アフリカ連合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
|||||
| 国歌: Let Us All Unite and Celebrate Together | |||||
| 首都 | アディスアベバ | ||||
| 構成国家 | 53ヶ国 | ||||
| 公用語 | 加盟国それぞれの公用語がそのままアフリカ連合の公用語となる。 主な言語として アラビア語 英語 フランス語 ポルトガル語 |
||||
| 設立 | アフリカ統一機構として -1963年5月25日 アフリカ連合として - 2002年7月9日 |
||||
| 総会議長 | ムアンマル・アル=カッザーフィー | ||||
| AU委員会委員長 | ジャン・ピン | ||||
| 面積 - 合計 |
29,797,500 km² | ||||
| 人口 - 合計 (2005年) - 人口密度 |
8.5億人 25.7 人/km² |
||||
| GDP(2003年) - 合計 - 合計 - 一人当たりGDP - 一人当たりGDP |
US$1.515兆 (PPP) 514億ドル(通常) 1,896ドル (PPP) 643ドル(通常) |
||||
| 通貨 | 現在、国ごとに自国通貨を使用 将来的な統合を目指す |
||||
| 時間帯 | UTC-1 から UTC+4 | ||||
| ccTLD | 未統一 将来的な統合を目指す |
||||
アフリカ連合(アフリカれんごう、アラビア語:الاتحاد الأفريقي、英:African Union、仏:Union africaine、ポルトガル語:União Africana)は、アフリカの国家統合体。アフリカ統一機構(OAU)が、2002年に発展改組して発足した。エチオピアのアディスアベバに本部を置いている。
目次 |
[編集] 名称
- アラビア語ではالاتحاد الأفريقي。
- 英語ではAfrican Unionで、略称はAU。
- フランス語ではUnion africaineで、略称はUA。
- ポルトガル語ではUnião Africanaで、略称はUA。
英語表記を略した「AU」は、日本でも広くアフリカ連合の略称として用いられる。
前身のアフリカ統一機構は
- 英語ではOrganization of African Unity (OAU)
- フランス語ではOrganisation de l'unité africaine (OUA)
であった。
[編集] アフリカ連合創設の目的
アフリカ統一機構からアフリカ連合への移行のため、2000年のロメ首脳会議でアフリカ連合制定法(アフリカ連合を創設するための条約)が採択され、各国の批准を待って、2001年に発効した。2002年7月のダーバン首脳会議を経て、アフリカ連合は正式に発足した。
アフリカ連合は、アフリカの一層高度な政治的経済的統合の実現及び紛争の予防解決への取組強化のため発足した地域統合体である。アフリカ諸国と諸国民間の一層の統一性及び連帯性の強化、アフリカの政治的経済的社会的統合の加速化、アフリカの平和と域内紛争や独裁政治の根絶、安全保障及び安定の促進、民主主義原則と国民参加統治の促進、持続可能な開発の促進、教育及び科学等での協力、グローバリゼーション時代におけるアフリカ諸国の国際的な地位向上、等を目指している。また、欧州連合(EU)をモデルとした地域統合を目標に掲げており、将来的には統一した国家へ発展させ、アフリカ合衆国を創ることも視野に入れている。
[編集] 政治
欧州連合(EU)をモデルに統合を進めているため、政治機構にはいくつか類似する点もある。前身であるアフリカ統一機構(OAU)との大きな違いは、アフリカ統一機構が内政不干渉を原則としたのに対し、相互監視のため「平和安全保障委員会」を創設した所である。それにより、戦争や人権侵害を防止することや、平和維持軍を編成・派遣することが可能になった。本部は、エチオピアの首都アディスアベバに設置されている。エチオピアは、紀元前1000年頃には既に国家が形成されていたとされ、エジプトと並ぶアフリカ最古の独立国家であり、ブラックアフリカの先導的立場から1963年以降アフリカ統一機構の本部が置かれた。
アフリカ連合は国際連合から法人格を認められた機関である。国連総会をはじめ、国連のあらゆる会議では一国一票制が採られているが、アフリカ連合は、各加盟国が協調して1つの意見を発することで大きな発言力を持っている。
- 総会(加盟国政府首脳会議)
- 最高決定機関。2002年より毎年2回開催。毎年2月のはじめにある会議で議長(任期1年)を加盟国首脳の中から多数決で選出する。一般政策を決定する。総会で、委員会の委員(任期4年間)及びAU委員会委員長(任期4年間)を決定する。
- 閣僚執行理事会
- 各国外相など閣僚により構成。少なくとも年2回開催。政策の調整、首脳会議での議題準備などを行う。
- 常駐代表者会
- 各国の常駐代表(大使級に相当)で構成。随時開催。閣僚執行理事会の委員会への諮問機関。閣僚執行理事会への議題準備等を行う。
- AU委員会(機構改革により、AU機構に変更予定)
- 委員長、副委員長(1人)を含む7人の委員で構成する。それぞれの任期は4年。委員長を除く各委員がそれぞれ一つの「大臣職」を勤める。「大臣職」としては、一例として、経済開発、協力・統合、社会問題・ジェンダー、科学・技術、総務・財務、情報・通信・資源活用、政務が挙げられている。
