格安航空会社
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格安航空会社(かくやすこうくうがいしゃ、英語:Low-Cost Carrier, No-Frills Airline, Budget Airlineなど)は、効率化の向上によって低い運航費用を実現し、低価格かつサービスが簡素化された航空輸送サービスを提供する航空会社である。近年は、日本でもローコストキャリア(LCC、低コスト航空会社)と呼ばれることが多い。
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[編集] 歴史
[編集] 「IATAカルテル」
1945年8月の第二次世界大戦の終結に伴い、アメリカや一部のヨーロッパ諸国で航空旅行が一般化してきた1940年代後半以降から1970年代に至るまで、殆どの大手航空会社はIATAと航空会社、各国政府の間で決められた事実上のカルテル料金体系を維持しており、乗客は割高な国際航空運賃を一方的に押し付けられていた。
特にアメリカでは、1938年にフランクリン・D・ルーズヴェルト大統領が当時アメリカの「国策航空会社」的存在であったパンアメリカン航空のファン・トリップ会長のロビー活動を受けて設立したCAB(アメリカ民間航空委員会)の決定により、国際線を運行できる航空会社が限られていた上、その運賃設定もCABと航空会社が一方的に決めていたこともあり、この様な国際線のカルテル体制が他国に比べてより一層盤石なものとなっていた(なお、パンアメリカン航空は1950年代に世界初の「割引運賃」を導入したが、元々の航空運賃が非常に高価であったこともあり「格安」と呼べる様な金額設定ではなかった)。
この様な中で、1970年代の間に一般旅客が格安運賃で航空機を使って国内外を移動する手段は、わずかにIATAによって認められていた「アフィニティ・チャーター(各種団体会員などの関連性があるメンバーのみで乗客が構成された団体ツアー向けチャーター便)」などの特殊かつ限られた手段に限られており、パンアメリカン航空や英国海外航空、サベナ航空などの国営や準国営を中心とした大手航空会社(Legacy Carrier, LC)は、「IATAカルテル」によって守られた割高な国際線の運賃体系と無競争状態、そして政府からの援助の下で高い収益を誇り、それを元にして現在から見れば「放漫経営」といっても過言ではない経営状況を続けていた[1]。
[編集] 座席供給過多
しかし、1970年代に入り世界各国の大手航空会社が、パンアメリカン航空のトリップ会長の肝いりで開発され、その後パンアメリカン航空や日本航空、ルフトハンザ・ドイツ航空やユナイテッド航空などが競って導入したボーイング747型機や、マクドネル・ダグラスDC-10型機、ロッキードL1011・トライスター型機などの、これまでの国際線や国内幹線における主流機材であったボーイング707型機やダグラスDC-8型機、コンベア880型機などの倍から3倍程度(100-200席に対して300-450席)の座席数を持つワイドボディの大型機を相次いで就航させたため、1970年代半ばには多くの大手航空会社において座席数の供給過多が深刻化した[2]。
その上に、1973年10月に中東において発生した第四次中東戦争や、これを受けて同月に起きたオイルショック、さらに1978年末のイラン革命を受けて起こった第二次オイルショックを受けて世界的な長期不況に陥り旅客数が減少した結果、多くの大手航空会社は空席を埋めるために、これまで自らの身を守り続けてきた「IATAカルテル」を横目に、自主的に割引運賃を導入せざるを得なくなった。
[編集] 初期の格安航空会社
その様な中で、それまでアフィニティ・チャーター便を運行していたイギリスのレイカー航空が、これまでの「企業本位」ともいえる不自然な状況を打破すべく、既存の大手航空会社の割引運賃を大幅に下回る格安な運賃を武器に、「スカイトレイン」のブランド名で1977年にロンドン(ガトウィック)-ニューヨーク(ニューアーク)線などの大西洋横断路線に参入し、瞬く間に格安運賃を求める利用者から多くの支持を受けて1981年には大西洋横断路線において6位のシェアを獲得するに至った。
また対岸のアメリカでも、1978年にジミー・カーター政権によって施行された航空規制緩和(ディレギュレーション。新規航空会社の設立や路線開設が事実上自由化された)の影響を受けて、1981年にドナルド・バーによって設立され、同じく既存の大手航空会社の割引運賃を大幅に上回る格安な運賃を武器に大西洋横断路線やアメリカ国内線に就航したアメリカのピープル・エキスプレス航空や、それに先立つ1971年に設立され、航空規制緩和を受けて急速にその規模を拡大していたエア・フロリダが、格安航空会社のはしりとして脚光を浴びた。
