武田良太
武田 良太 たけだ りょうた | |
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![]() 内閣広報室より公表された肖像 (2020年 撮影) | |
生年月日 | 1968年4月1日(53歳) |
出生地 |
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出身校 |
早稲田大学文学部英文学専修 早稲田大学大学院公共経営研究科 |
前職 | 亀井静香衆議院議員秘書 |
現職 |
衆議院議員 総務大臣 |
所属政党 |
(自由民主党→) (無所属(グループ改革)→) (自由民主党→) (無所属→) 自由民主党(山崎派→無派閥→二階派) |
称号 |
学士(文学)(早稲田大学・1992年) 公共経営修士(専門職・早稲田大学) |
親族 | 伯父・田中六助(衆議院議員) |
公式サイト | 武田良太オフィシャルホームページ |
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内閣 | 菅義偉内閣 |
在任期間 | 2020年9月16日 - 現職 |
内閣 | 第4次安倍第2次改造内閣 |
在任期間 | 2019年9月11日 - 2020年9月16日 |
選挙区 | 福岡11区 |
当選回数 | 6回 |
在任期間 | 2003年 - 現職 |
武田 良太(たけだ りょうた1968年4月1日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員(6期)、総務大臣(第24代)。
自由民主党幹事長特別補佐兼副幹事長、防衛副大臣(第2次安倍内閣)、衆議院安全保障委員長、防衛大臣政務官(福田康夫改造内閣・麻生内閣)、国家公安委員会委員長 (第95代)、行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、国土強靭化担当大臣、内閣府特命担当大臣(防災)を務めた。
来歴[編集]
福岡県田川郡赤池町(現:福智町)生まれ[1]。福岡県立小倉高等学校、早稲田大学文学部英文学専修卒業[1]。亀井静香衆議院議員の秘書を経て[1]、25歳時の1993年、第40回衆議院議員総選挙に伯父・田中六助の地盤であった旧福岡4区から自由民主党公認で出馬したが、田中の死去から8年が経過し支持基盤は引き継げなかったこともあり、最下位で落選した。1996年の第41回衆議院議員総選挙には自民党公認で福岡11区から出馬したが、新進党の山本幸三、社会民主党の中西績介に次ぐ得票数3位で落選。再び自民党公認で福岡11区に出馬した2000年の第42回衆議院議員総選挙では中西の得票を上回ったが、無所属で出馬した山本に敗れ、落選。
2003年の第43回衆議院議員総選挙では、山本が自民党に復党していたため無所属で福岡11区から出馬。自民党公認の山本を破り、初出馬から10年目にして初当選した。初当選後は自民党系無所属の新人議員で院内会派「グループ改革」を結成[要出典]。2004年8月に自民党に入党。
2005年7月、郵政民営化法案の衆議院本会議における採決では反対票を投じた。このため、同年9月の第44回衆議院議員総選挙では自民党の公認を得られず、再び無所属で出馬。自民党公認候補の山本らを破り2選(山本も比例復活)。当選後、衆議院に再提出された郵政民営化法案の採決では一転して賛成票を投じた。2006年11月、復党届を自民党に提出し、12月に党紀委員会で復党が了承されて自民党に復党した(郵政造反組復党問題)。復党後は山崎派に入会[要出典]。2007年、早稲田大学大学院公共経営研究科に入学し、2009年に修了[1][2]。
2008年8月、福田康夫改造内閣において防衛大臣政務官に任命され、麻生内閣まで務める。2009年の第45回衆議院議員総選挙では福岡11区から出馬[3]。これに伴い、山本は比例九州ブロックへと回ることですみ分けが行われた[3]。選挙では公明党の支援も受け、3選。なお、武田が自民党の公認を受けて当選したのは、この総選挙が初めてである。翌2010年、所属する山崎派を退会し、以降は無派閥で活動[要出典]。
