小平奈緒

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小平奈緒
小平奈緒
2016年の世界距離別選手権にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
所属 相澤病院
誕生日 (1986-05-26) 1986年5月26日(31歳)
出身地 長野県茅野市
身長 165cm
体重 60kg[1]
公式サイト CloverLink
 
獲得メダル
女子スピードスケート
オリンピック
2018 平昌 500m
2018 平昌 1000m
2010 バンクーバー 団体パシュート
世界スプリント選手権
2017 カルガリー 総合
世界距離別選手権
2017 江陵 500m
2017 江陵 1000m
2015 ヘーレンフェーン 500m

小平 奈緒(こだいら なお、1986年5月26日 - )は、長野県茅野市出身のスピードスケート選手。信州大学教育学部生涯スポーツ課程卒業。社会医療法人財団慈泉会相澤病院スポーツ障害予防治療センター所属[2]。学位は学士(教育学)、資格は中高教員免許保健体育)。

主要な戦績として、2010年バンクーバーオリンピック団体パシュート銀メダル、2018年平昌オリンピック500m金メダル・1000m銀メダル、2017年世界距離別選手権500m金メダル・1000m銀メダル、2017年世界スプリント選手権総合優勝、ワールドカップ500m15連勝。

世界記録は500m×2、1000m、スプリント複合で保持している。オリンピック記録は500mで保持している。

オリンピック日本女子スピードスケート史上初の金メダリスト(平昌)、大卒メダリスト(バンクーバー)である。また、オリンピック日本選手団主将として女子初の金メダリスト(平昌)、冬季オリンピックでは初の金メダリスト(平昌)である。なお、冬季五輪の日本人最年長金メダリスト(平昌、31歳8ヶ月)、国外開催の冬季五輪で初の複数金メダリストである。

略歴[編集]

  • 新谷純夫(新谷志保美の父親)を師とし、茅野市立北部中学校(2年)で500mの中学記録を樹立。
    • 2001年(中学2年時)には全日本ジュニア(スプリント部門)で当時高校生の吉井小百合を破り[3]、史上初の中学生王者に輝く。
  • 伊那西高等学校(女子高)進学コース入学。インターハイで500mと1000mの2冠獲得[3]全日本ジュニアでも優勝を飾る。
  • 高校卒業後に富士急行三協精機から勧誘されたが、保健体育の教員になる夢を捨てず、清水宏保を育てた結城匡啓監督(現 教育学部教授)がいる信州大学教育学部へ進学[3]
  • 2009年、信州大学教育学部生涯スポーツ課程を卒業。卒論は『有力選手のカーブワーク動作解析の研究』[3]。社会医療法人財団慈泉会相澤病院にスポーツ障害予防治療センターのスタッフとして採用される。実際には「長期出張」扱いとして競技に打ち込む傍ら、所属病院のスポーツ障害予防治療センターの医学面のサポートも受け2010年バンクーバーオリンピックを目指して選手としての活動を行う。
  • 2009年の第16回全日本スピードスケート距離別選手権大会では500m、1000m、1500mの三種目で優勝した。中-長距離の3冠(1000m、1500m、3000m)は田畑真紀が第8回大会で達成しているが、短-中距離の3冠は小平が初めてであり、スピードとスタミナを併せ持つ選手との評価を得る。
  • 2009年11月7日のISUワールドカップ・ベルリン大会で500m3位、1000m2位に入った。いずれも日本人選手最高位。
  • 2010年2月、初の冬季五輪出場となったバンクーバーオリンピックで、500mは12位だったが、1000mと1500mでは5位入賞を果たした。女子団体パシュートでは、穂積雅子田畑真紀とともに日本女子スピードスケート界史上初となる銀メダルを獲得した。小平は大卒初の女子メダリストとなった[3]
  • ソチオリンピックでは、500mで5位入賞、1000mでは13位だった。
  • ソチオリンピック後、相澤病院に籍を置いたまま、オランダに1年間の予定で練習の拠点を移した。ヘーレンフェーンに本拠を置くプロチーム「Team continu」で活動する。オランダに2年間滞在し、オランダ語を習得している[4]
  • 2014年11月22日のISUワールドカップ・ソウル大会の500mでワールドカップ初優勝。参戦開始から9年目で達成した。
  • 2015年2月に行われた世界距離別選手権の500mで3位入賞。この種目での日本人女子のメダル獲得は、2007年の大菅小百合以来8年ぶり。
  • 2014/15シーズンのワールドカップ500mで総合優勝した。日本の女子選手がこの種目で総合優勝するのは島崎京子以来24年ぶり。
  • 2017年2月に韓国江陵で開催された世界距離別選手権で、500mを37秒13で優勝、1000mを1分14秒43でヘザー・リチャードソン・ベルグスマに次ぐ2位。500mでの37秒13は、ふたつの高速リンク(オリンピック・オーバルユタ・オリンピックオーバル)で出た記録を除いた、世界最速の記録である[5]
  • 2017年2月、カナダカルガリーで行われた、スピードスケートの世界スプリント選手権、第1日の500メートル(36秒75)、1000メートル(1分12秒51)ともに日本新記録で総合首位、最終日も500メートルは1位、1000メートルは3位で総合優勝を果たした[6]
  • 2017年3月11日、ノルウェースタバンゲルで行われた、スピードスケートのワールドカップ今季最終戦、女子500メートルで37秒14のタイムで優勝し、2季ぶり2度目の種目別優勝を果たした[7]
  • 2017/18シーズン、11月10日から12日に行われたワールドカップ・ヘーレンフェイン大会で500mを37秒29(11月10日)、37秒33(11月11日)、1000mを1分13秒99(11月12日)のタイムで、いずれも優勝。ワールドカップでの1000mの優勝は、この大会が初めて。1000mでは高木美帆が2位に入り、日本人ワンツーフィニッシュ。
  • 2017/18シーズン、11月17日から19日に行われたワールドカップ・スタバンゲル大会の初日、500mを37秒08、1時間後の1000mを1分14秒33のタイムで、いずれも優勝。ここでも1000mで美帆が2位に入り、日本人ワンツーフィニッシュ。500mでの37秒08は、ふたつの高速リンクで出た記録を除いた、自身が2017年2月に江陵で出した37秒13を100分の5秒上回る、世界最速の記録である。また、500mは全勝だった昨季からの国内外における連勝記録を19に伸ばした。ワールドカップ通算勝利数は岡崎朋美を超え、1000mと合わせ、日本女子歴代最多の14勝となった。
    • 同大会の2日目の500mで、自身が前日に出した平地世界最高記録を100分の1秒上回る37秒07で優勝。1000mと合わせ、通算15勝目。
  • 2017/18シーズン、12月1日から3日に行われたワールドカップ・カルガリー大会の2日目、1000mに出場したが、転倒により最下位に終わった。
    • 同大会の最終日に行われた500mで、世界歴代2位となる36秒53で優勝。前日の転倒の影響が心配されたが、同走で2位に入った韓国李相花に0秒33の差をつける圧勝だった。世界記録は相花が2013年11月16日にユタ・オリンピックオーバルで出した36秒36。
  • 2017/18シーズン、12月8日から10日に行われたワールドカップ・ソルトレイクシティ大会の初日、500mで自己記録を100分の3秒更新する36秒50で優勝。翌日の500mでも36秒54で優勝、同走で2位に入った相花に0秒25の差をつける圧勝で、この種目ワールドカップ15連勝。
    • 同大会の最終日に行われた1000mで、これまでの記録を0秒09更新する1分12秒09の世界新記録をマークして優勝、同走で2位に入った美帆に0秒54の差をつける圧勝だった。なお、日本の女子選手が個人単種目で世界新記録をマークするのは小平が初めてである。
  • 女子500m・1000mの現日本記録保持者。
  • あこがれの選手はカナダシンディ・クラッセン

