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吉田沙保里

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個人情報
生誕名 吉田 沙保里
国籍 日本の旗 日本
生誕 1982年10月5日(33歳)
三重県の旗三重県津市
身長 157 cm (5 ft 2 in)[1]
スポーツ
競技 レスリング

吉田 沙保里(よしだ さおり、女性、1982年10月5日 - )は、日本レスリング選手。中京女子大学(現・至学館大学)卒業。学位学士 (健康スポーツ科学)。そのほか名誉学位称号として名誉修士(中京女子大学)を有する。

略歴

自宅でレスリング道場を開いていた父の指導で3歳でレスリングを始める。1998年1999年の世界カデット選手権で優勝の後、2000年2001年の世界ジュニア選手権を2連覇する。2002年のジャパンクイーンズカップでは前年の世界王者山本聖子を破り、アジア大会でも優勝。そのままの世界選手権、全日本選手権でも優勝した。2003年も世界選手権、ワールドカップと立て続けに優勝。

アテネオリンピックの代表選考試合となった全日本選手権と2004年のジャパンクイーンズカップでライバル山本に連勝し、女子レスリング55kg級の代表に選出される。2004年のアテネオリンピックで金メダルを獲得。

2007年5月、アジア選手権優勝。9月の世界選手権でも優勝し、女子として史上初の5連覇を達成する。同年12月5日、「テレビ朝日ビッグスポーツ賞」受賞。12月18日、JOCシンボルアスリートに選出される(2008年1月1日 - 2008年12月31日)、12月20日、第57回「日本スポーツ賞」(読売新聞社制定)のグランプリ受賞。12月22日、北京オリンピックのレスリング女子55kg級の日本代表に正式決定した。

2008年8月16日、北京オリンピックの55kg級に出場。予選・準決勝と勝ち上がり、決勝戦では許莉(中国)を試合開始から終始圧倒、第2ピリオドでフォール勝ちし、2大会連続でオリンピックの金メダリストとなった。

表彰式後のテレビインタビューで吉田は「4年後のロンドンも勝ちたい」と、早くもオリンピック3連覇を目指すことを明らかにした。2011年9月の世界選手権で、アレクサンドル・カレリンの最多連覇回数記録と並ぶ大会9連覇を達成した。

2012年6月、JOCロンドンオリンピック開会式の旗手に吉田を選出した。吉田は「旗手は熱望していた。金メダルをとれないというジンクスを打ち破る」と述べ[2]8月10日(現地時間8月9日)に行われた55kg競技では予選・準決勝と勝ち上がり、決勝戦ではカナダトーニャ・バービークと対戦。2-0で金メダルを獲得し、3大会連続五輪金メダルを達成、公約どおりジンクスを打ち破った。なお、ロンドンオリンピックでは閉会式でも旗手を務めた[3]

2012年9月の世界選手権において、男女通じて史上最多となる世界選手権10連覇及び世界大会(五輪+世界選手権)13大会連続優勝を達成し、カレリンの記録を更新した[1]。この頃からカレリンの異名「霊長類最強の男」にちなんで「霊長類最強女子」と国内のマスコミ等で呼称されるようになる。中国SNSやメディアで「アイアンレディ(铁娘子)」「レスリングの女帝(女皇)」と呼ばれることもある(日本のTwitterで吉田が中国で「絶望」と呼ばれているというツイートが広まったが、そのような事実は確認されていない)[4]。また、「13大会連続世界一」を達成した事を受けギネス世界記録に認定された。さらに、この功績を称え2012年11月7日に日本政府より国民栄誉賞を授与された(個人受賞としては1977年の栄誉賞創設以来19人目であり、女子スポーツ界からの受賞は高橋尚子2011 FIFA女子ワールドカップ日本女子代表に次いで3例目)[5]

2013年の世界選手権では、全試合を通して相手に全くポイントを与えない完全勝利で優勝、世界大会14連覇を達成した。新たに53kg級で挑んだ2014年の世界選手権では、前年に続いて決勝でスウェーデンのソフィア・マットソンを6-0で破り、世界大会15連覇を成し遂げた[6]

2015年の世界選手権では決勝で3年連続でマットソンと対戦。ポイントを先取されタックルも封じ込められるが、その後逆転して2-1で勝利を収め、世界大会16連覇、個人戦200連勝を達成した。吉田は試合後「負けるかと思った。不安で仕方がなかった」と敗戦の恐怖を口にし、マットソンも「ほとんど差がなかった」と打倒吉田への手応えを口にした[7]。同年12月の全日本選手権では55kg級で優勝しリオデジャネイロオリンピック代表を決めた[8]。しかし、その後は栄和人ヘッドコーチに試合出場を促されながらも吉田は頑なに拒否し、練習を積むことに専念。過去最長である8ヵ月の実戦無しの空白期間を経てオリンピックに挑むことになった。また、同年12月末にALSOKを退社してフリーになったことにより、オリンピックを控えながらテレビ番組やイベントの出演が重なった[9]

