村上茉愛

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村上 茉愛 Gymnastics (artistic) pictogram.svg
選手情報
フルネーム むらかみ まい
愛称 ゴムまり娘[1]
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1996-08-05) 1996年8月5日(26歳)
生誕地 神奈川県相模原市
身長 148㎝
体重 48kg
種目 体操競技
得意種目 跳馬ゆか
実績 2021年世界体操競技選手権北九州大会(ゆか)金メダル・(平均台)銅メダル
2020年東京オリンピック(ゆか)銅メダル
2018年世界体操競技選手権ドーハ大会(個人総合)銀メダル・(ゆか)銅メダル
2017年世界体操競技選手権モントリオール大会(ゆか)金メダル
代表 2016年リオデジャネイロオリンピック・2020年東京オリンピック女子体操日本代表
所属 日体クラブ
練習場 日本体育大学
学歴 日本体育大学卒業
コーチ 瀬尾京子[2]
元コーチ 池谷幸雄[3]
技名 シリバス
獲得メダル
オリンピック
2020 東京 ゆか
世界選手権
2021 北九州 ゆか
2021 北九州 平均台
2018 ドーハ 個人総合
2018 ドーハ ゆか
2017 モントリオール ゆか
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村上 茉愛(むらかみ まい、1996年8月5日 - )は、日本の元体操選手・体操コーチ。得意種目はゆかで、H難度のシリバスとチュソビチナを両方とも成功させた数少ない選手として知られる[4]

経歴

1996年8月5日、神奈川県相模原市に生まれる[5]。両親はともに元体操選手、兄と姉、妹と弟も体操経験者[1]。母は美容師[6]。3歳の時、母に勧められて体操を始める[4](4歳から、とする文献もある[7])。

2003年4月、小学校入学。在学中に池谷幸雄が主宰する池谷幸雄体操倶楽部に1期生として[2]所属。数々のジュニア競技会に出場[4]。同倶楽部で練習に取り組む様子が、テレビ番組『ももクロ式見学ガイド もも見!!』で取り上げられたこともある。小学生時代は児童劇団に所属して芸能活動も行う。これは師事していた池谷幸雄の「体操選手として競技をする上でのプレッシャーに慣れるため」という方針によるもの。TBSのドラマなどに出演した[3]。6年生のときシリバスをマスターし、天才少女と呼ばれる[7]

2009年4月、武蔵野東中学校入学[1]四千頭身の石橋遼大は同期である。また、その当時からの友人である[8]

中学校時代

高等学校時代

2012年4月、明星高等学校入学[1]

2012年、第66回全日本体操競技団体・種目別選手権大会の床運動で優勝[10]。全日本体操競技選手権大会は2度目の優勝である。

シリバスなど難度Hの技をこなす数少ない選手としても知られ、2年生在学中の2013年、世界体操競技選手権(世界選手権)の代表に選出され[11]、種目別女子床運動で4位入賞[10]

2013年、第67回全日本体操競技団体・種目別選手権大会の跳馬で優勝。インターハイでは床運動、跳馬、団体総合の3冠を達成[10]

日本体育大学入学後

  • 2015年に日本体育大学体育学部体育学科へ入学した。同期に白井健三、1年先輩に高梨沙羅などがいる[12]
  • 2015年に世界選手権の代表に選出され、団体で5位に入賞してリオデジャネイロオリンピックの団体出場権獲得に貢献し、個人総合で6位に入賞した。
  • 2016年に全日本体操競技選手権(全日本選手権)の個人総合で初優勝し、NHK杯体操選手権(NHK杯)で2位に入賞し、リオオリンピックの代表候補となり選考試技会をトップの成績で代表に選出された。
  • リオオリンピックでは団体総合で4位入賞に大きく貢献した。しかし、個人総合は自身が得意とするゆかの演技で着地を失敗して14位、種目別のゆかはターンでバランスを崩して7位となった。
  • 2017年に全日本選手権の個人総合で2連覇し、NHK杯の個人総合で初優勝し、2017年世界選手権代表に選出された。
  • 2017年世界選手権は個人総合の予選を首位で通過したが、決勝は平均台で落下して4位となった[13]。種目別のゆかで金メダルを獲得。自身初、日本人女子としては1954年世界選手権の平均台で田中敬子が初めて獲得して以来63年ぶり[14]
  • 2018年はFIG体操ワールドカップの女子個人総合で初優勝すると、全日本選手権の個人総合で3連覇を果たしNHK杯の個人総合を2連覇した。