2012年の第46回衆議院議員総選挙でも福岡11区から自民党公認で出馬し、4選。なお、山本幸三は選挙区調整により福岡10区に国替えした。選挙後、衆議院安全保障委員長に就任。2013年9月、第2次安倍内閣で防衛副大臣に任命。2014年の第47回衆議院議員総選挙でも福岡11区から自民党公認で出馬し、5選。2016年1月、二階派に入会[4]。同年、自民党員の獲得数が全国会議員で最も多く1万人を超えた[5]。
2017年の第48回衆議院議員総選挙でも福岡11区から自民党公認で出馬し、6選。2019年9月11日、第4次安倍第2次改造内閣で国家公安委員会委員長、行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、国土強靭化担当大臣、内閣府特命担当大臣(防災)として初入閣[6]。2020年9月16日、菅義偉内閣で総務大臣に就任[7]。総務省幹部が東北新社に勤める菅義偉首相の長男らから接待を受けていた問題で、総務省は2月24日、国家公務員倫理規程に違反する行為があったとして、谷脇康彦、吉田眞人両総務審議官ら7人を減給の懲戒処分とするなど、計11人の処分を発表し、武田は閣僚給与3カ月分を自主返納する[8]。
武田が2020年11月11日にNTTの澤田純社長、NTTドコモ独立社外取締役の遠藤典子、JR東海の葛西敬之名誉会長と会食していたことを2021年3月17日に週刊文春が報じた(詳細は後述の「不祥事」を参照)[9]。
政策[編集]
佐賀空港へのオスプレイ配備に関する証言[編集]
2014年7月22日、防衛副大臣として古川康佐賀県知事(当時)に対し自衛隊の新型輸送機オスプレイの佐賀空港への配備計画を要請した。これに関し2015年7月21日に佐賀新聞のインタビューで、要請の1年以上前に地元経済人から「民間と自衛隊との共同使用により地域振興に生かしたい」との打診がありコスト面や地理的条件から佐賀空港を選んだこと、また防衛省と県との間で実務者レベルの事前協議があったことを証言した。
佐賀空港は建設時に県と漁協が結んだ公害防止協定の覚書付属書により民間と自衛隊は共用しないとされているが、武田はこの覚書の存在を事前に把握していたが障害にはならないと判断していたとも述べた。中谷元防衛大臣(当時)や防衛省幹部は、2014年7月の要請時に覚書の存在を把握したと説明している[14]。
武田の証言について、民進党の藤崎輝樹県議が「覚書について解決の感触を得ていたとするのは県民軽視」と批判し、自民党県連からは留守茂幸会長が「不適切な発言」と党本部に抗議したほか土井敏行幹事長も「事実関係もあいまいで迷惑」と不快感を示した。また古川前知事、山口祥義現知事はともに事前協議を否定し、秀島敏行佐賀市長は「両者の言い分が食い違っており、国、県の両方と佐賀市の信頼関係を損ねた」と批判した[15]。
2015年9月18日、武田が証言した経済人による佐賀空港の共用打診の有無を問う原口一博衆議院議員の質問主意書に対し、安倍晋三内閣は事実ではないとする答弁書を閣議決定した[16]。
人物・その他[編集]
- 矢沢永吉の大ファンである[17]。
- やや日刊カルト新聞主筆の鈴木エイトがHARBOR BUSINESS Onlineに寄稿した記事によると、2017年2月、武田が大韓民国で柳本卓治や山本朋広らとともに、世界平和統一家庭連合総裁の韓鶴子から直接「国家復帰指令」を受けたとしている[18]。
不祥事[編集]
公職選挙法違反[編集]
総務大臣就任時にNTT社長らと会食[編集]
武田が2020年11月11日にNTTの澤田純社長、NTTドコモ独立社外取締役の遠藤典子、JR東海の葛西敬之名誉会長と会食していたことを2021年3月17日に週刊文春が報じた[9]。会食の11月11日は、NTTとドコモの命運を左右するTOB(株式公開買い付け)の最中だった[9]。9月29日に澤田社長はドコモの完全子会社化を発表し、翌日からTOBを推し進めていた[9]。史上最大と言われる4・2兆円規模のTOBが完遂されたのは、会食の6日後、11月17日だった[9]。NTTのトップ、さらには子会社化の渦中にあったドコモの社外取締役はTOBの最中にNTTの事業計画などを認可する立場の総務大臣を会食に同席させていたことになる[9]。
