コマーシャルメッセージ

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CMの日(8/28)のCMをする電通本社ビル
CMの日(8/28)のCMをする電通本社ビル

コマーシャルメッセージcommercial message)は、本来は「商業用の伝言」全般を指し、マス媒体に限らない。しかし、ラジオ・テレビの普及とともに、民間放送においてラジオ番組テレビ番組の前後や番組の途中に流される、短い広告放送のことを指すことが一般的になっている。コマーシャルCMとも略される。

広義のCMと、テレビ・映画インターネットなどの動画広告とを特に区別する場合は、CF(commercial film)と呼ばれる。

アメリカ英語で広告を意味する場合、advertisement(アドヴァタイズメント、イギリス英語ではアドヴァーティスメント)、またはその省略形である"ad"(アド)あるいは"advert"(アドヴァート)と言う。テレビコマーシャルもそのまま"TV commercial" と言い、英会話の中でCMやCFという表現が使われることはない。

目次

[編集] 概要

日本の民間放送局のうち、地上波放送局、地上民放系BSデジタル局、ラジオ放送局などは、通常、CMを放送することで広告主(スポンサー)からの広告料によって利益を得ている。広告収入は、番組の制作・購入費の主要な財源でもある。最近では、インターネットにて番組コンテンツを配信する事業者においても、冒頭、終了前、中間などで動画CMを流している。

視聴に際して料金が必要となるケーブル放送、一部衛星放送(WOWOWなど、但しノンスクランブル放送(無料放送)時にはその番組に関連したCMなどを流す場合もある)では視聴者からの契約料収入があるため、テレビCMを放映しない放送局もある(CS放送も行っている一部の地上波放送局では、過去に放送された番組再放送時は番組中のテレビCMの放送を一切行わない局もある)。

日本以外の放送局の場合、アメリカの公共テレビ局のように、地上波民間放送局であってもテレビCMを流さないもの、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルのように、広告収入も契約料収入もないものなどがある。日本では公共放送局であるNHKは広告を流すことによる収入を得ていないが(例外的に公共広告機構(AC)による公共広告のCMはある)、海外の放送局の場合、国営放送局等の公共放送局であってもテレビCMを流し、広告収入を得ている場合がある。

一本のCMの時間は、テレビでは15秒、30秒が多く、ラジオでは20秒から1分程度のものまである。かつては会社名や商品名のアナウンスだけの5秒ものもあったが、日本に於いては現在では15秒、30秒に統一されている。1970年代初頭までは、番組本編中に画面下部にテロップでCMを入れることも日常的に行われていた。

日本最初のテレビCMは日本テレビ開局の日の1953年8月28日に放映された精工舎(現・セイコー)の正午時報であるが、当時の放送関係者の証言によると放送機材の操作に慣れていなかったため、フイルムが裏返しだったので、音がまったく出ず、音なしの状態で30秒間放送された(フィルムの場合、映像の左側に音を再生するためのサウンドトラックがあり、フィルムが逆向きになると音が再生されなかった)。なお、時報音はフィルムと関係なく挿入されたため正確に出た。ちなみに同日の午後7時の時報は無事に放映され、これが現存する日本最古のテレビCMである。翌日の正午、テレビCM第1号になるはずだった正午の時報も無事に放映された。従来、「3秒で放送中止となった」というのが定説だったが、これは間違いである[1]

[編集] CMの種類

CMには番組の途中で放送される、その番組の提供を行う企業などのCM(提供CMあるいはタイムCM)と、番組と番組の間のステーションブレイク(Station break、SB)と呼ばれる時間帯で放送される単発のCM(スポットCMステブレCM)がある。放送局によっては番組中にも提供を行わない企業のスポットCM(パーティシペーション(PT)とも)を放送することがある。契約上は提供CMであっても、番組開始クレジット直前に送出されるものは「カウキャッチャー」(CC)、終了クレジット直後に送出するものを「ヒッチハイク」(HH)と称する。

CMは、いくつかを連続させた「CM枠」単位で放送される。個々のCMの長さはテレビでは15秒、30秒、60秒など15秒を基本とし、提供CMは30秒など長めのものが、スポットCMは15秒ものが多い。ラジオでは10秒、20秒、40秒など10秒を基本とする。

