第18回参議院議員通常選挙

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日本の旗 第18回参議院議員通常選挙 国会議事堂
投票日 1998年7月12日
内閣 第2次橋本改造内閣
任期満了日 1998年7月25日
改選数 126
選挙制度 選挙区制 76
拘束名簿式比例代表制 50
議席内訳 Japanese House of Councillors election, 1998 ja.svg
選挙後の党派別議席数
 < 19952001 > 
参議院議員通常選挙
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第18回参議院議員通常選挙(だい18かいさんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)は、1998年平成10年)7月12日に行われた参議院議員通常選挙である。

概説[編集]

この選挙から投票締め切りが18時から20時に延長された。

第2次橋本改造内閣は選挙直前の5月に、離党議員の復党などで衆議院での自民党の単独過半数を回復したことから、社民党、新党さきがけとの連立を解消していた。前年からの景気減速は顕著なものになっており、失業率の悪化や金融機関の破綻などの事例などから、従来の財政再建路線から景気対策を重視するようになりつつあった。

自民党は、公示前は70議席を超えて勝利すると予想する者もあったが[1]、公示後のメディアの情勢記事では現状維持か、少し上回る60議席台前半と推測された。しかし、首相閣僚の恒久減税に関する発言が迷走したことから支持率が低下したことや、選挙区で2人擁立しての共倒れが続出したことなどから自民党の獲得議席は44議席と予想を大きく下回る敗北を喫し、橋本は敗北の責任を取って退陣した。その一方で、民主党が27議席、共産党が15議席を獲得するなどの健闘が目立った。

選挙データ[編集]

内閣[編集]

第2次橋本改造内閣(第83代)

投票日[編集]

  • 1998年(平成10年)7月12日

改選数[編集]

  • 126議席
(選挙区76・比例区50)

選挙制度[編集]

  • 選挙区
    • 小選挙区制:改選数24議席
      • 2人区(改選1名、単記投票):24選挙区
    • 中選挙区制:改選数52議席
      • 4人区(改選2名、単記投票):18選挙区
      • 6人区(改選3名、単記投票):4選挙区
      • 8人区(改選4名、単記投票):1選挙区
  • 比例区

主な争点[編集]

選挙結果[編集]

投票率[編集]

  • 58.8%
※自治省集計

議席数[編集]

政党名 改選 非改選 合計
与党 44
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59
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103
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自由民主党 44
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59
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103
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野党・無所属他 82
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67
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149
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民主党 27
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20
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47
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日本共産党 15
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8
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23
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公明 9
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13
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22
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自由党 6
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6
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12
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社会民主党 5
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8
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13
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新党さきがけ 0
3
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3
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自由連合 0
1
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1
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無所属 20
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8
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28
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合計 126 126 252
得票数及び得票率
党派 比例代表区 選挙区
得票数 得票率 得票数 得票率
自由民主党 14,128,719 25.17 17,033,851 30.45
民主党 12,209,685 21.75 9,063,939 16.20
日本共産党 8,195,078 14.60 8,758,759 15.66
公明 7,748,301 13.80 1,843,479 3.30
自由党 5,207,813 9.28 980,249 1.75
社会民主党 4,370,763 7.79 2,403,649 4.30
新党さきがけ 784,591 1.40
二院クラブ 579,714 1.03
諸派・無所属 2,912,359 5.19 15,852,135 28.34
合計 56,137,023 100.00 55,936,064 100.00
出典:石川真澄『戦後政治史 新版』岩波新書、<データ>「国会議員選挙の結果」
総裁 幹事長 総務会長 政務調査会長 国会対策委員長 参議院議員会長
橋本龍太郎 加藤紘一 森喜朗 山崎拓 保利耕輔 井上吉夫
代表 特別代表 副代表 幹事長 政策調査会長 国会対策委員長 参議院議員会長
菅直人 中野寛成 江田五月
笹野貞子
鳩山邦夫
羽田孜 伊藤英成 石井一 菅野久光
中央委員会議長 幹部会委員長 幹部会副委員長 書記局長 政策委員会責任者 国会対策委員長 参議院議員団長
宮本顕治 不破哲三 上田耕一郎
松本善明
山原健二郎
志位和夫 聴濤弘 寺前巌 立木洋
代表 副代表 幹事長 政務調査会長 国会対策委員長 常任顧問
浜四津敏子 大久保直彦 鶴岡洋 日笠勝之 木庭健太郎 藤井富雄
党首 幹事長 政策調査会長 国会対策委員長 参議院議員会長
小沢一郎 野田毅 井上喜一 二階俊博 平井卓志
党首 副党首 幹事長 政策審議会長 院内総務会長 参議院議員会長
土井たか子 上原康助
日下部禧代子
伊藤茂 及川一夫 秋葉忠利 日下部禧代子
代表 幹事長 政策調査会長 院内幹事 参議院議員会長
武村正義 園田博之 水野誠一 奥村展三 堂本暁子
代表 幹事長 政策調査会長
徳田虎雄 石井一二 小泉晨一
  • 無所属 - 改選20(計28)

議員[編集]

この選挙で選挙区当選[編集]

