溝手顕正
溝手 顕正 みぞて けんせい | |
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![]() 街頭演説会にて(2019年6月23日) | |
生年月日 | 1942年9月13日(77歳) |
出生地 |
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出身校 | 東京大学法学部第3類 |
前職 | 幸陽船渠代表取締役社長 |
所属政党 | 自由民主党(岸田派) |
称号 | 旭日大綬章 |
公式サイト | 参議院議員 溝手顕正(みぞてけんせい)オフィシャルウェブサイト |
選挙区 | 広島県選挙区 |
当選回数 | 5回 |
在任期間 | 1993年12月5日 - 2019年7月28日 |
内閣 | 第1次安倍内閣 |
在任期間 | 2006年9月26日 - 2007年8月27日 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 1987年 - 1993年 |
溝手 顕正(みぞて けんせい、1942年9月13日 - )は、日本の実業家、政治家。自由民主党所属の元参議院議員(5期)。
国家公安委員会委員長(第75代)、内閣府特命担当大臣(防災)、自由民主党参議院議員会長(第28代)、自由民主党参議院幹事長、参議院予算委員長・議院運営委員長・国家基本政策委員長・総務委員長・懲罰委員長・政府開発援助等に関する特別委員長等を歴任した。
来歴[編集]
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広島県広島市南区皆実町生まれ。その後は安芸郡や加茂郡原村(現東広島市)を経て、三原市に転居した[1]。広島大学附属三原中学校、広島大学附属高等学校、東京大学法学部第3類(政治コース)卒業。東大法学部卒業後、富士製鐵(現新日本製鐵)勤務を経て幸陽船渠に入社し、同社代表取締役社長を務める。この間、日本造船工業会常任理事や三原商工会議所副会頭を務めた。
1987年、地元商業界の後押しを受け、三原市長選挙に出馬し、当選。1991年に再選され、2期6年務める。この間、全国市長会評議員や広島市長会副会長を務めた。1993年12月、藤田雄山の広島県知事選挙立候補に伴う参議院広島県選挙区補欠選挙に自由民主党公認で出馬し、当選。以後、当選5回。2004年、参議院議院運営委員長に就任。
2006年9月、第1次安倍内閣で国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣(防災)に任命され、副大臣や大臣政務官を経ずに初入閣した。しかし、在任中は数回にわたる失言や大臣規範違反が発覚。2007年7月の第21回参議院議員通常選挙では、広島県選挙区から自民党公認で出馬し、4選。選挙戦中に発生した新潟県中越沖地震に際しては、広島県での選挙運動を中止し、政府調査団長に就任して被災地を視察に訪れた。選挙後に発足した第1次安倍改造内閣では再任されなかった。2007年12月、日朝国交正常化を目指す議員連盟「自由民主党朝鮮半島問題小委員会」の立ち上げに参加し、副委員長に就任した。2008年に参議院予算委員長、2009年に参議院国家基本政策委員長をそれぞれ務めている。
2011年9月、自由民主党参議院議員会長の中曽根弘文は、参議院自民党の執行部人事において、当初は参院幹事長の小坂憲次、参議院政策審議会長の山本一太の両名を再任する意向だったが、2009年の第45回衆議院議員総選挙で落選し、2010年に参院に鞍替えしたばかりの小坂や、同じ群馬県選出の山本の続投に、町村・額賀・古賀3派からは批判が高まり、中曽根は一旦参院幹事長を鴻池祥肇に交代させる人事案を議員総会に提出するも、否決される。これを受け、中曽根は古賀派の溝手を参院幹事長に、町村派の岩城光英を政策審議会長に起用する新たな人事案を提出して承認され、溝手が自民党参議院幹事長に就任した。
2013年7月26日、中曽根の任期満了に伴う参院議員会長選挙に町村・額賀・古賀3派の後押しを受ける形で立候補し[2]、82票を獲得。31票を獲得した鴻池祥肇を破り、自由民主党参院議員会長に選出された(2016年に更迭[3])[4]。
2014年9月9日、参院執行部会において、参院幹事長の脇雅史から一票の格差を是正するための選挙制度改革に対する後ろ向きな姿勢を批判され、参院議員会長を辞任するよう求められる[5] が、溝手は辞任に応じず、12日の特別総会で脇を参院幹事長から更迭した[6]。選挙制度改革については新党改革の荒井広幸代表が事実上提案していた4つの選挙区を2つ合区して2つの合同選挙区を創設する公職選挙法改正案を受け入れる政治的決断をし[7]、2015年7月28日に法案が国会で成立した。
2019年7月、第25回参議院議員通常選挙でも党公認の下、広島県選挙区から立候補。しかし自民党は溝手のほか、河井克行衆議院議員の妻で元広島県議会議員の河井案里にも公認を出し、その結果河井が2位初当選、溝手は落選した。溝手は落選直後、支援者に「2人出すのは、やはりばかげた話。今後、自民党として考えなくてはいけない」と述べた[8]。同年、旭日大綬章受章したが[9]、「別の用事がある」として親授式を欠席した[10]。
経歴[編集]
- 1960年 - 広島大学附属高校卒業
- 1966年 - 東京大学法学部第3類卒業
- 1966年 - 富士製鐵入社
- 1987年 - 三原市長に初当選
- 1991年 - 三原市長に再選
- 1993年 - 参議院補欠選挙で初当選(広島県選挙区)
- 1995年 - 第17回参議院議員通常選挙で2選
- 2001年 - 第19回参議院議員通常選挙で3選
- 2006年 - 内閣府特命担当大臣(防災担当)に就任
- 2007年 - 内閣府特命担当大臣(防災担当)を退任
- 2007年 - 第21回参議院議員通常選挙で4選
- 2013年 - 第23回参議院議員通常選挙で5選
- 2019年 - 第25回参議院議員通常選挙で落選
政策[編集]
- 2019年10月に予定されている消費税の10%への引き上げについて「法律に従い、引き上げるべきだ」と回答している[11]。
- 選択的夫婦別姓導入への賛否について「どちらとも言えない」としている[12]。
- 集団的自衛権を行使できるように日本国憲法第9条の解釈を見直すべき[13]。
- 普天間基地の辺野古への移設に賛成[13](普天間基地移設問題参照)。
