三菱重工業

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Mitsubishi logo.svg三菱重工業株式会社
Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.
Mitsubishi heavy industries building konan minato tokyo.JPG
品川グランドコモンズの一角にある三菱重工ビル(本社)
種類 株式会社
市場情報
東証1部 7011 1950年5月29日上場
大証1部 7011 1950年5月29日上場
名証1部 7011 1950年8月上場
福証 7011 1952年1月上場
札証 7011 1950年6月上場
略称 三菱重工・重工・MHI
本社所在地 日本の旗 日本
108-8215
東京都港区港南二丁目16番5号
設立 1950年昭和25年)1月11日
(中日本重工業株式会社)
業種 重工業航空宇宙産業軍需産業
事業内容 機械建設機械航空機船舶、防衛機器の製造・販売
代表者 大宮 英明(代表取締役社長
資本金 2656億0878万1千円
発行済株式総数 33億7364万7813株
売上高 連結:2兆8209億32百万円
単独:2兆1756億66百万円
(2012年3月期)
経常利益 連結:861億82百万円
単独:371億20百万円
(2012年3月期)
純利益 連結:245億40百万円
単独:129億16百万円
(2012年3月期)
純資産 連結:1兆3063億66百万円
単独:1兆1220億59百万円
(2012年3月期)
総資産 連結:3兆9639億87百万円
単独:3兆4398億25百万円
(2012年3月期)
従業員数 連結:68,887人
単独:32,494人
(2012年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 5.39%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.68%
野村信託銀行(退職給付信託三菱東京UFJ銀行口) 3.72%
SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT - TREATY CLIENTS 2.39%
(2012年3月31日現在)
主要子会社 三菱農機(株) 85.8%
三菱日立製鉄機械(株) 65.7%
関係する人物 岩崎弥之助
岩崎小弥太
郷古潔
河野文彦
牧田與一郎
飯田庸太郎
佃和夫代表取締役会長
外部リンク http://www.mhi.co.jp/
特記事項:横浜本社 神奈川県横浜市西区みなとみらい三丁目3番1号
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三菱重工業株式会社(みつびしじゅうこうぎょう、: Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.)は、日本企業

目次

概要 [編集]

三菱東京UFJ銀行三菱商事と並んで「三菱グループ御三家」と呼ばれる、三菱グループの中核企業である。

主力製品は、船舶エネルギー関連機器・産業機械航空機ロケットエンジンなどであるが、兵器製造の分野では旧防衛庁(現在は防衛省)への納入実績第一位の企業であり、戦闘機ヘリコプターイージス艦を含む護衛艦戦車などを製造している。また、鉄道車両電気機関車・懸垂型モノレール新交通システムLRVなど)の製造、さらにエアコンや事業所向け大型冷凍機、産業向け工作機械ETCシステムの製造でも知られ、過去には「シルバーピジョン」というスクーターも製造していた。

なお、エアコン・ETCシステム・加湿器三菱グループ内で三菱電機競合している(単に「三菱エアコン」「三菱ルームエアコン」といった場合、三菱電機のほうを指す事の方が多い)。

コーポレートステートメントは『「この星に、たしかな未来を」(日本語 CI ステートメント) "Our Technologies, Your Tomorrow"(英語 CI ステートメント)』。社名は「三菱重工」とも表記される。

沿革 [編集]

創業者は、三菱財閥の二代目である岩崎弥之助1884年(明治17年)に工部省長崎造船局の払い下げを受け、これを長崎造船所としたことから始まり、1917年(大正6年)に三菱合資会社より独立し、三菱造船株式会社(初代、以下省略)となった。

その後、業務の多角化に伴い、三菱電機、三菱航空機(初代、以下省略)などを次々と分社化していったが、いずれの会社も収支の不振が続いたため、三菱財閥4代目の岩崎小弥太は経営の合理化を図るため、「造船」と「航空機」の合併を決める。

1934年(昭和9年)、三菱造船と三菱航空機が合併し、三菱重工業(初代)が創設された。 ちなみに「重工業」という言葉は、小弥太が英文の「Heavy Industries」に当てて発案した造語である。

その後、同社は日本が軍事力を強化していく中で、日本における兵器(艦船、航空機)製造の中心として発展、日本海軍超弩級戦艦武蔵の建造や零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を設計・製造した。軍艦建造トン数は10倍以上、戦車の製造台数は200倍以上、資本金は20倍以上に成長した。