自民党 民主党 公明党 社民党 共産党 諸派 無所属 自由党

北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県
峰崎直樹 中川義雄 田名部匡省 椎名素夫 桜井充 市川一朗 斉藤滋宣 岸宏一 佐藤雄平 岩城光英
茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県
郡司彰 久野恒一 簗瀬進 矢野哲朗 中曽根弘文 上野公成 浜田卓二郎 富樫練三 藤井俊男
千葉県 神奈川県 山梨県 東京都
広中和歌子 井上裕 浅尾慶一郎 畑野君枝 千葉景子 輿石東 小川敏夫 浜四津敏子 井上美代 中村敦夫
新潟県 富山県 石川県 福井県 長野県 岐阜県
田中直紀 大渕絹子 永田良雄[注 1] 谷林正昭[注 2] 岩本荘太 山崎正昭 北澤俊美 若林正俊 松田岩夫 山下八洲夫
静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府
海野徹 山下善彦 木俣佳丈 佐藤泰介 八田ひろ子 斎藤十朗 河本英典 福山哲郎 西山登紀子
大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県
西川きよし 山下栄一 宮本岳志 本岡昭次 大沢辰美 服部三男雄 鶴保庸介 坂野重信 青木幹雄
岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 沖縄県
江田五月 加藤紀文 亀井郁夫 柳田稔 松岡満寿男 高橋紀世子 山内俊夫 野間赳 森下博之 島袋宗康
福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県
弘友和夫 吉村剛太郎 岩永浩美 松谷蒼一郎 本田良一 木村仁 仲道俊哉 上杉光弘 森山裕 井上吉夫

補欠選挙[編集]

選挙区 当選者 当選政党 欠員 欠員政党 欠員事由
2002年 10月 千葉県 椎名一保 自民党 井上裕 自民党 辞職
鳥取県 田村耕太郎 無所属 坂野重信 自民党 死去
2003年 4月 茨城県 岡田広 自民党 久野恒一 自民党 死去
10月 埼玉県 関口昌一 自民党 浜田卓二郎 無所属 埼玉県知事選出馬

比例代表選出議員[編集]

 自民党   民主党   公明党   共産党   自由党   社民党 

1-10 有馬朗人 小宮山洋子 立木洋 鶴岡洋 村上正邦 今井澄 泉信也 岡利定 福島瑞穂 市田忠義
11-20 円より子 続訓弘 大島慶久 藁科満治 野沢太三 岩佐恵美 入沢肇 森本晃司 直嶋正行 阿南一成
21-30 渕上貞雄 吉岡吉典 内藤正光 南野知恵子 荒木清寛 佐藤昭郎 平野貞夫 勝木健司 池田幹幸 日出英輔
31-40 風間昶 川橋幸子 大脇雅子 加納時男 小池晃 長谷川清 渡辺秀央 沢たまき 佐々木知子 高嶋良充
41-50 脇雅史 林紀子 堀利和 日笠勝之 山本正和 森田次夫 月原茂皓 小泉親司 江本孟紀 久世公堯

繰り上げ当選[編集]

繰上年月 当選者 名簿政党名 欠員 欠員事由
2000年10月 清水達雄 自民党 岡利定 死去
2001年1月 大門実紀史 共産党 立木洋 辞職
2001年3月 宮崎秀樹 自民党 村上正邦 辞職
2002年9月 信田邦雄 民主党 今井澄 死去
2003年4月 中島章夫 民主党 小宮山洋子 衆院補欠選出馬
2003年8月 千葉国男 公明党 沢たまき 死去
2004年1月 樋口俊一 民主党 江本孟紀 大阪府知事選出馬
  1. ^ 1998年8月22日死去
  2. ^ 投票日から3ヶ月以内に当選者が死去したため、補欠選は行われず、この選挙の結果に基づき繰り上げ当選。

この選挙で初当選[編集]

  • 衆議院議員経験者には「※」の表示。
  • 現役議員には「〇」の、現役衆議院議員には「□」の表示。
自由民主党
民主党
日本共産党
公明
自由党
社会民主党
無所属

この選挙で返り咲き[編集]

民主党
日本共産党
無所属

この選挙で引退・不出馬の議員[編集]

自由民主党
民主党
公明
日本共産党
自由党
社会民主党
第二院クラブ
無所属

この選挙で落選した議員[編集]

自由民主党
民主党
新社会党

全員が落選し、国会の議席を失った。

無所属

ミニ政党・諸派[編集]

コメント[編集]

  • 自民党の敗因は、前年の国民負担増(消費税率引上げ等)、それに伴う景気の後退、失業率の上昇などとみられる。また、投票直前の橋本総理閣僚の減税に関する発言が二転三転したことも有権者の不信を招いた。
  • 自民党は負けたとはいえ野党側の選挙での共闘体制が整っていなかった。新進党の解党から間もない時期であることで、民主党が野党第一党にこそなったものの、民主、社民の両方から出馬での共倒れの1人区がある一方で、自民党以外では共産党や無所属しか立候補していない選挙区も有るなど、調整がほとんど成功しなかった。結果として選挙区では無所属候補者が多数当選し、一方で共産党が結党以来最多の当選者を出し、自民批判票の受け皿となった。
  • 自民党の敗因の一つは改選定数が3人以上の選挙区での複数擁立による共倒れであり、自民候補は条件に当てはまる4都県(東京・埼玉・神奈川・愛知)で共倒れして議席を失い、共産党の候補者がそれらの全選挙区で議席を獲得した。

選挙後[編集]

  • 現有議席の大幅減を受け、橋本内閣は総辞職した。後継の小渕内閣は、過半数割れした参議院対策に苦労し、連立を模索するようになる。
  • 議席を獲得できなかった新党さきがけは「さきがけ」に改称、事実上の解散となった。同党はのちに「みどりの会議」に改称するが、当選者を出せないまま解散した。

脚注[編集]

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  1. ^ 『週刊文春』宮川隆義

外部リンク[編集]