国枝慎吾
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![]() 2009年全米オープンでの国枝慎吾 | ||||||||||||||||||||||
基本情報 | ||||||||||||||||||||||
フルネーム | Shingo Kunieda | |||||||||||||||||||||
国籍 |
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出身地 | 東京都 | |||||||||||||||||||||
居住地 | 千葉県柏市 | |||||||||||||||||||||
生年月日 | 1984年2月21日(37歳) | |||||||||||||||||||||
身長 | 173cm | |||||||||||||||||||||
体重 | 62kg | |||||||||||||||||||||
利き手 | 右 | |||||||||||||||||||||
4大大会最高成績・シングルス | ||||||||||||||||||||||
全豪 | 優勝(2007-2011・2013-2015・2018・2020) | |||||||||||||||||||||
全仏 | 優勝(2007-2010・2014・2015・2018) | |||||||||||||||||||||
全英 | 準優勝(2019) | |||||||||||||||||||||
全米 | 優勝(2007・2009-2011・2014・2015・2020) | |||||||||||||||||||||
優勝回数 | 24 (豪10 仏7 米7) | |||||||||||||||||||||
4大大会最高成績・ダブルス | ||||||||||||||||||||||
全豪 | 優勝(2007-2011・2013-2015) | |||||||||||||||||||||
全仏 | 優勝(2008・2010-2013・2015-2016、2019) | |||||||||||||||||||||
全英 | 優勝(2006・2013・2014) | |||||||||||||||||||||
全米 | 優勝(2007・2014) | |||||||||||||||||||||
優勝回数 | 20 (豪8 仏7 英3 米2) | |||||||||||||||||||||
キャリア自己最高ランキング | ||||||||||||||||||||||
シングルス | 1位(2006年10月9日) | |||||||||||||||||||||
ダブルス | 1位(2007年5月21日) | |||||||||||||||||||||
獲得メダル | ||||||||||||||||||||||
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2016年9月19日現在 |
国枝 慎吾(くにえだ しんご、1984年2月21日 - )は日本の男性プロ車いすテニス選手。ユニクロ所属。
グランドスラム車いす部門で、男子世界歴代最多となる計44回(シングルス24回・ダブルス20回)優勝の記録保持者。年間最終世界ランキングでは1位を8回記録している[1]。
シングルスでは年間グランドスラム(3冠)を計5回達成し、ダブルスではキャリアグランドスラムと4大会連続優勝を果たしている。
パラリンピックではシングルスで2個・ダブルスで1個の金メダルを獲得している。
人物[編集]
1984年2月21日東京都出身。千葉県柏市在住。身長173cm。麗澤大学国際経済学部卒。右打ちでハードコートを得意とし、オーエックスエンジニアリング社の車いすを用いる。
9歳の時、脊髄腫瘍による下半身麻痺のため車いすの生活となる。母親の薦めで小学校6年生の時に吉田記念テニス研修センターで車いすテニスを始める。
麗澤高校に進学し、高校1年生のときに初めての海外遠征を経験。17歳から現在のコーチである丸山弘道の指導を受け始め、本格的に競技に取り組む。
麗澤大学に進学後の2003年、ワールドチームカップに出場し、日本チームの同大会初優勝に大きく貢献。同年のNEC全日本選抜車いすテニス選手権大会男子シングルスでは連覇を続けていた斎田悟司を破って初優勝。
2004年、アテネパラリンピックに出場し、斎田と組んだダブルスで金メダルを獲得した。
2006年、フェスピックで金メダルを獲得。同年10月、初の世界ランキング1位となった。
2007年、史上初となる車いすテニス男子シングルスの年間グランドスラム(全豪オープン、ジャパンオープン、ブリティッシュオープン、全米ウィールチェアの4大会を制覇[2])を達成。国際テニス連盟(ITF)が選出する同年のITF世界チャンピオンに選出された。
2008年、北京パラリンピックに出場し、男子シングルスで金メダル、斎田と組んだダブルスでは銅メダルを獲得。同年12月、麗澤大学を退職。
2009年4月、日本の車いすテニス選手としては初めてプロ選手に転向[3]。同年5月、SRIスポーツ(ダンロップ)と用品使用契約を締結[4]。同年8月、ユニクロと所属契約(2年契約)を結んだ。競技用のウエアの提供も受ける。