しかしその後間もなく、こうした大西洋横断路線を主軸にしていた格安航空会社は、パンアメリカン航空やトランスワールド航空、ブリティッシュ・エアウェイズなどの大西洋横断路線を主要な収益源の1つとして運行していた既存の大手航空会社や、IATAの意を汲んだ政府の強い圧力(と妨害)、航空事故などを受け倒産してしまった[3]。なお、レイカー航空の倒産は、後のリチャード・ブランソンによるヴァージンアトランティック航空設立に大きな影響を与えることとなった。
[編集] 「カルテル」の崩壊
しかしながら、格安な国際航空運賃を求める消費者の声は収まることがなく、このような消費者の声に答えるべく、1980年代に入るとヨーロッパやアメリカだけでなく、日本などの多くの先進国においてもIATA非加盟で格安な運賃を売り物にした航空会社の勢力が増してきた上、それらの多くがカルテル運賃に捕らわれない団体ツアー向けの航空券などの格安航空券を個人向け市場に流通させたために、国内線、国際線を問わず世界的規模で価格競争が進んだ。
同時期には、「IATAカルテル」が代表する様な、航空会社と政府が結託した結果起きていた航空運賃の高止まりに対する批判の声も高まった上、価格競争が進んだ結果、1980年代半ばにはIATAに加盟しているような既存の大手航空会社においてもカルテル運賃システムが事実上崩壊したことから、既存の大手航空航空会社もIATA非加盟航空会社のそれと肩を並べる正規割引運賃を相次いで導入したほか、団体ツアー向けの格安航空券を旅行代理店などを通じて個人向け市場に流通させるようになった。
[編集] サウスウエスト航空の成功
この様な状況下で、アメリカの航空規制緩和の影響を受けてアメリカ南西部を中心に地道にその勢力を伸ばしてきたサウスウエスト航空や、1992年に合意されたEUの航空市場統合(航空自由化)後に、より安価な航空券を求める市場の声に対応して、ヨーロッパ圏内の中・近距離国際線における格安航空会社としての新たなビジネスモデルを確立したアイルランドのライアンエアーや、インターネット経由の直販というビジネスモデルを前面に押し出してコスト削減と個人旅客の取り込みに成功したイギリスのイージージェットなどの新興格安航空会社が大きな成功を収め、その無駄を省き効率を追求したビジネスモデルが世界各国で高い注目を受けた。
その後、南北アメリカやヨーロッパにおけるオープンスカイ政策の展開や、アジア(特にASEAN諸国内)における同様の政策の展開や各国における所得の向上を受けて、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、サウスウエスト航空やライアンエアーのビジネスモデルを受け継いで、アジアやオーストラリア、中南米などでも各国の国内線や近距離国際線を運行する格安航空会社の起業が相次いだ。
[編集] 台頭
その後、既存の大手航空会社の乗客の多くがこれらの格安航空会社に流れたことや、価格競争の激化によって既存の大手航空会社のシェア及び経営状況は急激に悪化し(経営状況の悪化については、2001年9月に発生したアメリカ同時多発テロ後の国際航空旅客の一時的な減少や、2003年3月に開戦したイラク戦争以降の燃料の高騰も影響している)、2000年代に入るとスイス航空やユナイテッド航空、ヴァリグ・ブラジル航空などの既存の大手航空会社が相次いで経営破綻、倒産した。
また、この様な流れを受けて、デルタ航空やユナイテッド航空、タイ国際航空やシンガポール航空、スカンジナビア航空やルフトハンザ航空などの既存の大手航空会社が、これらの格安航空会社のビジネスモデルを部分的に取り入れた子会社の格安航空会社を相次いで設立した他、格安チャーター便専門会社による定期運行の格安航空会社への相次ぐ業態変更や、オアシス香港航空のような長距離国際線を格安運賃で運行する格安航空会社や、シルバージェットのような長距離国際線のビジネスクラスを格安運賃で提供する格安航空会社の登場など、航空ビジネスにおいて格安航空会社の存在は重要かつ無視のできないものとなっているだけでなく、航空業界の勢力図を塗り替えるほどの大きな影響を与えている。
[編集] 淘汰
しかし2000年代後半に入り、比較的格安航空会社の歴史が古いヨーロッパやアメリカにおいては、格安航空会社同士の客の奪い合いとそれがもたらす価格競争による収益性の悪化、それに追い打ちをかける燃料の高騰を受けて経営破綻に陥る格安航空会社が相次ぎ、市場規模に対して増えすぎた上、その成り立ちから経営体力が比較的弱い格安航空会社は本格的な淘汰の段階に入っている。
実際にアメリカでは2008年の上半期だけで、フロンティア航空とATA航空、スカイバス航空、Eos エアラインズ、マックスジェット航空と5社の格安航空会社が経営破綻に追い込まれている。
