自民党たばこ議員連盟
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自民党たばこ議員連盟(じみんとうたばこぎいんれんめい)は、日本の自由民主党に所属する国会議員が結成した議員連盟である。略して自民党たばこ議連ともいう。2013年11月5日発足[1]。
概要
[編集]2013年10月31日に「零細かつ高齢化しているたばこ販売者の生活を守ること」を目的に集まった議員が発起人会を開き、同年11月5日に設立した[2]。
発起人は野田毅、山田俊男、大島理森を中心に、伊吹文明、石破茂、江渡聡徳、金子恭之、他2名を加えた9名[2][3]。
結成後は自由民主党たばこ特別委員会や全国たばこ販売政治連盟と協働して、たばこ税の増税反対や分煙社会の実現に取り組んでいる[1][4]。受動喫煙防止に対する基本理念としては「禁煙より分煙 目指せ分煙先進国」をスローガンに掲げており、飲食店などの建物内を原則禁煙とする法改正に強く反対している[5]。特に自由民主党たばこ特別委員会とは基本理念が一致しているため、総会や役員会などの会合を合同で開催している[6]。
基本理念
[編集]設立趣旨
[編集]- 製造たばこ小売販売業の許可に係る低調店特例[注釈 1]の廃止[2]。
- 厚生労働省の主導によるたばこ増税を消費税率改定の時期に合わせて実施しないこと[2]。
- 過度な喫煙規制に反対し喫煙者と非喫煙者が共存できる分煙社会の構築[2]。
受動喫煙防止に関する基本理念
[編集]- “喫煙を愉しむこと”と“受動喫煙を受けたくないこと”は、ともに国民の権利として尊重されなければならない[5]。
- このため、たばこを喫煙する者は受動喫煙を受けたくない者の権利を侵害してはならず、一方、合法な嗜好品であるたばこを喫煙する者を社会的悪者として排除することもあってはならない[5]。
- したがって、「欲せざる受動喫煙を防止する」を基本理念として、たばこを喫煙する者と受動喫煙を受けたくない者双方の立場を尊重し、世界に誇る分煙先進国の実現を推進していくことが重要である[5]。
所属議員
[編集]2022年11月17日時点で238名の議員が所属している。
日付 | 会員数 | 出典 |
---|---|---|
2017年3月 | 約280名 | [8] |
2018年2月 | 約260名 | [9] |
2019年5月20日 | 271名 | [10] |
2019年6月15日 | 274名 | [11] |
2019年11月20日 | 262名 | [12] |
2020年10月20日 | 261名 | [13] |
2021年10月15日 | 252名 | [14] |
2021年12月15日 | 217名 | [15] |
2022年1月18日 | 218名 | [16] |
2022年3月15日 | 221名 | [17] |
2022年4月20日 | 224名 | [18] |
2022年5月20日 | 225名 | [19] |
2022年6月20日 | 228名 | [20] |
2022年8月20日 | 228名 | [21] |
2022年9月20日 | 232名 | [22] |
2022年10月18日 | 235名 | [23] |
2022年11月17日 | 238名 | [24] |
役員
[編集]役職 | 議員名 | 議院 | 選挙区 | 備考 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
会長 | 山口俊一 | 衆議院 | 徳島2区 | 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) もくもく会(顧問) |
[25] |
特別顧問 | 野田毅 | 衆議院 | 熊本2区 (落選) |
前会長。第49回衆院選(2021年)で落選。 自由民主党たばこ特別委員会(元・顧問) |
[25] |
顧問 | 岸田文雄 | 衆議院 | 広島1区 | [25] | |
麻生太郎 | 衆議院 | 福岡8区 | [25] | ||
衛藤征士郎 | 衆議院 | 大分2区 | 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) | [25] | |
額賀福志郎 | 衆議院 | 茨城2区 | [25] | ||
副会長 | 石破茂 | 衆議院 | 鳥取1区 | [25] | |
鈴木俊一 | 衆議院 | 岩手2区 | 自由民主党たばこ特別委員会(元・顧問) | [25] | |
塩谷立 | 衆議院 | 静岡8区 | [25] | ||
岩屋毅 | 衆議院 | 大分3区 | 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) | [25] | |
高市早苗 | 衆議院 | 奈良2区 | [25] | ||
田中和徳 | 衆議院 | 神奈川10区 | [25] | ||
江渡聡徳 | 衆議院 | 青森1区 | 自由民主党たばこ特別委員会(委員長) | [25] | |
小渕優子 | 衆議院 | 群馬5区 | [25] | ||
金田勝年 | 衆議院 | 秋田2区 | 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) | [25] | |
宮澤洋一 | 参議院 | 広島県 | 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) | [25] | |
幹事長 | 山田俊男 | 参議院 | 比例区 | 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長) | [25] |
