ローマ字

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ローマ字(ローマじ)とは、仮名文字ラテン文字に転写する際の規則全般(ローマ字表記法)、またはラテン文字で表記された日本語(ローマ字つづりの日本語)を表す。

目次

[編集] 「ローマ字」という呼称

単に「ローマ字」(英語:the Roman alphabet)と言った場合、本来はラテン文字(ラテンアルファベット)のことを指す。「ローマ」とは、古代ローマ帝国において用いられていた文字に由来することからの呼び名である。

ただし現在の日本では、ラテン文字を用いての日本語の表記法、および表記そのもの(ローマ字綴りの日本語 英語:Romanized Japanese)をローマ字と呼ぶことが多く、本項目での記述はこれに相当する。

同様のラテン文字化(ローマナイズ)した表記法は、ロシア語ギリシャ語アラビア語中国語朝鮮語など非ラテン文字言語の多くに存在するが、日本語では一般にそれらを(文字そのものではなく表記法を)「ローマ字」と呼ぶことはまずない[1]

かつては、ローマ字を羅馬字とも書いた。

[編集] ローマ字の歴史

1591年にポルトガル式ローマ字で出版した使徒行伝『サントスの御作業の内抜書』(Santos no Gosagveo no uchi Nuqigaqi) が現存する最古のローマ字文書である。ポルトガル式やオランダ式ローマ字は仮名との一対一の対応がなく、使用は宣教師や学者などのごく狭い範囲に限られた。

仮名にローマ字を一対一で対応させたものは、1867年ジェームス・カーティス・ヘボンが作成した和英辞書『和英語林集成』の中で、日本語を表すために用いたローマ字が最初のもの。この辞書は第9版まで版を重ね[2]、第3版から用いたローマ字はヘボンの名を入れヘボン式ローマ字として知られる[2]

ヘボン式ローマ字は英語の発音に準拠したので、日本語の表記法としては破綻が多いとする意見があった。そうした立場から、1885年田中館愛橘が音韻学理論に基づき日本式ローマ字を考案した。日本式は音韻学理論の結実として、日本国内外の少なくない言語学者の賛同を得た。しかし、英語話者にとって英語の発音に準拠しない日本式は受け入れがたいものであり、どちらを公認するかで激しい議論が続いた。両者が表音主義の下に歩み寄って改変を行ったのが1937年に内閣訓令第3号として公布された訓令式ローマ字である。

その間、1924年第15回衆議院議員総選挙ではローマ字での投票が認められた。

明治の国語学者たちは、日本語に使用される文字(いわゆる漢字)の数を大幅に減らして習得を容易にするとの名目で、日本語の主たる表記をローマ字とすべきという主張(ローマ字論)を展開した。さらに戦後になり、GHQの民主化政策の一環で招かれた第一次アメリカ教育使節団が、昭和21年(1946年3月31日に発表した第一次アメリカ教育使節団報告書においても、同様の意見をなした。しかし、どちらも批判が大きく、その意見が世間に受け入れられることはなかった(漢字廃止論も参照)。

第二次大戦後、1945年(昭和20年)9月2日の連合国最高司令部指令第2号の第2部17において各市町村の道路の入り口に「ヘボン式ローマ字」によって名称を表示するように指示されたことなどもあり[3]、再びヘボン式が勃興して混乱が生じたので、1937年の内閣訓令第3号を廃止し、1954年に内閣告示第1号として新たに公布し直した。この新たな訓令式ローマ字は、日本式に準拠しながら若干の改変を加えたものであり、ヘボン式の使用は「国際的関係その他従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合」に制限している。1989年には国際標準化機構(ISO)が訓令式(厳密翻字は日本式)を採用し、ISO 3602として承認した。

各方式が確定する以前は、西欧の諸言語の影響を受けた様々な表記法が存在していた。これらには、現在も残るものがある。

  • Yen - 日本の通貨単位のん)
  • Inouye - 井上(いのう)に由来する日系人の姓
  • Yeso - 北海道(蝦夷)に生息する生物の学名(ゾシカなど)
  • kudzu - 植物のクズ(く
  • Shimadzu Corporation - 島津製作所(しま-、1875年創業)
  • Tokio Marine Insurance - 旧東京海上保険(とうきょう-、1879年創業)

2009年時点で、日本国内の標準として公に認められているローマ字表記は1954年の訓令式である。しかし、地名や人名などの各種日本語音をローマ字表記する必要がある場合、実際にはヘボン式表記が多用されている[4]

