明治学院大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
明治学院大学
明治学院記念館
明治学院記念館
大学設置 1949年
創立 1863年
学校種別 私立
設置者 学校法人明治学院
本部所在地 東京都港区白金台1-2-37
キャンパス 白金(東京都港区
横浜(横浜市戸塚区地図
学部 文学部
社会学部
経済学部
法学部
国際学部
心理学部
研究科 文学研究科
経済学研究科
社会学研究科
法学研究科
国際学研究科
心理学研究科
法務職研究科(法科大学院)
ウェブサイト 明治学院大学公式サイト
テンプレートを表示

明治学院大学(めいじがくいんだいがく、英語: Meiji Gakuin University)は、東京都港区白金台1-2-37に本部を置く日本私立大学である。1949年に設置された。大学の略称は明学(めいがく)、または明学大(めいがくだい)。

概観[編集]

本館

大学全体[編集]

ジェームス・カーティス・ヘボンが横浜に開いた「ヘボン塾」を起源とする日本最古のキリスト教主義学校ミッションスクール)。1949年新制大学として発足し、現在では6学部15学科、7研究科を擁する純文系の大学となった(理系学部・学科は有していない)。

建学の精神(校訓・理念・学是)[編集]

建学の精神として「キリスト教主義教育」を掲げ、キリスト教による人格教育を実践している。

また、教育の理念として「Do for Others(他者への貢献)」を掲げている。これは、新約聖書の “ Do for others what you want them to do for you. ‘ という部分から引用されたもので、創設者であるヘボンの信念をよく表す言葉とされている。

学風および特色[編集]

ボランティア、海外でのフィールドワーク、長期の協定留学、就業インターンシップなどの講座やイベントが充実している。毎年11月頃に開催される学園祭『白金祭』では、ミス・コンテストが催される。

象徴[編集]

明治学院大学では社会との関係をより深めるため 2004年10月にブランディングディングプロジェクトを発足した。

スクールカラー[編集]

黄色一色に統一されたゴミ箱

スクールカラーは黄色である。2005年1月に「ブランディングプロジェクト」の一環として、チャペルステンドグラスやインブリー館内部の壁色として古くから学生などに親しまれている黄色を、アートディレクター佐藤可士和の提案により制定する。黄色の持つ明るさ、優しさ、生命力、自立、希望のイメージに、他者を照らす光のような存在として “Do for Others” を実践する意志と願いが象徴[1]され、構内のゴミ箱、掲示板、学生証、大学グッズなどが統一色である。

ロゴマーク[編集]

玄関脇掲示板
左がロゴマークである

ロゴマークは英文ロゴタイプ同様、正統派の品格とモダンを宿すMansonフォント[2]により構成されている。佐藤は「伝統の精神に、現代の息吹を吹き込んだイメージを表現している」としている。

校歌[編集]

1906年島崎藤村作詞、前田久八作曲による校歌を制定した。THE ALFEEが記念行事で校歌を歌ったもの(編曲 高見沢俊彦)が、明治学院でCDが限定発売されたことがあった。

沿革[編集]

略歴[編集]

明治学院の起源は1863年ジェームス・カーティス・ヘボンが横浜に開いた「ヘボン塾」である(のちに男子部は明治学院、女子部はフェリス女学院となる)。ヘボン塾は1880年築地へと移転し、「築地大学校」と改称されてカレッジ・コースが設置された。1883年には横浜の先志学校を併合して「一致英和学校」と改称され、大学と予備科を整える学校となった。後に予備科は神田淡路町へ移転し、「英和予備校」となった。

1877年アメリカ長老教会アメリカ・オランダ改革教会スコットランド一致長老教会の3会派が協力して「東京一致神学校」を設立。

1886年には、一致英和学校、英和予備校、東京一致神学校の3校が合併して「明治学院」となることを決定、1887年に設立が正式に認可された。これにより、東京一致神学校が「明治学院邦語神学部」に、一致英和学校・英和予備校はそれぞれ「明治学院普通部本科・予科」へと名前を変え、キャンパスは荏原郡白金村(後に芝区白金今里町・現在の港区白金台)に設けられた。

