エアバスA318

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

エアバスA318
Airbus A318

ロンドン・ヒースロー空港に着陸するエールフランスのA318(旧塗装)

ロンドン・ヒースロー空港に着陸するエールフランスのA318(旧塗装)

など

エアバスA318Airbus A318)は、エアバスA320ファミリーの短胴型旅客機で、エアバス社の機体の中ではもっとも胴体が短い。日本を含むアジアの航空会社では運航されていない。

概要[編集]

エアバス社では100席クラスの旅客機として、1997年5月15日に、全くの新設計機であるAE31X[1]中国シンガポールの企業と共同開発することを発表した。A320ファミリーとシステムを共通化し、それより一回り小さい2+3の横5列座席配置となる胴体を持つ機材で[2]、95人乗りのAE316と最大125人乗りのAE317が開発される予定であった。しかし、新規開発による経済的リスクの大きさから計画は中止され、代わりに1998年9月に発表されたのが、エアバス社単独開発となるこの機材である。1999年4月30日にローンチされ、2002年1月15日に初飛行。2003年7月22日フロンティア航空へ初めて引き渡された。

A319の胴体をさらに2.39m(5フレーム)短縮し、短胴化によるモーメント・アームの減少を補うため、垂直尾翼を79㎝高くして安定させている。エンジンは他のA320ファミリーと同じCFMインターナショナル社製CFM56に加え、同ファミリーの他型式では使用されていないプラット・アンド・ホイットニー社製PW6000エンジンから選択できる[3]。貨物室はLD-3-46/46Wコンテナ使用はやめてバラ積みのみ対応となるが、胴体径がA320と同じためオプションでスライディングカーペット(床面をパネル状にして取り扱いを容易にする方法)を選択可能。

エンブラエル社のEジェットボンバルディア社のCRJCシリーズなどのリージョナルジェットと競合しているため、苦戦を強いられている。そのため、他のA320ファミリーと違って、新エンジンへの換装を含むneo化(英語版)は行われない。 なお、同クラスのライバル機であるボーイング737-600は、2012年に生産・販売を終了した[4]

派生モデル[編集]

2006年3月に5.5度の進入角度で着陸させることで騒音の低減ができるスティープ(急角度)進入型が認定され、2009年9月1日ブリティッシュ・エアウェイズへ初めて引き渡された。他に座席を16席前後にし、大西洋横断も可能な航続距離を持つA318エリート(ビジネスジェット仕様)が2005年に発表されている。

機体仕様[編集]

エアバス A318
A318-100
操縦士 2名
乗客数 132名 (1-クラス, 最大)
117名 (1-クラス, 通常)
107名 (2-クラス, 通常)
貨物積載量 21.21 m3 (749 cu ft)
全長 31.44 m (103 ft 2 in)
翼幅 34.10 m (111 ft 11 in)
翼面積 122.6 m² (1,320 ft²)
後退角 25°
尾翼高 12.51 m (41 ft 1 in)
客室幅 3.70 m (12 ft 2 in)
胴体幅 3.95 m (13 ft 0 in)
非積載運用重量 39,500 kg (87,000 lb)
最大燃料比搭載時重量 (MZFW) 54,500 kg (120,000 lb)
最大離陸重量 (MTOW) 68.0 t (150,000 lb)
巡航速度 マッハ 0.78 (高度11,000 m/36,000 ftで828 km/h/511 mph)
最大速度 マッハ 0.82 (高度11,000 m/36,000 ftで871 km/h/537 mph)
最大積載時最大航続距離 3,100 nmi (5,700 km; 3,600 mi)
最大離陸重量での離陸速度 (海面高度, ISA) 1,828 m (5,997 ft)
最大燃料積載量 24,210 L (5,330 imp gal; 6,400 US gal)
巡航高度 12,000 m (39,000 ft)
エンジン (×2) プラット・アンド・ホイットニー PW6000 シリーズ または
CFMインターナショナル CFM56-5 シリーズ
推力 (×2) 96–106kN (22,000–24,000lbf)

出典: エアバス,[5][6] Airliners.net[7]

エンジン[編集]

機種 エンジン
A318-111 2003 CFM56-5B8/P
A318-112 2003 CFM56-5B9/P
A318-121 2007 PW6122A
A318-122 2007 PW6124A

運用航空会社[編集]

アルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港で開催されたFIDAE 2006 航空ショーでエアバスのコーポレートカラーのA318

私用と官公庁関連は含まず、2014年2月28日現在。:

航空会社 A318
フランスの旗 フランス エールフランス 18
コロンビアの旗 コロンビア アビアンカ航空 10
ブラジルの旗 ブラジル アビアンカ・ブラジル 15
イギリスの旗 イギリス ブリティッシュ・エアウェイズ 2
アメリカ合衆国の旗 アメリカ フロンティア航空 1
ルーマニアの旗 ルーマニア タロム航空 4
顧客名非公表 1
合計 7 51

受注と納入[編集]

受注 納入
機種 合計 受注残 合計 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003
A318 79 0 79 2 2 6 13 17 8 9 10 9

2014年2月末時点でのデータに基づく、2014年3月30日更新[8]


参考文献[編集]

  • Norris, Guy and Mark Wagner (1999). Airbus. Osceola, Wisconsin: MBI Publishing. ISBN 0-7603-0677-X. 

出典[編集]

  1. ^ “AE”は“エイジアン・エクスプレス”の略。
  2. ^ ボンバルディアCシリーズやスホーイ・スーパージェット100で、この座席配置が取られている。
  3. ^ A320・A321・A319は、CFM56とIAE V2500から選択。
  4. ^ ボーイング、787を7%値上げ 737-600は販売完了”. Aviation Wire (2012年8月8日). 2014年3月30日閲覧。
  5. ^ Dimentions&Keydata A318”. Airbus. 2014年3月30日閲覧。
  6. ^ Airbus Aircraft Characteristics”. Airbus (2011年6月). 2011年6月7日閲覧。
  7. ^ The Airbus A318”. Airliners.net. 2011年3月1日閲覧。
  8. ^ Airbus orders and deliveries February 2014 (Microsoft Excel)”. Airbus (2014年2月28日). 2014年3月30日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

エアバス社ホームページ(英語)

エアバスジャパン・A320ファミリー