[編集] ローマ字の規格

[編集] 日本式および訓令式とその系統の方式

[編集] 日本国内規格

日本国内の標準規格は1954年の内閣訓令第1号ならびに内閣告示第1号の第1表が示した訓令式である。前述の通り、日本式に準拠しつつ、それに若干の改訂を加えたものとなっている。第2表でヘボン式(1 - 5行目)と日本式(6 - 10行目)も認めたが、それらは「国際的関係その他従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合」に限られる。なお、第2表に従ってヘボン式あるいは日本式でローマ字をつづる場合にも「そえがき」を適用する(そえがきには「はねる音『ン』はすべてnと書く」とあるので、b, m, pの前のはねる音をmと書く表記が規格外となる点が、通例のヘボン式とは相違する)。

参照 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19541209001/k19541209001.html

[編集] 国際規格

国際標準化機構(ISO)が1989年に承認したISO3602がこれに当たる。第3項に「採用されたローマ字化の方法は、(省略)訓令式の名で知られている方式である」とある。ただし第5項の原注2により、厳密翻字に限って日本式ローマ字のつづり方を採用する。

参照(1985年時点の規格案) http://www.age.ne.jp/x/nrs/iso3602/iso3602.html

成立した規格は、有償にて販売されている[5]

[編集] 99式ローマ字

99式ローマ字(きゅうきゅうしきローマじ)は、社団法人日本ローマ字会が提案する新しいローマ字表記法。ローマ字表記を日本語の正書法としてではなく代書法と考え、日本語の音声を転写するのではなく、現代仮名遣いで表記された日本語をラテン文字に翻字する。

[編集] ヘボン式とその系統の方式

[編集] 英米規格

  1. 英国規格協会(British Standards Institution)の英国規格[6]
  2. 米国規格協会(American National Standards Institute)の米国規格

両者の内容は違わない。米国規格は1994年に廃止された。現在、米国に日本語のローマ字表記に関する規格は存在せず、国際規格 ISO3602 の使用が推奨されている。

[編集] 外務省ヘボン式ローマ字

外務省がヘボン式を下敷きにして定めた方式。旅券(パスポート)の氏名記載で用いる。長音は原則として表記しないが、オ段の長音に限って "OH" で表すことができるなど、変則的な拡張が見られる。

  • 大川(おおかわ)→ Ohkawa - ヘボン式本則では Okawa
  • 伊藤(いとう)→ Itoh - ヘボン式本則では Ito

ただし、長音の直後に母音やヤ行の音が来る場合は、この表記法では2通りに読めるので注意が必要である。

  • 大池 → Ohike(おおいけ/おひけ) - ヘボン式本則では Oike
  • 遠山 → Tohyama(とおやま/とひゃま) - ヘボン式本則では Toyama

2005年度の改正により、外務省式に拠らないつづり方も、そのつづりが実際に使用されていることを示す書類等を提出すれば認められるようになった。この場合、外務省式に加えて、括弧内に本人希望のつづりが掲載される。例:譲二 Joji (George)。なお、実績のないつづりは認められない。

参照:PASSPORT_ヘボン式ローマ字綴方表

[編集] 道路標識ヘボン式ローマ字

上記に似る。長音は表記しない。はねる音は n(1954年の内閣告示)で表す。区切り点はハイフン1937年内閣訓令)で表す。chが続く場合にはcを重ねずt(英米規格)とする。

参照 http://www.kictec.co.jp/inpaku/iken%20keikai/syasin/hebon/romaji.htm

[編集] 駅名標ヘボン式ローマ字

千葉都市モノレール千城台駅の駅名標。「CHI SHI RO DAI」と記載されている。

1916年12月21日付け鉄道公報『驛名假名文字及羅馬字ニ就テ』で発表され、鉄道掲示例規のヘボン式ローマ字別表として1927年4月7日鉄道省達79号から1938年3月8日鉄道省達127号までの間規定されていたものが、戦後に鉄道掲示規程1946年4月1日運輸省達第176号)で復活したもの。長音は母音の上にマクロンを付加し、撥ねる音はヘボン式(B, M, Pの前は "M"、その他は "N")、区切り点はハイフン、chが続く場合にはcを重ねずt(英米規格)とする。例えば、新橋駅(JR東日本)は「Shimbashi」、「Bitchū-Kōjiro」(備中神代)、「Tamba-Ōyama」(丹波大山)など。

