萩野公介

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
萩野公介 Swimming pictogram white.svg
選手情報
フルネーム 萩野公介
ニックネーム ハム
国籍 日本の旗 日本
泳法 個人メドレー
背泳ぎ
自由形
所属 ブリヂストン
大学 東洋大学文学部卒業
生年月日 (1994-08-15) 1994年8月15日(23歳)
生誕地 栃木県小山市
身長 177cm
体重 71kg
 
獲得メダル
男子 競泳
オリンピック
2016 リオデジャネイロ 400m個人メドレー
2016 リオデジャネイロ 200m個人メドレー
2012 ロンドン 400m個人メドレー
2016 リオデジャネイロ 4x200mフリーリレー
世界水泳選手権
2013 バルセロナ 400m自由形
2013 バルセロナ 200m個人メドレー
2017 ブダペスト 200m個人メドレー
世界短水路選手権
2014 ドーハ 200m個人メドレー
2014 ドーハ 400m個人メドレー
パンパシフィック水泳選手権
2014 ゴールドコースト 400m個人メドレー
2014 ゴールドコースト 200m個人メドレー
2014 ゴールドコースト 200m自由形
2014 ゴールドコースト 400m自由形
2014 ゴールドコースト 4x200mフリーリレー
アジア競技大会
2014 仁川 200m自由形
2014 仁川 4x200mフリーリレー
2014 仁川 200m個人メドレー
2014 仁川 400m個人メドレー
2014 仁川 400m自由形
2014 仁川 200m背泳ぎ
2014 仁川 100m背泳ぎ
アジアエージグループ選手権
2009 50m背泳ぎ
2009 400m個人メドレー
2009 200m個人メドレー
2009 4x100mメドレーリレー
2009 4x100mフリーリレー
2009 4x200mフリーリレー
ユニバーシアード
2017 男子 200m個人メドレー
2017 4x200mフリーリレー
2017 100m背泳ぎ
2017 男子 400m個人メドレー
テンプレートを表示

萩野 公介(はぎの こうすけ、1994年8月15日 - )は、栃木県小山市出身の日本競泳選手リオデジャネイロオリンピック400m個人メドレー金メダリスト、200m個人メドレーの銀メダリスト、4x200mフリーリレーの銅メダリスト。ロンドンオリンピック400m個人メドレー銅メダリスト

経歴・人物[編集]

父は満員電車が苦手で栃木県小山市に移り住み、母は荻野出産前からマタニティスィミングで水と接していた。そのため赤ん坊の頃から水を一切怖がらなかったという[1]。 萩野は小学校1年の夏から小学校2年の終わりまで父親の仕事の都合で愛知県名古屋市に在住していたことがあり、名古屋市中村区のスイミングスクールに入るが、そのスクールの入校条件が『自由形平泳ぎバタフライ背泳ぎの四泳法を泳げること』だったため、萩野は必死にバタフライを練習したという。萩野自身は「名古屋時代がなければ今の自分はいない」と語っている[2]

名古屋から小山へ戻って御幸ヶ原スイミングスクールに入り、そこから本格的に競泳選手コースへ進んだ。萩野が目標とする選手の一人にマイケル・フェルプスをあげていることと、後述の活躍ぶりから「和製フェルプス」とも呼ばれている[3]

作新学院高等学校に進学した、2010年の第86回日本選手権水泳競技大会の男子400m個人メドレーで2位に入り、その年に開催されたパンパシフィック水泳選手権アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国アーバイン)日本代表に選出される。2011年4月、世界水泳選手権代表選考会を兼ねた国際大会代表選手選考会兼震災チャリティー大会[4]は、直前で体調を崩して出場を断念している。

2012年4月2日、第88回日本選手権水泳競技大会初日の男子400m個人メドレーに出場、日本新記録(高校日本新記録)をマークし、この種目でのロンドンオリンピック日本代表に決定[5]。男子競泳における高校生でのオリンピック出場は、萩野自身も尊敬する、シドニーオリンピック北島康介以来となった。そのロンドンオリンピックでは予選一位の記録をマークし決勝進出、決勝では記録を大幅に更新し日本新記録でマイケル・フェルプスに競り勝ち、3位に入り男子個人メドレー種目では日本人選手で初、高校生選手では56年ぶりのメダル[6]となる銅メダルを獲得した[7]。200m個人メドレーでは5位入賞を果たした。