平昌オリンピック[編集]

  • 2018年の平昌オリンピックにおいて、最初の種目は女子1500mに出場し1分56秒11の記録で6位入賞を果たす。次の種目は女子1000m、不利と言われるアウトスタートながら1分13秒82をマークし、個人種目では初の銀メダルを獲得。また高木美帆も銅メダル獲得となり、冬季オリンピックにおいて日本女子代表としては史上初の2人が表彰台に登った。
  • 「絶対本命」と報道され続けた女子500mにおいてオリンピック新記録となる36秒94を出し金メダルを獲得した。この記録は自身が持つ低地リンク世界最高記録を0秒13上回り、平地における初めての36秒台である。スピードスケートの女子で初、日本選手団主将として冬季大会初めての金メダリストになった。

李相花との関係[編集]

  • スピードスケート韓国代表の李相花は親友である[8]。更に良きライバルであり、お互いに尊敬し合っている。小平と李はお互いの家にそれぞれ招き合って、互いの食事を振る舞ったこと、2015年のソウルで開催されたワールドカップで初優勝をした直後に小平はオランダに戻らねばならなかったが、李がリンクから空港までのタクシーを呼び自腹を切ってくれたこと、さらには、アスタナで小平がバスを待っている間に二人で写真を撮った時に、小平が「次の五輪はあなたが勝って、私が2位ね」と言うと李も「それならあなたが勝って、私が2位でいい」と言い合うなど二人が深い絆で結ばれていることを平昌オリンピック女子500mの競技終了後のインタビューで話している。そしてこの二人の絆が平昌オリンピックの競技終了後、小平は涙する李を抱擁しながら、ウィニングランをするシーンを生み出した[9]。李が小平とあまり仲が良くないように映ったのかについて、李が小平との比較されることを嫌ったこと、小平を「あの選手」と呼んだりもしたことからだと報道されている。李は「五輪準備に追われ、互いに話す時間もなく、気が立っており、そうなったと思う。すべて終わって、気が楽になった」と平昌オリンピック女子500mの競技終了後のインタビューで説明している[10]

五輪の成績[編集]

平昌オリンピックのスピードスケート女子1000m 2位(銀メダル)、500m 1位(金メダル)

記録[編集]

種目 記録 日時 場所 備考
500メートル 36秒94 2018年2月18日 大韓民国の旗 平昌 オリンピック記録
1000メートル 1分12秒09 2017年12月10日 アメリカ合衆国の旗 ソルトレイクシティ 世界記録
500メートル×2 1分13秒55 2017年2月25日-26日 カナダの旗 カルガリー 世界記録
スプリント複合 146.390ポイント 2017年2月25日-26日 カナダの旗 カルガリー 世界記録

語学力[編集]

  • 2年間のオランダ留学でオランダのインタビューだけでなく、早口言葉を言えるレベルだとオランダのテレビ局「Nos」で受け答えが報道されたことで文武両道と評価された[11]

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]