スローガン
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スローガン(英: slogan)とは、企業や団体の理念や運動の目的を簡潔に言い表した覚えやすい句・標語・モットーのこと。
理念や目的には、政治的なもの、宗教的なもの、商業的なものが含まれ、政治家が自らの政策をアピールするときに用いる簡明な文もスローガンと呼ばれることが多い。商業上のスローガン(Advertising slogan)は普通、日本では「キャッチコピー」と呼ばれる。
概要
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語源はゲール語で「鬨の声」(ウォークライ) を意味する「sluagh-ghairm」(「sluagh」は軍隊、「ghairm」は勝ち鬨の意)で、英語に入り「slogorn」と変化し、現在の形である「slogan」へと変わった[1]。
スローガンには、街頭のポスターなどで人々の目に入るキャッチコピーから、集会で群衆が叫ぶ掛け声(シュプレヒコール)までその形態の幅は広い。スローガンは韻を踏むなど口にしやすく、簡素で分かりやすい反面、詳細な意味を入れる余地はほぼない。このため、公の場で討論に使ったり講演会で聴衆に語りかけたりといった用途よりも、人々が一つになった姿を社会に印象付け、自分達の主張を訴えるために使うことが多い傾向にある。
スコットランドの紋章記述においては、紋章の上部に「スローガン」と呼ばれる言葉が書かれることがある。紋章下部の巻物などに書かれる「モットー」の場合はラテン語句など様々な起源の言葉が用いられるが、それぞれの氏族の用いる「スローガン」は戦場での鬨の声にその起源を持つと考えられている。
政治的・軍事的スローガンの例
[編集]アメリカ
[編集]イスラエル
[編集]イラン
[編集]ウクライナ
[編集]- Slava Ukraini!(Слава Україні!) - ウクライナ語で「ウクライナに栄光あれ!」という意味。1917年から1921年までのウクライナ独立戦争で確立され、ロシアのウクライナ侵攻が勃発すると、世界的にウクライナを支持するスローガンになった。
ウルグアイ
[編集]- Libertad o Muerte / Live Free Or Die(自由か、死か) - ウルグアイのスローガン。当時のブラジル帝国から複数回の戦争を経て独立したことから。またアメリカ独立戦争におけるパトリック・ヘンリーの発言としても知られる(時期としてはヘンリーの方が古い)。
キューバ
[編集]共産主義(特定の国以外でも使用される場合)
[編集]ギリシャ
[編集]- Μολών λαβέ/Molon Labe (Come and Take It/来たりて取れ) - テルモピュライの戦いにおいてレオニダス1世が投降と武装解除を呼びかけるベルシャ軍に対しこう答え挑発したとされる。愛国的スローガンとして用いられる。
クロアチア
[編集]- Za Dom Spremni! (備えよ――祖国のために!) - クロアチアの民族主義的・愛国的スローガン。ナチス・ドイツと提携しホロコーストにも加担したとされるファシスト組織ウスタシャを想起させる。
コソボ
[編集]親台湾独立・親チベット独立・親ウイグル独立・親香港民主化
[編集]- 台湾ナンバーワン - とあるアメリカ人ゲーマーが台湾独立運動を支持する目的でこう発言。以降、このフレーズは台湾の独立を支持するスローガンになった。
- Free Tibet、Free Uyghur、Free Hong Kong - 中華人民共和国によって弾圧されているチベット人のチベット、ウイグル人の東トルキスタンの自由化・独立(チベット独立運動、東トルキスタン独立運動)、そして香港人の香港の民主化(香港における民主主義)を求める目的で唱えられるスローガン。
スウェーデン
[編集]- Bevara Sverige Svenskt (スウェーデンはスウェーデン的であれ) - スウェーデンにおける愛国・右翼運動の名称及びスローガン。
スコットランド
[編集]ソビエト連邦
[編集]大日本帝国
[編集]- 脱亜入欧 - 明治政府の各種スローガン「文明開化」「殖産興業」「四民平等」「国民皆兵」「富国強兵」をひとくくりにして分りやすく表現した在野のスローガン。
- 守れ満蒙、帝国の生命線 - 東京日日新聞、1931年12月27日付
- ぜいたくは敵だ! - 国民精神総動員運動のスローガン。この他にも「進め一億火の玉だ」など数多くのスローガンが精動で生み出された。
- 大東亜が日本の生存圏/日華満協助天下泰平 - 第二次近衛内閣が基本国策要綱で従前の東亜新秩序に代わって大東亜秩序の建設を掲げたことに対する松岡洋右の談話で大東亜共栄圏の語が用いられると、これに関連するスローガンが多数生み出された。
- 八紘一宇 - 田中智学が神武天皇の詔勅をもとに造語したもの。1940年に第二次近衛内閣が基本国策要綱でこの語を用いたことから国民に浸透し、同年の流行語となった後、スローガンとして広く使用された。
- 祝へ!元気に朗らかに/祝ひ終わつたさあ働かう! - 紀元二千六百年記念行事にあたって掲げられたスローガン。
- 鬼畜米英、暴支膺懲 - 盧溝橋事件を受けて掲げられたスローガンで、「暴戻支那を膺懲す」を略したもの。太平洋戦争勃発後は「鬼畜米英」が前置されるようになった。
- 欲しがりません勝つまでは - 1942年に大政翼賛会・読売新聞社・東京日日新聞社・朝日新聞社が主催した国民決意の標語(コンクール)の当選作。審査員の一人にのちに暮しの手帖を興す花森安治がいた。
- みんな兵士だ弾丸だ/空襲なんぞ恐るべき - 毎日新聞が発表したスローガン。
台湾
[編集]中華人民共和国
[編集]- 為人民服務 (人民のために尽くす) - 中華人民共和国で使用されるスローガン。毛沢東揮毫による看板が中国各地にある。
中華民国(大陸時代)
[編集]ナチス・ドイツ
[編集]日本国
[編集]- 改革無くして成長なし - 小泉内閣のスローガン
ハンガリー
[編集]反戦・反核
[編集]- Make Love not War (戦争するより愛し合おう) - ベトナム反戦運動でのスローガン。
- No war (戦争反対)、No more war(戦争はもう御免だ)、Not war just peace(戦争ではなく平和を今こそ)、War is over―If you want it(戦争は終わる、あなたが望めば) - 反戦スローガン。
- No more HIROSHIMA, No more NAGASAKI, No more HIBAKUSHA (ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな、被爆者をこれ以上出すな) - 反核運動のスローガン。山口仙二が1982年の第2回国連軍縮特別総会で行なった演説の中の一節。
フランス
[編集]満州国
[編集]その他
[編集]- Greed is Good (強欲はよいことだ) - アイヴァン・ボウスキーの発言を元とする。新自由主義経済を象徴するスローガンとして用いられる。
- Power to the people/Power to us (人民に力を/我等に力を) - 民主主義あるいは社会主義を呼びかけるスローガン。ジョン・レノンのナンバーにも同名の曲(パワー・トゥ・ザ・ピープル)がある。
- 地獄への道は善意で舗装されている - 自由主義・リバタリアニズムを象徴するスローガン。
- We are Anonymous. We are Legion. We do not forgive. We do not forget. Expect us.(我々はアノニマス。我々はレギオン。許さない。忘れない。待っていろ) - アノニマスのスローガン。
脚注
[編集]- ↑ Merriam-Webster (2003), p. 1174.
- ↑ ““Russians go home!””. Roman Sheremeta (2026年4月11日). 2026年7月29日閲覧。
- ↑ “Democracy won!”. EPP Group (2026年4月13日). 2026年7月29日閲覧。