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伊調馨

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伊調 馨 Wrestling pictogram.svg
Kaori Icho.jpg
北京オリンピックでの伊調
個人情報
生誕名 伊調 馨
国籍 日本の旗 日本
生誕 (1984-06-13) 1984年6月13日(32歳)
青森県の旗青森県八戸市
スポーツ
競技 レスリング
クラブ ALSOK
2012年ロンドン五輪レスリング競技・女子フリースタイル63kg級表彰式の様子。表彰台の左から2人目・金メダルが伊調。

伊調 馨(いちょう かおり、1984年(昭和59年)6月13日 - )は、日本の女子レスリング選手。アテネ北京ロンドンリオデジャネイロオリンピック金メダリスト、紫綬褒章受章者(2004年、2008年、2012年、2016年)[1][2]。女子個人として世界初のオリンピック4連覇を成し遂げ、2016年国民栄誉賞を受賞した[3][4]。別階級の女子レスリング選手である伊調千春と姉妹でメダリスト。

青森県八戸市出身。身長166cm。中京女子大学(現・至学館大学)卒業。学位学士 (健康スポーツ科学)。そのほか名誉学位称号として名誉修士(中京女子大学)を有する。

人物

伊調千春も女子レスリング選手で、アテネオリンピック北京オリンピックにおいて女子48kg級銀メダリスト。伊調寿行もレスリング選手で現在は所属する綜合警備保障でコーチを務める[5][6]。渾名は「きんさんぎんさん」。

紫綬褒章を2004年、2008年、2012年、2016年に受章[1][2]。アテネ五輪での金メダル獲得により青森県県民栄誉賞・八戸市市民栄誉賞、北京五輪での金メダル獲得により青森県県民栄誉大賞・八戸市市民栄誉大賞、ロンドンオリンピックでの金メダル獲得により青森県県民栄誉大賞(2回目)、八戸市民特別栄誉大賞、第60回菊池寛賞[7]を受賞。

リオデジャネイロオリンピックでの金メダル獲得により国民栄誉賞の受賞が決まった[8]ほか、青森県県民栄誉大賞(3回目)及び八戸市民特別栄誉大賞(2回目)[9][10]、第45回ベストドレッサー賞(スポーツ部門)[11]を受賞した。

2016年10月20日、国民栄誉賞の受賞式には振袖で臨み、伊調の和服文化への想いから西陣織による金色の帯が記念品として贈呈されている[3][4]

経歴

兄と姉の影響から青森県の八戸クラブでレスリングを始め、愛知県の中京女子大学附属高校(現・至学館高等学校)から女子レスリングの強豪校として知られる中京女子大学(現・至学館大学)へと進学。56kg級時代はライバルの吉田沙保里に苦戦したが、63kg級に階級を上げてからは無敵の存在となった。

2004年のアテネオリンピックでは、姉の千春は銀メダルだったが、「千春のためにも必ず勝つ」と奮起し、金メダルを獲得。「千春と一緒に取った金メダルです」と述べた。

2008年の北京オリンピックでも金メダルを獲得し、2連覇した。姉の千春は銀メダルを獲得し、2大会連続で姉妹同時メダルとなった。8月18日の記者会見で姉妹揃って現役引退することを表明した[12]が、帰国後、引退表明を撤回(姉の千春も同年9月10日に引退を撤回)。約1年間カナダ留学などをして静養した後、2009年に復帰。2010年には3大会ぶりに出場した世界選手権で6度目の優勝を果たした[13]

2012年のロンドンオリンピックでも金メダルを獲得し、日本人選手としては野村忠宏に次いで2人目で日本人女子選手としては初めてとなる、同一競技におけるオリンピック3連覇を達成した[14][注釈 1]。2013年の世界選手権では全試合テクニカルフォール勝ちで優勝。新たに58kg級で挑んだ2014年の世界選手権では、決勝でロシアのバレリア・コブロワを10-0で破るなど全試合テクニカルフォール勝ちで、世界大会12度目の優勝を飾った[15]。2015年8月の世界選手権では、決勝でフィンランドのペトラマーリト・オッリを10-0で破るなど全試合無失点のテクニカルフォール勝ちで、世界大会13度目の優勝を成し遂げた。これにより12月に行われる全日本選手権に出場さえすれば、規定によりリオデジャネイロオリンピック代表に内定することになり[16][17]、その全日本選手権でも通算12度目の優勝を飾った[18]

連勝記録

伊調は吉田沙保里とともに女子レスリングにおいて連勝を続け、「不敗神話」で知られている。2007年5月のレスリングアジア選手権において太腿の怪我で不戦敗となったのを除くと、実際に試合をして敗北したのは2003年5月のサラ・マクマンとの試合まで遡り、以来2014年の世界選手権まで172連勝している[19][20]。2014年からは25戦連続無失点を記録していた[21]

2016年1月29日にロシアで行われたヤリギン国際大会決勝で、モンゴルオーコン・プレブドルジに0-10の大差でテクニカルフォール負けを喫し、189連勝で記録はストップした[22]

2004年のアテネオリンピックでは63kg級で優勝。以来、2008年の北京オリンピック63kg級、2012年のロンドンオリンピックの63kg級、リオデジャネイロオリンピックの58kg級で4大会連続優勝を果たし、近代オリンピック史上6人目[注釈 2]、女子選手では初の個人種目4連覇を達成した[23]

