長崎市
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長崎市(ながさきし)は、九州の北西部に位置する都市で、長崎県の県庁所在地である。国から中核市に指定されている。
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[編集] 概要
鎖国体制であった江戸時代には、国内唯一の江戸幕府公認の国際貿易港(対オランダ、対中国)・出島を持つ港町であった。このため、出島跡を初めとして、異国情緒に満ちた港町として有名である。歴史的経緯からキリスト教徒の数が比較的多いことでも知られており、とくにカトリック教会は長崎県単独でひとつの教区を形成している(東京教区は東京と千葉で構成)。
又、実戦で使用された核兵器(原子爆弾)としては広島市に次ぐ世界史上2番目の、そして現時点では最後の被爆都市としても知られる。「近隣の核武装国による核攻撃を想定するのは、他国に誤解を与える」との信念の下で、全国自治体の中では唯一、国民保護計画案から、他国より核攻撃想定される事態の想定をあえて削除している(2007年5月11日 市長発言)。なお、長崎県は計画案の中で核攻撃への対処事項を記述している。
[編集] 地理
長崎半島および西彼杵半島を市域とする。諫早市、西海市、西彼杵郡時津町・長与町に隣接する。
市の形状は全国的に見ても数少ない「すり鉢」状となっている。市の中心部は三方を山に囲まれており、女の都(めのと)・三原・本原・西山・片淵・小島(こしま)・稲佐・小江原(こえばる)・西町・滑石(なめし)など住宅地の多くは山の斜面を利用している。そのため「階段の街」「坂の街」として有名である。坂が多いため自転車に乗る人は少なく、他都市でしばしば問題になる放置自転車などの問題は少ない。その代わり原付バイクが多くナンバープレートの登録番号が5桁になっている。理由は坂の多さもあるが、これに加えて幹線道路から離れると転回どころか車が2台交差するのも難しい程道路の幅が狭い道が少なくないため、幅を取らず小回りの効く原付バイクの利便性が高いという事情があるからである。また、「自転車屋」を名乗りながらも原付バイクだけを扱う店も多い。年齢層を問わず、自転車に乗れない人の割合も他の都市に比べて高い。
市の中心部を流れる川には、北部から南下し長崎港へ注ぐ浦上川と、市の北東部から長崎港へ注ぐ中島川とがある。それぞれ川沿いにわずかな平地と埋立地があり、商業地や公共施設はそこに集中する。
長崎港の外海は五島灘や橘湾に面しており、急峻な海岸線が多いが、河口部などのわずかな平地に漁港と集落が点在する。
- 東部(橘湾・天草灘) - 宮摺(みやずり)・茂木・飯香浦(いかのうら)・日見・矢上・戸石など
- 西部(五島灘) - 神浦・出津(しつ)・黒崎・三重・畝刈(あぜかり)・式見・小江・福田など
- 南部(五島灘-天草灘) - 深堀・香焼・蚊焼・高浜・野母・脇岬・樺島・川原・千々など
- 北部(大村湾) - 西海(にしうみ)・村松・大石・戸根・長浦・形上・小口など
北西部の三重・畝刈地区や東部の矢上・かき道地区などは近年開発が進み、住宅地が増えた。
2005年1月4日の市町村合併では、長崎半島西南部や有人島の離島である伊王島・高島・池島、石炭産業の衰退で無人島となった端島(通称:軍艦島)が編入合併された。さらに2006年1月4日の市町村合併では大村湾沿岸の旧琴海町が編入合併された。
2005年12月11日に、長崎港の両岸の女神地区、木鉢地区を結ぶ「女神大橋(通称:ヴィーナスウィング)」が完成した。これは中央径間長が480メートルに達し、全長は1289メートルで、斜張橋としては横浜ベイブリッジを上回って全国第6位の長さとなる。将来的に長崎自動車道と接続され、長崎市街地南部一円を循環する長崎南環状線の一部となる見通しである。