実際には長音の表記を中心にこの規程に準拠していない鉄道事業者も多い。例えば多摩都市モノレールでは長音にもマクロンを付加せず、東京地下鉄(メトロ)では以前(営団時代)は長音にマクロンを付加していたが、現在では新たに製作される駅名標などには付加していない。また同一の鉄道事業者内であっても複数の表記を混在して使用していることもある。

特徴的なものとしては、千葉都市モノレール2号線第一期開業区間(スポーツセンター駅ー〜千城台駅)のスポーツセンター駅を除く各駅のように、音節単位に分かち書きしている例(「CHI SHI RO DAI-KI TA」「DŌ BU TSU-KŌ EN」など)がある。旧国鉄やJRでも、地方の駅を中心にホーム上に建てられている駅名標の表示(細部のデザインが製作を担当した看板業者に委ねられていた時代のもの)に、読み仮名毎のローマ字に分けて記載された例(「YA SU GI」など)が多かったが、多くはJR会社毎に統一された形態のものに交換され、姿を消している。

[編集] 表記法

各種方式の共通点と相違点を概説する。

[編集] 母音

アイウエオ」段母音を「aiueo」で表す。

[編集] 子音と拗音

原則として、「、ガ、ザ、ダ、バ、パ」行子音を「k, s, t, n, h, m, y, r, w, g, z, d, b, p」で表す。拗音(開拗音)は「子音字 + y + 母音字」で表す。

日本式では現代仮名遣いまたは歴史的仮名遣いに基づき、「」「」「」を「di」「du」「wo」と表記するが、訓令式やヘボン式では表音式仮名遣い(表音主義)に基づき、「ヂ→ジ」「ヅ→ズ」「ヲ→オ」と置換され、ローマ字表記もこれに従って「zi(ji)」「zu」「o」で表す。

ヘボン式では英語発音への近似性から「」を「shi」、「」を「chi」、「」を「tsu」、「」を「fu」、「」を「ji」、サ行拗音を「sh-」、タ行拗音を「ch-」、ザ行拗音を「j-」で表す。

[編集] 撥音と促音

原則として、撥音「」は「n」で表す。例外としてヘボン式等では、「b, p, m」の前に限り「m」を使う。

撥音の後に母音やヤ行音が来てナ行音と区別できなくなった場合は、間に「’」(アポストロフィ)を挿入する。

(例)shin'ai(親愛、shinaiだと竹刀と誤読の恐れ) shin'yō(信用、shinyōだと「し尿」と誤読の恐れ)

原則として、促音は直後の子音字を繰り返す。例外としてヘボン式等では、直後が「ch」のときは「tch」とする。語末の促音(感嘆詞「あっ (a')」「それっ (sore')」などに現れる)表記については、どの方式でも公式には定められていない。

[編集] 長音

/e/長母音のうち「エ段 + イ」でカナ表記されるものは、カナ表記どおり「ei」で表す。

そのほかの長音のローマ字表記は極めて混乱している。→長音符#ローマ字表記を参照。

  • アクサン付き母音字を使う。マクロンサーカムフレックスが使われる。(公式)
  • 完全に無視する。(通用)
  • 母音字の後に「h」を付ける。(外務省、ただしオ段の長音のみに適用)
  • カナ表記通りに表す。(振り仮名式)

これらが混用されることもある。

[編集] 助詞

助詞の「は」「へ」「を」は、表音式仮名遣いを採用する訓令式、ヘボン式ではそれぞれ「わ (wa)」「え (e)」「お (o)」と書くが、現代仮名遣いまたは歴史的仮名遣いに基づく厳密翻字では表記通りに「は (ha)」「へ (he)」「を (wo)」と書く。

