化学兵器禁止機関

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オランダハーグのOPCW本部

化学兵器禁止機関(かがくへいききんしきかん、英語:Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons、略称:OPCW)は、化学兵器禁止条約(CWC)に基づき、1997年に設立された国際機関である。化学兵器の禁止と拡散防止のための世界的な活動を目的とする。本部はオランダハーグ市。職員は約500人。

概要[編集]

化学兵器禁止条約は、その第8条において、実効的な検証を行うための機関設立が謳われており、OPCWは、そのための機関として、1997年4月29日の条約発効後に設立された[1]

国連加盟国のほとんど(2013年10月14日現在190カ国)が加盟しているが、北朝鮮エジプト南スーダンアンゴラミャンマーイスラエルは加盟していない(この内ミャンマーとイスラエルは化学兵器禁止条約に署名はしている)。日本からは化学兵器の専門家として、陸上自衛官が1997年以降2014年までに、6名の派遣を行っている[2]。特に、秋山一郎陸将補は、自衛隊退官後も含め、2回(のべ10年)、査察局長を務めている。

最高意思決定は、全締約国からなる締約国会議により、これは年に一度開催される。技術事務局には、検証局、査察局、渉外局、国際協力・援助局、行財政局などからなる[3]。実動の査察活動も多く、2013年9月までに約5,300回実施している[4]

事務局長は、1997年5月13日よりJosé Maurício Bustani英語版、2002年7月25日よりRogelio Pfirter英語版、2010年7月25日よりアフメト・ウズムジュ英語版が務める。

化学兵器廃棄に向けた活動が評価され、2013年10月11日ノーベル平和賞を受賞している[5][6]

日本への査察[編集]

OPCWは、化学兵器への転用の有無等を確認するため、関連する化学物質を取り扱う工場・事業所への査察(産業査察)も実施しており[7][8]生物兵器については。1975年には生物兵器禁止条約が発効したが、化学兵器については遅れていた[8]、日本は500ヶ所以上の事業所を申告し、2012年末までにのべ160回以上の査察を受け入れている[8]。陸上自衛隊化学学校も査察を受けているが[9]、これらも含めて問題は生じていない[8]。また、地下鉄サリン事件に関連して、サリン製造が行われたオウム真理教施設の「第7サティアン」も化学兵器生産施設として申告され、途中2度の査察を受け、1998年12月の解体・撤去に関しての査察も受けている[8][10]

脚注[編集]

外部リンク[編集]