ダムは浦上水源地・本河内水源地・鹿尾(かのお)ダム・神浦ダムなどがあるが、市街地に近い水源では環境が悪く、上水道事情はあまり良くない。また斜面が多いために下水道の整備も目下進行中という状況である。
[編集] 地名
長崎市の地名参照。
[編集] 気候
年間平均気温は17.4℃、年降水量は約1,678mmである。海と川に面しているためか、九州の他の都市に比べても寒暖の差は小さい。
[編集] 歴史
[編集] 年表
- 1567年 - 宣教師ルイス・デ・アルメイダによるキリスト教の布教
- 1570年 - 大村純忠わずか百戸あまりの寒村であった大村領長崎を開港(いわゆる長崎開港)
- 1571年 - ポルトガル船来航(~1639年)
- 1580年 - 領主大村純忠、長崎・茂木をイエズス会に寄進
- 1582年 - 天正遣欧少年使節出発
- 1592年 - 豊臣秀吉、長崎を直轄領とし奉行を置く
- 1597年 - 豊臣秀吉による日本二十六聖人の処刑
- 1604年 - 糸割符制度
- 1605年 - 江戸幕府、長崎を天領とする
- 1622年 - 元和の大殉教でキリシタンたちが殺害される
- 1635年 - 出島完成、ポルトガル人を収容する
- 1641年 - オランダ東インド会社の平戸商館、出島に移転
- 1673年 - 英リターン号来航、通商要求は拒絶
- 1689年 - 唐人屋敷完成
- 1690年 - エンゲルベルト・ケンペル来日
- 1698年 - 長崎会所設置
- 1804年 - ニコライ・レザノフ来航
- 1808年 - フェートン号事件
- 1823年 - シーボルト来日(翌年、鳴滝塾開設)
- 1828年 - シーボルト事件
- 1853年 - プチャーチン来航
- 1854年 - 長崎港を開放
- 1855年 - 長崎海軍伝習所開設(~1858年)
- 1859年 - 出島オランダ商館閉鎖
- 1865年 - 大浦天主堂のベルナール・プティジャン神父、隠れキリシタン発見
- 1867年 - 浦上地区で発見されたキリスト教徒への弾圧事件(浦上四番崩れ)
- 1870年 - 外国人居留地完成
- 1878年 - 長崎区役所設置
- 1889年4月1日 - 市制施行で長崎市が発足する
- 1899年 - 居留地回収
- 1940年 - 三菱重工長崎造船所で戦艦武蔵進水
- 1945年8月9日 - 午前11時2分、アメリカ軍により原子爆弾が投下される。7万人以上の住民が死亡し、市内家屋の約36%が壊滅
- 第二次大戦後
- 1955年8月 - 平和祈念像完成
- 1972年10月2日 - 長崎トンネル(長崎本線・新線)開通
- 1977年10月15日 - 平戸発長崎行きの西肥バスが阿蘇赤軍を名乗る人物によりバスジャックされる(長崎バスジャック事件)
- 1977年11月 - 国際観光文化都市に指定される
- 1981年2月 - ヨハネ・パウロ2世長崎訪問
- 1982年7月23日 - 最大1時間雨量が111.5mmという記録的な大雨が降り299人が犠牲となった(長崎大水害)
- 1990年1月18日 - 本島等市長銃撃事件発生
- 1991年 - 東山手・南山手が、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定される
- 1997年4月1日 - 中核市に指定される
- 2007年4月17日 - 伊藤一長市長銃撃事件発生、市長は翌日午前2時28分に死亡が確認された
※行政区域の変遷は別記。
[編集] 事始め
- 英字新聞(日本初、ナガサキ・シッピング・リスト・アンド・アドバタイザーを参照)