亡き父、吉田栄勝と約束したオリンピック4連覇を目指して挑んだリオデジャネイロオリンピックの決勝戦では、準決勝で吉田の最大のライバルになると目されていたマットソンをフォール勝ちで抑えてきたアメリカヘレン・マルーリスと対戦。第1ピリオドで吉田が1ポイント先取するも、第2ピリオドで4ポイントを奪われ、逆転負け。世界大会(五輪+世界選手権)の連覇記録は16連覇、個人戦は206連勝でストップし、15年間守り続けた世界女王の座から陥落した。吉田は「たくさんの人に応援してもらったのにで終わってしまって申し訳ない」「日本選手の主将として金メダルを取らないといけないところだったのに、ごめんなさい。取り返しのつかないことになってしまった」と号泣し、「お父さん、私をここまで育ててくれてありがとうっていうことを伝えたいです」と亡き父に感謝の言葉を贈った[10][11][12]。また今大会で吉田は過去5大会メダル獲得を逃しているオリンピック主将に自ら志願して就きメダルは獲得したものの、オリンピック主将は金メダルを獲得できないというジンクスを破ることができなかった[13]

連勝記録

2001年の全日本女子選手権56kg級準決勝で山本聖子日本大学=当時)に判定(2-3)で負けて以来、公式戦119連勝を記録。また1996年より国際大会における27大会連続優勝も記録した。しかし2008年1月19日に中国の太原で開催された女子ワールドカップ団体戦においてマルシー・バンデュセン(アメリカ)に判定で敗れ連勝記録がストップ、また国際大会における初黒星を喫した。その後再び連勝街道を突き進み58連勝を記録したが、4年後の2012年5月27日に東京で開催された女子ワールドカップ団体戦決勝においてロシアのワレリア・ジョロボワに2-1の逆転負けを喫した[14]2016年8月18日のリオデジャネイロオリンピックの決勝では、15年ぶりに個人戦で敗北。個人戦の連勝記録は206でストップした。吉田を破ったアメリカヘレン・マルーリスは、15年前の2001年の全日本女子選手権56kg級準決勝で最後に吉田を倒した山本聖子の元教え子であった[15]

世界大会(五輪+世界選手権)の優勝記録では、2012年の世界選手権において、男女通じて史上最多となる13大会連続優勝を達成し、カレリンが保持していた12連覇の最多記録を破った[1]。その後、世界大会の連勝記録は2016年のリオデジャネイロオリンピックで土がつくまで、男女史上最多の16大会連続優勝を成し遂げた。一方で、世界選手権の優勝記録は現在史上最多の13連覇で継続中。オリンピックの優勝記録は、2012年のロンドン大会まで3連覇を成し遂げるも、カレリンと同じく4連覇には手が届かなかった。ちなみに、2016年のリオデジャネイロオリンピックにて女子レスリングの伊調馨が4連覇を達成しており、史上6人目の夏冬すべてのオリンピック競技を通じた個人種目でのオリンピック4連覇を成し遂げた選手となっている。

人物

三重県津市(旧一志郡一志町)に三人兄妹の末っ子として生まれる。父親は元レスリング選手の吉田栄勝、母・幸代(ゆきよ)はテニスの元国体選手、兄2人もレスリング経験者で特に次兄は国際大会出場経験もある。

一志町立一志中学校[16]三重県立久居高等学校中京女子大学(現:至学館大学)[16]卒業。綜合警備保障所属。卒業後も中京女子大学を練習拠点としている。

紫綬褒章(2008年、2012年)。アテネ五輪での金メダル獲得により三重県県民栄誉賞・津市市民栄誉賞、北京五輪での金メダル獲得により三重県県民特別栄誉賞・津市市民特別栄誉賞を受賞し、ロンドン五輪での金メダル獲得により三重県は三重県県民特別栄誉賞(2回目)を授与するとともに津市は市内に建設する総合スポーツ施設の名称にその名前を冠することを決定した[17][18]

2016年には綜合警備保障を退社してフリーになった[19]。マネジメントについてはTAGインターナショナルと契約を結んでいる[20]

戦績

2003年世界選手権55kg級決勝
  • 全日本女子選手権 51kg級 準優勝(1998年) 3位(1997年)
  • 全日本女子選手権 56kg級 3位(2000年、2001年)
  • 全日本女子選手権 55kg級 優勝(2008年、2009年)
  • 全日本選手権 53kg級 優勝(2010年、2012年、2013年、2014年)
  • 全日本選手権 55kg級 優勝(2002年、2003年、2004年※、2005年、2006年、2007年、2008年※、2009年※、2015年)
※は男子も含めた大会最優秀選手・天皇杯獲得
  • 全日本選抜選手権 55kg級 優勝(2010年、2011年、2013年)
  • 全日本選抜選手権 53kg級 優勝(2014年、2015年)
  • 世界ジュニア選手権 58kg級 優勝(2000年、2001年)
  • 世界学生選手権 59kg級 優勝(2002年)
  • ジャパンクイーンズカップ 55kg級 優勝(2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年)
  • ワールドカップ55kg級 優勝(2003年、2004年、2005年、2006年)
  • 世界女子選手権 55kg級 優勝(2002年、2003年、2005年~2015年)
  • アテネオリンピック 女子レスリング55kg級 優勝(2004年)
  • ユニバーシアード 55kg級 優勝(2005年)
  • 北京オリンピック 女子レスリング55kg級 優勝(2008年)
  • ロンドンオリンピック 女子レスリング55kg級 優勝(2012年)
  • リオデジャネイロオリンピック 女子レスリング53kg級 準優勝(2016年)

