礒崎陽輔
礒崎 陽輔 いそざき ようすけ | |
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生年月日 | 1957年10月9日(63歳) |
出生地 |
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出身校 | 東京大学法学部 |
前職 | 国家公務員(自治省・総務省) |
現職 |
自民党大分県支部連合会常任顧問 自民党参議院大分県選挙区支部長 |
所属政党 | 自由民主党(細田派) |
称号 | 法学士 |
公式サイト | 礒崎陽輔(いそざきようすけ)の公式ホームページ |
選挙区 | 大分県選挙区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2007年7月29日 - 2019年7月28日 |
礒崎 陽輔(いそざき ようすけ、1957年10月9日 - )は、日本の政治活動家。元自治・総務官僚。自由民主党所属の元参議院議員(2期)、農林水産副大臣(第3次安倍第2次改造内閣・第3次安倍第3次改造内閣・第4次安倍内閣)。
第2次安倍内閣・第2次安倍改造内閣・第3次安倍内閣で内閣総理大臣補佐官(国家安全保障及び選挙制度担当)を務めたほか、参議院行政監視委員長・文教科学委員長等を歴任。
来歴[編集]
大分県大分市上野生まれ。佐伯市立佐伯小学校、大分市立上野ヶ丘中学校、大分県立大分舞鶴高等学校、東京大学法学部(京極純一ゼミ[1])卒業[2]。1982年4月、自治省(現総務省)に入省。行政局振興課に配属[3]。同年7月、北海道に勤務。その後は和歌山県、静岡県、堺市への出向や自治大学校研究部長・教授、消防庁企画官、内閣官房内閣参事官(安全保障・有事法制担当、内閣官房副長官補付)、総務省自治行政局国際室長、救急振興財団審議役・救急救命東京研修所副所長を経て、総務省大臣官房参事官を最後に2006年に退官した[2]。
2006年、自由民主党が実施した参議院大分県選挙区の候補者公募に合格し、2007年の第21回参議院議員通常選挙に大分県選挙区から出馬[4]。選挙戦では、河野太郎や後藤田正純、猪口邦子、片山さつき、佐藤ゆかりら知名度の高い党所属国会議員の応援を受け[5]、民主党大分県連が推薦する無所属の矢野大和、社会民主党が推薦する無所属の松本文六、国民新党公認の後藤博子ら4人を破り、初当選した[6]。
2012年、参議院文教科学委員長に就任。同年12月、第2次安倍内閣で内閣総理大臣補佐官(国家安全保障会議及び選挙制度担当)に任命された[7]。
2013年の第23回参議院議員通常選挙に自民党公認で大分県選挙区から出馬し、新人4候補を下して再選された[8]。2014年1月、内閣法の改正に伴い、内閣総理大臣補佐官(国家安全保障に関する重要政策及び選挙制度担当)の発令を受け、初代国家安全保障担当内閣総理大臣補佐官に任命された。同年12月、第3次安倍内閣で内閣総理大臣補佐官(国家安全保障及び選挙制度担当)に再任[9]。2015年10月、第3次安倍第1次改造内閣の発足に伴い、首相補佐官を退任。2016年、参議院行政監視委員長に就任。同年8月、第3次安倍第2次改造内閣で農林水産副大臣に任命された[10]。
2019年7月21日に行われた第25回参議院議員通常選挙で野党統一候補の安達澄に敗れ、落選した[11]。同年7月30日、敗因について次のように自説を述べた―「従来、第1区(大分市中心部)の負けを第2区(県南西部)及び第3区(県北)の勝ちで取り戻して接戦を制するというのが、自民党の選挙でした。今回、大分市で、約1万票の負けというのは許容の範囲であり、過去の状況を見るとむしろ善戦したと言ってもいいのでしょう。(略) 私が勝ったのは佐伯市、津久見市、国東市、豊後高田市及び姫島村に限られ、日田市、中津市を始め多くの市町で負けました。これでは、勝ちようがありませんでした。相手候補は、大分市、別府市中心の選挙活動をしており、地方都市にはそれほど入っていないと聞いていました。それなのになぜこういう結果になったのか、今後の選挙のためによく分析しなければなりません」[12][13]。
政策・主張[編集]
- 2019年10月に予定されている消費税の10%への引き上げについて「法律に従い、引き上げるべきだ」と回答している[14]。
- 第9条を含む日本国憲法の改正、国防軍の創設に賛成[15]。
- 集団的自衛権の行使を禁じた内閣法制局の憲法解釈の見直しに賛成[15]。
- 日本の核武装について「将来にわたって検討すべきでない」としている[15]。
- 靖国神社への内閣総理大臣やその他の国務大臣の参拝は「問題ない」としている[15]。
- 村山談話、河野談話の見直しに反対[15]。