2021年3月10日から3月17日まで、NTTによる総務官僚や総務大臣経験者への接待や会食が報道される中、武田は国会で野党議員からNTTとの会食の有無を再三にわたって問われ、「国民の疑念を招く会食はしていません」と25回も繰り返し答弁していた[20]。2021年3月15日に参議院予算委員会に出席したNTTの澤田純社長は、菅義偉首相や武田良太総務相との会食の有無について「控えさせていただく」と明言を避けていた[21]。菅義偉や武田も会食の有無を明示せず「国民から疑念を招くような会食に応じることはない」と繰り返していた[21]。
武田は3月18日の衆院総務委員会で、「(澤田純社長らと)会食に同席したのは事実だ。食事は注文せず、ビール2、3杯程度をいただいた後、退席した。費用として1万円を支払った」と述べた[22]。その上で「出席者から特定の許認可などに関する要望や依頼を受けたことはなく、大臣規範に抵触する会食ではなかったと考えている」と述べ、問題ないとの認識を示した[23]。
2020年12月21日付の「ダイヤモンドオンライン」が掲載した<武田総務相が初めて明かす、ドコモ「異次元値下げ」に至る舞台裏>と題した記事では、記者が「今まで動かなかった携帯料金の値下げを実現するに当たって、NTTの澤田純社長とのやり取りはありましたか」と問い、武田は 「いや、自身が料金値下げに取り組む中では、携帯事業者の人にむしろ会うべきではないと思いました。私は方向性を示した後、料金引き下げに関することでは一切会っていません。というのは決断が鈍るからです。人間っていうのは、思い切ったことをするときにはね、相手と会っちゃいかんのですよ。情も芽生えるし、そこのところは『フェア』にやっています」と答えていた[24][25]。
政治資金問題[編集]
- 日本共産党の機関紙しんぶん赤旗に、2006年に武田が事務所費として1588万円を計上していた、と報道された[26]。
- 2011年1月までカネミ油症事件の原因企業であるカネミ倉庫から政治献金を受け取った上で、同年8月に結成された[27]同事件の被害者救済制度を検討する議員連盟に発起人として加わっていた。武田側は「同社は伯父の田中六助時代からの支援者で、武田は後継者として支援を受けていた。議員連盟に参加するにあたって献金は全額返金した」と説明した[28]。
不適切発言[編集]
2021年3月16日には、放送関連会社「東北新社」の外資規制違反をめぐる質疑の際、「無意識に」不適切発言を行ったことを認めた[29]ものの、総務省電波部長に対しての答弁指示については認めていない。
所属団体・議員連盟[編集]
- 日本会議国会議員懇談会[30]
- 神道政治連盟国会議員懇談会[30]
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会[30]
- 創生「日本」[30]
- ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟(幹事長)
- 日本の印章制度・文化を守る議員連盟(副会長)[31]
- 日韓議員連盟
著書[編集]
- 『10年の滑走路』ジュピター出版、2004年6月。ISBN 9784916029874。
脚注[編集]
- ^ a b c d “武田良太君_衆議院”. 衆議院 (2019年9月11日). 2019年9月12日閲覧。
- ^ “国会議員情報:武田 良太(たけだ りょうた)”. 時事ドットコム. 時事通信社 2019年9月12日閲覧。
- ^ a b “福岡11区 鍵握る山本票の行方”. 西日本新聞. (2009年8月15日). オリジナルの2009年8月22日時点におけるアーカイブ。 2009年8月19日閲覧。
- ^ “自民・二階派、第4派閥に 麻生派と並ぶ”. 日本経済新聞. 共同通信社 (日本経済新聞社). (2016年1月7日) 2020年9月18日閲覧。
- ^ 丸川珠代氏わずか2人! 昨年の党員獲得数、産経ニュース、2017年7月8日
- ^ “閣僚の担当発表 衛藤1億活躍相は領土問題も 武田氏は国土強靱化”. 産経ニュース (産経デジタル). (2019年9月11日) 2020年12月30日閲覧。
- ^ “首相が新閣僚に課題指示 武田氏「マイナンバー制度確立」”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2020年9月16日) 2020年12月30日閲覧。