幹事長代理 | 金子恭之 | 衆議院 | 熊本4区 | 自由民主党たばこ特別委員会(元・委員長代理兼事務局長) | [25] |
事務局長 | 坂本哲志 | 衆議院 | 熊本3区 | 自由民主党たばこ特別委員会(委員長代理兼事務局長) | [25] |
幹事 | 谷公一 | 衆議院 | 兵庫5区 | 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長) | [25] |
上野賢一郎 | 衆議院 | 滋賀2区 | 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長) | [25] | |
熊田裕通 | 衆議院 | 愛知1区 | もくもく会(事務局長) | [25] | |
井上貴博 | 衆議院 | 福岡1区 | もくもく会 | [25] | |
松村祥史 | 参議院 | 熊本県 | 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長) | [25] | |
宮路拓馬 | 衆議院 | 鹿児島1区 | 自由民主党たばこ特別委員会(元・事務局次長) | [25] | |
滝沢求 | 参議院 | 青森県 | 自由民主党たばこ特別委員会(幹事) | [25] | |
藤木眞也 | 参議院 | 比例区 | 自由民主党たばこ特別委員会(事務局次長) | [25] |
会員
[編集]元・会員
[編集]議員名 | 議院 | 選挙区 | 備考 | 出典 |
---|---|---|---|---|
保利耕輔 | 衆議院 | 佐賀3区 | 顧問 第47回衆院選(2014年)に出馬せず引退 |
[32] |
坂本剛二 | 衆議院 | 福島5区 | 副会長 第47回衆院選(2014年)で落選 |
[32] |
町村信孝 | 衆議院 | 北海道5区 | 顧問 2015年6月1日死去 |
[32] |
白石徹 | 衆議院 | 愛媛3区 | 2017年3月17日死去 | [33] |
木村太郎 | 衆議院 | 青森4区 | 2017年7月25日死去 | [31] |
長島忠美 | 衆議院 | 新潟5区 | 幹事長代理 2017年8月18日死去 |
[34] |
高村正彦 | 衆議院 | 山口1区 | 顧問 第48回衆院選(2017年)に出馬せず引退 |
[34] |
谷垣禎一 | 衆議院 | 京都5区 | 顧問 第48回衆院選(2017年)に出馬せず引退 |
[34] |
西川公也 | 衆議院 | 栃木2区 | 副会長 第48回衆院選(2017年)で落選 |
[34] |
北村茂男 | 衆議院 | 石川3区 | 第48回衆院選(2017年)に出馬せず引退 | [31] |
瀬戸隆一 | 衆議院 | 香川2区 | 第48回衆院選(2017年)で落選 | [31] |
保岡興治 | 衆議院 | 鹿児島1区 | 第48回衆院選(2017年)に出馬せず引退 | [31] |
小野田紀美 | 参議院 | 岡山県 | 2018年2月21日退会 「たばこ議連は分煙をする気がない」と判断したため |
[35] |
愛知治郎 | 参議院 | 宮城県 | 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長) 第25回参院選(2019年)で落選 |
[28] |
中泉松司 | 参議院 | 秋田県 | 第25回参院選(2019年)で落選 | [36] |
大沼瑞穂 | 参議院 | 山形県 | 第25回参院選(2019年)で落選 | [28] |
二之湯武史 | 参議院 | 滋賀県 | 第25回参院選(2019年)で落選 | [28] |
溝手顕正 | 参議院 | 広島県 | 第25回参院選(2019年)で落選 | [28] |
礒崎陽輔 | 参議院 | 大分県 | 第25回参院選(2019年)で落選 | [28] |
木村義雄 | 参議院 | 比例区 | 第25回参院選(2019年)で落選 | [31] |
秋元司 | 衆議院 | 東京15区 | 2019年12月25日離党 | [31] |
河井案里 | 参議院 | 広島県 | 2020年6月17日離党 | [12] |
吉川貴盛 | 衆議院 | 北海道2区 | 2020年12月22日辞職 | [31] |
松本純 | 衆議院 | 神奈川1区 | 2021年2月1日離党 | [37] |
大塚高司 | 衆議院 | 大阪8区 | 幹事 もくもく会 2021年2月1日離党 |
[34] |
白須賀貴樹 | 衆議院 | 千葉13区 | 2021年2月17日離党 | [12] |
林幹雄 | 衆議院 | 千葉10区 | 退会時期不明(2017年-2021年) | [31][38] |
森英介 | 衆議院 | 千葉11区 | 退会時期不明(2017年-2021年) | [31][38] |
高鳥修一 | 衆議院 | 新潟6区 | 退会時期不明(2017年-2021年) | [31][38] |
宮下一郎 | 衆議院 | 長野5区 | 退会時期不明(2017年-2021年) | [39][38] |
細田博之 | 衆議院 | 島根1区 | 退会時期不明(2017年-2021年) | [31][40] |
國場幸之助 | 衆議院 | 沖縄1区 | 自由民主党たばこ特別委員会(元・幹事) 退会時期不明(2019年-2021年) |
[12][40] |
岩井茂樹 | 参議院 | 静岡県 | 2021年静岡県知事選挙に出馬のため辞職 | [41] |
竹下亘 | 衆議院 | 島根2区 | 副会長 2021年9月17日死去 |
[40] |