[編集] マーケットごとの状況
[編集] アジア
格安航空会社の歴史は比較的浅いものの、1990年代以降に東南アジアにおいては各国政府による積極的な航空自由化が推し進められている上に、急激な経済成長を背景にした所得の向上に伴い航空機の利用者数が急増しているマレーシアやタイ、インドネシアや、南西アジアの大国であるインドを中心に急成長している(日本の状況については下記#日本を参照のこと)。
これらの地域においては、マレーシアのエアアジアやインドのキングフィッシャー航空、タイのワン・トゥー・ゴー航空やインドネシアのライオン・エアを代表に、独立系の格安航空会社も多いものの、既存の大手航空会社が格安航空会社の子会社をもつケースも多く、シンガポール航空がタイガー・エアウェイズを、タイ国際航空がノック・エアを、カンタス航空がジェットスター・アジアを設立し、これらを成長著しい東南アジア地域内及び中華人民共和国南部をはじめとした短距離国際線に投入するなど、その対応を強めている。
しかし、この波に対応できなかったマレーシア航空は、マレーシア政府によって赤字続きの国内路線をエアアジアに移管させられた他、インドネシアのガルーダ航空やフィリピンのフィリピン航空などの他の既存の大手航空会社(その多くが国営、もしくは半官半民の国策企業である)も、国内や近距離国際線における競争激化が進む中で慢性的な赤字経営が続くものの、抜本的な経営改革が進まず苦慮している。
その一方、これまで国内における航空会社間の競争が激化していたにもかかわらず、格安航空会社が存在していなかった中華人民共和国では、2004年に行われた航空業規制緩和を機に、初めての民間資本系格安航空会社の春秋航空が発足した他、同じく格安航空会社が存在していなかった大韓民国においても、済州島を本拠地とした新興格安航空会社の済州航空や韓星航空が営業を開始した他、フラッグキャリアの大韓航空が格安航空会社を設立すると発表し、その先行きに注目が集まっている。また、2006年には、ボーイング747で香港-ロンドン間という長距離国際線を運航する格安航空会社であるオアシス香港航空が運航を開始し、その新しいビジネスモデルの成否に注目が集まっていたが、燃料価格の高騰で経営状況が悪化し2008年4月に運行を停止した。
[編集] ヨーロッパ
域内の航空自由化が進められてきたEU域内において格安航空会社は既に20%以上、イギリスに関しては50%のシェアを確保していると伝えられ、アイルランドのライアンエアやイギリスのイージージェットは2004年の旅客実績においてブリティッシュ・エアウェイズを上回るなど、格安航空会社の中には従来の大手航空会社とそん色ない経営規模を有するに至っている。また、ライアンエアに至っては同国のフラッグキャリアであるエアリンガスの買収に名乗りを上げるほど成長している。
その一方で、格安航空会社の多くはコスト削減のためにフランクフルト・ハーン空港やロンドン・スタンステッド空港、ロンドン・ルートン空港に代表される不便な空港を使うことが多かったが、最近ではブエリング航空のように大手航空会社と同じ空港を使用するなど、大手航空会社と同様の高い利便性を売り物にしている格安航空会社も出てきており、大手航空会社の顧客を奪取することに成功している。
また、このような動きに対応できなかったアリタリア航空やエールフランス航空、KLMオランダ航空などの国営及び元国営の高コスト体質のフラッグキャリアは、収益性の高い長距離大陸間路線においては未だに大きなシェアを持っているものの、EU域内マーケットにおいては、これらの格安航空会社に客を取られたために軒並み乗客数が減少した上に、昨今の急激な燃料費の高騰を受け経営不振に陥り、他社との経営統合や身売りを余儀なくされている。また、ルフトハンザ航空やスカンジナビア航空、ブリティッシュ・エアウェイズなどの多くの既存の大手航空会社は、格安航空会社の子会社をつくりEU域内路線の一部をこれらに移管することで状況の打破を模索している。
さらに、比較的経済規模が小さく収入が低い東ヨーロッパへのEUの拡大により、今後もEU圏内における格安航空会社のマーケットが拡大することが見込まれているために、ドイツやイタリア、オーストリアなどの既存のEU各国において新たな格安航空会社の設立が相次いでいる。また、格安航空会社による大手航空会社やチャーター便運行専門航空会社の買収や、エア・ベルリンやトムソンフライ航空などの既存のチャーター便運行専門航空会社による定期運行の格安航空会社への業態変更も相次いでいる。
[編集] 北アメリカ
アメリカ国内においてサウスウエスト航空などの格安航空会社はかねてから安定したシェアを確保していたが、2001年9月のアメリカ同時多発テロ以降、大手格安航空会社のサウスウエスト航空やジェットブルーは、ユナイテッド航空やデルタ航空、ノースウェスト航空などの既存の大手航空会社が破綻、もしくは連邦倒産法第11章を申請し経営再建に勤しむ中でも順調な経営を続けている。
