参議院
提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
参議院 参議院 国会議事堂(手前が参議院、奥が衆議院) |
|
|---|---|
| 議会の種類 | 上院 |
| 議長 | 第27代:江田五月 (民主党) |
| 副議長 | 第27代:山東昭子 (自由民主党) |
| 成立年月日 | 1947年5月3日 |
| 所在地 | 〒100-0014 東京都千代田区永田町 1丁目7番地1号 |
| 定数 | 242 選挙区選出 - 146 比例区選出 - 96 |
| 選挙制度 | 小選挙区制、中選挙区制 非拘束名簿式比例代表制 |
| 議会運営 | 委員会中心主義 |
| 公式サイト | 参議院 |
| 日本国憲法 | ||
|---|---|---|
| 国民(主権者) | ||
| 天皇 | ||
| 立法 | 行政 | 司法 |
| 国会 ・衆議院 ・参議院 |
内閣(鳩山内閣) ・内閣総理大臣 ・国務大臣 ・行政機関 |
裁判所 ・最高裁判所 ・下級裁判所 |
| 地方自治 | ||
| 地方公共団体 ・地方議会 |
・首長 |
|
| ・日本の選挙 | ・日本の政党 | |
参議院(さんぎいん、英: House of Councillors)は、日本の国会を構成する議院(上院)。
目次 |
[編集] 沿革
1889年(明治22年)に公布された大日本帝国憲法では、立法機関(天皇が有する立法権の協賛機関、5条)として帝国議会を置き、帝国議会は衆議院と貴族院の二院からなった。民選(公選)議員のみからなる衆議院に対して、貴族院は皇族議員、華族議員、勅任議員(帝国学士院会員議員、多額納税者議員など)によって構成された。
1946年(昭和21年)に公布された日本国憲法は、立法機関として国会を置き、国会は衆議院と参議院の二院からなる。衆議院および参議院はいずれも民選議員のみによって構成され、衆議院議員および参議院議員(国会議員)は「全国民を代表する選挙された議員」と定められた(43条1項)。GHQの示した憲法改正案(マッカーサー草案)では、衆議院のみの一院制にする予定で、日本側の反発によっては取り引き材料としての譲歩も考慮に入れていた。果たして、日本側の松本烝治は二院制の意義を説き強く反発したため、GHQ側は第二院を第一院(衆議院)同様、民選議員のみにすることを条件に、二院制の存続を認めた。こうして成立したのが参議院であった。
[編集] 衆議院との違い
議員の任期は6年で、衆議院議員の任期(4年)より長い。また解散がされる衆議院と異なり任期途中での解散がなく、定期的(3年ごと)に通常選挙が行われる。内閣不信任決議は衆議院のみの権限であるが、参議院の権限は決して無視できないものであるため、内閣は常に両院を意識する必要がある。確かに、内閣総理大臣の指名、予算の議決、条約の承認については、衆議院に絶対的な優越がある。しかし、法律案の議決については、相対的な優越しかなく、憲法改正案の議決に関しては、完全な対等である。しかも、憲法ではなく法律にもとづく国会の議決に関して、対等の例が数多くある。このため参議院を無視してしまうと、法律案その他の議決に重大な障害となるため、内閣は常に両院の総意にもとづき行動しなければならない。なお、参議院議員には6年の任期が保障されているため、長期的に審議することが必要な案件を調査するための調査会が参議院に設置されている。
[編集] 参議院の構成と選挙
衆議院と同様に、慣例により議長及び副議長は会派を離脱する。
[編集] 院内勢力
2009年10月28日現在 定員242 現在数242
- 民主党(114)・新緑風会(0)・国民新(5)・日本(1) 120
- 自由民主党(81)・改革クラブ(4) 85
- 公明党 21
- 日本共産党 7
- 社会民主党・護憲連合 5
- 各派に属しない議員 4(議長及び副議長を含む)
[編集] 選挙
詳細は「参議院議員通常選挙」を参照
3年ごとに総定数の半数ずつを改選する。都道府県単位(定数1~5)の選挙区制(大選挙区制)と全国単位の比例代表制(非拘束名簿式)の並立制であり、1人の人間が同時に双方へ立候補(重複立候補)することはできない。
比例代表制は1983年(昭和58年)の選挙から採用されている。その前は都道府県単位の選挙区制(地方区)と全国区制の2つが同時に行われていた。
第1回選挙時は、任期3年の議員と任期6年の議員とが同時に選出された。
[編集] 選挙資格
[編集] 任期
参議院議員への報酬については歳費を参照
- 任期は6年。半数が3年ごとに改選される。
- 衆議院は任期が最長4年に対し、参議院は衆議院と異なり任期中の解散はない。
- なお、第1回参議院議員通常選挙の当選者で得票数下位の半数の者は任期が3年だった[1]。
[編集] 定数
定数は、公職選挙法により定められ、以下のような経過を辿って現在(2006年2月)、都道府県を単位とする選挙区選出議員が146人、全国を単位とする比例代表議員が96人であり、合わせて242である。
- 1947年 250議席 : 第1回選挙
- 1971年 251議席 : 沖縄選挙区追加(半数改選分+1)
- 1972年 252議席 : 沖縄選挙区追加(半数改選分+1)