1949年新制大学設置の認可を受けて明治学院大学が発足した。

1997年の明治学院創立120周年までは、明治学院の創立年を東京一致神学校の設立年である「1877年」と定めており、校史編纂などの周年記念事業も全てそれに従って実施していた。その後、学院長提案によって、創立年をヘボン塾の開設年である「1863年」に改めた。

年表[編集]

  • 1863年 - ヘボン夫妻が横浜に英学塾を開設。
  • 1877年 - 9月 アメリカ長老教会、アメリカ・オランダ改革教会及びスコットランド一致長老教会の3教会合同による東京一致神学校が築地居留地に設立された。
  • 1880年 - 4月 ヘボン塾が築地居留地に移転して築地大学校と改称した。
  • 1883年 - 波羅大学野球部が創部(「日本の大学野球」)
  • 1886年 - 6月 東京一致神学校、東京一致英和学校及び英和予備校を合併して、名称を「明治学院」とした。
  • 1887年 - 1月 東京府から私立明治学院の設置が認可され、荏原郡白金村今里(後に芝区白金今里町→港区芝白金今里町。現在の同区白金台)に開校。専門学部、邦語神学部(神学部)を設置。これが現在の白金キャンパスである。
  • 1894年 - 専門学部を高等学部に名称変更。
  • 1906年 - 島崎藤村が校歌を作詞。
  • 1907年 - 校歌制定。
  • 1911年 - 9月21日 ヘボン館焼失(ヘボン博士死去同日)
  • 1917年 - 高等学部に商業科、文芸科、英語師範科を設置。
  • 1926年 - 文芸科と英語師範科を英文科に統合。
  • 1928年 - 高等学部を高等商業部、高等学部(社会科、英文科)に改組。
  • 1930年 - 日本神学校(後に東京神学大学)の設立に伴い神学部が廃止。
  • 1944年 - 戦時統合により、青山学院高等商業学部・文学部と関東学院高等商業部を明治学院に吸収統合し明治学院専門学校開設
  • 1949年 - 4月 明治学院大学の設置が認可される。文経学部第一部(英文学科・社会学科・経済学科)と文経学部第二部(同)を開設。
  • 1950年 - 日本商科大学の閉校に伴い学生を受け入れる。
  • 1951年 - 明治学院専門学校廃止。
  • 1965年 - 4月 文学部社会学科を廃止して社会学部を置き、社会学科と社会福祉学科を設置する。文学部にフランス文学科を設置。文学部第二部社会学科を廃止し、社会学部第二部社会学科を設置。
  • 1966年 - 4月 法学部法律学科及び法学部第二部法律学科を設置。
  • 1985年 - 4月 横浜校舎開校。
  • 1986年 - 4月 国際学部国際学科設置。国際学部棟献堂式挙行。
  • 1990年 - 4月 文学部芸術学科、心理学科及び法学部政治学科設置。
  • 1996年 - 4月 経済学部商学科、経済学部第二部商学科を経営学科に名称変更。
  • 2000年 - 4月 法学部に昼夜開講制の消費情報環境法学科新設。社会学部社会学科及び社会福祉学科は昼夜開講制となる。
  • 2004年 - 4月 文学部心理学科を心理学部心理学科に改組、法科大学院設置
  • 2006年 - 4月 経済学部に国際経営学科新設。第二部、昼夜開講制(夜間部)の学生受入れ停止。
  • 2010年 - 4月 心理学部教育発達学科新設
  • 2011年 - 4月 国際学部に国際キャリア学科を設置
  • 2012年 - 5月 法科大学院の学生募集を2013年度から停止すると発表[3]

教育および研究[編集]

学部[編集]

大学院[編集]

法務職研究科・法科大学院(白金台)の校舎のひとつ
  • 文学研究科
    • 英文学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
    • フランス文学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
    • 芸術学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
  • 経済学研究科
    • 経済学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
    • 経営学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
  • 社会学研究科
    • 社会学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
    • 社会福祉学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
  • 法学研究科
    • 法律学専攻(博士後期課程のみ設置)
  • 心理学研究科
    • 心理学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
      • 発達臨床コース
      • 心理臨床コース(日本臨床心理士資格認定協会指定大学院・第1種指定)
コースは博士前期課程のみ設置
  • 国際学研究科
    • 国際学専攻(博士前期課程、博士後期課程)
  • 法務職研究科
    • 法務専攻(専門職大学院・法科大学院)2013年度より募集停止