その様な中で、既存の大手航空会社は株主の厳しい要求の元、連邦倒産法第11章による保護下で、パイロットの人件費を中心にドラスティックなコスト削減を行い、その中でいくつかの大手航空会社は子会社として格安航空会社を持つに至った。併せて、ユナイテッド航空やノースウェスト航空、コンチネンタル航空などの豊富な国際線を持っていた大手航空会社のいくつかは、収益性の高い国際線のさらなる効率化を図ることで活路を見出そうとした。
この結果、人件費については格安航空会社の相対優位性が低下したとの評価もあるものの、格安航空会社に対抗する切り札と、新たなビジネスモデルを模索することを目的として既存の大手航空会社が子会社として設立したシャトル・バイ・ユナイテッド(ユナイテッド航空の子会社)やソング(デルタ航空の子会社)、コンチネンタルライト(コンチネンタル航空の子会社)などのいくつかの大手航空会社の格安航空会社は成功を収めることなく事業廃止に追い込まれるなど、依然としてアメリカ国内市場における格安航空会社の優位は続いている。
しかしその反面、市場規模を無視して乱立した格安航空会社同士の過当競争とその結果として起きた価格競争による収益悪化、それに追い打ちをかける形で起きた燃料費の高騰により、多くの中小規模の格安航空会社が経営破綻に追い込まれている。
[編集] 南アメリカ
国土が広大で人口が多いために古くより航空業界の動きが活発なブラジルにおいて、2000年代に入り、国内線に格安価格を武器に参入した、同国初の格安航空会社であるゴル航空が大きな成功を収めた。現在同社はブラジル国内線において最大のシェアを持ち、近隣諸国への近距離国際線を運航する他、第二次世界大戦以前より同国のフラッグ・キャリアであったが、乱脈経営とゴル航空などの格安航空会社の躍進により経営不振になり2006年に破産に追い込まれたヴァリグ・ブラジル航空を買収し傘下に収めるなど、その路線網を拡大しつづけている。
また2000年代に入り、格安航空会社の躍進により、同じく古くより同国の主要航空会社であったVASP航空やトランス・ブラジル航空などが運行停止に追い込まれた他、ゴル航空の成功に影響され、同じブラジルのTAM航空は国内線において格安航空会社への業態変換を行い同じく成功を収めただけでなく、BRA航空やエア・パンタナールなどの新興格安航空会社が次々に誕生するなど、同国内の勢力図は数年のうちに一変することとなった。
また、ブラジルのみならず、メルコスール加盟後経済が安定したアルゼンチンや、1990年代以降安定した経済成長を続けるチリ、1億人近い人口と成長を続ける経済、そして豊富な観光資源を持つ上に、隣国にアメリカという巨大なマーケットを持つメキシコなどの南米諸国の多くで新規格安航空会社の参入が相次いでいる。
[編集] オセアニア
オーストラリアのフラッグシップ・キャリアは、もともとは国内クィーンズランドとノーザンテリトリーを結んでいたワンワールドの創立メンバーでもあるカンタス航空で、その後アンセット・オーストラリア航空の参入により2大航空会社化した。しかし隣国のニュージーランドのフラッグシップ・キャリアで、同じスターアライアンスの加盟航空会社であるニュージーランド航空の資金援助もむなしく、2001年にアンセット・オーストラリア航空が破産した。
以降大手航空会社がカンタス航空のみとなっていたところに、イギリスのヴァージン・アトランティック航空が子会社で格安航空会社のヴァージン・ブルーを設立し、ほぼ同時にインパルスという格安航空会社もでき、オーストラリアにも格安航空会社乱立の時代に突入した。カンタス航空は日本線を中心にオーストラリアン航空を就航させ、その後カンタス航空は格安航空会社の子会社でであるジェットスター航空を設立し、その後リゾート客の多い中距離国際線を中心にその路線を拡大するなど、オーストラリアにおいて国内外における急激な航空業界の変化がアンセット・オーストラリア航空の破産に伴い急進した。ちなみに破産したアンセット・オーストラリア航空は一度黒字路線のみ復活したが半年程度しかもたず再度、休止、消滅することとなった。
さらにカンタス航空は2006年を境にオーストラリアン航空の業務停止を行い、すべての業務をカンタス航空にて行うことにし、随時安価なリゾート路線はジェットスター航空へ移行を行っている。日本線ではケアンズ-名古屋、ケアンズ-大阪はそれぞれ2007年8月、9月にカンタスよりジェットスターに変更されている。
[編集] ビジネスモデル
[編集] 効率化を追求