- 委員長は対外的にはAUの代表者であり、政策執行機関(行政機関)である委員会のトップである。政策・法案を提案し、決定事項を執行するなどOAU事務局の機能を大幅に補強・増大する。通常の国家における内閣に相当。
- 2009年7月に開催される首脳会議以降に新機構が発足する見通しだ。新機構には、今のAU委員会委員長の職に代わり、常任議長(大統領)と副議長を置く予定。現在の委員は、各政策分野ごとの長官としての役職に振り分けられる。
- 専門技術委員会
-
- 農村経済及び農業事項に関する委員会
- 通貨及び金融に関する委員会
- 貿易・関税・移住に関する委員会
- 輸送・通信・観光に関する委員会
- 産業・科学技術・エネルギー・天然資源・環境に関する委員会
- 保健・労働・社会事項に関する委員会
- 教育・文化・人的事項に関する委員会
- 担当大臣または政府高官が出席。プロジェクトを作成し、閣僚執行理事会に提出。
- 経済・社会・文化評議会 - 諮問機関
- 全アフリカ議会
- 2004年、各加盟国からの5名ずつの議員からなる「全アフリカ議会」(PAP)を南アフリカに設置した。ただし、設置から5年(2009年まで)の間に関しては、加盟国への勧告権限のみしかない。今後、アフリカの民主主義の発展に関して重要な機関であるとして国際社会からの期待が高い。
- 裁判所(構想中、未設置)
- 金融機関(構想中、未設置)
- 将来的に、統一通貨の使用を目指している。
- アフリカ中央銀行
- アフリカ通貨基金
- アフリカ投資銀行
- 平和・安全保障委員会
- 15ヶ国で構成し、再選可で任期3年(5ヶ国)と再選不可で任期2年(10ヶ国)の2種類。アフリカを東西南北および中央に分け、各地域から1国ずつが3年任期の委員国となる。
- 域内での虐殺行為や戦争犯罪の抑止を目指す。前身のOAUが各国主権を尊重するあまり紛争解決に力を発揮できなかった反省から、AU創設規約は加盟国への介入を可能にし、常設平和維持軍の設置も計画中。
- アフリカ人権裁判所
- 2006年7月3日、アフリカ人権裁判所を発足させた。同裁判所はアフリカ統一機構(OAU)時代の1988年に設置が決まっていたもので、タンザニアのアルーシャに本部を置き、政府が行った人権侵害などの不法行為について国際条約、国際法に基づいて判断を下す。同裁判所には国家、AU機関だけでなく、個人、NGOも提訴が出来る。2日までにガンビアの首都バンジュールで開催されていたAU首脳会議で判事に就任するアフリカ法律専門家11人が、「アフリカ人権憲章」 (African Charter on Human and Peoples' Rights) への宣誓を行った。
[編集] 加盟国
モロッコを除くアフリカの全ての独立国家が加盟。加盟国は53ヶ国に上る。加盟国の中で、西サハラの独立派武装組織ポリサリオ戦線が樹立した亡命政府サハラ・アラブ民主共和国(SADR)(西サハラ)は、日本政府が国家承認していない地域である。モロッコは西サハラ加入に反対し1985年にOAU脱退した。ソマリアから一方的に独立を主張するソマリランドは、アフリカ連合加盟国からも国家承認されておらず、非加盟である。2008年の1月31日から2月2日までアディスアベバで開かれた首総会議の後、会見で議長は、チャドの反政府勢力による新政府が樹立しても加盟は承認しないという考えを示した。
[編集] アフリカ合衆国構想
アフリカ合衆国の構想は、ガーナの初代大統領エンクルマが初めて提案し、現在でも議論されている。このアフリカ連合の発足は、その構想へ向けた動きでもある。
アフリカ連合は、統一に向けた3段階を示している。1つめは、統一政府が特に責任を負うことになる分野及び資金調達の方法を決め、市民に対して宣伝する。2つめは、憲法の起草とアフリカ中央銀行の設立。そして、3つめは、憲法の採択及びアフリカ政府の選挙を行う。というものである。しかし、2015年までにとされており、「2015年という期限は短すぎるのではないか」という意見や、「各国主権を奪われることになる」「市民参加の機会が十分与えられていない」といった批判があり、話が先へ進んでいない。2007年の第9回首脳会議でも、アフリカ合衆国の建設に関しても議論された。そこでリビアのムアンマル・アル=カッザーフィー大佐は統一国家の早期建設を主張した。カッザーフィー大佐は、長年精力的にアフリカ統一国家創設へ向けた提言をしている人物である。 しかし、ナイジェリアのヤラドゥア大統領が、アフリカ合衆国建設の話より先に、国内の問題を優先的に解決すべきだと主張したほか、多数の国が消極的な意見を述べた。アフリカ諸国には国内に部族間の紛争や内乱、飢餓など問題を多く抱えている国が多数あり、アフリカ合衆国の話は、個々の問題が片付いた後に検討すべきだと言うのが大方の見方である。
もし統一国家が成立すれば、面積はロシアより大きく世界第1位、人口は中華人民共和国とインドに次ぐ第3位という、超巨大国家となる。
[編集] アフリカの日
アフリカ統一機構が1963年5月25日に発足したことを記念して、加盟国の中には5月25日か5月中の1日を「アフリカの日」として国民の休日に定めている国がある。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- African Union(英語)
|
||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||