附属機関[編集]

  • 大学付属機関
    • キリスト教研究所
    • 国際平和研究所
  • 学部付属機関
    • 心理学部付属研究所(心理学部)
    • 言語文化研究所(文学部)
    • 産業経済研究所(経済学部)
    • 社会学部付属研究所(社会学部)
    • 法律科学研究所(法学部)
    • 国際学部付属研究所(国際学部)
    • 教養教育センター付属研究所(教養教育センター)
    • 心理臨床センター

事務局[編集]

  • 総合企画室
  • 学長室
  • 自己点検推進室
  • 総務部
  • 管財部
  • 経理部
  • 人事部
  • 教務部
  • 学生部
  • 広報室
  • キリスト教センター
  • 宗教部
  • キャリアセンター
  • ボランティアセンター
  • 国際交流センター
  • 情報センター
  • 学生支援センター
  • 大学院事務室
  • 法科大学院事務室
  • 入試センター
  • 校友センター
  • 図書館
  • 地域連携推進室
  • 横浜管理部


私立大学学術研究高度化推進事業[編集]

  • 学術フロンティア推進事業
    • 国際学部付属研究所(アジア・太平洋地域の社会変動)

教育[編集]

  • サバティカル制の実施:教員は7年目毎に1年間の研究(有給)休暇が与えられる。(6日間働いた後、7日目は安息日とする旧約聖書の安息日に由来する制度である。)

文科省に採択された教育プロジェクト[編集]

高大連携プロジェクト[編集]

高等学校生徒科目等履修生規程に基づいて、2001年度より高大連携の協定を結んだ高校の生徒を履修生として各学部に受け入れている。

学生生活[編集]

禁煙キャンペーンの実施[編集]

2004年よりキャンパス内の禁煙キャンペーンが展開され効果を上げている。運動としては禁煙経験の紹介、「禁煙チャレンジ学生の募集」「パンフレットの配布」「禁煙バッチの配布」などを行っている。キャンパス内の分煙化推進も行っているが、学生の自主性を尊重する趣旨から、喫煙の全面的禁止などは見送られている(喫煙できる箇所は制限されている)。


学園祭[編集]

各校舎ごとに、「白金祭」(白金校舎)、「戸塚まつり」(横浜校舎)が開催されている。

スポーツ[編集]

大学当局は学生スポーツに対する直接的な支援は避けてきたが、2005年より「明学スポーツを強くするプロジェクト」と銘打ち、特定のクラブに指導者の招聘を行うなどの支援を行っている。強化クラブは以下に参照。

大学関係者と組織[編集]

大学関係者一覧[編集]

施設[編集]

白金キャンパス[編集]

ヘボン館(大学院、個人研究室棟)
パレット・ゾーン(福利厚生棟)
  • 使用学部:文学部、法学部、心理学部の3・4年次 ※経済学部、社会学部は2年次以降
  • 使用研究科:文学研究科、経済学研究科、社会学研究科、法学研究科、心理学研究科
  • 使用附属施設:ヘボン館、礼拝堂、心理臨床センター、パレットゾーン白金など
  • 交通アクセス

敷地内に明治学院高等学校が併設されている。

高輪校舎[編集]

  • 使用研究科:法科大学院、大学院心理学研究科(心理臨床センター)。2009年4月使用開始。
  • 交通アクセス

文化財[編集]

礼拝堂(チャペル)
インブリー館

明治から大正にかけて建築された建物が残されて文化財に指定されている。

  • 明治学院礼拝堂
  • 明治学院インブリー館
    • 国の重要文化財
    • 東京都港区「景観上重要な歴史的建造物等」
    • 明治20年、教師である宣教師のため築造された複数の住居棟の一つである。この建物に宣教師インブリー博士が居住していたことからインブリー館と呼称され、都内最古の宣教師館である。現在は改装されて1階に小チャペルと2階に会議室[4]などがある。
  • 明治学院記念館
    • 東京都港区有形文化財
    • 東京都港区「景観上重要な歴史的建造物等」