路線網や会社の規模、基点としている国によって異なるが、概ね下記のような点を押さえることで生産性の効率化とコスト削減を図り、格安運賃での運航を可能にしている。また、会社や国によって異なるが、運航路線や便数が少なかったり、運行時刻が不安定で遅延が頻発するなどの不便を利用者に強いることもあるが、利用者もある程度それを割り切っていると言われていた。
しかし近年では格安航空会社同士の競争が激化したことを受け、運航路線や便数の増加、運航スケジュールの順守だけでなく、無償飲食の提供や個人用テレビの設置などの機内サービスの充実を行う格安航空会社が増加してきている。
[編集] 路線及び機材構成
格安航空会社の多くが、アメリカの多くの既存の大手航空会社によくみられるような「ハブ・アンド・スポーク方式(単一、もしくは複数のハブ空港を中心とした路線構成)を採用していない。しかしエア・アジアやライアンエア、サウスウェスト航空などのヨーロッパやアジア、アメリカの大規模かつ多数の路線を運航する格安航空会社は、成長し路線規模が拡張する過程で、緩やかな形でハブ・アンド・スポーク方式を取る形になってきている。
また多くの格安航空会社がボーイング737シリーズやエアバスA320シリーズなどの運航コスト効率に優れる中小型ジェット機で、ヨーロッパやアジアの圏内、アメリカの国内線などの平均して1、2時間、長くて4、5時間の中短距離間のみを運航している。多頻度運航と、機内における無償サービスを省いた(ノーフリル)ビジネスモデルを保つためには、この程度の距離が限界だからだとされていた。
しかし、上記のように、2006年に香港のオアシス香港航空が格安航空会社として初の長距離路線である香港-ロンドン線(その後バンクーバー線にも参入した)に大型ジェット機のボーイング747型機で、アメリカのマックスジェット航空が中型ジェット機のボーイング767型機でニューヨーク-ロンドン線に新規参入したことで、「格安航空会社による長距離路線運行」という新たなビジネスモデルの成否に注目が集まった。
だが、その後マックスジェット航空は業績不振を受けて会社更生法の適応を2007年12月に申請し運航停止し、業績好調を受けて路線を増やしていたオアシス香港航空も、燃料価格高騰のあおりを受けて2008年4月に運行を停止するなど、長距離路線を格安運賃で運航する格安航空会社は苦戦を続けている。しかしながら、イギリスのシルバージェットの様に、ロンドン―ドバイ線などの長距離路線を全席ビジネスクラスのボーイング767型機で運航し、さらに大手航空会社に比べて格安な運賃で提供する格安航空会社が出現するなど、新たなアイディアとビジネスモデルを武器に挑戦を行う格安航空会社は後を絶たない。
[編集] 運航コストの節減
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- 単一機種または派生型(胴体延長型・胴体短縮型など)を一括購入することで、機材購入コストを抑える。
- 単一機種または派生型の運航によって、パイロットの操縦資格や整備の共通化を図ると共に、メンテナンスコストや乗員訓練コストを抑える。
- 使用料が高いボーディングブリッジを使わずにタラップを使用しての搭乗(いわゆる「沖止め」)を行なう。
- 整備設備を自社で持たず、整備を他社に委託する。
- 既存の航空会社が乗り入れている混雑した大空港をできるだけ使用せず、大都市周辺の混雑していない地方の中小空港(第2次空港/Secondary Airport)[5][6][7]に乗り入れることで、多頻度運航、短い折り返し時間、定時性を実現し、航空機を有効活用する。また、これまで大手航空会社では利用されてこなかった第2次空港に乗り入れることで、空港管理者から空港使用料の割引や補助金を得ている。
- 設備を簡素化した格安航空会社専用ターミナルの利用(クアラルンプール、シンガポール、パリ(シャルル・ド・ゴール国際空港)など)。
[編集] 人件費の節減
- 飛行訓練に対するコストを削減するために、すでに乗務資格を取得している運航乗務員だけを中途採用する。
- 客室乗務員の訓練を有償に、もしくは訓練期間中を無給とする。
- 乗務員や社員の給与、待遇を抑える(その代わりにストックオプションを与えモチベーションを上げる例も多い)。
- 制服を有償配布とする他、既存の大手航空会社では無償で与えられる靴やバッグなどの各種備品を有償配布とする。
- 社員向け無償、割引航空券の廃止や、他社との社員向け無償、割引航空券の提携を行わない。
[編集] 機内外のサービスの簡略化(ノーフリル)
- 機内清掃の外注を減らすことなどにより空港での滞在時間を減らし、30分程度の短い折り返し時間を実現する。
- 機内シートには掃除しやすい本革もしくは合成革張りを使用する。
- 座席クラスをエコノミークラスに統一。
- 座席指定の廃止。(予約定員制の自由席)
- 座席間のスペースを詰める(ハイデンシティ)ことで収容人数を増やす。