[編集] 対比

ここでは、「し・ち・つ・ふ・じ」の表記から、大きく日本式系とヘボン式系に分けた。

方式 てぃ おう おお んあ
(ん+母音字)
んば
(ん+バ行・パ行)
っち を(助詞)
発音(参考) [ɕi] [tɕi] [tsɯ̈] [ɸɯ] [dʑi] [dʑi] [ti] [oː] [oː] [ũ͍a] [mba] [tːɕi] [o]
音素(参考) /si/ /ci/ /cu/ /hu/ /zi/ /zi/ /ti/ /oh/ /oh/ /na/ /nba/ /qci/ o
日本式系 訓令式(第1表) si ti tu hu zi zi(di) ô ô n'a nba tti o
ISO si ti tu hu zi zi(di) ô ô n'a nba tti o
ヘボン式系 英米規格 shi chi tsu fu ji ji ti ō ō n'a nba tchi o
外務省ヘボン式
(旅券申請)
shi chi tsu fu ji ji tei※1 o・oh※2 o・oh※2
oo※3
na mba tchi o
道路標識ヘボン式 shi chi tsu fu ji ji ※4 o o n-a mba tchi
駅名標ヘボン式 shi chi tsu fu ji ji ※4 ō ō n-a※5 mba tchi
※1 日本の氏名ではほとんど例はない。ただ、親が外国人で、外国式つづり方の氏名(例:「クリスティ」= "Christie"など)の場合、申請によって原語標記が認められる場合がある。
※2 申請によって"oh"の標記も認められる。(「さとう」 = "Sato"・"Satoh"、「ようこ」 = "Yoko"・"Yohko"、「おおさわ」 = "Osawa"・"Ohsawa")
※3 苗字または名の最後が「オオ」音であり、そのヨミカタが「オオ」の場合、"oo"のつづりとなる。(例:「高遠」(たかとお) = "Takatoo")。
※4 外来語由来の音であり、出現すれば原語つづりで書かれる場合が多い。(例:商業施設名などの「○○シティ」 = "○○ City")
※5 田園調布駅の例:"Den-en-chōfu"

[編集] ローマ字の使用

日本国外では英語を中心とするラテン文字言語において日本語を表記する際に用いる。発音表記としての意味も担うことが多い。使用はもっぱら日本語の単語や語句を引用する場合に限られ、日本語の文章全体がローマ字で表記されるのはまれである。たとえば、国内外の図書館で、日本語の書籍名を登録する際に用いられる。日本語の文字を扱えないコンピュータ環境などで日本語を表記する場合にも用いる。

国内外の公文書では、しばしば訓令式の使用が求められるが、一般には国内規格も国際規格も尊重されず、各種のつづり方やローマ字入力方式などが個々の判断で用いられる。表記の乱れは長音表記や分かち書きではなはだしいが、ローマ字は和文の転写に過ぎず、元の表記が推察できさえすれば、誤りや乱れは特に問題とされないのが実情である。

ローマ字の正書法は、厳密には実践されていない。「おー」という音に o, ō, ô, oh, ou の5通りが当てられたり、本来は zyo または jo と表記すべき「じょ」という音に jyo という文字が、chu または tyu であるべき「ちゅ」の音に cyu の文字が当てられたりすることがある。たとえば、雑誌「dancyu」は「ダンチュー」(拗音+長音)と読ませている。また人名表記において、政府などの定める正書法に従わず、伝統や好み、英語発音に模した表記もよくなされる。例としてJoe HisaishiGeorge TokoroAmy Yamadaなど。

類似の事例に、日本人が命名した生物の学名に付く命名者表記がある。学名を記す際に、命名者の名を付記することがあり、日本人が命名した生物には、命名者の姓がローマ字で入ることになる。しかし、研究者が論文などの著作で自分の名をどうつづるかは、基本的に本人に任されていて、表記にかなりのぶれがある。端的な例として、植物学者の大井次三郎は Ohwi、クモ学者の大井良次は Oi を使用している。

パスポートの氏名表記は長音符号を付けないのが原則であり、小野(おの)・大野(おおの)は、ともに表記が ONO になる。ただし、大野には、申請によって OHNO が許されるが、そうつづった場合には制約も生じる[7]。これら表記の不統一が、コンピュータで検索する際などには障害ともなる。

こういった事例は中国人、韓国人名のローマ字表記(李姓:Li、Lee、Rhee、Yi、I、朴姓:Pak、Park、張姓:Zhang、Jang、Chang、盧姓:Lu、Loo、(韓国語原音のNoではなく)Rohなど)や、ロシア人、ブルガリア人名のローマ字表記(Иванов:Ivanov、Ivanoff など)においても見られる。

[編集] 訓令式の表

  1. 一般に国語を書き表す場合は、第1表に掲げたつづり方によるものとする。
  2. 国際的関係その他従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合に限り、第2表に掲げたつづり方によつても差し支えない。
  3. 前二項のいずれにおいても、概ね添え書きを適用する。

第1表 〔( )は重出を示す〕

  (拗音)
a i u e o  
ka ki ku ke ko kya kyu kyo
sa si su se so sya syu syo
ta ti tu te to tya tyu tyo
na ni nu ne no nya nyu nyo
ha hi hu he ho hya hyu hyo
ma mi mu me mo mya myu myo
ya (i) yu (e) yo  
ra ri ru re ro rya ryu ryo
wa (i) (u) (e) wo(o)  
ga gi gu ge go gya gyu gyo
za zi zu ze zo zya zyu zyo
da di(zi) du(zu) de do dya(zya) dyu(zyu) dyo(zyo)
ba bi bu be bo bya byu byo
pa pi pu pe po pya pyu pyo