CMには個々の商品やサービスに関する宣伝、企業イメージを訴求する宣伝などいくつかの目的・表現手法がある。また、企業CMのほか、政府・官庁、地方自治体公共広告機構(AC)などの団体のPRもあるほか、放送局自身が番組プログラムをPRするためのもの(番組宣伝あるいは番宣)がある。また、衆議院参議院の選挙開催期間中には政党政治団体のCMがスポットで頻繁に放送されるが、比例代表選出選挙の政見放送は殆どNHKでしか行わないため、事実上その代わりとして行われていると見なしてもよい。

なお、地上波民間放送においては、全放送時間におけるCMの放送時間比率を、おおむね20%程度に設定している。

[編集] スポンサーの傾向

テレビCMでは、市場シェアの大きな全国規模の大手消費者向け製造業食品医薬品自動車化粧品家電製品時計衣料品など)、大手小売業(大手スーパーマーケット、大型家電量販店チェーンなど)の物が多い。都市部の独立UHF局や地方のローカル局では、地元の建設業不動産業パチンコなどの企業のコマーシャルが流れる場合も多い。

ラジオCMでは、テレビの業種に加え、より狭い地域に展開する小売店(放送エリア内にも関らず、近在に店舗がない場合も多い)、食品メーカー、大学など、知名度の低い企業の物もある。ラジオの場合、商品や企業の宣伝広告ではなく、朝の時間帯に当日開催予定のイベントの実施あるいは中止などの情報を伝えるCMもある。これは、制作費や放送費がテレビCMに比べてラジオCMは安い(音声だけであり、さらにBGMなどの音楽を使わなければ著作料も発生しない)ことも考えられる。

[編集] 特殊なCM

  • 朝日放送は毎年8月に開く全国高校野球選手権大会中継(地上波・関西ローカル。決勝のみ全国放送)で試合中に挿入するスポンサーのCMを阪神甲子園球場のスタンド風景と絡ませて放送している。これは主に、同じ試合を放送しているNHKへの流出防止目的である。1961年のみ放送した湯浅電池(現・ジーエス・ユアサコーポレーション)は試合中に商品や企業のロールテロップ、1962年1994年までの住友グループは画面下にスポンサー企業の社名表示とアニメーション(後にVTR素材による人形劇のパフォーマンス)、1995年以後の複数スポンサーの協賛になってからも一部企業では大会用のオリジナルCMが放送されている(オリジナル版が制作されていない企業の場合は通常バージョンのCMを画面右下に露出する)。
  • プロ野球中継においてもさまざまな番組内CMが試みられている。2002年フジテレビでは画面の得点表示とともにコカ・コーラのロゴが挿入されるなどしている。また1990年代には日本テレビが東京ドームでの試合の際ピッチャーなめのバッターボックスの画像で、後部の壁の企業表示を時間と共にCGで変更させる手法を試している。そして、2007年テレビ朝日及びその系列局が製作する野球中継には、リプレイの部分にトヨタ自動車などのロゴを表示させている。また、「○○(協賛スポンサー名)ラッキー7」と銘打って7回の表裏に協賛スポンサーのロゴが画面右上に表示される。
  • またJリーグ草創期の日本テレビとテレビ東京の中継も、基本的に試合中はテレビCMを流さなかったため、試合の中継映像とともにスポンサーの企業、あるいは商品表示を日テレの場合はスコアや経過時間の表示部分、テレ東は画面下にそれぞれ表示したことがあったほか、TBSテレビ(全国生中継)、関西テレビ(大阪地区ローカル生中継)の試合については、通常バージョンのテレビCMを試合の中継映像との2画面方式で放送したこともあった。現在は静岡放送(経過時間表示部分)とKBS京都(画面下)にスポンサー表示が行われている。
    • 1990年代の高校生ラグビーの生放送で、試合が行われている最中に松下の家庭用デジタルビデオカメラで撮影した映像を編集、試合終了直後に放送するという、「撮って出しCM」が作られた。
  • 1989年NNN日本テレビ系のニュースネットワーク)の参議院選挙の開票速報のうち、20時からのおよそ2時間の枠ではCMが流れなかった。これはスポンサーが日立グループであり、開票特番で使われているコンピュータの「日立」と書かれた部分を時折クローズアップすることでCMのかわりとする合意を日本テレビが取り付けたためである。系列局飛び降り部分でもCMは流れず、PT等も存在しなかった、完全なCMなし時間帯であった。NHKへの対抗策と思われる。
  • 1992年JR東日本が放映したCMはクイズ形式であるものの、1話では完結せず、間にまったく関連のない15秒の他社CMを挟んで2話目にクイズの解答を放映するという「サンドイッチ構造」であった。
  • 2006年11月19日テレビ朝日系で放送の東京国際マラソンでは、土佐礼子選手と高橋尚子選手が1位争いをしていた25km付近のところで、画面下を使ってNTT DoCoMoのアニメーション(ドコモダケ)と社名表示によるCMが放送された(いわゆる生コマーシャルの一種)。
  • 2006年からシャープが「世界一短いクイズショー・シャープに答えて」と題してクイズ番組形式の一分間のCMを放送している。司会のラサール石井が様々なジャンルの中から問題を一問出し4人の回答者(磯野貴理伊集院光山口もえさまぁ~ず(どちらか一人))の誰かが正解した後、解答に関係がある商品を紹介している。内容は1か月ごとに更新されており、完全版をGyaoで流している。