日体クラブ所属後

2019年4月、日本体育大学卒業後も瀬尾京子の指導を受けるため新設する「日体クラブ」に所属することになった(当面は村上のみが所属)[15]

2021年7月、2020年東京オリンピック体操競技では、女子団体総合に畠田瞳平岩優奈杉原愛子とともに出場し予選を8位で通過し、決勝で順位を上げたものの5位となった[16]。女子個人総合では56・032点をマークして5位となり日本歴代最高の順位(入賞者としては池田敬子寺本明日香に続き3人目)となった[17]。種目別床運動では銅メダルを獲得し、女子個人種目では日本初となるメダリストとなった[18]

2021年10月、2021年世界体操競技選手権北九州大会では、種目別のゆかで金メダル、平均台で銅メダルを獲得した[19]。大会終了後に現役引退を発表した[5]瀬尾京子

ジュニアの頃から人並み外れた技術を持っていた。喜怒哀楽があって体操に向いていた。日本女子が今まで届かなかった世界の表彰台に上がり、目に見える目標を作ってくれた功績は素晴らしい。日本女子が世界で戦える基盤を築き上げてくれた。 — 瀬尾京子、[7]

と称賛している。

オリンピックの女子体操で日本人がメダルを獲得したのは1964年東京大会の団体銅以来であるが、日本女子はもっと強くならなければいけないと思い、現役引退後は指導者となる。さしあたって日体大のコーチを務めるが、ゆくゆくは日本代表にも関われるようになりたいと『AERA』誌のインタビューで語る[2]

フィルモグラフィ

  • テレビドラマ『ウメ子』(TBS、2005年12月5日) - 河合ウメ子 役(主演)[20]
  • 明治CM「POWER! ひとくちの力 食事はエール 村上茉愛」篇(2020年)[21]

記録

  • 2013年
    • 全日本個人選手権:個人総合3位
    • NHK杯:個人総合3位
    • 全日本種目別選手権:ゆか4位, 跳馬1位
    • 全国高校総合体育大会:個人総合2位
    • 全日本ジュニア選手権:個人総合5位
    • イタリア国際:団体3位
    • 世界選手権:ゆか4位
    • 豊田国際:跳馬2位
  • 2014年
    • 全国高校選抜選手権:個人総合1位
    • 全日本個人選手権:個人総合6位
    • NHK杯:個人総合4位
    • 全日本種目別選手権:ゆか1位, 跳馬2位
    • 全国高校総合体育大会:個人総合2位
    • 豊田国際:ゆか1位, 跳馬1位
  • 2015年
    • 全日本種目別選手権:ゆか1位, 跳馬3位
    • 全日本学生選手権:個人総合2位
    • 全日本団体選手権:団体1位
    • 世界選手権:団体5位, 個人総合6位
    • 豊田国際:跳馬1位, 段違い平行棒:4位
  • 2016年
    • 全日本個人選手権:個人総合1位
    • NHK杯:個人総合2位
    • 全日本種目別選手権:ゆか1位, 段違い平行棒4位
    • アメリカンカップ:個人総合6位

[4]