- マイレージポイントの提供や機内誌、新聞、雑誌や毛布などの無償サービスの省略。
- 個人用ビデオや機内音楽放送などの機内エンターテインメントの省略。
- 機内食や飲料の簡略化、省略、あるいは有料販売化。
- 預かり手荷物の無償枠を下げる。あるいは有料とする。
[編集] 航空券販売コストの節減
- 旅行代理店を通さない直接予約を基本とすることで、旅行代理店への販売手数料の支払がない。
- インターネット予約やE-チケットを活用し、さらに座席指定不可(高速バスでいう予約定員制の自由席)とすることで、人件費や中間コストを抑える。
- 航空券の販売価格を利用日や時間帯、予約時期などに応じて巧みに操作する(したがって、ある便に対して多数の運賃体系が存在することになる)ことにより、空席での運航を減らすと同時に収益率を上げる。
[編集] 航空運賃以外の収益源の確保
[編集] 顧客層
- 非業務、レジャー個人客、価格に敏感な中小企業を中心としたビジネス利用など、法人大口顧客として航空会社と契約をしているような大企業のビジネスマンや、旅行会社が集客した団体ツアー旅行客などの取り込みに力を注いでいた既存の航空会社と異なる顧客層もターゲットにしている。
[編集] 課題
[編集] サービス及び運行上の問題点
近年は、ヨーロッパやアジア、アメリカのいくつかの格安航空会社において、上記のような、安価な航空運賃を実現するため効率のみを追求したビジネスモデルを導入したために、下記のように運航やサービス上における様々な問題が取りざたされるようになって来ている(会社や路線による)。
- 大都市圏”外”にある空港を、さも大都市圏”内”にあるかのように詐称する。
- 空港での折り返し時間をぎりぎりまで短縮したために、運航時間上における余裕が少なく、一度運航遅延が起こるとその後同じ機材で運航される便が軒並み遅延してしまう。
- また、運航機材数もぎりぎりまでに押さえているために、上記と同様の問題が起きた場合や機材故障が起きた場合に予備機材への振替が困難であり、遅延や運休が発生してしまう。
- 座席指定を行わない(=席順は早い者勝ち)場合、搭乗時における乗客同士の席の取り合いによる諍いが度々起こる。
- 座席間のスペースを法的に許容されるぎりぎりまでに詰めたため、肥満や長身、また身体に障害がある乗客に対し苦痛を与える結果となっているだけでなく、緊急時の避難に支障が出る可能性がある。
- 機内のトイレを法定限度ぎりぎりまで少なくしているため、離陸後や着陸前などの混雑時にトイレが混雑する。
- 3時間以上の中長距離飛行においても、茶菓はおろか水一杯でさえ無償サービスが行われない。
- 食事制限がある宗教(ヒンドゥー教やイスラム教、ユダヤ教など)の信者のための有償の宗教食が用意されていない。
- 預かり手荷物の無償枠が少ないために機内持ち込み荷物が多くなり、機内の収納スペースが込み合うばかりか、緊急時の避難に支障が出る可能性がある。
- 自前の乗務員訓練施設を持たないため、緊急時の客室乗務員の避難誘導などの訓練が満足に行われていない可能性がある。
[編集] 新型機の導入と整備の充実
1996年に、アメリカの新興格安航空会社バリュージェット航空(現在のエアトランの前身)のダグラスDC-9機が貨物室から出火し、フロリダ州の湿地帯に墜落するバリュージェット航空592便墜落事故が発生。乗員・乗客110名全員が死亡した。
その後、バリュージェット航空側が積荷に対して杜撰な管理をしていたことが判明。格安航空会社の安全性について議論となり、一時的に業界のイメージが失墜したものの、その後のアメリカでは格安航空会社同士の競争の激化や、アメリカ同時多発テロによる余剰航空機の増加などを受け、近年はアメリカのみならず、アジアやヨーロッパ、南アメリカにおいても最新型の機材を導入するとともに整備にも力を入れる会社が増えている。
そうした状況下で2006年9月30日にブラジルで起きたゴル航空1907便の墜落事故は、事故の当事者となった航空会社に皮肉な影響をもたらした事例であると言える。この事故ではゴル航空のボーイング737-800機が、管制ミスによりブラジル北部のパラー州上空で小型機のエンブラエル・レガシー機と空中衝突し、マットグロッソ州境の森林地帯に墜落し乗客乗員154名全員が死亡した。
この事故はボーイング737NG「ネクストジェネレーション」シリーズ(-600、-700、-800、-900) としては初の全損事故であり、墜落した機材は引渡しからわずか18日、飛行時間にして234時間しか経過していない新品であったが、同世代の「最新型」の機材を大量導入したことを宣伝材料として売り上げ拡大をはかっていた矢先のゴル航空にとって痛手となり、この事故の原因が同社になかったにもかかわらず、同社は事故後、宣伝戦略の変更を余儀なくされた。