2008年12月全日本選手権終了時点での通算成績は254勝13敗(参考:日本レスリング協会公式サイト)

出演

CM

テレビドラマ

CD

  • 「目を覚ませ/Go My Way」(2015年10月14日、avex)Well stone bros.feat.吉田沙保里

脚注

  1. ^ a b c “カレリン超えで国民栄誉賞/吉田沙保里略歴”. 日刊スポーツ. (2014年9月10日). http://www.nikkansports.com/sports/news/1535126.html 2016年8月18日閲覧。 
  2. ^ 沙保里が五輪旗手 金なしジンクス破る”. nikkansports.com. 2012年6月21日閲覧。
  3. ^ ロンドンオリンピックが開幕! 吉田旗手「オリンピックの重みが旗にあった」”. 日本オリンピック委員会 (2012年7月28日). 2018年8月20日閲覧。
  4. ^ 【リオ五輪】吉田沙保里、福原愛… 日本選手は海外でどう呼ばれてる? 中にはデマも…Buzz Feed Japan posted on 2016/08/19 17:01
  5. ^ 吉田に国民栄誉賞授与 13ミリ金色真珠に感激 スポニチアネックス(2012年11月8日)2016年8月20日閲覧
  6. ^ 吉田沙保里12連覇達成 五輪を合わせ15大会連続世界一、伊調もV スポニチアネックス(2014年9月11日)2016年8月20日閲覧
  7. ^ 五輪レスリング 果たせなかった吉田の引導役…マットソン毎日新聞 2016年8月19日 2016年8月20日閲覧
  8. ^ 吉田沙保里が世界16連覇 個人戦200連勝も達成 日刊スポーツ(2015年9月10日)2016年8月20日閲覧
  9. ^ 重圧以外にも要素数々 吉田沙保里はなぜ五輪V4を逃したのか日刊ゲンダイDIGITAL 2016年8月19日 2016年8月20日閲覧
  10. ^ 吉田沙保里、五輪4連覇ならず…決勝で24歳米国選手に敗れるスポニチアネックス 2016年8月19日 2016年8月20日閲覧
  11. ^ 【レスリング】号泣!吉田「ごめんなさい」決勝で敗れる…女子53キロ級銀スポーツ報知 2016年8月19日 2016年8月20日閲覧
  12. ^ 吉田、号泣「最後の最後で落とし穴にはまるとは思ってなかった」 レスリング/リオ五輪サンケイスポーツ 2016年8月19日 2016年8月20日閲覧
  13. ^ 吉田もジンクス打ち破れず 日本選手団の主将は6大会連続で金メダル手にできず レスリング/リオ五輪サンケイスポーツ 2016年8月19日 2016年8月23日閲覧
  14. ^ 吉田号泣…連勝58でストップ「ロンドンでどうなるか」 スポニチアネックス(2012年5月28日)2016年8月20日閲覧
  15. ^ 吉田沙保里破ったマルーリスは…ダルが明かす因縁日刊スポーツ 2016年8月19日 2016年8月20日
  16. ^ a b 「沙保里!沙保里!」の大合唱 3連覇に沸く吉田選手の地元”. 日本経済新聞 (2012年8月10日). 2014年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月19日閲覧。
  17. ^ 吉田の地元・津市、新スポーツ施設に「沙保里アリーナ」命名”. スポーツ報知 (2012年8月11日). 2012年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月15日閲覧。
  18. ^ 吉田選手3連覇に県内熱狂”. 中日新聞 (2012年8月11日). 2012年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月15日閲覧。
  19. ^ 沙保里、ALSOK退社へ「新たな気持ちで」/レスリング サンケイスポーツ 2015年12月25日
  20. ^ “女子レスリング 吉田沙保里がTAG専属アスリートとなりました” (プレスリリース), 株式会社TAGインターナショナル, (2016年1月4日), https://tag-i.co.jp/?news=news-520 
  21. ^ レスリング吉田沙保里が女優デビュー いつか「恋愛ドラマの主役に」 ORICON STYLE 2014年5月14日、2016年8月20閲覧
  22. ^ 吉田沙保里、警官役で地上波ドラマ初出演 岡田将生を羽交い締め”. ORICON STYLE (2015年11月8日). 2015年11月8日閲覧。

関連項目

外部リンク