欧州連合

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欧州連合(1)
欧州旗
欧州連合の旗
欧州連合の標語 : In varietate concordia
(日本語訳)「多様性における統一」
欧州連合の歌 : 交響曲第9番第4楽章『歓喜の歌』
欧州連合の位置の位置
公用語
拠点都市 ブリュッセル
ストラスブール
ルクセンブルク
加盟国
欧州議会議長 ハンス=ゲルト・ペテリング
欧州委員会委員長 ジョゼ・マヌエル・バローゾ
欧州連合理事会議長国 スロベニア
欧州理事会議長 ヤネス・ヤンシャ
設立
- ローマ条約発効
- マーストリヒト条約発効

1958年1月1日
1993年11月1日
面積
- 総計
- 水面積率
世界第7位(3)
- 4,324,782 km2
- 3.08%
人口
- 総計(2007年)
- 人口密度
世界第3位(3)
- 495,128,529人
- 114/km2
GDP (PPP)
- 総計
- 1人あたり
2007年 (IMF)
- 14兆9530億USドル
- 29,476USドル
通貨
時間帯
- 夏時間
UTC 0から+2
- UTC +1から+3
ccTLD .eu
(1)公式の名称については欧州連合のすべての公用語のものがある。詳細については#名称・略称を参照。
(2)欧州連合の公用語については欧州連合の言語を参照。
(3)欧州連合を単一の国として数えたときの順位。

欧州連合(おうしゅうれんごう)またはヨーロッパ連合は、ヨーロッパ各国の大半を占める加盟国によって構成される国家連合体である。

欧州共同体 (EC) から発展、1993年11月1日マーストリヒト条約により発足。ヨーロッパ各国において経済、政治、軍事など社会的なあらゆる分野での統合を目指している。本部はベルギーブリュッセル。現在の加盟国は27か国である。

目次

[編集] 名称・略称

欧州連合の言語#EUの名称も参照。

欧州連合の公式な名称は、欧州連合の公用語、全てにおいて用意されている。従って欧州連合の公式な表示は各公用語について以下のとおりである。略称は、それぞれの言語での頭文字語が使われる。ほとんどはEUUE(英語など形容詞が前に来る言語ではEU、フランス語など後に来る言語ではUE)で、それ以外の略称は以下に付記した。また、日本NHKでは、「EU(ヨーロッパ連合)」と呼ばれる。

※ただし、アイルランド語は公用語 (official language) の権利は放棄しており、公式作業言語 (official working language) の一言語として用いられている。

[編集] 加盟国

詳細は欧州連合加盟国を参照。

2007年以前の加盟国は27か国。この項目は加盟順に列記している。カッコ内は加盟国合計。

加盟国の変遷図
加盟国の変遷図
原加盟国 (6)
ベルギー
オランダ
ルクセンブルク
ドイツ(当時は西ドイツ
フランス
イタリア
1973年加盟 (9)
イギリス(一部海外領土や属領は含まれず。)
アイルランド
デンマークの旗 デンマークフェロー諸島は含まれず。グリーンランドは1985年に離脱。)
1981年加盟 (10)
ギリシャ
1986年加盟 (12)
スペイン
ポルトガル

EU改称以後の加盟国:

1995年加盟 (15)
オーストリア
フィンランド フィンランド
スウェーデン
2004年加盟 (25)
ポーランド ポーランド
ハンガリー
チェコ チェコ
スロベニア スロベニア
スロバキアの旗 スロバキア
エストニアの旗 エストニア
ラトビア
リトアニア
キプロス キプロス(南キプロス)
マルタの旗 マルタ
2007年加盟 (27)
ルーマニアの旗 ルーマニア
ブルガリア ブルガリア
加盟候補国
クロアチア
トルコ
マケドニア