大島理森 | 衆議院 | 青森2区 | 顧問 もくもく会(名誉会長) 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 |
[38] |
山口泰明 | 衆議院 | 埼玉10区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [38] |
宮腰光寛 | 衆議院 | 富山2区 | 副会長 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 |
[38] |
馳浩 | 衆議院 | 石川1区 | 第49回衆院選(2021年)に不出馬 | [38] |
三ツ矢憲生 | 衆議院 | 三重4区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [40] |
伊吹文明 | 衆議院 | 京都1区 | 顧問 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 |
[40] |
安藤裕 | 衆議院 | 京都6区 | 第49回衆院選(2021年)に不出馬 | [40] |
竹本直一 | 衆議院 | 大阪15区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [40] |
河村建夫 | 衆議院 | 山口3区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [31] |
池田道孝 | 衆議院 | 比例中国 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [40] |
塩崎恭久 | 衆議院 | 愛媛1区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [40] |
山本公一 | 衆議院 | 愛媛4区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [40] |
冨岡勉 | 衆議院 | 長崎1区 | 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 | [40] |
加藤寛治 | 衆議院 | 長崎2区 | 自由民主党たばこ特別委員会(元・幹事) 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 |
[40] |
穴見陽一 | 衆議院 | 大分1区 | もくもく会 第49回衆院選(2021年)に出馬せず引退 |
[40] |
高橋比奈子 | 衆議院 | 岩手1区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [38] |
神山佐市 | 衆議院 | 比例北関東 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [38] |
佐藤明男 | 衆議院 | 比例北関東 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [38] |
松本文明 | 衆議院 | 東京7区 | もくもく会 第49回衆院選(2021年)で落選 |
[38] |
石原伸晃 | 衆議院 | 東京8区 | 副会長 第49回衆院選(2021年)で落選 |
[38] |
山本拓 | 衆議院 | 比例北陸信越 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [38] |
木村弥生 | 衆議院 | 京都3区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
大西宏幸 | 衆議院 | 大阪1区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
左藤章 | 衆議院 | 大阪2区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
中山泰秀 | 衆議院 | 大阪4区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
渡嘉敷奈緒美 | 衆議院 | 大阪7区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
原田憲治 | 衆議院 | 大阪9区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
長尾敬 | 衆議院 | 大阪14区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
岡下昌平 | 衆議院 | 大阪17区 | もくもく会 第49回衆院選(2021年)で落選 |
[40] |
神谷昇 | 衆議院 | 大阪18区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
門博文 | 衆議院 | 和歌山1区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
福山守 | 衆議院 | 比例四国 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
福井照 | 衆議院 | 比例四国 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [31] |
原田義昭 | 衆議院 | 福岡5区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