2010年3月、ローレウス世界スポーツ賞の年間最優秀障害者選手に、同部門において日本人で初めてノミネートされ、アブダビで行われた表彰式に出席した。
2010年5月25日、脊髄損傷者専門トレーニングジムを運営するJ-Workoutにて1年間のトレーニングを受けて歩行機能が回復。報道ステーションでその成果を披露した。
2010年9月、車椅子テニス初のシングルス100連勝達成。
2015年全豪オープンではシングルス3連覇8回目の優勝、ダブルスは3連覇9回目の優勝。2015年全仏オープンではシングルス2連覇6回目の優勝、ダブルスは2年ぶり6回目の優勝。特にダブルスは自身初のグランドスラム4大会連続優勝(Non-calendar Year Glandslam)を果たした。2015年全米オープンではシングルス2連覇6回目の優勝。
2016年は4月に右肘のクリーニング手術を受けたことも影響し、順調とは呼べない時間を過ごした[5]。わずか5大会の出場のみで臨んだリオデジャネイロパラリンピックではシングルス3連覇を狙ったが、準々決勝でストレート負けを喫し、ベスト8で終えることとなった。 ダブルスでは、長年ペアを組んでいた斎田悟司とともに、3位決定戦で三木拓也、真田卓との日本勢対決を行い、銅メダルを獲得した[6]。シーズンの獲得タイトルは2に留まり、最終ランキングも10位で終えた。
右肘の痛みが再発し、2016年11月から約半年間休養をとった。2017年は1年間フォームの改造に努めると、2018年全豪オープンで2年ぶりのグランドスラムタイトル獲得。全仏オープンでも優勝すると、1位にも返り咲いた。また、ワールドチームカップで11年ぶりの優勝を手にした[7]。
2019年はグランドスラムこそ獲れなかったが、自己最多の年間9勝を挙げた。ウィンブルドン選手権でも初の決勝進出したが、グスタボ・フェルナンデスに敗れた。
2020年全豪オープンで同大会10勝目を挙げた[8]。3月より新型コロナウイルス感染症流行の影響でツアーが中断に。中断期間にはダニエル太郎とともに国内の男子トッププロテニス選手に呼びかけ、エキシビションマッチを開催した[9]。再開後の全米オープンでは同大会5年ぶりの優勝を果たす。
主要大会獲得タイトル[編集]
男子シングルス[編集]
- 略語の説明
W | F | SF | QF | #R | RR | Q# | LQ | A | P | WG | Z# | PO | G | S | SF-B | NMS | NH |
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, P=開催延期
WG=デビスカップワールドグループ, Z#=デビスカップ地域ゾーン, PO=デビスカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, SF-B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, NH=開催なし.
グランドスラム[編集]
大会 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 |
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全豪オープン | NH | W | W | W | W | W | A | W | W | W | QF | A | W | SF | W |
全仏オープン | NH | W | W | W | W | SF | F | F | W | W | SF | SF | W | SF | SF |
ウィンブルドン | NH | A | SF | QF | F | NH | |||||||||
全米オープン | SF | W | NH | W | W | W | NH | F | W | W | NH | QF | F | QF | W |
スーパーシリーズ[編集]
- シドニー国際オープン
- 2002, 2013, 2015
- ジャパンオープン
- 2006, 2007, 2008, 2009, 2010, 2011, 2014, 2015
- BNPパリバオープン
- 2010, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015
- 全英オープン
- 2007, 2009, 2012, 2014
- USTA全米車いす選手権
- 2006, 2007, 2009, 2010, 2013, 2014
マスターズシリーズ[編集]
- アトランタマスターズ
- 2006
- NEC車いすテニスマスターズ
- 2012, 2013, 2014
その他[編集]
男子ダブルス[編集]
グランドスラム[編集]
大会 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 |
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全豪オープン | NH | W | W | W | W | W | A | W | W | W | F | A | SF | SF | SF |
全仏オープン | NH | W | SF | W | W | W | W | SF | W | W | SF | SF | W | SF | |