欧州連合加盟国の特別領域も参照。

[編集] 公用語

詳細は欧州連合の言語を参照。

加盟27か国の公用語がEUでは等しく扱われる。そのためEUの公式文章は22の言語に翻訳される。言語は五十音順。

イタリア語 - 英語 - エストニア語 - オランダ語 - ギリシャ語 - スウェーデン語 - スペイン語 - スロヴァキア語 - スロヴェニア語 - チェコ語 - デンマーク語 - ドイツ語 - ハンガリー語 - フィンランド語 - フランス語 - ブルガリア語 - ポーランド語 - ポルトガル語 - マルタ語 - ラトビア語 - リトアニア語 - ルーマニア語

  1. アイルランド語に関しては他の公用語と異なり、全てのドキュメントが翻訳されるわけではない、との適用除外規定が存在する。このため、アイルランド語に翻訳されるドキュメントは、主要なものに限定される。このような規定が設けられた理由として、通訳や翻訳者の数が少ないということが挙げられており、今後通訳や翻訳者の育成が行われる。また、現実的な理由として、アイルランド国内において、アイルランド語を母語としている人はごく少数であり、かつ、ほぼ全ての人が英語を理解できるにもかかわらず、他の言語と同様に多くの手間とコストをかけて翻訳を行うのは、あまりに非効率であるという点も挙げられる。なお、欧州理事会は、この規定の適用日から4年以内、以降5年毎に実施状況の調査を行い、適用除外規定を終了させるかどうか決定しなければならない。
    • ちなみに、以前からアイルランド語は、EUの公用語ではないものの、司法裁判所における使用言語などとして、一定の分野での利用が認められる特殊な地位にあった。
  2. マルタ語に関しても、通訳や翻訳者の数が少ないなどの理由により、適用除外規定が存在する。欧州理事会は、マルタ語の適用除外規定が発効した2004年5月1日から、30か月以内に実施状況の調査を行い、1年間規定を延長するかどうか決定しなくてはならない。

[編集] 歴史

詳細は欧州連合の歴史を参照。

[編集] EC発足以前

[編集] EC発足以降

[編集] EU発足後

  • 1994年 - ノルウェー、国民投票でEU加盟を否決。
  • 1994年 - 欧州経済領域 (EEA) 成立。
  • 1995年1月1日 - オーストリア、フィンランド、スウェーデンが加盟。
  • 1995年 - シェンゲン協定が発効し、EU加盟国間で人の移動が自由化。
  • 1997年6月 - 欧州理事会アムステルダム条約合意。1999年5月1日発効。
  • 1999年1月1日 - 単一通貨ユーロ導入。
  • 2000年4月 - カイロで、アフリカ連合 (AU) の前身であるアフリカ統一機構 (OAU) と首脳会議を開催。
  • 2000年12月11日 - 欧州理事会において、ニース条約合意。2003年2月2日発効。
  • 2002年1月1日 - ユーロ通貨の流通開始(イギリス、デンマーク、スウェーデンを除く)。
  • 2002年2月28日 - ユーロへの切替えを完了。12か国における旧通貨の流通を終了。
  • 2002年3月1日 - 「欧州の将来に関する協議会」が発足。欧州憲法の起草作業が始まる。
  • 2003年6月19日 -「欧州の将来に関する協議会」、ギリシャ・テッサロニキで開かれた欧州理事会において欧州憲法草案を提出。
  • 2004年5月1日 - ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、スロヴェニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、キプロス(南キプロスのみ)、マルタの計10か国が新たに加盟。このうち、キプロスとマルタを除く8か国は旧共産圏諸国である。キプロスはEU加盟直前の住民投票で南北統一が拒否された。25か国体制に拡大。総人口は約4億5000万。
  • 2004年6月18日 - 欧州憲法草案を採択。
    • 条約調印後2年目となる2006年10月を目処に各国で批准作業が行われる。欧州憲法の批准についての詳細は欧州憲法の批准状況についての項を参照されたい。
  • 2005年4月25日 - ブルガリアとルーマニア、EU加盟条約に調印。
  • 2005年 - EU首脳会議でヨーロッパ大陸アフリカ大陸の平和的、民主的な将来を求める文書「EUとアフリカ、戦略的パートナーシップへ」を採択。
  • 2005年5月29日 - フランスで欧州憲法批准の是非を問う国民投票が実施され、反対票が賛成票を上回る。直後の6月1日、オランダにおいても国民投票が実施され、批准に反対という結果となった。
  • 2006年12月15日 - EU首脳会議が「拡大のペースを緩めるべき」との方針で合意。
  • 2007年1月1日 - ブルガリア、ルーマニアが加盟。27か国に拡大。ブルガリアは、ロシア系のキリル文字を公用する国としては初のEU加盟となった。
  • 2007年6月23日 - 欧州理事会において、欧州憲法に代わるEU基本条約の作成で各国首脳が合意。
  • 2007年12月4日 - EUとボスニア・ヘルツェゴビナとの間で、安定化・連合協定(貿易の自由化、市場の一体化などを進める)に仮調印した。
  • 2007年12月13日 - リスボン条約が調印。2009年1月までの批准完了が目標とされる。

