日経平均株価

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日経平均株価(月末値)

日経平均株価(にっけいへいきんかぶか、Nikkei Stock Average)とは、日本の株式市場の代表的な株価指標の一つ。あるいは単に日経平均とも呼ばれる。日経225(にっけいにひゃくにじゅうご、にっけいにーにーご)、外国の報道機関ではNikkei 225と呼ばれる。

ダウ式平均株価であり、東京証券取引所第一部に上場する約1700銘柄の株式のうち225銘柄を対象にしている。日本経済新聞社がその銘柄を制定、15秒毎(2010年以降)に算出し公表する[1]

日本の株価指標としては東証株価指数 (TOPIX) と並んで普及している。最も知名度の高い株式指標であるため、完全に民間が作成している経済指標でありながら、日本国政府の経済統計としても使われている[2]

概要[編集]

日経平均株価は、東証第一部上場銘柄のうち取引が活発で流動性の高い225銘柄を選定し、ダウ平均株価株価平均型方式を基にした計算方法で修正平均を算出する。平日毎日更新される(年末年始期間を除く)。業種のバランスなども考慮しながら、定期的に入れ替える。株式分割などの際は、分母(除数)の修正などで連続性を保つようにしている[3]日経平均株価#銘柄変更を参照)。

東証での取引が選定基準のため、大阪証券取引所(大証)での取引が中心の銘柄は日経平均に組み込まれない(任天堂村田製作所など)。ただし東証・大証が2013年7月に市場統合したため今後旧大証を取引の中心としていた銘柄も選定される可能性がある[4]。日経平均を使用した金融商品は、株価指数先物など世界中で多数発売されている。また、日経平均株価をTOPIXで割った値を「NT倍率」という。詳しくは、TOPIXの項目を参照(→東証株価指数#日経平均株価との関係)。

名称[編集]

日本経済新聞社登録商標である(登録番号第2569182号)。「日経」という略称がここでの正式名称であり「日本経済新聞平均株価」という名では呼ばない。東証から日経グループに算出・公表権が移って以降、日経グループ以外の放送局新聞社は「日経」という固有名詞を避けて「東証平均株価」や単に「平均株価」と呼んでいた。しかし、日本経済新聞社の要請[5]や、海外で英文名称の「Nikkei 225」が普及した事情もあり、多くのマスコミは順次「日経平均株価」の名称を採用するようになった[6]

沿革[編集]

銘柄変更[編集]

1991年9月までは、算出対象銘柄は非常に単純であった。すなわち、「裁量的な銘柄の入れ替えはせず、採用銘柄が倒産したり合併されて消滅した場合にのみ銘柄を補充して225銘柄にする」、というものである。1970年富士製鉄除外から1990年11月の三菱鉱業セメント除外まで、このルールに沿っている。唯一の例外措置は、1987年4月の日本電信電話上場時で、超大型株であったことから特例的に採用され、このためにオーミケンシが外れた。

1990年ごろから、株価指数先物取引の存在が大きくなり、現物と先物の間の鞘取りが行われ始めた。先物を1単位売り、現物の225銘柄を全部1単位ずつ買う、といった手法である。この場合、225銘柄のうち、発行済数式総数の少ない銘柄は、この現物先物間の裁定取引や、日経平均連動型投信からの買いのために、まったく想定されていないほどの品薄株となってしまい、本来の企業価値とは著しくかけはなれた株価になってしまった。また、この高株価・品薄株は、日経平均への寄与度が異様に高まってしまい、これらの銘柄の価格に日経平均が振り回され始めた。そのために、「採用銘柄が空いたら補充する」というルールに「著しく流動性を欠く銘柄は除外、その分も他銘柄を補充する」というルールが追加された。このルールに沿い、1991年10月に台糖片倉工業帝国繊維松坂屋松竹東宝が、1992年10月に合同酒精大東紡織高島屋が流動性が低いという理由で除外され(業績とは関係ない)、他銘柄が補充された。この結果、最大の特徴であった指数の連続性は弱まった。しかし、それ以外は特段に変更はなく、一度採用された銘柄は、ずっと採用され続けていた。

採用銘柄が非採用銘柄に吸収合併された場合は除外(例としては、採用銘柄の三井東圧化学が1997年9月に三井石油化学に吸収合併されて三井化学となり算出から除外され、東洋ゴム工業が追加採用)となっていたが、継続性重視の意味から、このケースは、新会社をそのまま継続採用すること、と変更された。これらのために、いまでいう、オールド・エコノミーの銘柄が多くを占め続けた。オールドエコノミーの銘柄が多くを占め続けたために、日経平均株価は、市場全体との体感がずれていった。