戦績

  • 2002年
    • ジャパンクイーンズカップ63kg級優勝
    • ワールドカップ63kg級優勝
    • 世界選手権63kg級優勝
    • 全日本選手権63kg級優勝
  • 2003年
    • ジャパンクイーンズカップ63kg級優勝
    • 世界選手権63kg級優勝
    • ワールドカップ63kg級優勝
    • 全日本選手権63kg級優勝
  • 2004年
    • ジャパンクイーンズカップ63kg級優勝
    • アテネオリンピック63kg級優勝
    • ワールドカップ63kg級優勝
    • 全日本選手権63kg級優勝
  • 2005年
    • ジャパンクイーンズカップ63kg級優勝
    • ワールドカップ63kg級優勝
    • ユニバーシアード63kg級優勝
    • 世界選手権63kg級優勝
    • 全日本選手権63kg級優勝
  • 2006年
    • ジャパンクイーンズカップ63kg級優勝
    • ワールドカップ63kg級優勝
    • ユニバーシアード63kg級優勝
    • 世界選手権63kg級優勝
  • 2007年
    • ジャパンクイーンズカップ63kg級優勝
    • 世界選手権63kg級優勝
  • 2008年
  • 2010年
    • 世界選手権63kg級優勝
  • 2011年
    • 世界選手権63kg級優勝
  • 2012年
  • 2013年
    • 世界選手権63kg級優勝
  • 2014年
    • 世界選手権58kg級優勝
  • 2015年
    • アジア選手権58kg級優勝
    • 世界選手権58kg級優勝
  • 2016年

関連情報

著書

脚注

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注釈

  1. ^ 同大会では55kg級の吉田沙保里も3連覇を果たしているが、競技日程が63kg級の方が1日早かったため伊調が初の女子3連覇となっている。
  2. ^ それまでの達成者はセーリングファイアフライ級・フィン級のポール・エルブストロム(1948-1960)、陸上円盤投げのアル・オーター(1956-1968)、陸上走り幅跳びのカール・ルイス(1984-1996)、セーリングレーザー級・フィン級のベン・エインズリー(2000-2012)、競泳200m個人メドレーのマイケル・フェルプス(2004-2016)の5人。いずれも記録を競う競技で格闘技系競技では伊調が初。

出典

  1. ^ a b 吉田 沙保里選手 伊調 馨選手 紫綬褒章受章のお知らせとお礼”(2012年11月2日). ALSOKニュース. 綜合警備保障. 2016年10月2日閲覧。
  2. ^ a b 秋の褒章、772人20団体の受章決まる 朝日新聞 2016年11月2日
  3. ^ a b 松本晃 (2016年10月20日).“国民栄誉賞 伊調馨選手に授与 記念品は金色の西陣織帯”. 毎日新聞. 2016年10月22日閲覧。
  4. ^ a b 伊調馨選手に国民栄誉賞授与 安倍首相「5連覇を期待」”. 朝日新聞 (2016年10月20日). 2016年10月22日閲覧。
  5. ^ 【特集】伊調姉妹の兄・寿行さんインタビュー”. 公益財団法人日本レスリング協会 (2009年8月18日). 2016年11月16日閲覧。
  6. ^ レスリング部(部員紹介)”. 綜合警備保障株式会社. 2016年11月15日閲覧。
  7. ^ 「第60回菊池寛賞」授賞式に伊調馨ら出席 高倉健、式欠席も喜びのコメント”(2012年12月7日). ORICON STYLE. 2016年10月8日閲覧。
  8. ^ <伊調馨>国民栄誉賞「うれしさより使命感」”(2016年9月24日). 河北新報. 2016年10月2日閲覧。
  9. ^ “<伊調馨>青森県民栄誉大賞を授与”. 河北新報. (2016年9月27日). http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201609/20160927_21001.html 2016年9月28日閲覧。 
  10. ^ 八戸市の紹介 市長の部屋 記者会見 平成28年8月19日”. 2016年9月28日閲覧。
  11. ^ “『ベストドレッサー賞』に菅田将暉、松下奈緒、『ジョジョ』荒木氏ら”. ORICON STYLE. (2016年12月1日). http://www.oricon.co.jp/news/2082236/full/ 2016年12月1日閲覧。 
  12. ^ 伊調姉妹が引退表明 サンケイスポーツ 2008年8月18日配信、19日閲覧
  13. ^ 伊調、日本女子初の3連覇/レスリング”. ニッカンスポーツ (2012年8月9日). 2012年8月10日閲覧。
  14. ^ 伊調、日本レスリング女子初の3連覇―偉人カレリンに次ぐ快挙”. ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 (2012年8月9日). 2012年8月10日閲覧。
  15. ^ 【レスリング】伊調馨も9度目世界制覇”. スポーツ報知 (2014年9月11日).
  16. ^ 伊調馨、10度目V…レスリング世界選手権”. 読売新聞. 2015年9月11日。
  17. ^ レスリング:世界選手権 伊調圧倒、10度目V 女子58キロ級”. 毎日新聞 (2015年9月11日).
  18. ^ 伊調12度目の優勝、リオ五輪代表も正式決定”. nikkansports.com (2015年12月22日). 2015年12月22日閲覧。
  19. ^ ZAKZAK「伊調馨、強すぎ~!前人未到V3…もはやライバルは自分だけ」”. (2012年8月9日). 2012年8月10日閲覧。
  20. ^ 伊調172連勝9度目金も「これが始まり」”. 日刊スポーツ (2014年9月12日).
  21. ^ 荻島弘一 (2015年12月23日). “伊調V 2年以上25戦失ポイントなし 強さ異次元”. 日刊スポーツ. 2016年10月8日閲覧。
  22. ^ “伊調13年ぶり黒星 出場189連勝でストップ”. スポニチ Sponichi Annex. (2016年1月30日). http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/01/30/kiji/K20160130011948720.html 
  23. ^ “伊調馨が女子初の五輪4連覇…残り数秒で逆転”. 読売新聞. (2016年8月18日). http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2016/martialarts/wrestling/20160817-OYT1T50217.html 

関連項目

外部リンク