[編集] 発展途上国における問題
このようにアジアやヨーロッパ、南北アメリカの航空先進国では、格安航空会社においても最新型の機材の導入や整備の充実が積極的に行われているものの、近年政府の規制緩和を受けて格安航空会社が急増しているインドネシアにおいては、格安航空会社における機齢が30年以上経った老朽機材の運行や規定を満たさない整備、不十分な運行乗務員への訓練の他に、政府当局による空港や管制システムなどの各種運行支援施設の設備の充実が、航空便の急増に追いつかないことなどから航空事故が多発しており、2007年1月から3月までの3ヶ月間だけで3件の全損事故が発生した(なお、そのうち2件は新興格安航空会社のアダム航空によるものであった)。
しかも、過去に発生した77件の航空事故に対して、インドネシア政府当局による事故調査報告が6件しか行われていないなど、当局による事故調査対応もずさんであることから、2007年7月にEUは「安全性に問題がある」として、同国の格安航空会社のみならず、国営のガルーダ・インドネシア航空までを含む全てのインドネシアの航空会社のEU域内乗り入れを禁止した[8]。また、アメリカ連邦航空局は、インドネシアにおける安全面のスタンダードがICAOの基準に合わないとされることを理由に、アメリカ国民によるインドネシアの航空会社の利用に対して警告を呼びかけている。
なお、このように格安航空会社の経営上の問題みならず、政府当局による航空インフラストラクチャーの整備が航空便の急増に対応できず航空事故が多発している状況は、インドネシアのみならず、ロシアをはじめとする旧独立国家共同体(CIS)諸国やアフリカ諸国においても同様であると指摘されている。
[編集] 主な格安航空会社
- 格安航空会社の一覧を参照
[編集] 日本
[編集] 現状
日本においては、1990年代後半の航空規制緩和を受けて、スカイマークエアラインズ(現スカイマーク)や北海道国際航空、スカイネットアジア航空などの「格安運賃」を提供することを目指した新興航空会社やJALエクスプレスなどの大手航空会社の子会社が、欧米の格安航空会社をモデルに1990年代後半から2000年代にかけて相次いで起業した。しかし、大手航空会社に比べて基本運賃においては比較的安価な運賃を提供するものの、下記の要因などから「格安航空会社」と呼べる様な運賃設定が出来ていない。また、経営戦略及びマーケティングの失敗により苦戦している。
なお、これらの日本の新興航空会社の多くは、実際に「格安」と言えない料金であることや、「格安」という言葉がもたらすイメージの悪さを考慮してか自ら「格安航空会社」とは呼んでおらず、利用客やマスコミさえもそのように呼ぶことは少ない。
[編集] 規制
国内における基幹空港である「羽田空港の発着枠の制限」や「高い空港使用料」、「欧米のような大都市圏における定期便ジェット機が使えるサブ空港がない」ことなど、様々な障壁が存在する他、監督官庁である国土交通省の航空会社に対する様々な規制が未だ厳しい状況にある(現に北海道国際航空が民事再生法を適用した時は、新興航空会社への構造的規制が経営破綻の主な理由の1つだとして国土交通省はかなりの批判を浴びた)。
なお、関西圏における神戸空港や福岡における佐賀空港のような、近年新たに開港した「サブ空港」的な存在があっても、「都心部から遠く空港までのアクセスが不便なために、第一空港や鉄道、高速バスなどの競合交通手段に比べて利便性が低い」(佐賀空港)、「乗り入れ便数が少ないため、多頻度運航による利便性を求めるビジネス客や乗り継ぎ旅客を獲得できない」(神戸空港、佐賀空港)など、決定的な欠点もしくは複数の欠点があり、既存の大手航空会社による乗り入れ数が増えない(神戸空港)だけでなく、新規航空会社による乗り入れすら行われていない(佐賀空港)という現状がある。
また、航空会社自身が発売する航空券価格をIATA指定料金の7割引を割引下限とする規則があるため、自社のウェブサイト上で直接販売することで販売価格を下げるいう、海外の格安航空会社では当たり前とされているビジネスモデルがほぼ実現不可能なことも問題となっている。
さらに、EU内における近距離国際線への参入が容易なヨーロッパや、同じく近距離国際線への参入が容易なASEAN諸国と違い、近隣諸国との航空協定の改定が必要な(2国間の航空協定が改善されることになった韓国との間の地方発着路線を除く)近距離国際線への参入が容易ではない状況である為、近距離国際線への参入という新たな収益源を求めることも難しい。
[編集] 運賃
現在、多くの新興航空会社は大手航空会社に比べて基本運賃においては比較的安価な運賃を提供するものの、上記のような規制も影響し、日本航空や全日本空輸などの既存の大手航空会社が新興航空会社対策のために設定した各種割引運賃との激しい価格競争の中で、アジア諸国やヨーロッパ、南北アメリカの格安航空会社が提供している様な、既存の大手航空会社に比べ見劣るサービス(機内サービスだけでなくマイレージサービス、便数の多さや路線網を含めた総合的なもの)を補えることができるだけの運賃設定ができていない。
