AS 365 (航空機)

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AS 365 ドーファン

オールニッポンヘリコプターのAS 365N2(JA61NH、NHK取材機)

オールニッポンヘリコプターのAS 365N2
(JA61NH、NHK取材機)

AS 365は、アエロスパシアル社(現エアバス・ヘリコプターズ社)が開発した中型双発ヘリコプター

AS 365の高性能版であるEC 155を含めたシリーズの愛称ドーファン(Dauphin)は、フランス語で「イルカ」の意。SA 360 ドーファンをベースに開発されたことから、ドーファン2と呼ばれることもある。2009年時点でAS 365、EC 155とも現行機種として販売中である。

概要[編集]

高速・長航続距離の中型双発ヘリコプターとして開発され、1975年1月24日に試作初号機が初飛行した。尾部テールローターが円筒成形の中心に埋め込まれたフェネストロン形状・主脚が引き込み式などの特徴がある。消防ドクターヘリ警察報道・物資や人員の輸送など、あらゆる用途で運用されている。

アメリカ沿岸警備隊に導入されたHH-65Aはエンジンが国産に換装されたほか、各種部品も純国産か国内でライセンス生産されたものに切り替えられた。これは、アメリカ軍及び沿岸警備隊が、海外製品を用いる場合には大部分を米国製製品に切り替える事が必要なためであった。

埼玉県防災航空センターあらかわ2号

民間用派生型のほかに、救難型(SAR)や対戦車攻撃型対潜型ASW)などの軍用派生型があり、AS 565 パンテルPanther)と呼ばれている。

海軍機や沿岸警備隊機としての需要が多く、陸上型の売れ行きは不振であったものの(フランス陸軍は不採用。アンゴラ空軍ブラジル陸軍が陸上機として採用)、中国でのライセンス生産型であるZ-9は中国人民解放軍陸軍の中型汎用ヘリコプター及び武装ヘリコプターとして用いられている。

派生型[編集]

民間用
  • AS 365C
原型機。エンジンはチュルボメカ社製アリエル1A(470kw)2基。
  • AS 365N
C型の改良型量産機。エンジンをアリエル1C(492kw)へ変更。
  • AS 365N1
N型の改良型。エンジンをアリエル1C1(526kw)へ変更、尾部フェネストロンを拡大。
  • AS 365N2
N1型の改良型。エンジンをアリエル1C2(549kw)へ変更。
  • AS 365N3
N2型の改良型。エンジンをアリエル2C(635kw)へ変更。
  • EC 155
AS 365を高性能化・低騒音化した機体。
軍事用
  • AS 365F
最初に作られた対潜・救難型。
軍用型。
米沿岸警備隊での呼称。エンジンは、HH-65Aではライカミング社製LTS101-750A-1(650hp)2基。
  • Z-9
中華人民共和国哈爾浜飛機製造公司(HAMC)が、AS365Nをライセンス生産したもの。

使用国[編集]

Z-9各種。
退役済。
捜索救難用。
同海軍が保有するコルベットに搭載されているが、対潜装備は無く海洋監視に特化している。
Z-9
海洋監視用に少数採用、退役済。
空中勤務總隊(救災、救難、救護、輸送、観測、偵察)

登場する作品[編集]

小説
消防防災ヘリコプターとして登場。
映画
アメリカ欧州陸軍の装備として迷彩姿で登場。これはフィクションであるものの、実際にベルUH-1の後継機としてアメリカ陸軍に提案されシコルスキーS-70UH-60 ブラックホーク)に敗れ去った経緯がある。
ドラマ
横浜市消防局の消防防災ヘリコプターとして登場。

性能・主要諸元[編集]

AS365N2型
  • 乗員: 1 名または 2 名
  • 乗客: 12 名または 13 名
  • 長さ: 13.68 m
  • 主回転翼直径: 11.94 m
  • 高さ: 3.97 m
  • 自重: 2,271 kg
  • 最大離陸重量: 4,250 kg
  • 発動機: チュルボメカ・アリエル1C2 × 2基
  • 超過禁止速度: 287 km/h
  • 巡航速度: 254 km/h
  • 航続距離: 860 km

関連項目[編集]

外部リンク[編集]