憲法調査会

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憲法調査会(けんぽうちょうさかい)は、日本国憲法に関する調査・研究・審議等を行うために日本国会の各議院、内閣政党などに設置されている機関・組織である。

両議院[編集]

国会の各議院の憲法調査会は、国会法の一部改正により2000年(平成12年)1月20日(第147回国会(常会)召集日)に衆議院参議院に個別に設置された委員会的組織(それぞれの名称は「衆議院憲法調査会」、「参議院憲法調査会」)である。

国会法の一部改正により2007年(平成19年)8月7日に両議院に後継組織として憲法審査会が設置されたことに伴い廃止された。

内閣[編集]

内閣の憲法調査会は、憲法調査会法の規定に基づき1956年(昭和31年)6月11日に内閣に設置された委員会的機関である。構成は委員総数50人以内(うち国会議員30人以内、学識経験者20人以内)で、委員間の互選により会長1人、副会長2人が選出された。他に必要に応じ専門委員を増置するほか、常設の事務局が庶務を処理した。1964年(昭和39年)7月3日に内閣と国会へ「憲法調査会報告書」を提出し実質的な活動を終え、1965年(昭和40年)6月3日に廃止された。

憲法調査会の刊行物[編集]

  • 『各国憲法集』,憲法調査会事務局,1955年[1]
  • 『各国憲法集(続)』,憲法調査会事務局,1957年
  • 『憲法調査会第一委員会第1-7回会議議事録(昭和33年)』,大蔵省印刷局,1958年
  • 『憲法制定に関する小委員会第1-25回議事録(昭和33年-昭和34年)』,大蔵省印刷局,1958年-1959年
  • 『憲法調査会第1-32回総会議事録(昭和33年-昭和34年)』,大蔵省印刷局,1958年-1959年
  • 『憲法調査会第1-6回公聴会記録(昭和34年)』,大蔵省印刷局,1959年
  • 『各国憲法集 第3集』,憲法調査会事務局,1959年
  • 『憲法調査会報告書』,大蔵省印刷局,1964年,1161p
  • 『憲法調査会における各委員の意見(憲法調査会報告書附属文書第1号)』,大蔵省印刷局,1964年,782p
  • 『憲法制定の経過に関する小委員会報告書(憲法調査会報告書附属文書第2号)』,大蔵省印刷局,1964年,781p
  • 『憲法運用の実際についての調査報告書・国民の権利及び義務(憲法調査会報告書附属文書第3号)』,大蔵省印刷局,1964年,466p
  • 『憲法運用の実際についての調査報告書・国会内閣財政地方自治(憲法調査会報告書附属文書第4号)』,大蔵省印刷局,1964年,410p
  • 『憲法運用の実際についての調査報告書・天皇戦争放棄(憲法調査会報告書附属文書第5号)』,大蔵省印刷局,1964年,308p
  • 『基本的問題に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第6号)』,大蔵省印刷局,1964年,135p
  • 『前文・天皇・戦争の放棄等に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第7号)』,大蔵省印刷局,1964年,268p
  • 『国民の権利及び義務・司法に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第8号)』,大蔵省印刷局,1964年,171p
  • 『国会・内閣・財政・地方自治に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第9号)』,大蔵省印刷局,1964年,330p
  • 『憲法無効論に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第10号)』,大蔵省印刷局,1964年,
  • 『公聴会に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第11号)』,大蔵省印刷局,1964年,285p
  • 『海外調査に関する報告書(憲法調査会報告書附属文書第12号)』,大蔵省印刷局,1964年,350p
  • 『フランス憲法のあゆみ』,憲法調査会事務局[2]

政党[編集]

政党にも、必要に応じ憲法調査会の名称を持つ内部組織が置かれることがある。

脚注[編集]

  1. ^ 淑徳大学図書館資料検索
  2. ^ 田畑忍「<書評>憲法調査会事務局刊行『フランス憲法のあゆみ』(野村敬造教授執筆)」『同志社法學』第12巻第6号、同志社大学、1961年3月30日、132-134頁、NAID 110000400998 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]