- 国際電信(日本初)
- 缶詰製造(日本初)
- 汽車(日本初の蒸気機関車が走った場所である。慶応元年(1865年)イギリス人商人のグラバーが上海から輸入した英国製蒸気機関車「アイアン・デューク」号を大浦海岸(数百メートル)で走らせたことから、長崎市梅香崎町の市民病院前に「我が国鉄道発祥の地」の碑がある。「鉄道発祥記念碑」は日本で初めて鉄道の営業運転(1872年)が行われた横浜市にある。鉄道の歴史 (日本)を参照。)
- 気球飛揚の地(日本初)
- コーヒー(伝来)
- ジャガイモ(伝来)
- 鉄橋(日本初)(銕橋を参照)
- バドミントン(伝来)
- ボウリング場(日本初)
- ヨット(日本初、英国人船大工が英国商人の注文で建造した(ヨットの項の歴史を参照))
[編集] 行政
[編集] 歴代市長
詳細は長崎市長を参照。
[編集] 行政区域の変遷
- 1889年4月1日 - 市制施行により、長崎市が発足する。同時に、町村制施行により、 西彼杵郡上長崎村・下長崎村・戸町村・淵村・浦上山里村・西浦上村・小ヶ倉村・土井首村・小榊村・福田村・深堀村・日見村・茂木町・式見村・矢上村・戸石村・古賀村・三重村・香焼村・伊王島村・高島村・野母村・脇岬村・樺島村・高浜村・為石村・川原村・蚊焼村・神浦村・黒崎村が発足する。
- 1898年10月1日 - 上長崎村の一部・下長崎村・戸町村・淵村を編入する。
- 1920年10月1日 - 上長崎村・浦上山里村を編入する。
- 1938年4月1日 - 西浦上村・小ヶ倉村・土井首村・小榊村を編入する。
- 1948年10月1日 - 高島村が町制を施行し、高島町となる。
- 1950年4月1日 - 福田村の一部を編入する。
- 1955年1月1日 - 福田村・深堀村を編入する。
- 1955年2月1日 - 日見村を編入する。
- 1962年1月1日 - 茂木町・式見村を編入する。
- 1963年4月20日 - 東長崎町を編入する。
- 1973年3月31日 - 三重村を編入する。
- 1973年4月1日 - 時津町の一部を編入する。
- 2005年1月4日 - 香焼町・伊王島町・高島町・野母崎町・三和町・外海町を編入する。
- 2006年1月4日 - 琴海町を編入する。
[編集] 産業
- 工業、造船業
- 三菱重工業長崎造船所、三菱電機などの工場が集中。長崎が三菱の企業城下町とも言われる所以である。
- 観光業
- 鎖国時代から海外に開かれていたことから、異国情緒のある街として知られている。原爆の被害を受けていることから、平和学習を目的に修学旅行に訪れる学校も多い。
- 水産業
- 長崎港は、捕鯨や東シナ海を漁場とする「以西底引き網」の基地「長崎漁港」としても繁栄してきた。1989年に市北西部の畝刈・三重地区に主な漁港機能を移転した。長崎漁港以外にも多くの漁港がある。
- 畜産業
- 西彼杵半島南部では肉牛・乳牛の養育も行われている。
[編集] 本社を置く主な企業
- AIGコミュニケーションワン(AIGグループ)
- 五島製麺
- たらみ
- チョーコー醤油
- 長崎電気軌道
- 長崎自動車
- 浜屋百貨店(浜屋デパート)
- 福砂屋
- 文明堂総本店(各地の文明堂の元祖)
- マツハヤグループ
- ラッキー自動車(タクシー会社)
- シティキャブ長崎(タクシー会社)
- 十八銀行
- 長崎銀行
[編集] 姉妹都市・友好都市
- 日本国内
- 海外
[編集] 学校
[編集] 大学
[編集] 短期大学
[編集] 高等学校
- 県立・市立
- 長崎県立長崎工業高等学校
- 長崎県立長崎工業高等学校(定時制)
- 長崎県立長崎鶴洋高等学校
- 長崎県立長崎西高等学校
- 長崎県立長崎東高等学校
- 長崎県立長崎南高等学校