三原朝彦 | 衆議院 | 福岡9区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
山本幸三 | 衆議院 | 福岡10区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
金子万寿夫 | 衆議院 | 鹿児島2区 | 第49回衆院選(2021年)で落選 | [40] |
伊藤達也 | 衆議院 | 東京22区 | 2021年退会 | [38][26] |
山田修路 | 参議院 | 石川県 | 2022年石川県知事選挙に出馬のため辞職 | [12] |
吉川赳 | 衆議院 | 静岡5区 | 2022年6月10日離党 | [42] |
岡田広 | 参議院 | 茨城県 | 副会長 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長) 第26回参院選(2022年)に出馬せず引退 |
[25] |
中川雅治 | 参議院 | 東京都 | 副会長 第26回参院選(2022年)に出馬せず引退 |
[25] |
二之湯智 | 参議院 | 京都府 | 第26回参院選(2022年)に出馬せず引退 | [31] |
金子原二郎 | 参議院 | 長崎県 | 第26回参院選(2022年)に出馬せず引退 | [31] |
薗浦健太郎 | 衆議院 | 千葉5区 | 2022年12月21日議員辞職・離党 | [26] |
後藤田正純 | 衆議院 | 徳島1区 | 2023年徳島県知事選挙に出馬のため議員辞職 | [26] |
三木亨 | 参議院 | 比例区 | 2023年徳島県知事選挙に出馬のため議員辞職 | [12] |
岸信夫 | 衆議院 | 山口2区 | 2023年2月7日辞職 | [26] |
北村誠吾 | 衆議院 | 長崎4区 | 自由民主党たばこ特別委員会(顧問) 2023年5月20日死去 |
[26] |
高野光二郎 | 参議院 | 徳島県・高知県 | 2023年6月22日議員辞職・8月29日離党 | [28] |
島村大 | 参議院 | 神奈川県 | 2023年8月30日死去 | [28] |
谷川弥一 | 衆議院 | 長崎3区 | 2024年1月19日離党・同月24日議員辞職 | [26] |
活動
[編集]総会
[編集]日付 | 会議名 | 参加団体 | 内容 |
---|---|---|---|
2013年11月5日 | 第1回総会 | 日本たばこ産業(JT)[2] | 130名の国会議員に加え、財務省も出席した[2]。普段は禁煙の会場ではあるが、たばこ議連ということもあり灰皿が設置された[45]。総会では「昨今、たばこがいじめられている。販売店は高齢化しているし、応援団を作らなければならない」、「弱者の立場で仕事をする…、今のたばこ業界がそれだ」、「たばこ業界がこうなってしまったのは、政治による“政策的な構造不況”であり、これ以上の規制をやるべきではない」、「地方自治体にとって、たばこ税のありがたみは身にしみて理解している。地方でも分煙できる仕組みをしっかり作ることで、全国に浸透させたい」等の意見が飛び交った[2]。 |
2014年11月5日 | 第2回総会 | 2020年東京オリンピックに向けて過剰な喫煙規制をするのではなく、分煙をできる国づくりをしていくことが提案された[46]。 | |
2015年6月4日 | 臨時総会 | 日本たばこ産業(JT)[47] 全国たばこ販売協同組合連合会[47] 全国たばこ耕作組合中央会[47] |
自由民主党たばこ特別委員会との合同会議[48]。政府が日本たばこ産業(JT)株の3分の1を所有していることの是非について議論が交わされ、配当収入の面や葉たばこ農家やたばこ小売り販売店の意見を考慮し、保有するべきとの結論に至った[49]。 |
2015年11月9日 | 第3回総会 | 安定したたばこの耕作・販売の実現、及び禁煙ではなく愛煙家の気持ちを尊重した分煙を多くの施設で普及させることについて決議した[50]。 | |
2016年2月23日 | 臨時総会 | [48] | |
2016年5月27日 | 臨時総会 | 分煙推進法や分煙設備導入への補助制度についての議論を行った[51][52]。 | |
2016年11月8日 | 第4回総会 | [53] | |
2017年3月7日 | 臨時総会 | 日本遊技関連事業協会[54] 日本フードサービス協会[54] |
厚生労働省が同年3月1日に公表した受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案について議論するため、100名前後の議員が出席した。野田毅会長が同案について「原理主義的だ。禁止を前提にして進めるやり方はだめだ」と批判したことをはじめとして、出席した議員から同案への批判が相次ぎ、最終的に「禁煙・分煙・喫煙」の表示を義務化して分煙を維持する対案をまとめた[55][56][57][58]。厚生労働省は対案の決定を受け、「がん患者や妊婦にとっては受動喫煙防止は権利ではなく、生きるために不可欠なものだ。議連案では望まない受動喫煙を防げない」と反論したが、3月10日頃を想定していた法改正案の閣議決定は断念することとなった[55][59]。 |
2017年5月30日 | 臨時総会 | 全国たばこ販売協同組合連合会[60] 全国たばこ耕作組合中央会[60] |
健康増進法改正案がまとまらない原因について、野田毅会長が「塩崎氏が自民党案に乗ってこないから全てがストップしている」として塩崎恭久を批判した[61]。 |
2017年10月25日 | 第5回総会 | 日本たばこ産業(JT)[62] 全国たばこ耕作組合中央会[62] 全国生活衛生同業組合中央会[62] |