1945年(昭和20年)の大戦終結後、同社はGHQ財閥解体によって東日本重工業(後の三菱日本重工業)、中日本重工業(後の新三菱重工業)、西日本重工業(後の三菱造船(2代目))の3社に分割された。 しかし、当初は3社で製品の棲み分けを決めていたものの、線引きが曖昧になっていき、やがて製品群の重複が多数発生した。

ちょうど高度成長の追い風もあって、3社は再統合を計画。この計画には「財閥の再来」などと非難する声も挙がったが、他の三菱グループにも協力を仰ぎながら、1964年(昭和39年)に3社は再統合し(法手続上の存続会社は新三菱重工業)、社名を再び三菱重工業(2代目)とした。

三菱グループ重化学工業に強い企業が多いために高度経済成長期に大きく発展したと言われるが、戦後の同社はその中核を担い、日本最大規模の重工業メーカーとして復興。今や世界を代表する重工企業にまで成長した。

年表 [編集]

主な事業拠点 [編集]

三菱重工横浜ビル(2011年10月2日)

丸の内の旧本社ビルは文部科学省の仮庁舎となっていた。現在は、丸の内地区の再開発事業に伴うテナントの仮移転先になっている。

おもな関連会社 [編集]

日本国内
日本国外

元関連会社 [編集]

主要製品 [編集]

社内には9つの事業本部、13の主な生産拠点が存在し、事業本部は受注品事業本部と中量産品事業本部に大別される。この受注品事業本部の所管する製品の生産は各事業所に振り分けられ生産を行われる。

例えば、船舶・海洋事業本部の製品は長崎造船所、神戸造船所、下関造船所、横浜製作所などで生産しているが、長崎造船所では原動機事業本部の製品である蒸気タービンや風力タービン、ボイラなどの生産も行っている。このように受注品事業では事業本部と事業所のマトリックス構造をなしている。

中量産品事業本部の生産はそれぞれの事業本部で生産を集約している。

船舶・海洋事業本部 [編集]

日本国内では最大規模、世界でも有数のシェアと技術レベルを誇る、同社発祥の部門。

主に長崎造船所、神戸造船所、下関造船所、横浜製作所で製作される。

タンカー  [編集]

貨物船 [編集]

客船 [編集]

専用船 [編集]

  •  自動車・トラック運搬船

特殊船 [編集]

艦艇 [編集]

護衛艦
潜水艦
ミサイル艇

アルミ高速船 [編集]

巡視船
巡視艇
漁業取締船
調査観測兼清掃船

その他 [編集]

魚雷

原動機事業本部 [編集]

主に横浜製作所、高砂製作所、長崎造船所で生産を行う。

自然エネルギープラント [編集]

火力発電プラント [編集]

  • 石炭焚プラント
  • 油焚プラント
  • ガス焚プラント
  • GTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)プラント
  • IGCC(石炭ガス化コンバインドサイクル)プラント

蒸気・ガスタービン [編集]

事業用大型ガスタービン

  • 1600℃級 : M501J(60Hz用)定格単機出力 327MW / M701J(50Hz用)
  • 1500℃級 : M501GAC(60Hz用)定格単機出力 272MW
  • 1500℃級 : M501G(60Hz用)定格単機出力 267MW / M701G(50Hz用)定格単機出力 334MW
  • 1350℃級 : M501F(60Hz用)定格単機出力 185MW / M701F(50Hz用)定格単機出力 312MW
  • 1150℃級 : M501D(60Hz用)/M701D(50Hz用)

事業用中小型ガスタービン

  • MF-111
  • MFT-8
  • M251
  • MF-61

事業用蒸気タービン

  • GTCC発電所向け
  • 石炭/石油焚き火力発電所向け
  • 原子力発電所向け

エンジン [編集]

  • 産業用ディーゼルエンジン
  • 舶用ディーゼルエンジン

原子力事業本部 [編集]

主に神戸造船所内と品川本社で設計開発、神戸造船所で生産、高砂製作所で生産や試験研究を行う。 設計部門の技術者は、原子力、化学、機械、電気、建築、土木などの専攻を卒業したエンジニアで構成され、燃料、系統、電気、配置、機器、配管、建物などの設計を行う。

