玉座

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カナダ上院にある、カナダ国王としてのエリザベス2世エディンバラ公フィリップ(後方)の玉座。議会の開始の際は通常、カナダの総督とその配偶者が玉座に座っている。前方にある椅子は上院議員の発言者が使用する。

玉座(ぎょくざ)とは、君主が公式に座る座具のこと。日本においては、天皇の玉座である高御座京都御所紫宸殿)などが有名である。

古代の文化における玉座[編集]

王朝時代、中国皇帝の玉座は龍の彫刻に彩られ、「世界の中心」である紫禁城の中心に据え付けられた。皇帝に謁見するにはいくつもの門と通路を通過する必要があり、それがさらに皇帝の威厳を誇示するのに役立った。

古代から玉座は君主と神々のシンボルとされていた。いくつかの文化では、王位継承者が即位した時の戴冠式において、または君主が他の者に対して地位を誇示するために使用されていた。このため、玉座は君主の権力に関連付けられてきた。

ホメロスによると、古代ギリシャ人 は祈祷をする際、神々が座る事が出来るように宮殿や寺院に空席の玉座を設けていたという。有名な物に、マグネシアのバテュクレス によって作られ、スパルタアミクレスに設置されたアポロの玉座がある。

ローマ人は2種類の玉座を用いていた。ひとつは皇帝のためのもので、もうひとつは崇拝の中心となる女神ローマの彫像が着座するためのものであった。

ヒッタイト人は、玉座そのものを神として崇めた。

玉座と聖書[編集]

ベリー公のいとも豪華なる時祷書ヨハネの黙示録4:4より、 パトモス島の福音書記者ヨハネ。4人の熾天使イエス・キリストの玉座を囲み、24人の長老が両側に座っている。

新約聖書ルカ福音書1:32-33において、天使ガブリエルが子の玉座について以下のように述べている

彼は偉大で、最も崇高なる者の息子と呼ばれるであろう。 なる は彼に父なるダビデの玉座をお与えになるであろう。そして、彼はヤコブの所有地を永遠に治め、彼の王国は永遠に滅びることはなかろう。

イエス・キリストは自身の 十二使徒に、 イスラエルの12の部族 を治めさせるために、12の玉座に座ることにあるであろうと話した(Matthew 19:28)。 ヨハネ黙示録では、「そして私は大きな白い玉座を見た。彼はそこに座り、その顔から地と天が流れ出た。」という記述がある(Revelation 20:11).

使徒パウルコロサイの信徒への手紙(Colossians 1:16)で"Thrones"という言葉を用いている。偽ディオニシウス・アレオパギタにおいてen:De Coelesti Hierarchia (VI.7)という言葉はは天使の階級の一つである座天使 (ヘブライ語で言うオファニム およびアレリムに該当する). トマス・アクィナスの『神学大全』 (I.108)では神が正規の裁きを下せるようにみこしを担ぐのが座天使の仕事であると記されており、この書物によってこの考えが広まった。

中世において、ソロモンの玉座は聖母マリアと結びつけられた。マリアはイエス・キリストを膝の上に載せており、玉座の役割を果たしていた。聖書におけるソロモンの玉座において、象牙は純潔の象徴として、黄金は神格の象徴として、そして玉座に取り付けられた6つの階段は、6つのの象徴として描かれた。また、ソロモンの玉座は聖母マリアと同一視されており、詩篇全体が王座の間として描かれている Psalm 45:9

教会の玉座[編集]

教皇の玉座[編集]

イスタンブールにある正教会コンスタンティノープル総主教エキュメニカル総主教)の玉座。奥の一段高い場所にある玉座には福音書が置かれ、実際に総主教が着座するのは手前の玉座である

封建体制における玉座[編集]

現代の玉座[編集]

著名な玉座[編集]

ロシア帝国皇帝イヴァン4世象牙の玉座

ヨーロッパ[編集]

アフリカ[編集]

アジア[編集]

ギャラリー[編集]

皇帝・国王の玉座[編集]

教皇の玉座[編集]