自由民主党たばこ特別委員会との合同会議[63]。受動喫煙防止対策についての質疑を行った[62]。 |
2018年3月5日 | 臨時総会 | 日本たばこ産業(JT)[64] 全国たばこ販売協同組合連合会[64] 全国たばこ耕作組合中央会[64] |
厚生労働省が同年2月22日に提示した健康増進法改正案について意見を交わし、分煙を維持する方向で今後の活動計画をまとめた[64][65]。 |
2018年10月24日 | 第6回総会 | 自由民主党たばこ特別委員会との合同会議[63]。受動喫煙防止対策を強化する改正健康増進法について「一律過度な規制の動き」として注視する方針を固めるとともに、たばこ関係団体からたばこを取り巻く状況について意見交換を行った[66][67]。 | |
2019年10月24日 | 第7回総会 | 日本たばこ産業(JT)[68] 全国たばこ販売協同組合連合会[68] 全国たばこ耕作組合中央会[68] |
自由民主党たばこ特別委員会との合同会議[69]。78名の国会議員と97名の代理出席者した。全国たばこ販売協同組合連合会と全国たばこ耕作組合中央会から提出された「地方たばこ税を活用した分煙環境整備の要望」について議論が交わされ、「早期実現を目指して議論を重ねて関係各方面と対話・推進活動を行うこと」を全会一致で決定した[68][70]。 |
2020年10月22日 | 第8回総会 | 日本たばこ産業(JT)[71] 全国たばこ販売協同組合連合会[71] 全国たばこ耕作組合中央会[71] |
自由民主党たばこ特別委員会との合同会議[72]。たばこを取り巻く状況や、地方たばこ税を活用した分煙環境整備についての議論を行った[72]。 |
視察
[編集]日付 | 場所 | 内容 |
---|---|---|
2019年11月8日 | 東京都港区 | 野田毅、鈴木俊一、坂本哲志、岡田広、山田俊男の幹部5名により、たばこ関係著名人との懇談会後に新橋や虎ノ門周辺の喫煙所の視察が行われた[73][74]。視察を終えた野田は、「快適に一服できる分煙環境の整備を急ぐ必要性がある」「しっかり整備された喫煙所を見て改めて認識した」と述べ、やみくもな喫煙規制に反対した[68][75]。岡田も同じく「もっと吸う場所をつくるべき」と主張した[74]。 |
注釈
[編集]- ^ 低調店特例 - 既存のタバコ販売店を保護する政策のひとつ。既存販売店の販売本数が、法令上の基準を満たさない場合でも、周辺への新規出店(ライバル店)を許可しない特例[7]
- ^ 自由民主党たばこ特別委員会の出典は[31][43]
- ^ もくもく会の出典は[44]
出典
[編集]- ^ a b “自民党たばこ議員連盟 総会【13.11.05】”. 野田たけしオフィシャルサイト (2013年11月5日). 2017年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “大きな“後ろ盾”を構築 自民党たばこ議員連盟設立”. 緑新聞 (緑新聞社). (2013年11月20日)
- ^ “2021年4月号_3面”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2021年3月25日) 2021年4月6日閲覧。
- ^ “with! 組合員様とともにたばこ販売組合”. 全国たばこ販売協同組合連合会. 2019年7月28日閲覧。
- ^ a b c d “自由民主党 たばこ議員連盟臨時総会への出席【17.03.08】”. 野田たけしオフィシャルサイト (2017年3月8日). 2018年7月3日閲覧。
- ^ “自民・たばこ議連などが合同会議 改正健康増進法受け”. MEDIFAX (じほう) 2020年7月19日閲覧。
- ^ “製造たばこ小売販売業に係る許可基準の特例の見直しについて”. 2018年7月3日閲覧。
- ^ “焦点:受動喫煙対策の法案、今国会提出困難に 自民など強い反発”. ニューズウィーク (CCCメディアハウス). (2017年5月2日) 2020年4月18日閲覧。
- ^ “受動喫煙防止、規制推進派が巻き返し 決議採択に議連試案… 「党議拘束外すべき」の声も”. 産経新聞 (産業経済新聞社). (2018年2月14日) 2020年4月12日閲覧。
- ^ “2019年6月号”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2019年5月27日) 2020年4月12日閲覧。
- ^ a b “2019年7月号①”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2019年6月25日) 2020年4月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “2019年12月号_2面”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2019年11月25日) 2020年7月21日閲覧。
- ^ a b “2020年11月号_2面”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2020年10月26日) 2020年11月30日閲覧。
- ^ a b “2021年11月号”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2021年10月25日) 2021年10月28日閲覧。
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