原子力プラント [編集]

機械・鉄構事業本部 [編集]

主に神戸造船所、横浜製作所、機械事業部(広島)、プラント交通システム事業センターで生産を行っている。

エネルギー [編集]

  • 火力発電装置
  • 水力発電装置

環境装置 [編集]

  • 排煙脱硫装置
  • 排煙脱炭装置

石油・ガス生産 [編集]

  • LNG貯槽
  • 石油精製設備

交通システム [編集]

物流・運搬 [編集]

産業機械 [編集]

試験装置 [編集]

免振・制振設備 [編集]

紙・印刷機械 [編集]

詳しくは、三菱重工印刷紙工機械

航空宇宙事業本部 [編集]

主に名古屋航空宇宙システム製作所、名古屋誘導推進システム製作所で生産を行っている。

宇宙機器 [編集]

航空機 [編集]

自衛隊機 [編集]
民間機 [編集]

エンジン [編集]

プラット・アンド・ホイットニーとベルギーノルウェーシンガポール韓国共同開発(ボーイング747767777MD-11エアバスA300A310A330に搭載)
  • V2500ターボファンエンジン(共同開発)
独伊5カ国7社共同開発(MD90エアバスA319A320A321に搭載)
  • トレント1000ターボファンエンジン(共同開発)
ロールス・ロイス社への開発協力(ボーイング787に搭載予定)

誘導機器 [編集]

地対空ミサイル
空対空ミサイル
対艦ミサイル
その他

第二次世界大戦前 [編集]

旧日本陸軍 [編集]
旧日本海軍 [編集]
民間機 [編集]

汎用機・特車事業本部 [編集]

神奈川県相模原市中央区の本工場、愛知県名古屋市の岩塚工場、北海道千歳市の千歳工場で生産される。

エネルギー [編集]

船舶・海洋 [編集]

物流・運搬 [編集]

  • 重量物運搬車
    • 無人搬送車(AGV)
    • キャリア
    • アーティキュレートダンパ

自動車関連 [編集]

(元々は航空機エンジン用の開発から始まったもの)

産業機械 [編集]

インフラ設備 [編集]

  • 建設機械
    • モータグレーダ
    • アンカードリル
    • 油圧機械

防衛 [編集]

冷熱事業本部 [編集]

愛知県清須市の枇杷島本工場、三重県松阪市の松阪工場のほか、大型冷凍機部が高砂製作所内に駐在している。

家庭用ルームエアコン [編集]

  • 「ビーバーエアコン」のブランド名で展開

業務用エアコン [編集]

  • 「セゾンエアコン」のブランド名で展開
    • 店舗オフィス用エアコン
    • ビル用マルチエアコン
    • ガスヒートポンプエアコン
    • 産業用冷熱機器

車輌用エアコン [編集]

  • 乗用車用エアコン
  • バス用エアコン
  • 冷凍車用冷凍ユニット

冷凍機 [編集]

  • ターボ冷凍機

工作機械事業本部 [編集]

工作機械、常温ウェーハ接合装置、精密切削工具、自動車部品は滋賀県栗東市の本工場で、 パワートランスミッション製品は愛知県名古屋市の岩塚工場で生産される。 また、航空機主翼を始めとして社内製品そのものの工作機械も手がける。

工作機械 [編集]

常温ウェーハ接合装置 [編集]

精機品 [編集]

自動車部品 [編集]

  • エンジンバルブ
  • トランスミッション部品など

エレクトロニクス製品 [編集]

関連施設 [編集]

これらの医療機関は、企業立病院であるが、三菱重工業関係者以外も利用可能。

出身著名人 [編集]

関連項目 [編集]

スポーツ関連 [編集]

諸問題・不祥事 [編集]

ダイヤモンドプリンセス火災事故 [編集]

  • 2002年(平成14年)10月1日、同社長崎造船所内にて、造船所2180番船として艤装工事中の、大型クルーズ客船ダイヤモンドプリンセス」が火災を起こした。施主であるP&Oに対する納入期限が2003年(平成15年)7月に迫っていたため、同時に建造していた2番船(造船所2181番船・「サファイアプリンセス」)を急遽、新「ダイヤモンドプリンセス」として改修し、2004年(平成16年)2月に(「ダイヤモンドプリンセス」としては)7ヶ月遅れながらも納入にこぎつけた。なお炎上した造船所2180番船は、同造船所の香焼工場に移されて焼損部分を完全に撤去し、新「サファイアプリンセス」として改修され2004年(平成16年)5月にデビューを果たした。

