク州、パハン州)、鉄鉱、ボーキサイト(ジョホール州)、などが有力である。有機鉱物資源では、石炭、原油、天然ガスを産し、石炭以外は世界シェアの1%を超える。いずれもブルネイ・ダルサラーム国に近いサラワク州北部の浅海から産出する。

[編集] リゾート開発

古くから世界的に有名であったペナン島などのほかに、近年ではボルネオ島やランカウイ島のリゾート開発などが行われている。これらの開発は、かねてからの主要産業の1つであった観光産業の振興にも貢献しており、政府観光局航空会社との協力関係をもとに各国からの観光客の誘致に国を挙げて取り組んでいる。

[編集] 月収

マレーシアは人種別に一人当たりのGDPが違うのが特徴。例えば2004年の統計の民族別の平均月収(現在は1リンギ=30円)は、中国系が4,437リンギ、インド系が3,456リンギで続き、マレー系は2,711リンギである[3]。経済は中国人が牛耳っているために中国系が最も高い。マレーシアはカザフスタンに並ぶ中進国であるが2009年の現在でも一人当たりのGDPが10000ドル以上にはなれず8000ドル台なのは所得の低いマレー系が人口の65%も占めているからだと思われる。また貧富の格差は広がっており、マレーシア国内で月収が1,000リンギ以下の世帯が全体の8.6%にあたる49万8,800世帯に上っているという。[4]

[編集] 交通

[編集] 鉄道

マレー鉄道タイ国境(西線。東線は国境付近まで)からシンガポール(マレー鉄道のシンガポール国内区間はマレーシアの権益)まで縦断している他、クアラルンプール周辺では高架電車や近郊通勤列車、モノレールが整備されている。

[編集] 自動車

イギリスの植民地時代から道路が整備されていたが、特に近年は都市部を中心に道路の整備が進んでおり、高速道路網の整備も進んでいる。市街地では国産車・プロトンを使ったタクシーバス路線網が発達している。

[編集] 航空

空港については「マレーシアの空港の一覧」を参照

国内の主要都市は、「ナショナルフラッグ・キャリア」のマレーシア航空格安航空会社エアアジアなどの航空会社により結ばれている他、これらの航空会社が諸外国との間を結んでいる。

特に東南アジアのハブ空港の1つとして1996年に完成したクアラ・ルンプール国際空港は、ヨーロッパオーストラリアとの間を結ぶ「カンガルー・ルート」の中継地の1つとして利用されている。

日本との間には、東京大阪などの主要都市とクアラ・ルンプールコタ・キナバルの間に、マレーシア航空と日本航空が毎日直行便を運行している。また、台北香港バンコクシンガポールなどで乗り継いでいくことも可能である。

[編集] 国民

[編集] 民族

マレー系(約65%)、華人(中華)系(約25%)、インド系(印僑)(約7%)の順で多い。マレー系の中にはサラワク州のイバン族ビダユ族、サバ州のカダザン族、西マレーシアのオラン・アスリ(orang asli)、などの原住民族も含む。各民族がそれぞれの文化、風習、宗教を生かしたまま暮らしていることが近年諸外国の注目を集めている。しかし、マレーシア政府は、民族融和のため少数民族のイスラム化を進め、彼らにイスラム以外の布教をすることを認めていない。

[編集] 言語

国語公用語マレー語である。この「マレー語」または「マレイ語」の呼び方はオランダ語のMaleisch、英語のMalayを日本語に音訳したもので、原語ではBahasa Melayu(バハサ・ムラユ)という。即ち「ムラユ語」である。現代のマレー語は、ラテン文字・ローマ字表記が主だが、数世紀に亙ってアラビア文字を改良したジャウィ文字もごく一部で使用されている。多民族社会を成す国民の母語は多種多様である。マレー人はマレー語を母語にしているが、他にサバ州・サラワク州ではイバン語ビダユ語カダザン語などを母語とする先住民もいる。

華人は広東語台山語も)、福建語閩南語潮州語を主に福州語海南語なども)、客家語など中国語の各方言、インド系はタミル語などを母語としている。なお、華人の間では華語(標準中国語)が共通語で、漢字繁体字簡体字も使用されているが、学校教育では簡体字、商店や商品の包装では繁体字が主に使用されている。

また、イギリスの植民地時代の公用語である英語も広く使用されており、マレー語とともに各民族間の共通語の役割を担い、英字紙も広く読まれている。華人の中には英語を母語とする英語系華人もいる。