2000年4月24日に、この問題をただすため、構成銘柄を30銘柄入れ替えた。この際に、発表から実施までタイムラグが1週間あって除外30銘柄が売り浴びせられる一方、採用30銘柄が買い込まれて高騰した後に指数採用となったため大きな不連続性が発生し、実質的に入れ換えのみによってそれまでに比して日経平均が15%ほど低い水準になってしまったことは話題となった。当時の大蔵省経済白書では、これをもって日経平均の不連続性を認めている。加えて、次のような事態も発生した。除外される銘柄の多くは低位株、新採用の銘柄の多くは値嵩株だった。現物株を実際に買い付けるタイプの日経平均連動型投信では、等株数を保有するが、除外銘柄を売却しただけでは、新採用銘柄を買い付けることができない。この追加資金捻出のためには、全銘柄を等株売却して買付資金の差額分を捻出するしかなかった。この動き自体によって、日経平均採用銘柄が下おしてしまった。以上の経緯のために、入れ替え以前の数字と単純には比較できない。

銘柄の入れ替えで比率が高まった、いわゆるハイテク株の値動きに左右されやすい「ハイテク株指数」ともなっている。また、修正方式の影響で、相場全体の動きが誇張した形で表れる傾向があるとされる。

採用の事業会社が持ち株会社の傘下に入る形になる形態変更では、採用は継続される。この場合、事業会社除外時とそれを埋める持ち株新会社採用時に時的間隙ができて、数日間224銘柄以下になるときがある。たとえば、2010年3月29日から4月2日までは223銘柄で計算された。

また、一度は外れた三井東圧の流れを組む三井化学は2005年5月に、高島屋も2001年3月に、東宝も2006年10月に再度採用されている。

また、東電のかわりに関西電力などを採用する、大阪市場の主要銘柄250社でで算出される「大証平均株価」は、2000年4月の大規模銘柄入れ替えは行われなかった。

問題点[編集]

基本的に単純平均なので、値がさ株の影響を強く受ける傾向がある。

特にファーストリテイリング1社の動きが指数全体の動きの10%を占め、さらに寄与度上位のソフトバンク、ファナックを入れると指数全体の20%を占めることになる。一方、時価総額最大のトヨタ自動車の指数影響度が2%以下にとどまるなど、一部の銘柄の動きに過度に影響されており、株式市場全体の動きを反映していないとの批判がある。

また、これら寄与度の大きい銘柄の株価を、意図的に吊り上げることにより、日経平均株価を自己の有利な価格に誘導する投機的な取引もしばしば行われており、問題とされている。

みなし額面[編集]

株式の額面制度は2001年の商法改正で廃止されたが、日経平均では各銘柄について「みなし額面」を定めている。株価は市場価格をそのまま用いず、みなし50円額面に換算して計算している。大半の「みなし額面」は50円だが、一部50円以外の銘柄もある[7]

日本経済新聞社では、みなし額面一覧を公表している[7][8]

225銘柄一覧[編集]

食品(11社)[編集]


繊維(5社)[編集]

パルプ・紙(3社)[編集]

化学工業(18社)[編集]


医薬品(8社)[編集]


石油(2社)[編集]

ゴム(2社)[編集]

窯業(9社)[編集]


鉄鋼業(5社)[編集]


非鉄金属・金属製品(12社)[編集]


機械(16社)[編集]


電気機器(29社)[編集]


造船(2社)[編集]

自動車・自動車部品(9社)[編集]


精密機器(5社)[編集]

その他製造(3社)[編集]

水産(2社)[編集]

鉱業(1社)[編集]

建設(8社)[編集]


商社(7社)[編集]


小売業(8社)[編集]


銀行(11社)[編集]


証券(3社)[編集]

保険(6社)[編集]


その他金融(1社)[編集]

不動産(6社)[編集]


鉄道・バス(8社)[編集]


陸運(2社)[編集]

海運(3社)[編集]

空運(1社)[編集]

倉庫・運輸関連(1社)[編集]

情報・通信(6社)[編集]


電力(3社)[編集]

ガス(2社)[編集]

サービス業(7社)[編集]


構成銘柄の変更[編集]

※ここに記載されている社名はいずれも当時のもの。また事実上社名変更のみの場合は記載を省いているものもある。

*は合併、経営統合等に伴う銘柄の変更
△は上に伴わない上場廃止に伴うもの

各種記録[編集]

日次の推移[編集]