また、上記のように基本料金こそ大手航空会社に比べて比較的安価であるものの、割引運賃同士で比べると、大手航空会社が新興航空会社対策のために設定した各種割引運賃とあまり変わらないというケースも見られる。
[編集] 異種交通機関との競合
国土が広大で、かつ高速鉄道などの競合交通網が発達していないアメリカやブラジル、オーストラリアなどと違い、国土が比較的狭く、地方都市間においても新幹線をはじめとする鉄道路線網が完備されている日本においては、駅が都市中央に位置し、利便性に勝る鉄道や都心部に停留所を設定している高速バスとの競争も視野に入れなければならない。
しかしながら、騒音問題や政治家と国土交通省、地元有権者及び土建業者、漁民などとの癒着[9]の結果、地方都市に新しく建設された空港でも、市街中心地から離れた場所や以前使用されていた空港より遠方に位置するケースが多いため、乗客より利便性に劣ると判断されるケースが多い。
また、中長距離鉄道だけでなく、高速バスや長距離フェリーも一般に航空機より運賃が割安であるため、新興航空会社の運賃が「格安」でない現在においては、価格志向の乗客がこれらの交通機関に流れてしまう傾向もある。
[編集] 利便性
新興航空会社の設立時においては、航空機の購入やリースなどの初期投資に莫大な資金が必要なために、運航開始時に必要最低限の機材しか確保・保有できないために運航できる便数が限られ、日帰り利用の際の使える時間帯の制約が大きいなど、利便性が大手より見劣りするケースが多い。その上、自前の整備施設を構える余裕がないことから、機材の整備などの際には欠航せざるを得ないことなどもビジネス旅客が伸び悩む原因となっている。
[編集] サービス
大手航空会社と違い、航空連合(アライアンス)内のマイレージサービスなども用意されていない(自社独自のポイントサービスを持つところはある)ことや便数の少なさ、広範囲を網羅する路線網が整備されていないこと、さらに法人営業網の未熟さなどが大手企業などの大口顧客を代表としたビジネス旅客を遠ざける要因の一つとなっている。
また、スカイマークのように、経費を下げるために大手航空会社では提供される飲み物のサービスが削減されたり、座席幅の縮小が図られていることから、依然として「飛行機の旅」に対して過大なサービスの提供に期待をかける旅客が多い日本において(日本では高速鉄道網が完備しているため、「飛行機の旅」はある種の特別な行事と受け止められることが多い[要出典])集客にマイナスとなっている。
一方でスターフライヤーのように、深夜、早朝を含む利便性の比較的高いスケジュールで運行する他、機内設備を充実させるなど部分的に大手を上回るサービスを提供することを標榜する格安航空会社もあるが、総合的なサービス(部分的な機内サービスや単一路線の便数の多さだけでなく、広範囲を網羅する路線網の充実やマイレージサービス、営業網や他業種とのアライアンスを含めた総合的なもの)が大手航空会社に比べて劣ることから集客面で苦戦を続けている。
[編集] 試行錯誤
北海道国際航空とスカイネットアジア航空は運航開始からわずか数年で経営不振に陥り、前者は民事再生法を申請、後者は産業再生機構の経営支援を受ける形で経営再建中である。また、新北九州空港の開港に伴い鳴り物入りで就航を開始したスターフライヤーも、当初の売りの一つであった羽田発早朝便・北九州発最終便の1往復を搭乗率低迷から運休したほか、低迷する搭乗率の向上を狙って全日空とのコードシェアを始めた)など、日本における新興航空会社の試行錯誤は続いている。最古参のスカイマークも羽田-鹿児島線や羽田-徳島線、伊丹-千歳線など次々と新路線を開設するも、採算が取れず短期間での撤退(特に鹿児島線の就航にあたっては、地元経済界から数億円の出資を受けたこともあり撤退時の批判は大きかった)を続けた挙句、現在は新規開港した神戸空港を関西エリアのハブ空港とすべく乗り入れを行い経営改善に取り組んでいる。
そのような中、北海道国際航空とスカイネットアジア航空は全日空と全路線で共同運航を行い、スターフライヤーも全日空と業務提携している。この様な全日空の動きに対しては、「支援と言う名の単なる格安航空会社の囲い込み」、「支援の一環として共同運航をすることを通じて自社便を増やすためのもの」との批判が多い(なお、早くから格安航空会社の子会社を設立した日本航空と違い、格安航空会社の子会社を持たない全日空は、2009年に予定されている羽田空港の再拡張による国際線の増加を前にして、アジア路線向けの格安航空会社の設立を検討している)。