[編集] 政治

仏、ストラスブールにある欧州議会
仏、ストラスブールにある欧州議会

詳細は欧州連合の政治欧州連合の法律3つの柱 (EU)をそれぞれ参照。

EUにおける政治の過程には特徴的な制度が採られている。最高意思決定機関として加盟国の政府首脳からなる欧州理事会、加盟国の閣僚で構成されており、EUの政策の根拠となる法令を定める欧州連合理事会(閣僚理事会や、単に理事会ともいう)、EUの政策を実行する欧州委員会、市民の直接選挙で選ばれた議員からなり、欧州連合理事会と欧州委員会に対して民主的統制を与える欧州議会、EUで制定された法令の解釈と適用を行う欧州司法裁判所といった機関が機能することにより、国家連合体であるEUが機能している。

EUはもともと経済分野での統合が進められた。加盟国ごとに経済に関する制度が異なっていれば、それが障壁となって、EUの競争力や成長を阻害することになる。そのためEUには、経済分野に関する政策については加盟国から権限が委譲されており、EUの決定は加盟国政府のそれを超越するものとなっている。その一方で、マーストリヒト条約で新たにEUの政策として扱われるようになった外交や防衛、治安については、EUはあくまで加盟国間の政策の調整を行うにとどまっており、加盟国はEUを通じた協力枠組みの下で行動している。

[編集] 欧州連合の機構

詳細は欧州連合の機構を参照。

本部はベルギーの首都ブリュッセルに置かれているが、全ての機関がブリュッセルにあるのではなく、欧州議会はフランスのストラスブール欧州中央銀行はドイツのフランクフルト、といったように分散して設置されている。

なお、各機関についての名称の日本語訳に関しては、EUの在日出先機関である駐日欧州委員会代表部による日本語表記に則っている。

[編集] 機構一覧

[編集] 経済

詳細は欧州連合の経済を参照。

[編集] 金融政策

ユーロ圏および 欧州連合の経済通貨統合も参照。

独、フランクフルトにある欧州中央銀行
独、フランクフルトにある欧州中央銀行

EUの金融政策については欧州中央銀行と各国の中央銀行からなる欧州中央銀行制度によって決定される。欧州中央銀行と欧州中央銀行制度は将来的に統一された金融政策を採る事を目標としているが、統一された通貨が必要不可欠となる。これを実現するために導入されているのが統一通貨としてユーロISO 4217はEUR)である。各国の中央銀行はユーロを基調として、欧州中央銀行の決定に従い統一的な金融政策を行う事が求められている。

現在ユーロは、オーストリア、ベルギー、キプロス、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシア、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポルトガル、スペイン、スロベニアの15か国で導入されている。またこのほかに、モナコサンマリノバチカンアンドラモンテネグロセルビアコソボ自治州においてもユーロを通貨として使用している。

ヨーロッパ為替相場メカニズム (ERM-II) により、デンマークスロバキアリトアニアラトビアエストニアでは、自国通貨の対ユーロレートの変動が一定以内の変動幅に抑えられている。これは将来的なユーロ導入を目指した準備段階にある事を指す。

イギリスデンマークスウェーデンはユーロ導入に対して保留権を持っており、この保留権を行使してユーロを導入していない。一方でポーランドチェコハンガリーブルガリアルーマニアはERM-II未導入であるが将来的に無条件でユーロを導入する義務を負っている。