- 日本の原子力発電所について「必要だ」としており、原発の海外輸出に賛成[15]。
- 日本の環太平洋経済連携協定(TPP)参加に賛成[15]。
- 労働市場の規制緩和による、企業側が金銭を支払えば解雇しやすくする制度(解雇の金銭解決制度)の導入に反対[15]。
- 選択的夫婦別姓制度の導入について、「基本的には結婚したら全員が夫婦同姓にすべきだが、通称の法制化が必要」としている[16]。
不祥事[編集]
職員宿舎居座り問題[編集]
総務省職員だった2004年から、財団法人地方財務協会が管理する総務省職員用の宿舎に入居していたが、2006年7月に退官した後も、内規で「半年以内の退去」が定められていたにもかかわらず、1年以上宿舎に入居し続けていた[17]。2007年7月に参議院議員に初当選した後に「職員宿舎居座り問題」が報道され、8月7日に初登院した際には取材に対し「(内規は)承知していなかった」と釈明したが、宿舎を管理する地方財務協会は「(内規は)当然説明しています」と、礒崎の釈明を否定した[17]。
発言[編集]
自民党改憲案[編集]
講演で「日本は神道・仏教でありますから、何でキリスト教の神様なんかから与えられた天賦人権説なんか……。(自民党改憲案は)それ全部削りましたから。97条てのあったけど全部ストーン、切り落としました」と発言。
「法的安定性は関係ない」[編集]
2015年7月26日、大分市内で講演した際、国会で審議されていた集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法案に関し、「考えなければいけないのは我が国を守るために必要な措置かどうかで、法的安定性は関係ない」と発言[18]。8月3日、参議院我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会に参考人招致され、「私の軽率な発言により審議に多大な迷惑をかけた。発言を取り消すとともに心よりおわび申し上げる」「大きな誤解を与えてしまった。今回の法制は合憲性と法的安定性は確保されていると認識している」と述べ、陳謝した上で発言は撤回したものの、辞任は否定した[19]。翌8月4日、参院特別委員会で安倍晋三首相も「(法的安定性の重要性を)礒崎氏も十分理解している」と擁護したが、野党からは「内閣の体質の一部が出た」(郡司彰)、「なぜ更迭しないのか。法の支配を破壊する首相は退陣すべきだ」(福島瑞穂)など、礒崎や安倍政権への批判が相次いだ[20]。
「桜を見る会」問題[編集]
2019年11月21日、桜を見る会問題についてツイッターで「「前夜祭」の会費が安いと批判をしていますが、仮に安倍事務所により経費の補填があれば大事件ですが、それがなければ何の問題もありません。その証拠がないので、「安倍総理自身の会費の負担は記載されているのか。」など荒唐無稽な批判を始めています」[21]。
所属団体・議員連盟[編集]
落選により議員連盟からは当然退会。
- 自民党たばこ議員連盟[22][23]
- 日本会議国会議員懇談会(政策審議会副会長)
- 神道政治連盟国会議員懇談会
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
- 創生「日本」(事務局次長)
- 自民党消防議員連盟(事務局次長)
- 自民党行政書士制度議員連盟(事務局次長)
- ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟(幹事)
- 清和政策研究会(幹事)
- TPP交渉における国益を守り抜く会
- マイナンバー利活用推進小委員会[24]
- 歴史を学び未来を考える本部[24]
- 清風会[24]
- 憲法改正推進本部[24]
- 官民データ利活用促進基本法案検討に関するPT[24]
- 住民訴訟制度等見直しに関するPT[24]
- ダム・発電関係市町村等振興議員連盟[24]
- アベノミクスの完遂を強力に支える会[25]
- 海洋国日本の災害医療の未来を考える議員連盟[26]
- パン振興議連[26]
- 漁港漁場漁村整備促進議員連盟[27]
- 大分県自転車競技連盟(会長)[28]
- 農村基盤整備議員連盟[28]
著作[編集]
単著[編集]
- 『公務員のための公用文の書き方』(良書普及会、2002年)
- 『分かりやすい公用文の書き方』(ぎょうせい、2004年)
- 『武力攻撃事態対処法の読み方』(ぎょうせい、2004年)
- 『国民保護法の読み方』(時事通信出版局、2004年)
- 『分かりやすい法律・条例の書き方』(ぎょうせい、2006年)
共著[編集]
- 『地域経済と地方財政』(湯浅利夫編集代表、ぎょうせい、1995年)