[編集] 「○○を検索」というCM

以前からウェブサイトURL(http://www.○○○.co.jp/ など)を表示するCMはあったが、2006年ころになって、CMの後半に商品名や内容などが入った検索窓が表示され、インターネット検索エンジン)で検索を促すものが増えた。(この手法は、放送コマーシャルだけでなく、各種広告全般に言える)検索をさせることで、商品や内容などが詳しく知ることが出来る。 インターネット文化が根付いている韓国に於いては、NAVERなどのロゴと共にそれ以前から日常的に見られた。本方式はURLを覚えるより簡易であるが、一方で覚え易さから一般的かつ無関係なキーワードを表示し、不適切な検索結果が表示されるケースも存在する。検索エンジンによっては通常の検索結果の他にスポンサー枠を持つものもあるが、こちらは契約期間が終われば一切表示されなくなる。

また、検索結果にフィッシングサイトが表示される可能性もあることから、産業技術総合研究所は特にフィッシングの対象となりやすい企業に対し、本方式による広告を控えるように呼びかけを行っている[2]

[編集] CMの制作

[編集] 3B

CMは限られた秒数内で企業や商品のイメージ、購買意欲などをそそるような効果を目的として制作され、広告宣伝業界では美(もしくは美女)・野獣(動物)・幼児(乳児)の Beauty, Beast, Baby の、いわゆる「3B」を用いることが伝統的な手法として定着している。これら「3B」は、人間が漠然と物を見ているときにも目に留まりやすい心理効果を狙った事物であり、テレビ・ラジオ等のCM以外にも広告宣伝全般で応用されている。

[編集] 制作者

CMのディレクターは映画業界に倣って監督と呼ばれることが多い。

CMディレクターにあっては、前述のように限られた秒数内で消費者や視聴者に訴求効果を与えるために実験的な視覚効果や映像技術を実践することもあるが、CMは芸術ではないので広告主の目的にそぐわない方向に演出が向かないようプランナーが歯止めをかける役目をすることもある。

CMディレクターの中にはCM畑で養ったカット割りの技術やアングルやショット、笑いのセンス等の演出テクニックを評価され、映画監督として活躍する者もいる。

[編集] ソフトウェア

映像関連のソフトウェアとしては、映像にテロップやスチル画像を嵌め込む初歩的な視覚効果から、コンピュータの高性能化と相まって3DCG による視覚効果を狙ったものに変化し、ソフトウェアの機能や性能を伝えるために各種博覧会等の場を用いて複数企業で採用されているCM映像をソフトウェアのデモンストレーションとして提示し、ソフトウェアの高機能性と市場シェアの大きさを顕示している。その一方で、制作業界全般で、同一ソフトウェアや、同一傾向にあるソフトウェアの使用によって、定型化した視覚効果が生じ、消費者や購入者の目が慣れてしまい、新鮮さや斬新さがなくなり陳腐化することがある。

[編集] シリーズ化

テレビCMは15秒単位で構成されるが、単一商品群を扱う企業にあっては、複数のCMを細切れにして一本化する手法がある一方で、複数種の商品を扱う企業では、商品ジャンル毎に特定キャラクターやタレントを用いて、シリーズ化する手法がある。さらにテレビCMそのものを一本のストーリーとして、特定シーズンに限り分割して放送する手法もある。この、特定シーズンにストーリー化したテレビCMが日本で初めて採りいれられたのは、柳葉敏郎賀来千香子を用いたJRAのテレビCMで、以降複数の企業でCMのシリーズ化が始まる。