[編集] 単一市場

1987年に締結された単一欧州議定書に基づいて、欧州連合は、域内の、人、モノ、金の単一市場( EU 域内ではどこでも同じ国の中のようにできるという市場)を導入している。金に関しては、上に挙げた単一通貨ユーロはその一つである。この単一市場を実現するために、EU域内での人の移動の自由を保障される必要がある。このため加盟国間によりシェンゲン協定が結ばれている。これにより協定締結国相互の国境において、パスポートコントロールや、税関は廃止されている。

[編集]

欧州連合内では、域内の単一労働市場を有しており、基本的にはEU市民であればEU内での就労は自由化されている。(cf:ボスマン判決

一方で、EU外、特にEUとの経済協定を結んでいない国の出身者の移動、就労は規制される方向にある。2004年のEUの東方拡大に際しては、新規加盟国が従来結んでいた、周辺諸国との労働力受け入れの協定の見直しに迫られ、各国における外交問題の一つになった。

[編集]

欧州連合域内では、通商活動の自由が認められている。

[編集] 他の経済圏との比較

加盟国数 地域・国名 人口 GDP値 一人当りGDP値
27 EU 4.56億人 12兆USドル 26,316USドル
3 北米自由貿易協定 (NAFTA) 4.3億人 13兆USドル 30,232USドル
6 メルコスール 2.5億人 1兆USドル 4,000USドル
10 東南アジア諸国連合 (ASEAN) 5.50億人 8,619億USドル 1,079USドル
× 中華人民共和国 13.08億人 2.3兆USドル 1,702USドル
× インド 11.3億人 8,002億USドル 678USドル
× 日本 1.27億人 4兆5545億USドル 35,650USドル
  • 値は2005年時点のもの。GDPは変動為替ベース。

[編集] 欧州連合のシンボル

[編集] 欧州連合の歌

交響曲第九番第四楽章「歓喜の主題」(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作)

[編集] 欧州連合の旗

欧州連合の旗は青地に12の金星が円を描く旗である。12は完全、完璧という意味を持つ。もとは1955年に定められた欧州評議会の旗であったが、1985年ECに取り入れられた。

[編集] 今後の予定

  • 2004年10月、加盟国首脳らが欧州憲法条約に調印したが、2005年5月にフランスで、同6月にオランダでそれぞれ国民投票が実施された結果、同条約の批准に反対する票が賛成する票を上回った。この結果に各国は動揺し、また欧州憲法条約に対する不満や批判が噴き出した。しかしながら肥大化した EU の機構改革や将来の拡大に対応するため、2007年6月のブリュッセル欧州理事会において新基本条約(リスボン条約)の策定で合意がまとまった。同条約は同年12月13日にリスボンで調印され、その後各国内における批准手続きを、欧州議会の改選やバローゾ委員会の任期満了を控えた2009年までに完了させることが目標となっている。
  • 2005年10月からクロアチア及びトルコとの加盟交渉の開始が決定された。加盟時期は未定である。トルコの加盟に関する議論は1960年代から行われており、1987年にはECに対し加盟申請手続きを行っているが、トルコに関しての加盟準備プロセスは大きな進展が見られない状況が続いていた。トルコとの加盟交渉の開始はEUにとって大きな転換点となる。しかし、2006年12月の首脳会談で、拡大のペースを緩めるとされたため、両国の加盟交渉も不透明なものとなっている。
欧州連合 基本条約歴史
1948 1952 1958 1967 1987 1993 1999 2003 2009 ?
ブリュッセル パリ ローマ ブリュッセル 単一欧州議定書 マーストリヒト アムステルダム ニース リスボン
欧州石炭鉄鋼共同体 (ECSC)
欧州原子力共同体 (EURATOM)
欧州経済共同体 (EEC)
3



欧州共同体 (EC) 欧州連合 (EU)
↑欧州諸共同体↑ 司法・内務協力 (JHA)
警察・刑事司法協力 (PJCC)
欧州政治協力 (EPC) 共通外交・安全保障政策 (CFSP)
西欧同盟 (WEU)


[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ
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