2013年4月、東洋大学文学部へ進学。4月11日、ダイエープロビスフェニックスプールで行われた第89回日本選手権水泳競技大会の男子400m個人メドレー決勝で、日本新記録を出して優勝[8]。2日後の4月13日には、男子200m個人メドレーでも日本新記録で優勝。男子200m自由形、男子100m背泳ぎ、男子400m自由形とあわせ、日本選手権水泳競技大会史上初の五冠を達成し、同年7月20日からバルセロナで開催される世界選手権の代表選手に選出された[9][10]。その世界選手権では400m自由形及び200m個人メドレーで銀メダルを獲得した。他にも200m背泳ぎ5位、400m個人メドレー5位などの結果を残した。一躍日本競泳のエースに台頭した[11][12]

また、同大会で400m個人メドレー日本初の金メダルを獲得した少年時代からの萩野のライバルでもある瀬戸大也をはじめ、萩野の世代には実力のある選手が多数犇いている。この状況を踏まえ、2020年東京オリンピックでは2013年9月時点、メドレーリレーで唯一、失格以外での勝ち星を挙げられていないアメリカに勝つことを目標にしている、と公言し、当時の取材陣を驚かせた[13][14]

2014年、仁川で開催されたアジア大会では金4個・銀1個・銅2個のメダルを獲得し、日本人では3人目の大会MVPに選ばれた[15]。金4個は200m個人メドレー・200m自由形・400m個人メドレー・800mフリーリレー、銀1個は400m自由形、銅2個は100m背泳ぎ・200m背泳ぎでそれぞれ獲得した。

2015年7月、自転車事故で右肘を骨折し、世界水泳ロシアの旗 ロシアカザン)の出場を断念した[16]

2016年、リオデジャネイロオリンピック男子400m個人メドレーで4分6秒05の日本記録を出し、この種目として日本選手初となる金メダルを獲得した[17]。また、同種目で瀬戸大也銅メダルを獲得し、競泳でのダブル表彰台は60年ぶりの快挙となった[18]。また、平成生まれの日本人として夏季五輪初の金メダル獲得となった[注釈 1]

続く男子800mフリーリレー松田丈志江原騎士、小堀勇氣と共に銅メダル獲得、東京オリンピック以来52年振りのメダルとなった[19]。個人種目最後となった男子200m個人メドレーではマイケル・フェルプスに続く第2位となりリオデジャネイロ大会で自身3個目となる銀メダルを獲得した[20]。11月、紫綬褒章を受章[21]

大学卒業後はプロスイマーに転向し、ブリヂストンと所属契約を結ぶ。また北島康介が代表取締役社長を務める株式会社IMPRINT(インプリント、東京都渋谷区)とマネージメント契約する。

備考[編集]

練習での萩野の乳酸値は他の選手の10前後を上回る21ミリモルと計測された。10を越えると脳が筋肉を抑制し体を動かせなくなるが、萩野はこれに耐え、筋肉を抑制されてもエネルギーを充分引き出せると言った能力を持つ。

一方、現役水泳選手ながら地元のFM栃木にて『萩野公介 JUST DO IT!』と題するラジオ番組パーソナリティーも務めている。

2020年の夏季に開催される東京五輪での活躍が期待されている。

自己記録[編集]

すべて長水路のものであるとともにオリンピック種目である。

  • 100m自由形:48秒75(2014年9月5日)
  • 200m自由形:1分45秒23(2014年9月21日)日本記録
  • 400m自由形:3分43秒90(2014年4月12日)日本記録
  • 1500m自由形:15分05秒35(2015年5月22日)
  • 100m背泳ぎ:52秒78(2014年9月6日)
  • 200m背泳ぎ:1分54秒23(2014年4月13日)
  • 100mバタフライ:52秒11(2014年6月22日)
  • 200mバタフライ:1分56秒57(2014年6月21日)
  • 200m個人メドレー:1分55秒07(2016年4月9日)日本記録
  • 400m個人メドレー:4分06秒05(2016年8月6日)日本記録

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 体操内村航平の誕生日は1989年昭和64年)1月3日で平成に元号が改元される前であり、2016年時点に於いて内村は昭和生まれ最後の金メダリストである。なお、夏季・冬季五輪を通しての初の平成生まれの金メダリストはフィギュアスケート選手の羽生結弦ソチオリンピックフィギュアスケート男子シングルで獲得)である

出典[編集]