[編集] ネット配信のコマーシャル

インターネットの普及と通信速度の高速化により動画配信の市場が拓け、過去に放送されたテレビCM映像を各種企業が映像ライブラリーとしてインターネット上で提供するようになるのと並行して、インターネット利用者の世代や市場定着に着目した企業がテレビCMの続きをインターネット上で配信する傾向が2004年頃より生まれてきている。また、インターネット上でしか配信できないような内容のバイラルCMが注目されている。

[編集] 現実との差

人の視覚認知は、ある条件下では正確さを持つ一方で錯視に代表される錯覚も生じるため、動画CMでは心理効果も併用して、現実の映像をより一層現実感をもって消費者や視聴者に訴えるような映像効果や技術を研鑚している。コンピュータの処理速度の高速化や、3DCGの高機能化により、一時は実現が難しいとされていた湯気等の気体の動きも徐々に再現されるようになり、テレビの前に座っている人間にとっては、どこからどこまでが現実のものか識別できないデジタル化の傾向に向かっている。その一方で、現実不可能と思われるような実写を試行錯誤と多大な時間をかけて撮り、高い評価を収めている動画CMもあり、デジタル化とアナログ化の両極化が現れてきている。[要出典]

[編集] CMの編集

1990年代初頭までのテレビCMは、その大半において35ミリ/16ミリフィルムを用いて撮影したものをフィルム編集し完成させていた。そして放送局にフィルム納品してテレシネし放送していた。その一方、1970年代後半以降ビデオ編集機材が充実してきたこともあり、フィルム撮影した素材をテレシネ後、VTR編集し、放送局にテープ納品する動きも出てきた。当初は在京キー局にて放送される分をテープ納品に切り替え、その他の地方局(関東エリア内の独立UHF局や関西・中京の準キーを含む各局)へは従来通りのフィルム納品を続けるという方式を取っていた。フィルム納品は1990年代にはなくなり、すべてテープ納品に切り替わった。[3]

一般にCMは、短時間の素材に極力効果的なメッセージを凝縮しようとするため、編集作業には細心の注意が払われる。技術的には、高価な使用料を要する最新のデジタル編集スタジオを借りて、高品質の編集が行われる。最終的にはNTSCのアナログ放送の画質や、MPEG-2で圧縮された画質で放送されるものであっても、D1-VTRなどのデジタルコンポーネント映像信号を用いた編集機器が用いられていた。2000年代になるとBSおよび地上波デジタル放送におけるデジタルハイビジョン放送に対応したハイビジョン編集室も普及した。

地方局でも大手ローカル企業を中心にハイビジョン制作によるローカルCMが増えてきている。静止画のみのテレビCMはスライドCMというが、最近は地方局でも減少傾向にある。

CMはフィルムでの撮影が主流ではあるが、フレームレートは映画の秒間24フレームとは違い、通常の番組(NTSC)と同様に秒間30(厳密には29.97)フレームであるのが一般的である。

[編集] テレビCMの放送技術

テレビ放送初期には、一日の放送するテレビCMを一本のフィルムにまとめて放送するといった、効率的ではない方法でテレビCM送出が行われていたが、その後CMバンクと呼ばれるシステムが実用化され、現在ではほとんどのテレビCMがCMバンクから送出されている。

CMバンクシステムも参照。

[編集] CMから生まれた流行語

[編集] 1950年代

[編集] 1960年代

[編集] 1970年代

[編集] 1980年代

[編集] 1990年代

松下電工:美容家電 初代水野真紀、二代目松嶋菜々子、三代目片瀬那奈、四代目中谷美紀))