- 原子力発電所は必要[13]。
- 総理や閣僚の靖国神社参拝は問題ない[13]。
- アベノミクスで雇用や所得が増えると思う[13]。
- 大規模自然災害発生時、住宅再建のために1世帯あたり最大300万円の公的資金が支給されるが、これ以上の増額は不要[13]。
発言[編集]
- 「後進国だったら菅首相は裁判にかけ、死刑になりかねない」
- 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う東日本大震災に際しての、菅直人首相(当時)ら民主党政権の対応について、2012年2月28日の記者会見で「後進国だったら裁判にかけ、死刑という話につながりかねない大変な話だ」と述べ、菅首相を強く批判した[14]。
- 「安倍晋三元首相は過去の人」
- 第1次安倍内閣で閣僚を務めていたが、2012年2月25日の読売テレビの番組で、早期の話し合い解散を主張した安倍晋三元首相[15] について、「もう過去の人だ。主導権を取ろうと発言したのだろうが、執行部の中にそういう話はない」と述べ、不快感を示した[16]。
- 不倫はうらやましい
- 不倫報道によって議員辞職した宮崎謙介について「うらやましい人がいるのではないか」と述べた[17]。
- 朝鮮人差別
- 2016年の第24回参議院議員通常選挙で当選した議員に関して、「安倍晋三首相のように非常に勢いのいい首相の下だと、ばかでもチョンでも(当選する)という要素があるのは否定できない」と、朝鮮人差別用語とされる「チョン」を口にした[18]。
不祥事[編集]
大臣規範違反[編集]
第1次安倍内閣で国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣(防災)を務めていた2007年、無届けで社会福祉法人理事長を務めて報酬を受け取っており、国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範違反の疑いがもたれた[19]。その後、溝手は受け取っていた報酬を2007年7月3日までに社会福祉法人に返金したが、閣僚辞任や議員辞職については否定した。
所属団体・議員連盟[編集]
支援団体[編集]
- 全国たばこ販売政治連盟(組織推薦候補者)[20]
- 神道政治連盟[22]
脚注[編集]
- ^ 溝手 顕正(みぞて けんせい)物語・幼少期~高校時代
- ^ “自民参院議員会長選に溝手、鴻池氏が出馬 派閥主導に反発広がる”. 産経新聞. (2013年7月26日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “溝手議員会長は更迭へ 参院自民党人事”. FACTA (2016年7月1日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “自民参院議員会長に溝手氏”. 日本経済新聞. (2013年7月30日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “対立深刻化 参院自民、脇幹事長が溝手会長に辞任要求”. 産経新聞. (2014年9月9日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “脇幹事長を更迭、後任に伊達氏 参院自民が特別総会”. 産経新聞. (2014年9月12日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “参院選「合区」へ 自民、土壇場で野党案受け入れ 前幹事長が会派離脱”. 産経新聞. (2015年7月9日) 2016年10月16日閲覧。
- ^ “落選見込み溝手氏、自民2議席戦略「ばかげた話」 広島”. 朝日新聞. (2019年7月22日) 2019年7月24日閲覧。
- ^ 『官報』号外第151号、令和元年11月5日
- ^ “旭日大綬章を受賞 溝手顕正氏 親授式を欠席”. RCCニュース. 中国放送 (2019年11月7日). 2019年11月9日閲覧。
- ^ “2019参院選 自民 広島 溝手顕正”. 毎日新聞 (毎日新聞社) 2019年7月18日閲覧。
- ^ “朝日・東大谷口研究室共同調査”. 朝日新聞 (2019年). 2019年7月8日閲覧。
- ^ a b c d e f “2013 参院選 選挙区 広島 溝手 顕正”. 毎日新聞 (2013年7月4日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “【原発民間事故調報告書】「後進国なら菅氏は死刑」溝手氏、事故調報告受け”. 産経新聞. (2012年2月29日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “話し合い解散に言及 安倍元首相「5月衆院選も」”. 日本経済新聞. (2012年2月25日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “「安倍元首相は過去の人」 自民参院幹事長が不快感”. 日本経済新聞. (2012年2月28日) 2015年8月2日閲覧。
- ^ “「うらやましい」溝手氏が発言、釈明 宮崎氏問題巡り”. 朝日新聞 (2016年2月12日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “自民党・溝手参院議員発言のニュース テレビ朝日が「差別的な表現を使って“バカでも通る要素がある”と発言しました」と報じて物議 (2013年8月8日)”. Excite (2013年8月8日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “国家公安委員長も抵触の恐れ=大臣規範、福祉法人から日当”. 時事通信. (2007年7月2日) 2007年7月2日閲覧。
- ^ a b “2019年6月号”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2019年5月27日) 2019年6月30日閲覧。
- ^ 俵義文、日本会議の全貌、花伝社、2016年
- ^ “応援しています!”. 神道政治連盟. 2019年7月1日閲覧。
外部リンク[編集]
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