1日最大の上昇幅
1990年10月2日 +2,676.55円 終値22,898.41円 (+13.24%)
上昇率でも算出開始以来2番目の数値。バブル景気が崩壊しかけていた時期で、前日に2万円を割り込んだ反動と、橋本龍太郎大蔵大臣(当時)の株価対策発表による。
1日最大の上昇率
2008年10月14日 +14.15% 終値9,447.57円 (+1,171.14円)
世界的な金融危機が起こっていた時期で、前週に1週間で3000円以上下落していた反動に加え、取引前日に相次いで発表されたG7各国の金融危機回避策が好感されたため。
1日最大の下落幅
1987年10月20日 -3,836.48円 終値21,910.08円 (-14.90%)
ブラックマンデーのため(東証1部銘柄の約49%がストップ安)。
1日最大の下落率
1987年10月20日 -14.90% 終値21,910.08円 (-3,836.48円)
ブラックマンデーのため。
歴代下落率上位5位
2011年3月現在[9][10]
順位 年月日 前日終値(円) 当日終値(円) 下落率(%)
1 1987年10月20日 25,746.56 21,910.08 14.90
2 2008年10月16日 9,547.47 8,458.45 11.41
3 2011年03月15日 9,620.49 8,605.15 10.55
4 1953年03月05日 378.24 340.41 10.00
5 2008年10月10日 9,157.49 8,276.43 9.62

年次の推移[編集]

2013年末現在[11]
前年大納会終値(円) 当年大納会終値(円) 下落率(%)
1950 109.91 101.91 -7.28
1951 101.91 166.06 62.95
1952 166.06 362.64 118.38
1953 362.64 377.95 4.22
1954 377.95 356.09 -5.78
1955 356.09 425.69 19.55
1956 425.69 549.14 29.00
1957 549.14 474.55 -13.58
1958 474.55 666.54 40.46
1959 666.54 874.88 31.26
1960 874.88 1,356.71 55.07
1961 1,356.71 1,432.60 5.59
1962 1,432.60 1,420.43 -0.85
1963 1,420.43 1,225.10 -13.75
1964 1,225.10 1,216.55 -0.70
1965 1,216.55 1,417.83 16.55
1966 1,417.83 1,452.10 2.42
1967 1,452.10 1,283.47 -11.61
1968 1,283.47 1,714.89 33.61
1969 1,714.89 2,358.96 37.56
1970 2,358.96 1,918.14 -18.69
1971 1,918.14 2,713.74 41.48
1972 2,713.74 5,207.94 91.91
1973 5,207.94 4,306.80 -17.30
1974 4,306.80 3,817.22 -11.37
1975 3,817.22 4,358.60 14.18
1976 4,358.60 4,990.85 14.51
1977 4,990.85 4,865.60 -2.51
1978 4,865.60 6,001.85 23.35
1979 6,001.85 6,569.47 9.46
1980 6,569.47 7,116.38 8.33
1981 7,116.38 7,681.84 7.95
1982 7,681.84 8,016.67 4.36
1983 8,016.67 9,893.82 23.42
1984 9,893.82 11,542.60 16.66
1985 11,542.60 13,113.32 13.61
1986 13,113.32 18,701.30 42.61
1987 18,701.30 21,564.00 15.31
1988 21,564.00 30,159.00 29.04
1989 30,159.00 38,915.87 29.04
1990 38,915.87 23,848.71 -38.72
1991 23,848.71 22,983.77 -3.63
1992 22,983.77 16,924.95 -26.36
1993 16,924.95 17,417.24 2.91
1994 17,417.24 19,723.06 13.24
1995 19,723.06 19,868.15 0.74
1996 19,868.15 19,361.35 -2.55
1997 19,361.35 15,258.74 -21.19
1998 15,258.74 13,842.17 -9.28
1999 13,842.17 18,934.34 36.79
2000 18,934.34 13,785.69 -27.19
2001 13,785.69 10,542.62 -23.52
2002 10,542.62 8,578.95 -18.63
2003 8,578.95 10,676.64 24.45
2004 10,676.64 11,488.76 7.61
2005 11,488.76 16,111.43 40.24
2006 16,111.43 17,225.83 6.92
2007 17,225.83 15,307.78 -11.13
2008 15,307.78 8,859.56 -42.12
2009 8,859.56 10,546.44 19.04
2010 10,546.44 10,222.92 -3.01
2011 10,228.92 8,455.35 -17.34
2012 8,455.35 10,395.18 22.94
2013 10,395.18 16,291.31 56.07
1年の最大の上昇率
1952年 +118.38% 大発会終値166.06円 大納会終値362.34円 (+196.28円)
1年の下落率
最大の下落率
2008年 -42.1% 大発会終値15,155.73円 大納会終値8,859.56円 (-6296.17円)
リーマンショックのため。

最長の連騰日数[編集]

1960年12月21日 - 1961年1月11日 (14営業日)
日本では岩戸景気の好景気期にあった。

最長の続落日数[編集]

1954年4月28日 - 1954年5月18日 (15営業日) 351.67円 - 323.92円 (-7.89%)
日本では朝鮮特需の終結による反動不況が続いていた時期である。

史上最高値[編集]