人物・エピソード

BTSのファンで、振り付けも完コピできる[2]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d IOC 2018.
  2. ^ a b c d 金島 2021b, p. 38-39.
  3. ^ a b TOKYO Web 2021.
  4. ^ a b c d 日本体育大学 2016.
  5. ^ a b 金島 2021a, p. 9.
  6. ^ 村上茉愛さんが着物姿 「ちはやふる展」で披露”. 産経ニュース (2022年1月6日). 2022年12月5日閲覧。
  7. ^ a b c 矢内 2021, p. 95.
  8. ^ 四千頭身・石橋遼大 体操女子銅の村上茉愛と中学からの友達だった インスタで祝福”. 株式会社デイリースポーツ (2021年8月3日). 2022年12月5日閲覧。
  9. ^ 第41回全国中学校体操競技大会 体操競技入賞成績一覧(女子) (PDF) 第41回全国中学校体育大会(体操競技)
  10. ^ a b c d 斉藤 2013.
  11. ^ 初代表にも喜び半分 村上”. sankei.jp.msn.com (2013年6月30日). 2013年7月3日閲覧。
  12. ^ 日体大入学式 白井、元大関琴欧洲ら”. (株)デイリースポーツ (2015年4月3日). 2015年6月17日閲覧。
  13. ^ 村上茉愛、惜しくも4位 杉原は6位 体操世界選手権”. Sponichi Annex (2017年10月7日). 2022年12月5日閲覧。
  14. ^ 村上茉愛がゆかで初の金メダル 体操世界選手権”. NHK NEWS WEB (2017年10月9日). 2017年10月8日閲覧。
  15. ^ 村上茉愛、卒業後の所属先は「日体クラブ」初陣は4月の全日本選手権/体操”. sanspo.com. 株式会社産経デジタル (2019年2月21日). 2021年8月2日閲覧。
  16. ^ 体操女子団体、日本は5位…57年ぶりのメダルならず”. 読売新聞オンライン (2021年7月27日). 2022年12月5日閲覧。
  17. ^ 村上茉愛5位入賞、新女王はスニーサ・リー/個人総合決勝”. 株式会社日刊スポーツ新聞社 (2021年7月29日). 2022年12月5日閲覧。
  18. ^ 東京五輪銅メダルの村上茉愛さん 薩摩川内市の高校で講演”. NHK NEWS WEB (2022年11月16日). 2022年12月5日閲覧。
  19. ^ 村上、ゆかで有終の金 芦川も平均台V、橋本2位―世界体操”. jiji.com. 株式会社時事通信社 (2021年10月24日). 2021年10月27日閲覧。
  20. ^ ウメ子”. テレビドラマデータベース. 株式会社キューズ・クリエイティブ. 2022年12月6日閲覧。
  21. ^ 「POWER! ひとくちの力 食事はエール 村上茉愛」篇”. 株式会社明治. 2019年10月31日閲覧。

参考文献

  • 金島淑華「表紙の人」『AERA』第34巻第52号、朝日新聞出版、2021年11月29日、 9頁、 ISSN 0914-8833
  • 金島淑華「村上茉愛「日本女子を強くしたい」」『AERA』第34巻第52号、朝日新聞出版、2021年11月29日、 38-39頁、 ISSN 0914-8833
  • 村上茉愛選手 ─体操競技”. 日本体育大学. 2022年12月4日閲覧。
  • 村上茉愛、子役で鍛えた舞台度胸で銅 体操女子57年ぶり五輪メダル<種目別床>”. TOKYO Web. 株式会社中日新聞社 (2021年8月2日). 2021年8月2日閲覧。
  • 村上茉愛:ニューヒロインは“ゴムまり娘”、東京五輪で史上初の快挙を目指す”. olympics.com. International Olympic Committee (2018年11月21日). 2022年12月5日閲覧。
  • 斉藤健仁. “【世界体操2013】村上茉愛(東京・明星)床運動4位”. 株式会社スクールパートナーズ. 2015年6月17日閲覧。
  • 矢内由美子「「よくここまでやってきた」村上茉愛が残した華麗な功績。」『Number』第42巻第23号、文藝春秋、2021年11月18日。

外部リンク