- ^ “総務省幹部ら7人減給 接待受けた11人処分―武田氏は閣僚給与返納”. 時事ドットコム. 時事通信社 2021年2月24日閲覧。
- ^ a b c d e f 「週刊文春」編集部. “武田総務相とNTT澤田社長が会食していた”. 文春オンライン. 2021年3月18日閲覧。
- ^ 2014衆院選 毎日新聞候補者アンケート
- ^ 毎日新聞2012年衆院選アンケート
- ^ 「<憲法特集>九州・沖縄の国会議員アンケート(3)主なテーマ」、西日本新聞、2016年4月30日。
- ^ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査、2014年。
- ^ 前防衛副大臣「県と事前協議あった」 佐賀空港・自衛隊共同使用 「地元経済人が誘致」佐賀新聞Live 2015年07月21日
- ^ オスプレイ問題 “武田証言” 県内に驚き、憤り「衝撃的内容だ」「迷惑」佐賀新聞Live 2015年07月22日
- ^ “衆議院議員原口一博君提出自衛隊が導入するオスプレイの佐賀空港配備計画に関する質問に対する答弁書”. 衆議院 (2015年9月18日). 2020年12月30日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “内閣改造 国家公安委員長に武田良太氏内定 初入閣”. NHKニュース. 2019年9月10日閲覧。
- ^ 鈴木エイト (2019年3月6日). “韓国の新興宗教に忠誠を誓う自民党・国防部会長<政界宗教汚染〜安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第7回>”. ハーバー・ビジネス・オンライン (扶桑社) 2020年9月23日閲覧。
- ^ 朝日新聞 2003年12月4日[要ページ番号]
- ^ “坂上忍、武田総務相の答弁繰り返しに苦言「25回も同じことを言っていることが疑惑の最たるもの」(スポーツ報知)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2021年3月18日閲覧。
- ^ a b “接待問題 「疑念招く会食ない」繰り返し 「大臣規範」逆手、首相ら曖昧答弁” (日本語). 毎日新聞. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “武田総務相、NTT社長との会食同席 「1万円払った」「大臣規範抵触せず」:時事ドットコム” (日本語). 時事ドットコム. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “武田総務相、NTT社長との会食同席 「1万円払った」「大臣規範抵触せず」:時事ドットコム” (日本語). 時事ドットコム. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “これぞ三百代言 武田総務大臣の答弁は国民の疑念を抱くばかり…「判断鈍る」のにNTT社長と会食まで(日刊ゲンダイDIGITAL)” (日本語). Yahoo!ニュース. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “武田総務相が初めて明かす、ドコモ「異次元値下げ」に至る舞台裏” (日本語). ダイヤモンド・オンライン. 2021年3月18日閲覧。
- ^ 「『事務所費』疑惑 何が問題」、しんぶん赤旗、2007年1月21日[要ページ番号]
- ^ “カネミ救済を協議 超党派議連が発足”. 長崎新聞. (2011年8月11日) 2014年6月19日閲覧。
- ^ “武田防衛副大臣側、カネミから献金 救済法発起人の一人”. 朝日新聞. (2013年12月10日) 2014年6月19日閲覧。
- ^ “「『記憶がない』と言え」発言、武田総務相、一部認める”. www.asahi.com. www.asahi.com. 2021年3月19日閲覧。
- ^ a b c d 俵義文、日本会議の全貌、花伝社、2016年
- ^ 『現代印章 2019年4月号』(ゲンダイ出版)
外部リンク[編集]
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