  1. ^ 「プロスポーツに見る天才を育てた親に学べ」、『週刊東洋経済』2017年2月11日号、東洋経済新報社、 68頁、 雑誌20132-2/11。
  2. ^ “萩野少年、名古屋で泳ぎ磨く 小1で転入、バタフライ習得”. 中日新聞社. (2016年8月8日). http://www.chunichi.co.jp/article/feature/rio2016/news/CK2016080802000175.html 2016年8月12日閲覧。 
  3. ^ “和製フェルプス”萩野、速さの秘密は「究極のエコ泳法」=ハギトモコラム”. sportnavi (2013年4月13日). 2013年9月25日閲覧。
  4. ^ 東北地方太平洋沖地震により第87回日本水泳選手権が中止になった為、その代替として開催された競技会
  5. ^ “17歳・萩野、日本新で五輪決めた/競泳”. SANSPO.COM (産経デジタル). (2012年4月3日). オリジナル2012年4月16日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20120416000901/http://www.sanspo.com/sports/news/20120403/swi12040305040003-n1.html 2012年4月3日閲覧。 
  6. ^ 1956年メルボルンオリンピックで、山中毅が400m自由形と1,500m自由形で銀メダルを獲得して以来。
  7. ^ “萩野、男子400個メで銅=100平の北島は6位で決勝へ-競泳”. 時事通信. (2012年7月29日). http://www.jiji.com/jc/olympic?s=news&k=2012072900072 2012年7月29日閲覧。 
  8. ^ 五輪銅の萩野、日本新記録で優勝「6秒台出せず悔しい」=競泳日本選手権:スポーツナビ(2013年4月11日)
  9. ^ “萩野公介、史上初の「五冠」…競泳日本選手権”. 読売新聞. (2013年4月13日). http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20130413-OYT1T00732.htm?from=ylist 2013年4月13日閲覧。 
  10. ^ “28日から競泳の世界選手権 注目は18歳萩野と28歳寺川 心身ともに充実、世界との対戦心待ち”. 産経新聞. http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130706/oth13070618010012-n1.htm 2013年7月24日閲覧。 
  11. ^ Final15th FINA WORLD CHAMPIONSHIPS Barcelona (ESP)19th July - 4th August 2013 Men's 400m Freestyle 400m Nage Libre Hommes”. FINA (2013年8月1日). 2013年8月10日閲覧。 FINA 2013.8.10閲覧(PDF)
  12. ^ 15th FINA WORLD CHAMPIONSHIPS Barcelona (ESP)19th July - 4th August 2013 Men's 200m Individual Medley 200m 4Nages Hommes”. FINA (2013年8月1日). 2013年8月10日閲覧。 FINA 2013.8.10閲覧(PDF)
  13. ^ 世界水泳バルセロナ代表選手プロフィール:瀬戸大也(JSS毛呂山/早稲田大学=稲泳会) トビウオジャパン オフィシャルブログ 2013年5月15日付 2013年9月17日閲覧
  14. ^ “黄金世代が成熟!萩野「集大成として」瀬戸「勇気や感動を」”. スポニチアネックス. (2013年9月9日). http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/09/09/kiji/K20130909006579540.html 2013年9月25日閲覧。 
  15. ^ 4冠・萩野が大会MVP「賞金は貯金」 伊東、北島以来3人目/アジア大会
  16. ^ 災難続きの萩野公介「残念」自転車で転倒し右肘骨折 日刊スポーツ2015年7月3日
  17. ^ “萩野公介が日本勢金メダル1号 瀬戸も銅メダル”. 日刊スポーツ新聞社. (2016年8月7日). http://www.nikkansports.com/olympic/rio2016/swimming/news/1690843.html 2016年8月7日閲覧。 
  18. ^ “60年ぶりのダブル表彰台 萩野と瀬戸、小学時代から競って手にしたメダル/競泳”. サンケイスポーツ. (2016年8月7日). http://www.sanspo.com/rio2016/news/20160807/rio16080712310069-n1.html 2016年8月7日閲覧。 
  19. ^ “競泳 跳ねるトビウオ 男子800リレー、銅メダル 男子200バタ、坂井銀メダル”. 毎日新聞社. (2016年8月10日). http://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20160810/dde/035/050/028000c 2016年8月12日閲覧。 
  20. ^ “競泳 萩野が銀 男子200m個人メドレー”. 毎日新聞社. (2016年8月12日). http://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20160812/k00/00e/050/202000c 2016年8月12日閲覧。 
  21. ^ 秋の褒章、772人20団体の受章決まる 朝日新聞 2016年11月2日

外部リンク[編集]