[編集] 宗教

イスラム教が国教であり、マレー系を中心に広く信仰されている。中国系は仏教、インド系はヒンドゥー教徒が多い。また、イギリス植民地時代の影響でキリスト教徒もいる。東アジアの非イスラム教国に住むムスリム(イスラム教徒)は、一般にマレーシアの見解に従うことが多い。

[編集] 文化

詳細は「マレーシアの文化」を参照

[編集] 教育

マレーシアの大学」も参照

マレーシアの公用語はマレー語であるが、タミル語と中国語、英語も使用されている。小中学校では、民族別にマレー語、中国語、タミル語が教える学校によって異なって使用されており、いずれの学校でもマレー語と英語が必修科目になっている。教育制度はかつてイギリスの植民地であったことからイギリスとよく似ている。教育制度は小学校6年(primary school, またはSekolah Rendah Kebangsaan・Standard 1~6)、中等学校3年と高等学校2年(secondary school, またはSekolah Menengah Kebangsaan・Form1~5)、大学進学過程2年(Lower 6とUpper 6)、大学3年~6年。マレーシア教育省は学問修了の国家的な試験を実施しており、小学校修了時はUPSR、中等学校Form 3でPMR、高等学校Form 5でSPM、その後の高等教育過程学年のLower 6にてSTPM、Upper 6にてSTTPMなどの試験受ける。複雑なのは、マレー系の小学校を修了しUPSRを受験したものは、試験の結果に関わらずそのまま中等学校のForm 1に進級できるのだが、中国系またはインド系の小学校の修了試験でマレー語の科目で成績が悪い場合はForm 1に進級することはできず、1年の予備学年(Peralihan/Remove Class)を履修してからでないと、Form 1には進級できない。Form 5終了時のSPM試験の成績優秀者は、新聞の全国版に大々的に発表される。

[編集] 世界遺産

マレーシア国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された自然遺産が2件ある。詳細は、マレーシアの世界遺産を参照。

[編集] 祝祭日

日付 日本語表記 現地語表記 備考
1月1日 新年 Tahun Baru
旧暦1月1日1月2日 中華新年 Tahun Baru Cina
ヒジュラ暦第3月12日 ムハンマド誕生日 Maulidur Rasul
5月1日 メーデー Hari Pekerja
5月の満月 釈迦誕生日 Hari Wesak
6月第1土曜日 国王誕生日 Hari Keputeraan Agong
8月31日 国家記念日 Hari Kebangsaan
ヒジュラ暦第10月1日・2日 イスラム断食明け Hari Raya Puasa (Eid Al-Fitr)
ヒンドゥー暦6月 ディーパバリ Deepavali
ヒジュラ暦第12月10日 メッカ巡礼祭(犠牲祭 Hari Raya Haji (Eid Al-Adha)
ヒジュラ暦第1月1日 イスラム新年 Awal Muharam (Maal Hijrah)
12月25日 キリスト誕生日 Christmas

上記祝日以外に、州毎にスルタンの誕生日を祝う祝日、タイプーサム(州による)、2月1日は連邦領記念日(連邦領のみ)が、地域に応じた祝日となっている。祝日が日曜に重なるものは、翌日が振替休日となる。

[編集] 食文化

イスラム国家ではあるが、ハラールだけではなく飲酒や豚肉なども食べたりと非常に食の自由度が高い。特に中華系移民の間から発祥したマレーシアでしか味わえない食べ物もある。中でも肉骨茶(バクテー)は人気が高い。南国なのでフルーツは非常に多彩であるが、多くが国外からの輸入である。マレーシアの食料自給率は高いとはいえない。有名なドリアンは最もポピュラーな果物であり、屋台も多い。

大量の唐辛子・香辛料・海老のペーストをミキサーにかけ煮詰め、ココナッツミルクを入れ更に煮詰め、ビーフン・太麺をゆで、ビーフン・太麺・ゆで卵の上にぺーストをかけるニョニャ・ラクサ(Nyonya Laksa、母の麺)という料理が存在する。

[編集] 音楽

西欧の現代音楽シーンとは係わり合いがなさそうに思えるが、21世紀以降、タズル・イザン・タジュッディンキー・ヨン・チョンアエノン・ジャエン・ルー、などの新世代は海外で積極的に評価され、国際的にトップレベルの水準に達していることで知られる。

[編集] 脚注

  1. ^ a b c d IMF Data and Statistics 2009年4月27日閲覧([1]
  2. ^ (財)自治体国際化協会(編)『ASEAN諸国の地方行政』(PDF版)、2004年。
  3. ^ [2]
  4. ^ [3]

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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