[編集] 2000年代

[編集] 代表するテレビシリーズCM一覧

[編集] CMが放送されなかった日

  • 1989年昭和64年・平成元年)1月7日8日昭和天皇崩御のため、各放送局の取り決め事項で、服喪期間中の派手な歌舞音曲を控えるという観点から全ての民間放送は通常放送・CMは一切自粛し、追悼特番やニュースなどを放送していた(関係のある映画を放映していた局もあった)。1月9日から通常の編成に戻りCMも放送されたが、服喪期間に華美なCMを放送することは好ましくないという理由で公共広告機構のコマーシャルや草花の映像などといった「風景映像」に差し替えたスポンサーも多かった。また大喪の礼が開かれた2月24日も儀式開催中はCMを一切中止していた。(俗にテレビ東京が昭和天皇崩御の日も通常放送をしていたといわれるがこれは誤りで、開始時間こそ他局と比べ遅かったものの、他局と同じように追悼特番を放送していた。)
  • 1995年1月17日阪神・淡路大震災兵庫県南部地震)発生当時も、同日と翌18日近畿地方の一部の民間放送局がCMを自粛していた。
    全国ネット放送が行われていた時間帯、他地区がCMを放送する中、例えば毎日放送では1月17日午前10時台以降、被災地の生活に関連した情報を伝えるほか、大阪ガス関西電力などからの震災発生時の対応指示の告知などに差し替えられていた。そして朝日放送では当初は「風景映像」をCM中のつなぎ映像として流したが、同日午後以降、毎日放送と同様の生活関連情報をCM放送時間中に組み込んでいった。
    また、その後もしばらくは中野浩一増田明美演ずるAC公共広告機構の「空き缶ポイ捨て禁止」CMが継続的に流され、企業が商品やサービスのプロモーションを目的として制作したCMはほぼ全面的に自粛となっていた。
  • 同様にサンテレビでは、1月17日~22日に全ての定時放送・CMを休止して震災関連の特別番組編成に差し替えた。

    ※通常、災害時の関連情報(台風・土砂災害・地震など)がある時も、テレビCM中はテロップ挿入(L字型画面含む)を一旦停止するが、
    1)「緊急地震情報が出された場合」
    2)「東海大地震の警戒宣言が発令された場合」
    3)「おおむね震度5弱以上の地震が起きた場合」
    4)「地震に伴う津波警報、大津波警報が発令された場合」
    5)「その他、緊急を要する場合」
    など、上記に該当する場合はCM中でもその情報を入れることがある。ただ、これらは該当する地域や各放送局によって運用基準に微妙な差があり、あくまで各放送局の基準に則って運用されている。

[編集] テレビCMの知識

[編集] 日本と世界のCM比較

  • 世界的に見て10~15秒程度の短いテレビCMが主流なのは日本と一部の周辺国のみ。かつては5秒というものもあった(一部のローカル局では今でも放映されている)。最近は提供広告で30秒枠も増えている。アメリカやヨーロッパは分単位が多い。
  • 一方、ヨーロッパ各国の深夜番組でのアダルト電話音声の広告では5秒広告も決して少なくない。
  • フランスなど一部の国では、CM枠開始時と終了時にアイキャッチが入る。
  • 日本を含むアジア圏では、1つのテレビCMが終わると、すぐ次のテレビCMが流れる事がほとんどだが、欧米ではテレビCMとテレビCMの間、テレビCMと番組の間に黒バックのフェード効果が挿入されている場合が多い。
  • 大韓民国では番組中のテレビCMは、同国の放送法施行令により禁止されている。スポンサー名を出すのは構わないが、会社ロゴも、宣伝となりうる看板や商品にあるロゴすらも規制されている(スポーツ中継は除く)。テレビCMは番組開始前と終了後にまとめて放送する。テレビショッピングはそれ自体が宣伝なので例外。
  • 世界で最も高価なテレビCMの放送枠は、アメリカ合衆国NFLスーパーボウルだと言われる。CM提供各社は大金を注ぎ込み、視聴者にインパクトを与える非常にクオリティの高いCMを準備する。CMの内容は当日まで関係者以外は極秘事項とされている。毎年秀逸で贅沢なCMが集まるため、制作側の注目度も高く、また視聴者の中にはアメフトのゲームそのものよりも、CMを楽しみにしている人がいるほどである。