- 長崎県立長崎北高等学校
- 長崎市立長崎高等学校(定時制)
- 長崎市立長崎商業高等学校
- 長崎県立鳴滝高等学校(単位制)
- 長崎県立長崎明誠高等学校
- 県立(閉校)
- 私立
- 海星高等学校
- 活水高等学校
- 瓊浦高等学校
- 純心女子高等学校
- 聖母の騎士高等学校
- 長崎玉成高等学校
- 長崎女子高等学校
- 長崎女子商業高等学校
- 長崎総合科学大学附属高等学校
- 長崎南山高等学校
- クラーク記念国際高等学校長崎キャンパス
[編集] 中学校
- 国公立
- 私立
[編集] 小学校
- 国公立
- 私立
※このうち附属、池島、高島、日吉、南、南陽小・土井首中開成分校は小中併設校である。
[編集] 養護学校
[編集] 交通
- 最寄り空港は大村市にある長崎空港。
- バスは県営(長崎県交通局)と、民間バス会社(長崎自動車)が運営。長崎市が運行するコミュニティバスが8系統ある(業務は長崎自動車、さいかい交通、富川運送に委託)。
- 市内を、南北に路面電車(長崎電気軌道)の線路が伸びており、市中心部と、北部の副都心、南部の観光地区(南山手など)を結んでいる。路面電車は、大部分は国道を走っており、浦上川沿いの一部区間などは路面電車専用線を走行する。
- 駅前にはバス停・電停・バスターミナルがある。
[編集] 鉄道
[編集] 高速道路
***長崎多良見ic
[編集] 自動車専用道路
[編集] 一般有料道路
[編集] 一般国道
[編集] 県道
- 主要地方道
- 一般県道
[編集] 高速バス
※下記各社の記事を参照。
[編集] 路線バス
[編集] 海運
[編集] 定期航路
- 長崎汽船:長崎港 - 伊王島 - 高島
- 九州商船:長崎港 - 五島市福江港-(奈留島)-新上五島町奈良尾港 ※奈留島はフェリーのみ
- 五島産業汽船:長崎港 - 新上五島町鯛ノ浦港
- 安田産業汽船:茂木港 - 苓北町富岡港
- 西海沿岸商船:神浦港 - 池島港 - 西海市瀬戸港 - 松島港 - 大島港 - 面高港 - 佐世保市佐世保港
[編集] 観光
[編集] 名所・旧跡
- 大浦天主堂 - 国宝
- 崇福寺 - 大雄宝殿と第一峰門(海天門、唐門、二の門、中門、赤門)が国宝
- 出島和蘭商館跡 - 史跡
- シーボルト宅跡 - 史跡
- 曲崎古墳群 - 史跡
- 高島秋帆旧宅 - 史跡
- 稲佐山(長崎バス「ロープウェイ前」バス停下車、ロープウェイで山頂へ。また、冬季を除き長崎バスが稲佐山行きを運行)
- 眼鏡橋 - 重要文化財
- 平和公園(路面電車・バス停「松山町」下車徒歩1分)
- 原爆落下中心地(平和公園・中心地地区(爆心地公園)内)
- 長崎原爆資料館(爆心地公園隣/路面電車・バス「浜口町」下車徒歩5分)
- 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎原爆資料館隣)
- 浦上天主堂
- 山王神社 - 日本の音風景100選に選ばれた被爆クスノキ、一本柱鳥居
- グラバー園
- 東山手十二番館 - 重要文化財
- 旧羅典神学校 - 重要文化財
- 旧長崎英国領事館 - 重要文化財
- 旧香港上海銀行長崎支店 - 重要文化財
- 小菅修繕所跡 - 重要文化財
- 興福寺 - 重要文化財
- 孔子廟
- 長崎新地中華街
- 長崎歴史文化博物館
- 長崎ペンギン水族館
- 長崎市科学館
- 長崎温泉やすらぎ伊王島
- 伊王島灯台
- 石炭資料館(高島)
- 高島海水温浴施設いやしの湯
- 端島(通称:軍艦島、上陸はできないが、島の周囲を巡る遊覧船が運航されている)
- 県民の森
- 自証寺
- 塩垂島
- 詩島(さだまさしが所有する)
※以上の「史跡」「重要文化財」は国指定の史跡及び重要文化財を指す。