第2表

しゃ sha し shi しゅ shu しょ sho
つ tsu
ちゃ cha ち chi ちゅ chu ちょ cho
ふ fu
じゃ ja じ ji じゅ ju じょ jo
ぢ di づ du
ぢゃ dya ぢゅ dyu ぢょ dyo
くゎ kwa
ぐゎ gwa
を wo

そえがき

前表に定めたものの他、概ね次の各項による。

  1. 撥ねる音「ン」は全て n と書く。
  2. 撥ねる音を表す n と次にくる母音字または y とを切り離す必要がある場合には、n の次に ' を入れる。
  3. 詰まる音は、最初の子音字を重ねて表す。
  4. 長音は母音字の上に ^ をつけて表す。なお、大文字の場合は母音字を並べてもよい。
  5. 特殊音の書き表し方は自由とする。
  6. 文の書き始め、及び固有名詞は語頭を大文字で書く。なお、固有名詞以外の名詞の語頭を大文字で書いてもよい。


「昭和二十九年十二月九日内閣告示第一号『ローマ字のつづり方』」では上記の通りであるが、「昭和十二年九月二十一日内閣訓令第三號『国語ノローマ字綴方統一ノ件』」では、『長音ノ符號ヲ附スル場合ニハ okāsama, kūsyū, Ōsaka ノ如ク「¯」ヲ用フルコト』『撥音 n ト其ノ次ニ來ル母音 ( y ヲ含ム) トヲ切離ス必要アルトキハ hin-i, kin-yōbi, Sin-ōkubo ノ如ク「-」ヲ用フルコト』となっていた。

1947年(昭和22年)の文部省通達[8](訓令式とヘボン式の両方を解説していた)ではサーカムフレックスとアポストロフィを使うとしており、1937年(昭和12年)の内閣訓令が事務的な手違いで誤っていたと言われているが、昭和20年代の教育現場(小学校4~6年生)ではどちらでも良いと教えるように文部省が指導していた。

[編集] 日本式の表

 別項目日本式ローマ字を参照。 (重要)表記法はそれぞれの規格・方式で異なる。「訓令式の表」の第2表の後半を参照。

[編集] ヘボン式の表

  (拗音)
a i u e o  
ka ki ku ke ko kya kyu kyo
sa shi su se so sha shu sho
ta chi tsu te to cha chu cho
na ni nu ne no nya nyu nyo
ha hi fu he ho hya hyu hyo
ma mi mu me mo mya myu myo
ya (i) yu (e) yo  
ra ri ru re ro rya ryu ryo
wa (i)   (e) (w)o  
n(m)
ga gi gu ge go gya gyu gyo
za ji zu ze zo ja ju jo
da (ji) (zu) de do (ja) (ju) (jo)
ba bi bu be bo bya byu byo
pa pi pu pe po pya pyu pyo

(重要)表記法はそれぞれの規格・方式で異なる。「訓令式の表」の第2表の前半を参照。

[編集] 脚注

  1. ^ 朝鮮語でもラテン文字のことを一般に「ローマ字」(로마자)と呼ぶことが多く、中国語では「國語羅馬字」、「教會羅馬字」のように表記法まで含め「ローマ字」と呼ぶことがある。「國語羅馬字」、「教會羅馬字」は日本語でも通常「国語ローマ字」、「教会ローマ字」と訳される。
  2. ^ a b 杉田幸子『ヘボン博士の愛した日本』いのちのことば社フォレストブックス、p.72.ISBN 978-4264024231
  3. ^ 『国語シリーズNo.23 ローマ字問題資料集 第1集』1955年(昭和30年)3月30日、p.175.
  4. ^ 実例「属性型(組織種別型)・地域型JPドメイン名登録等に関する技術細則
  5. ^ "ISO 3602:1989 - Documentation -- Romanization of Japanese (kana script)" ISO
  6. ^ 参照:■英国規格(BS 4812 : 1972)―要約
  7. ^ 氏名に「オウ」音等長音を含む方(パスポート)愛知県
  8. ^ 文部省 小冊子「ローマ字教育の指針 ローマ字文の書き方」 1949年(昭和24年)

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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