[編集] 日本のCM

[編集] 技術的な知識

  • 日本で最初にカラーで放映されたテレビCMは、1962年トヨペット・コロナトヨタ自動車)。砂塵を上げながらドラム缶を蹴散らすというもので、「スタント・ドライブシリーズ」の中の1つとして放映された。カラー放送を意識して、赤・青・黄色のドラム缶が登場する。
  • 日本で最初にステレオで放映されたテレビCMは、1978年のスコッチメタルテープ(3M)。当時関東地区で放送開始していたのは日本テレビTBSだけで、始めに1秒程度画面下中央に"(放映局のステレオ放送のロゴ)ステレオCM"と表示されて放送された。
  • 日本で最初に二ヶ国語で放映されたテレビCMは、1979年NECの音声多重対応テレビ「語学友」。このテレビは二ヶ国語放送受信に重点を置いてスピーカーを一つしか持たないモノラルテレビのスタイルで音声多重放送が受信できるという変り種。その為副音声で英語訳を入れるという二ヶ国語でのCMとなったと思われる。植木等をキャラクターに起用。日本語では「これで日本も安心だ!」などという節をつけたりしていたが、副音声の英語は純粋に男声での商品説明であった。ステレオCMの時と違い二ヶ国語放送の旨は表示されなかった。なお余談であるが、TBSの『兼高かおる世界の旅』では全篇二ヶ国後放送を実施し、スポンサークレジットも二ヶ国語であった。
  • 日本で唯一、3D立体映像で放送されたテレビCMは1988年に放送されたキリンメッツ(ソフトドリンク)である。全編CGで作られ、赤と青のセロハンメガネで見ると立体として浮き上がる手法が取られており、放送期間中に専用メガネのプレゼントもあった。放送された番組は『ザ・ベストテン』(TBS)などの人気番組内であり、それ以外の時間帯は同一映像で3D用でないCMが放送されていた。事前告知したCM放送のために番組の視聴率を上げる効果がある珍しいケース。

[編集] 内容面での知識(「取り決め」「規制」など)

  • 消費者金融のCMで、最後に「ご利用・ご返済は計画的に」と出るが、これは自主的配慮ではなく日本民間放送連盟の「消費者金融CMの取り扱いに関する放送基準審議会見解」(平成15年3月7日決定)により、啓発文言を一定以上の文字の大きさと秒数(1.5秒程度)で表示するように指示されているためである。日本のように消費者金融のテレビCMを認めている先進国は珍しく、クレサラ問題に見る自己破産の急増から、テレビCMを規制する動きがある。2003年10月から現在にかけては、夕方5時~夜9時(ゴールデンタイムの一部時間や子供向け番組など)では、テレビCM放送を禁止されている。最近はクレジットの中に「ストップ!借りすぎ」というアナウンスが入るようにはなった。2006年6月から9月にかけては、「借りすぎ防止キャンペーン」として、金融会社の宣伝ではなく啓発を目的とした「ストップ!借りすぎ」というCMが放送されていた。
  • かつては銀行のテレビCMは業界の自主規制により原則として放送できなかった。また、50ccのスクーター以外の自動二輪車の広告も1985年頃までは自主規制されていた。それらの規制は現在ではなくなっているが、一方で1998年4月以降、タバコの銘柄(商品)についてのテレビCMは放映を禁止している(喫煙の項目も参照)。
  • パチンコメーカーや、ローカル局ではパチンコ店自体のテレビCMも多く見られるが、消費者金融同様に教育上の問題が指摘されている。ただし、一部の道府県では自主規制を行っている。[4]
  • 日本のテレビCMでは、URLの表示は1秒以内、URLの読み上げは不可との規制が存在すると堀江貴文ブログで発言していた(以前は tryme.jp のようにURLを連呼するテレビCMも存在した)。しかし、アコムツカサ都心開発、music.jpのように読み上げるケースや、明らかにURLを2秒以上表示しているCMも多いことからも明らかなように、そのような規制は存在しない。
  • かぜ薬鎮静剤の動画CMの最後は、「とくにアレルギー体質の方は服用する前に医師薬剤師等にご相談ください」と「アレルギー体質」の部分が赤で強調されている。
    • なお、ラジオで同様の医薬品CMの際には、「使用上の注意を守り、正しくお使いください」とともに、この部分が読み上げられる。
  • 医薬品の動画CMの最後に挿入されることがある「ピンポーン」の音(主に、前述のアレルギー体質者に対する注意喚起表示時に流される)は、医薬品会社が自主的に行っているもので、「挿入しないといけない」といった取り決めはない(これを逆手に取り、安西ひろこ平山あやが「ポンピーン」と言う頭痛薬(アラクスノーシン)のCMや、デーモン小暮閣下が「デーモーン」と言う風邪薬(カイゲン)も存在する。かつては志村けんによる同様のCMも存在した)。また「用量や用法を守り~」という注意喚起は5秒以上表示するという自主取り決めもあるが、15秒CMでそれを守るとCM制作にかなりの限界が生じるので守っているCMは皆無といっていい(これを逆用したのが、注意書き自体を宣伝コピーに組み込んだ山之内製薬(現・第一三共ヘルスケア)の西村雅彦による「ガスター10」(H2ブロッカーに属する胃薬)のCMである)。
  • 二重広告になってしまうため、CMソングのクレジットはタイトルとアーティスト名を原則として一緒に表示してはいけない(大体はCMに歌手が出演していない場合歌手名のみ、出演している場合タイトルのみ露出することが多い。しかし最近ではタイトルとアーティスト名を一緒に表示する例も見られ、タイアップとしてそれほど守られてはいない)。
  • 今日の飲酒運転による交通事故の多発により、2006年10月からビール酒造組合を中心としたCMの最後にこれまで使っていた「未成年者の飲酒は法律で禁止されています」に替わり「飲酒運転は法律で禁止されています」のテロップが社名ロゴの下部などに表示されるようになった(中には2つ(未成年と飲酒運転)表示されているメーカーもある)。
    • なお例外として、2007年にOAされた「エバラ焼肉のたれ・黄金の味」(エバラ食品)のCMに、最後に「飲酒運転はやめましょう」というテロップが挿入されていた(焼肉がビールと共に飲食する事が多いからと思われる)。
  • ニュース映像などと混同しやすいCMには「これは○○のCMです」と表示される。これは、民放連の規定にもある。