横浜キャンパス[編集]

横浜キャンパス
  • 使用学部:全学部1・2年次、国際学部3年次以降
  • 使用研究科:国際学研究科
  • 使用附属施設:情報センター、図書館、体育館、チャペルなど
  • 交通アクセス:JR・横浜市営地下鉄ブルーライン戸塚駅東口、江ノ電バス明治学院大学正門停留所・明治学院大学南門停留所下車すぐ。

グラウンドや体育館など体育施設を有し、体育系サークルの多数が拠点としている。

対外関係[編集]

他大学との協定[編集]

海外の大学との協定[編集]

協定締結校と相互留学が可能。

社会との関わり[編集]

1980年代後半から1990年代半ばにかけ、学院全体で政治や宗教・歴史問題に関する活動を頻繁に行っていた。これに対し、右翼団体が街宣車を用いて大学側に抗議を申し入れる事態になるなど、広く社会的な物議を醸した。具体的には、以下の事例が挙げられる。

  • 1988年昭和天皇重体の折に自粛を強制する雰囲気に対し森井眞学長が白金祭を実施するとの声明を発表。このとき学長、教員宅に脅迫がなされたものの、信仰の自由や教育方針を維持した。[5][6]
  • 1990年11月12日:今上天皇の「即位の礼」の日を休日とすることなく、平常授業を実施。津田一路明治学院高等学校長は国の儀式として天皇を神とするような『大嘗祭』につながる皇室の宗教行事を行うこと、その日を休日とすることに対して、疑義を発表[7][5]
  • 1995年6月:中山弘正学院長が日本国敗戦50周年にあたって、太平洋戦争に加担したを告白し、戦後公にしてこなかったことの責任もあわせて告白する文書を発表。この時は右翼団体のみならず、キリスト教系の団体からも非難や自制を求める声が上がった[6][5]

また、他のミッション系大学と同様、12月25日(火) を「降誕日」として大学が定める休日に指定しているが、お盆期間中の一斉休暇など、キリスト教由来でない行事も一般的に取り入れている[8]

今後の課題[編集]

1万人以上の学生を収容する規模でありながら、広域的な活動や他大学との連携が乏しいと指摘されている[要出典]。この状況は、東京12大学首都圏17大学といった広報団体に属していないことや、教育環境の向上を目的として設立された全国私立大学FD連携フォーラムに加盟していない様子からも確認できる。地方入試についても当初は否定的な見方を示していたが、2014年静岡仙台で試験を実施[9]するなど、ある程度の動きや改善が見られる。

系列校[編集]

学校法人明治学院の設置する学校であり、大学の「附属学校」ではない。

高等学校

明治学院大学への推薦入学制度がある。

中学校

脚注[編集]

  1. ^ スクールカラーに込められた意味
  2. ^ ロゴマークを構成する Mansonフォント
  3. ^ 法科大学院の学生募集停止について”. 明治学院大学. 2012年8月7日閲覧。
  4. ^ 「明治の洋館24選」pp70-73
  5. ^ a b c 「国家と神道にどのように対峙するべきか?」Christian Today
  6. ^ a b 岩波書店編集部編1989『ドキュメント明治学院大学 : 学問の自由と天皇制』岩波書店
  7. ^ 明治学院創立120周年歴史写真集編集委員会編集1997.『真理と自由を求めて : 明治学院120年の歩み』明治学院
  8. ^ 2012年度 年間スケジュール (学暦)
  9. ^ 明治学院大学受験生サイト

参考文献[編集]

  • 岩波書店編集部編 1989 『ドキュメント明治学院大学 : 学問の自由と天皇制』 岩波書店
  • 明治学院創立120周年歴史写真集編集委員会編集 1997 『真理と自由を求めて : 明治学院120年の歩み』 明治学院
  • 明治学院敗戦50周年事業委員会編 1995 『心に刻む : 敗戦50年・明治学院の自己検証』 明治学院
  • 「明治の洋館24選」淡交社 2009年

関連項目[編集]

Wiki関係他プロジェクトリンク[編集]

公式サイト[編集]


この項目は、ウィキプロジェクト 大学テンプレートを使用しています。