- 2001年 247議席 : 定数削減-5(戦後初)
- 2004年~ 242議席 : 定数削減-5
この総定数は衆議院480の約半分に過ぎず、1回の通常選挙で改選されるのは半数のみである。その121のうち、都道府県単位の選挙区に割り振られるのは、比例代表分48を差し引いて73だけとなるため、いわゆる一票の格差が全国47選挙区の間での大きくなりやすい。この問題についてたびたび違憲訴訟が起こされ、裁判所で合憲と判断されつつも速やかな解決が強く促されており、これまでも何度か定数配分の是正が行われてきたが、抜本的な解決には至っていない。この解決策として例えば、議員定数増加、複数の選挙区を合区する案、さらに地方ブロック単位の中選挙区制案などの参議院改革論も検討されているが、議員報酬増加批判や各議員の事情や政党間の利害の対立もあって進展していない。なお、これらの案には参議院不要論に対抗するための衆議院との差別化も意図されている。
[編集] 参議院の役員人事
国会法・参議院規則に役員の任期についての規定はなく、慣例により、通常選挙の都度交代人事が行われる。また、議長・副議長は就任に伴ない会派を離脱し無所属となることが慣例となっている。
[編集] 議長・副議長・事務総長
| 役職 | 氏名 | 所属会派(出身会派) |
|---|---|---|
| 議長 | 江田五月 | 無所属(元民主党・国民新・日本) |
| 副議長 | 山東昭子 | 無所属(元自由民主党・無所属の会) |
| 事務総長 | 小幡幹雄 | 非議員 |
[編集] 参議院常任委員会
| 役職 | 氏名 | 所属会派 |
|---|---|---|
| 内閣委員長 | 河合常則 | 自由民主党・改革クラブ |
| 総務委員長 | 佐藤泰介 | 民主党・国民新・日本 |
| 法務委員長 | 松あきら | 公明党 |
| 外交防衛委員長 | 田中直紀 | 民主党・国民新・日本 |
| 財政金融委員長 | 大石正光 | 民主党・国民新・日本 |
| 文教科学委員長 | 水落敏栄 | 自由民主党・改革クラブ |
| 厚生労働委員長 | 柳田稔 | 民主党・新緑風会・日本 |
| 農林水産委員長 | 小川敏夫 | 民主党・国民新・日本 |
| 経済産業委員長 | 木俣佳丈 | 民主党・新緑風会・日本 |
| 国土交通委員長 | 椎名一保 | 自由民主党・改革クラブ |
| 環境委員長 | 山谷えり子 | 自由民主党・改革クラブ |
| 国家基本政策委員長 | 溝手顕正 | 自由民主党・改革クラブ |
| 予算委員長 | 梁瀬進 | 民主党・国民新・日本 |
| 決算委員長 | 神本美恵子 | 民主党・国民新・日本 |
| 行政監視委員長 | 渡辺孝男 | 公明党 |
| 議院運営委員長 | 西岡武夫 | 民主党・国民新・日本 |
| 懲罰委員長 | 藤井孝男 | 自由民主党・改革クラブ |
[編集] 参議院特別委員会
| 役職 | 氏名 | 所属会派 |
|---|---|---|
| 災害対策特別委員長 | 岡崎トミ子 | 民主党・国民新・日本 |
| 沖縄及び北方問題に関する特別委員長 | 市川一朗 | 自由民主党・改革クラブ |
| 政治倫理・選挙制度に関する特別委員長 | 工藤堅太郎 | 民主党・国民新・日本 |
| 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長 | 前田武志 | 民主党・国民新・日本 |
| 政府開発援助等に関する特別委員長 | 岩永浩美 | 自由民主党・改革クラブ |
| 消費者問題に関する特別委員長 | 山本香苗 | 公明党 |
[編集] 参議院調査会等
| 役職 | 氏名 | 所属会派 |
|---|---|---|
| 国際・地球温暖化問題に関する調査会長 | 石井一 | 民主党・国民新・日本 |
| 国民生活・経済に関する調査会長 | 矢野哲朗 | 自由民主党・改革クラブ |
| 少子高齢化・共生社会に関する調査会長 | 田名部匡省 | 民主党・国民新・日本 |
| 憲法審査会会長 | 空席 | |
| 政治倫理審査会会長 | 平田健二 | 民主党・新緑風会・国民新・日本 |
[編集] 歴代参議院議長
詳細は「参議院議長」を参照
[編集] 備考
[編集] 衆議院で可決され参議院で否決された法案
過去に13例ある(みなし否決を除く)。ただし、衆議院で可決されたものの、参議院で議決できずに審議未了で法案が廃案になった例、参議院で修正案が可決された後で衆議院で参議院案が可決された例は多い。また、参議院で修正案が可決された後で衆議院が参議院案に賛成せず廃案になった例、参議院否決でも法案が成立した例もある。詳しくは衆議院の再議決を参照。
| 参院本会議議決日 | 法案 | 可 | 否 | 票差 | その後 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1950年(昭和25年)5月1日 | 地方税法改正案 | 73 | 102 | 29 | 5月2日の両院協議会で成案成立に至らず廃案 |
| 1951年(昭和26年)3月29日 | 食糧管理法改正案 | 64 | 126 | 62 | 3月31日から5月10日までの両院協議会で成案成立に至らず廃案 |