[編集] 編成・放送面

  • テレビショッピングはテレビCMではなく番組として扱うため何本でも放送できるうえ、収入にもなる。そのためほとんどの地方局は、深夜と早朝は毎日テレビショピングを放送している。
  • 基本的にテレビCM中はニュース速報などのテロップは流れない。但し、震度6弱(震度5弱以上とする局もある)以上の地震速報や、津波警報、大津波警報など大きな災害が予想される場合にはテレビCM中でも流す局が多い。
  • 特別編のCMを事前告知して放送する手法は多数行われている。有名なところではコカ・コーラが初公開の1分ものCMを全放送局同一時刻に同時に流した方法や、東芝が当時発売する予定の携帯電話auW52TのCMを同時刻に全放送局に、またシチズンホールディングス福山雅治出演・監督のCMを1日限定で流したなどがある。

[編集] CMと視聴者との関係

テレビCMの間は他のチャンネルに変える(ザッピング行為)人がいるため、視聴率が低下する傾向が見られる。

また、CMの間に「トイレに行こう」「用事を済ませよう」という人は多い。しかし、広告媒体費は高額で(特にテレビ放送)、民放のテレビ局やラジオ局はスポンサーからの広告媒体費が収入の多くを占める事から、この問題に非常に過敏になっている。あるテレビ番組では、出演したタレントが「CMの間にトイレを済ませましょう」と発言をしたために関係者が処分されるという事例があった。芸能人では、徳光和夫井ノ原快彦乱一世たちが、過去に同様の発言を行った。放送業界では冗談でもこの問題を公然と語ることはタブーとされている。

また、以前はCM突入前に「90秒後に衝撃の結末が!」のようにCMの放送時間を事前に告知することもあったが、視聴者に都合のよいザッピングの機会を与えてしまう事や、遅れネットでCM本数の異なる別時間帯に放送する地域にも配慮してか最近はあまり用いられない。代わりに「CMの後に衝撃の結末が!」のようにCMの放送時間がわからないようにする放送形式が用いられる。一方で、バラエティ番組を中心に話題の流れの最中にCMを持って行き、視聴者がザッピングを行って本編を見逃すと話題の流れを見失う可能性を高くしたり、CM後に1分程度の短い本編を放送し、視聴者の注目を集めてからすぐにまたCMに突入することによって、結果的にCMを見る機会を増やそうとするテレビ番組も見られる。

近年の録画機器は、音声認識や映像認識などにより、テレビCMを識別し、自動的にスキップしたり、カットして録画する機能を持つ機器がある。たとえば、番組自体がモノラルまたは2ヶ国語放送でテレビCMはステレオ放送の場合、音声フォーマットの違いから番組とテレビCMの区切りがわかる。番組とテレビCM共にステレオなど、音声フォーマットが同じ場合は、映像や音声レベルの変化によってテレビCMを判別したりする。この機能を使ってCMだけを収集することも可能である。

CMが視聴されない状態はスポンサーを失い、放送業界の収入減に直結する。このことから、日本民間放送連盟会長でフジテレビ会長の日枝久は、「テレビ番組はCMも含めて著作物で、CMを飛ばして再生・録画することは著作権の侵害に当たる」と主張しているが、再生・録画は個人として楽しむための複製であり、これは認められている。著作権の侵害という指摘は強引である。2005年5