内部告発と報復 [編集]

F-2支援戦闘機墜落事故 [編集]

  • 2007年(平成19年)10月31日 に、愛知県小牧市名古屋飛行場に隣接する、同社名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場にて、 航空自衛隊F-2戦闘機のF-2B(43-8126)が機体定期修理 (IRAN) の最終チェックである社内飛行試験を行うため離陸しようとしたところ、浮揚直後に意図した以上の急激な機首上げ動作が発生し、パイロットがそれを押さえようと機首下げ操作をしたところ今度は意図した以上の急激な機首下げ動作が発生したことにより急降下、機首部分より滑走路に激突、機体を破損させながら滑走路を左方向に逸脱、停止、炎上した。同社社員のテストパイロット2名(共に、元・航空自衛隊パイロット)は脱出したが重傷を負った。この事故の発生を受け航空自衛隊では、同日より11月16日までF-2全機の飛行が中止された。事故の原因は、同社で定期修理を行った際、機体の縦方向の動きを感知するピッチ・レート・ジャイロと、横回転の動きを検知するロール・レート・ジャイロの配線を相互に誤接続してしまっていたことであった。これにより機体を制御するコンピュータに縦方向の動きと横回転の動きが誤って伝達され、パイロットの意図しない動作を機体に発生させてしまったことにより墜落に至ったものであった。

偽装請負問題 [編集]

  • 同社高砂製作所で、約8年間に亘り請負・派遣双方で勤務してきた兵庫県加古川市在住の46歳の男性が、長年に亘り偽装請負状態で勤務させられたとして、2009年(平成21年)1月13日に、同社を相手取って、神戸地裁姫路支部に対し、正社員としての地位確認を求める訴訟を起こした[6]

情報漏洩 [編集]

2011年9月

2011年9月19日に、読売新聞が朝刊の一面で、三菱重工の社内のシステムが広範囲にわたってコンピューターウイルスに感染していた事を報道し、同日16時過ぎに三菱重工はこれを認めるプレスリリースを発表した。感染は本社、工場、研究所等の国内11拠点のサーバー45台と職員のパソコン38台で、造船、防衛、航空宇宙、発電プラント、鉄道等の情報が狙われていた[7]。プレスリリースの翌日の9月20日にはIHI川崎重工も同様の被害を受けていた事を発表した。その後の調査で、川崎重工のコンピューターは三菱重工のコンピューターと同じく、踏み台と見られる送信先(米国のウェブサイト)に情報を送信していた事、日本航空宇宙工業会(SJAC)のコンピューターを踏み台にして、SJACやその会員企業を名乗る送信者から「事前資料送付」と題された標的型攻撃メールを受信していた事が判明した。

2012年11月

2012年11月30日に三菱重工は、同月27日に名古屋航空宇宙システム製作所の宇宙関連業務に使うコンピューター4台が新型のウイルスの感染していたことが判明した事をプレスリリースで発表した。同30日には宇宙航空研究開発機構イプシロンロケットの情報が外部に漏洩した可能性があることを発表していた[8]

脚注 [編集]

  1. ^ 日立・三菱重工 統合へ 13年に新会社、世界受注狙う 日本経済新聞 2011年8月4日
  2. ^ 本日の一部報道について 三菱重工業 2011年8月4日プレスリリース
  3. ^ 当社に関する一連の報道について 三菱重工業 2011年8月4日プレスリリース
  4. ^ 三菱重工印刷紙工機械株式会社が7月から営業を開始
  5. ^ 「不正告発で報復人事」 三菱重社員、取り消し申し立て 朝日新聞
  6. ^ 提訴:「偽装請負だ」と三菱重工を--兵庫の男性 毎日新聞 2009年1月14日
  7. ^ 三菱重工、国内11拠点でウィルス感染の事実を公表、「機密情報流出は確認されず」、ITPro 2011年9月19日
  8. ^ 三菱重工でもウイルス感染 宇宙関連情報、漏洩か、日本経済新聞 2012年11月30日

外部リンク [編集]