1989年12月29日 最高値38,957.44円 終値38,915.87円
バブル景気による。

最安値[編集]

史上最安値
1950年7月6日 終値 85.25円
ドッジ・ラインの影響。
バブル経済崩壊後最安値
2008年10月28日 最安値 6,994.90円
2009年3月10日 終値 7,054.98円

最高値[編集]

史上最高値
1989年12月29日 終値38915.87円
バブル経済崩壊後高値
2007年3月 18,300円
2013年9月18日 終値 16,067円

初立会[編集]

証券取引法に基づく証券取引所開所による初立会
1949年5月16日 終値 176.21円

年間推移[編集]

単位は円

大発会始値 年間最高値 年間最安値 大納会終値
1986 13,130.37 18,996.12 12,871.89 18,701.30
1987 18,702.64 26,646.81 18,525.86 21,564.00
1988 21,551.20 30,264.36 21,148.26 30,159.00
1989 30,165.52 38,957.44 30,082.81 38,915.87
1990 38,921.65 38,950.77 19,781.70 23,848.71
1991 23,827.48 27,270.33 21,123.90 22,983.77
1992 23,030.66 23,901.89 14,194.40 16,924.95
1993 16,980.23 21,281.03 15,671.97 17,417.24
1994 17,421.64 21,573.21 17,242.32 19,723.06
1995 19,724.76 20,023.52 14,295.90 19,868.15
1996 19,945.68 22,750.70 18,819.92 19,361.35
1997 19,364.24 20,910.79 14,488.21 15,258.74
1998 15,268.93 17,352.95 12,787.90 13,842.17
1999 13,779.05 19,036.08 13,122.61 18,934.34
2000 18,937.45 20,833.21 13,182.51 13,785.69
2001 13,898.09 14,556.11 9,382.95 10,542.62
2002 10,631.00 12,081.43 8,197.22 8,578.95
2003 8,669.89 11,238.63 7,603.76 10,676.64
2004 10,787.83 12,195.66 10,299.43 11,488.76
2005 11,458.27 16,445.56 10,770.58 16,111.43
2006 16,294.65 17,563.37 14,045.53 17,225.83
2007 17,322.50 18,300.39 14,669.85 15,307.78
2008 15,155.73 15,156.66 6,994.90 8,859.56
2009 8,991.21 10,767.00 7,021.28 10,546.44
2010 10,654.79 11,339.30 8,824.06 10,228.92
2011 10,398.10 10,857.53 8,160.01 8,455.35
2012 8,560.11 10,395.18 8,295.63 10,395.18
2013 10,688.11 16,320.22 10,398.61 16,291.31

脚注[編集]

  1. ^ #外部リンク『日本経済新聞社による説明』
  2. ^ [1]総務省統計局)など
  3. ^ 2008年12月31日付 日経朝刊3面「きょうのことば」
  4. ^ 「旧大証銘柄」活況 東証大証の市場統合から1週目 2013年7月20日 産経
  5. ^ 「東証平均株価」ではなく「日経平均株価」の使用を。 - 「日経平均プロフィール」内の「『ダウ平均』と日経平均は違うのですか」の記事
  6. ^ 放送局では、NHK2002年7月から、TBS2007年頃から、日本テレビ2008年に入ってから徐々に「日経平均株価」と呼ぶようになったが、フジテレビテレビ朝日はいまだに「東京株式市場平均株価」や「東証平均株価」、もしくは単に「平均株価」などと呼んでいる(ただし、フジテレビの情報番組と「めざましテレビ」、「めざましどようび」、データ放送とテレビ朝日の情報番組と「報道ステーション」は「日経平均株価」の呼称を用いている)。新聞社では、読売新聞朝日新聞毎日新聞産経新聞といった全国紙は「日経平均株価」を始めとして場面に応じて上記の様々な呼称を用いており、あえて「日経平均株価」の呼称を避けるといった姿勢は見られない。また長らく「東証平均株価」の呼称を使い続けていた株式新聞も2008年から「日経平均株価」と呼ぶようになった。また通信社においては、国内の通信社である共同通信時事通信、海外の通信社であるロイター通信AFP通信ブルームバーグなど日本語版ホームページ等においても、新聞社同様に「日経平均株価」の呼称を用いている。
  7. ^ a b 「みなし額面とは何ですか」 NIKKEI NET
  8. ^ 日経平均プロフィル NIKKEI NET
  9. ^ 2010年12月31日付 日経朝刊13面
  10. ^ 日経平均資料室 > 日次・月次・年次データ
  11. ^ “外為・株式:東証 1年で56%高 終値1万6291円−−大納会”. 毎日新聞. (2013年12月31日). http://mainichi.jp/shimen/news/20131231ddm001020125000c.html 2013年12月31日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]