| 1951年(昭和26年)6月2日 | モーターボート競走法案 | 65 | 95 | 30 | 6月5日に衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 1954年(昭和29年)6月1日 | 協同組合金融事業関連法案 | 少数 | 多数 | 不明 | 参議院での継続審議を経ての否決であったため参議院先議扱いとなり廃案 |
| 1994年(平成6年)1月21日 | 政治改革関連法案 | 118 | 130 | 12 | 1月29日に両院協議会で修正案が成立し、衆参本会議で可決 |
| 2005年(平成17年)8月8日 | 郵政民営化関連法案 | 108 | 125 | 17 | 否決を受け同日衆院解散により廃案 総選挙で賛成派が圧勝し、再提出された法案が10月14日に国会で可決し成立 |
| 2008年(平成20年)1月11日 | 補給支援特別措置法案 | 106 | 133 | 27 | 同日、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 2008年(平成20年)5月12日 | 道路整備費財源特例法改正案 | 108 | 126 | 18 | 翌日、衆院本会議で野党による両院協議会請求動議否決の上3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 2008年(平成20年)12月12日 | 補給支援特別措置法改正案 | 108 | 132 | 24 | 同日、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 2009年(平成21年)3月3日 | 第二次補正予算財源法案 | 107 | 133 | 26 | 翌日、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 2009年(平成21年)6月19日 | 海賊行為対策法案 | 99 | 131 | 32 | 同日、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 2009年(平成21年)6月19日 | 租税特別措置法改正案 | 99 | 131 | 32 | 同日、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
| 2009年(平成21年)6月19日 | 年金改正法案 | 99 | 131 | 32 | 同日、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決し成立 |
[編集] 国会開会式
国会の開会式は天皇を迎えて参議院本会議場で行われる。これはかつて貴族院本会議場であった参議院本会議場にだけ、「天皇の御席」があるためである。この時は衆議院議員も参議院本会議場(入りきれない議員は2階席)に集まる。開会式は衆議院議長が主催する。なお、開会式は必ずしも国会の初日に行う必要はなく、近年では2日目辺りに行われる例が多い。
なお、日本共産党は「帝国議会の儀式を引き継ぐもので、憲法の国事行為から逸脱するもの」であるとして現行開会式を批判し、「憲法と国民主権の原則を守る立場」から出席しないとしている。重鎮議員もほぼ欠席している。
[編集] その他
- 参議院は政権選択に囚われることなく有識者によって審議される「良識の府」と呼ばれる。しかし、参議院議決が政局になることから「政局の府」とも呼ばれる。郵政民営化関連法案では参議院での否決の結果、衆議院解散(政局)となっている。また衆議院先議案が衆議院で可決した後に参議院に送付されて、国会で二度目の審議に入ることが多いことから「再考の府」とも呼ばれる。与野党対立法案では衆議院可決後に参議院で審議未了で廃案や継続審議となることも少なくない。
- 佐藤栄作首相は「参議院を制する者は政界を制する」と語り、たびたび重宗雄三参議院議長のもとに出向き、法案成立の協力を仰いだ。衆議院優越規定があるが法案の採決における衆議院優越規定について出席議員の3分の2以上という高いハードルを課していること、参議院に解散がなく任期の長いことが影響している。
- 議員バッジは衆議院のものに比べると一回り大きく、衆議院が金メッキであるのに対して、金張りである。バッジを紛失した場合は自費で購入することになる。
- 参議院の名前は8世紀日本国の大宝令制定直後に追加された令外官の参議に由来する。
[編集] 脚注
- ^ 日本国憲法102条
[編集] 関連項目
- 院内交渉団体
- 押しボタン式投票
- 議院事務局
- 議院法制局
- 国会インターネット審議中継
- 国会議員一覧
- 参議院改革論
- 参議院議員一覧
- 参議院議員団
- 参議院議員通常選挙
- 参議院の緊急集会
- 参議院不要論
- 事務総長 (国会)
- 衆議院
- 上院
- 二院制
- 日本の政党一覧
- 両院協議会
- ねじれ国会
- Template:参議院選挙区一覧
- 歳費(議員報酬)
[編集] 外部リンク
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||