ウィンブルドン | W | F | F | SF | A | W | W | 3rd | A | SF | SF | SF | NH | ||
全米オープン | F | W | NH | SF | SF | SF | NH | SF | W | SF | NH | SF | SF | F | SF |
- 全仏オープン2008年パートナーはマイケル・シェファース(オランダ)。
※準決勝からの出場もあるため、一概に勝ち進んだとは言えない。
スーパーシリーズ[編集]
- 全豪オープン
- 2006
- シドニー国際オープン
- 2002, 2006, 2007, 2015
- ジャパンオープン
- BNPパリバオープン
- 2005, 2006, 2007, 2010, 2013, 2014, 2015
- 全英オープン
- 2007
- USTA全米車いす選手権
- 2005, 2009, 2010, 2013, 2014, 2016
マスターズシリーズ[編集]
- アトランタマスターズ
- 2007
- 車いすテニスダブルスマスターズ
- 2006, 2012
その他[編集]
国別対抗団体戦[編集]
- ワールドチームカップ
- 2003, 2007
受賞歴[編集]
- 2018年
- GQ Men of the Year 2018 スポーツマン・オブ・ザ・イヤー賞[11]
- 2008年
- 日本テニス協会最優秀選手賞、千葉県知事特別賞、柏市民特別功労賞、毎日スポーツ人賞国際賞、東京運動記者クラブテニス分科会特別賞
- 2007年
- 柏市スポーツ顕彰、バカラ・アスリーツ・オブ・ザ・イヤー、東京運動記者クラブテニス分科会最優秀賞、朝日スポーツ賞
- 2004年
- 千葉県民栄誉賞、柏市民特別功労賞、東京運動記者クラブテニス分科会最優秀賞
- 2003年
- 東京運動記者クラブテニス分科会特別賞
エピソード[編集]
- 錦織圭が活躍する前、日本の記者がロジャー・フェデラーにインタビューしたときに「なぜ日本のテニス界には世界的な選手が出てこないのか」と聞いた。するとフェデラーは「何を言っているんだ君は? 日本には国枝慎吾がいるじゃないか!」と言った[12]。
関連項目[編集]
註[編集]
- ^ “shingo kunieda Year End Rankings”. ITF. 2020年2月2日閲覧。
- ^ この時点ではこの4大会だったが、2009年にルールの改正があり、健常者と同じグランドスラム(全豪オープン、全仏オープン、全英オープン、全米オープン)になった。
- ^ “国枝慎吾がプロ転向記者会見 車いすテニスでは日本初”. Tennis Navi (2009年4月14日). 2009年4月15日閲覧。
- ^ SRIスポーツ (2009年5月). “日本人初のプロ車いすテニスプレーヤー国枝慎吾選手と用品使用契約を締結”. 2009年6月6日閲覧。
- ^ “絶対王者・国枝慎吾、苦悩の2016年。復活を確信させる、凄み溢れる逸話。”. Number Web. 2020年2月2日閲覧。
- ^ “国枝慎吾が最後に見せた意地。銅メダルから始まる東京への道”. web Sportiva. 2020年2月2日閲覧。
- ^ “車いすテニス世界ランキング1位の国枝慎吾、2019年は加速の年に!”. パラサポWEB. 2020年2月2日閲覧。
- ^ “全豪車いす、国枝慎吾が10度目V…23度目の四大大会制覇”. 読売新聞オンライン. 2020年2月2日閲覧。
- ^ “ダニエル太郎と車いすの国枝慎吾による「本気」ラリー!「ガチ感がすばらしい」”. テニスデイリー. 2020年9月14日閲覧。
- ^ a b c d パートナーは斎田悟司(日本)。
- ^ “2018年の「GQ MEN OF THE YEAR」が決定! 田中圭、美輪明宏、DA PUMPをはじめ10組が受賞!”. GQ JAPAN (2018年11月21日). 2019年6月15日閲覧。
- ^ “障害者スポーツとメディア”. www.premiumweb.jp (2016年9月13日). 2019年9月6日閲覧。
参考文献[編集]
- 長野雅俊「車椅子テニス全英オープン優勝 国枝慎吾選手インタビュー」(英国ニュースダイジェスト、2008年8月14日号)
- 「国枝慎吾、36歳で東京を目指す!3連覇が潰えた直後の驚くべき言葉。 - リオ五輪」(Number Web - ナンバー 、2016年09月15日)
- 「車いすテニスの国枝慎吾が涙の銅メダル ダブルスで日本勢対決制す「若い者にはまだまだ負けられない」」(産経ニュース 、2016年09月16日)
外部リンク[編集]
- 国枝慎吾公式ブログ
- 国枝慎吾 (@shingokunieda) - Twitter
- 国枝慎吾 (shingokunieda) - Instagram
- 国枝慎吾 - 国際テニス連盟のプロフィール (英語)
- J-Workout株式会社
受賞 | ||
---|---|---|
先代: ロビン・アマラーン ステファン・ウデ |
ITF車いすテニス 世界チャンピオン 2007 - 2010 2013 - 2015 |
次代: マイケル・シェファース - |