- 『特別地方公共団体と地方公社・第三セクター・NPO』(山下茂編著、共著、ぎょうせい、1997年)
共編[編集]
- 『対訳「日本の地方自治」(成瀬宣孝監修、共編、ぎょうせい、1997年)
脚注[編集]
- ^ 磯崎陽輔 Twitter
- ^ a b プロフィール/いそざき陽輔のホームページ
- ^ 第171回国会 参議院 総務委員会 第23号
- ^ “あす公示 5氏が立候補準備”. 朝日新聞. (2007年7月11日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ “著名議員投入作戦 礒崎氏陣営に”. 朝日新聞. (2007年6月19日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ “大分県:開票結果:参院選2007”. 読売新聞 2017年4月29日閲覧。
- ^ 第2次安倍内閣 内閣総理大臣補佐官名簿
- ^ “大分 - 開票速報 - 2013参院選”. 朝日新聞 2017年4月29日閲覧。
- ^ 第3次安倍内閣 内閣総理大臣補佐官名簿
- ^ “副大臣 20人交代 閣議決定”. 毎日新聞. (2016年8月5日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ “猛追 安達氏が制す 参院2議席野党が独占”. 西日本新聞. (2019年7月22日) 2019年7月24日閲覧。
- ^ 私の主張 - 参議院議員選挙を終えて(2019年7月30日)公式サイト
- ^ 大分開票速報 参議院選挙2019 - 大分合同新聞プレミアムオンライン
- ^ “2019参院選 自民 大分 礒崎陽輔”. 毎日新聞 (毎日新聞社) 2019年7月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “2013参院選 選挙区 大分 礒崎 陽輔”. 毎日新聞 2017年4月29日閲覧。
- ^ “<憲法特集>九州・沖縄の国会議員アンケート(3)主なテーマ”. 西日本新聞. (2016年4月30日) 2016年4月30日閲覧。
- ^ a b “新たな「問題議員」登場!役所やめても職員宿舎に居座る”. J-CASTニュース. (2007年8月8日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ “<社説>安保転換を問う 首相補佐官発言 これが政権の本音では”. 毎日新聞. (2015年7月29日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ “礒崎補佐官が発言取り消し 「法的安定性」で参考人招致”. 日本経済新聞. (2015年8月3日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ “【揺れる安保政策】礒崎氏更迭要求収まらず 野党批判「内閣の体質」 首相拒否「重要性理解」 法的安定性問題”. 47NEWS. (2015年8月5日) 2017年4月29日閲覧。
- ^ 2019年11月21日午前9時27分ツイート
- ^ “2019年6月号”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2019年5月27日) 2019年6月30日閲覧。
- ^ “自民党たばこ議員連盟臨時総会(出席者)”. 日本禁煙学会 (2017年3月7日). 2018年4月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g 礒崎陽輔 (2016年5月29日). “活動記録 2016年5月29日”. 2016年9月28日閲覧。
- ^ 礒崎陽輔 (2016年7月25日). “活動記録 2016年7月25日”. 2016年9月28日閲覧。
- ^ a b 礒崎陽輔 (2016年8月7日). “活動記録 2016年8月7日”. 2016年9月28日閲覧。
- ^ 礒崎陽輔 (2016年8月28日). “活動記録 2016年8月28日”. 2016年9月28日閲覧。
- ^ a b 礒崎陽輔 (2016年9月5日). “活動記録 2016年9月5日”. 2016年9月28日閲覧。
外部リンク[編集]
- 礒崎陽輔(いそざきようすけ)の公式ホームページ
- 礒崎陽輔 (@isozaki_yousuke) - Twitter
- 礒崎 陽輔 - Facebook
- 礒崎陽輔 (yousukeisozaki) - Instagram
- 礒崎陽輔 - YouTubeチャンネル
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