主題歌

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主題歌(しゅだいか)とは映画テレビラジオなどのテーマ・ソング和製英語, 英語ではtheme music)およびメイン・テーマmain theme)の曲を指す。主にオープニングあるいはエンディングに演奏され、必ずしも歌曲とは限らない。

概要[編集]

テーマソングという和製英語が、主題歌と同義の意味である点を指すように、基本的に映像作品やテレビ番組の看板といえる音楽である。

主にオープニングが存在する場合はオープニングテーマが主題歌とされる場合が多いが、オープニング曲が短い、あるいは存在しない場合はエンディングテーマを主題歌とする場合が多い。

例えば、映画の場合はオープニングのテーマ曲が短く、エンディングテーマが主題歌とされるが、テレビ番組やテレビドラマの場合は番組によって変わる。たいていのテレビドラマでは多くの映画のようにエンディングテーマのみでありそれが主題歌となるが、テレビアニメ特撮物などの児童向けドラマの場合、基本的にオープニングとエンディングが独立しており、オープニングテーマを主題歌と呼び、エンディングテーマは主に副主題歌と呼ばれる。2000年代以降は逆にエンディングテーマがない作品も多くなっている(わさび版ドラえもん平成仮面ライダーシリーズなど。主にテレビ朝日系列の番組に多い)。

オープニング・エンディングに主題歌が使用されない作品では、劇中に挿入歌として使用される場合がある。

たいていの場合、レコードCDなどの音楽ソフト化を前提にしており、曲の製作はレコード会社音楽出版社などの支援(バックアップ)・タイアップにより行われる。ただし、1960年代までのテレビの初期作品では、レコード化を必ずしも前提とはしておらず、レコード発売されなかった作品もある。

楽曲の選考は作品側のプロデューサー(テレビ局・映画会社の社員)が広告代理店や他の制作スタッフと協議して、おおよその作品と楽曲のイメージやアーティストなどレコード会社や芸能事務所のプロデューサーあるいは芸能プロモーターに注文を出し、楽曲制作にとりかかる形態が多い。まれに作品側スタッフや原作者の好みで、一意の歌手やCDアルバムなどで流通されている楽曲を指名して起用するケースもある。逆にレコード会社側から作品側に、タイアップ獲得のために楽曲やアーティストを売り込むケースも見られている。

一般的には、内容に合った作詞作曲で曲作りがなされる(特にテレビアニメの主題歌はアニソンと形容されている)が、1990年代以降は歌詞が作品の内容を反映していなくても積極的に採用されることもある。テレビドラマや邦画の場合は歌詞そのものよりも歌手や制作者(作曲家プロデューサー)のネームバリューに重きが置かれ、タイアップにより楽曲が広く拡散することでファンが拡大し、結果としてレコード・CDがミリオンセラーを達成する楽曲も多い。アニメでもストリートファイターII MOVIE名探偵コナンヒカルの碁などがアニソン歌手ではなくJ-POPアーティストを登用し、それらの主題歌はタイアップ効果によりヒット曲となっている。

テレビアニメでは、オープニング/エンディング曲が途中から変更されることが多い。これは主題歌(レコード)のプロモーションという目的もある。そのため近年では短くて1クール、長くても4クールごとにオープニング/エンディング曲が変更されることが多い。曲そのものは変えずに、歌詞を1番から2番へなどに変更することもある。

映像における主題歌[編集]

  • 映像作品ではオープニングやエンディングに映像付きで主題歌が流れる。近年の映画の場合、映像はない場合もある。
  • テレビ番組の場合、主に70秒から100秒が割り当てられるが、60秒以下と短かったり、120秒を超えるものもあり多種多様である。
  • テレビドラマの本編(Bパート)終盤にエンディング曲のイントロを流してシームレスにエンディング(スタッフロール)へ移るパターンもある。本編の終了を知らせるジングルの役割とともに、CMを挟まないため視聴者をエンディング後の次回予告まで引き留める効果があるとされる。1980年前半に火曜サスペンス劇場が『聖母たちのララバイ』の曲で導入したものが最初であるとされる。テレビアニメではシティーハンターで効果的に導入され、10歳代以上をメインの視聴者層としたテレビアニメで導入される傾向がある。ただし、この方式を採用した場合、ライセンス原盤権)契約関係でビデオソフト化や再放送時に使用できず、他の楽曲や映像素材に差し替える事情が生じた場合、本来の主題歌が被さっている本編部分がカットされるといった編集の影響が及ぶ。
  • 近年のテレビアニメやテレビドラマ(帯ドラマを除く)においては、初回や最終回のみオープニングを割愛しエンディングに本来の主題歌を流す(通常1コーラスのみ使用するところを、フルコーラスで使用するなど変更が加えられることがある)といった特別な扱いを受ける傾向にある。2000年代以降では特撮テレビドラマでもこの手法を使用する作品が見られる。
  • 報道番組では初期から1980年代頃まで、比較的クラシック音楽や交響楽をアレンジしたものをテーマソングにしたものがあった(例・黛敏郎朝日新聞ニューストップタイトルのための音楽」、読売新聞ニュースにおけるオッフェンバック・「ジェロルスタン太閤妃殿下」など)。

主題歌の制作[編集]

オープニングあるいはエンディングに与えられた時間枠(タイムキーパー)に合わせ、楽曲の時間尺をアレンジ(編曲・編集)する必要がある。基本的にレコード(CD)原盤のマスターテープ(フルコーラス)から要所(イントロ・コーラス・メロ/サビ・エンディング)を継ぎ接ぎして作られるが、作品側の制作者からの要請や音楽担当者(編曲家ディレクター)の判断によっては、タイアップ用のイントロ・エンディングに編曲を改めたものが制作される。
オケボーカル)部分は伴奏とは独立したボーカルトラックで収録されているため、レコード用に録音が済んでいる場合はそれを編集して楽曲と合わせれば良いため、テレビ用に改めて歌唱するケースは少ない。ただし、楽曲が未完成の状態で、主題歌用に急ぎで1コーラス分のレコーディングが行われる場合も稀にあり、後で商品化されたシングル盤とアレンジが大きく異なる場合がある(ZARD運命のルーレット廻してなど)。

日本の映画作品の場合、テレビドラマテレビアニメと比べてスタッフロールに載せる量が多いため、イントロ→1コーラス→間奏→サビ→エンディングのように長めに使われたり、シングル盤と全く同じのフルコーラスが使用される場合がある。アメリカ映画ハリウッド映画)ではスタッフロールがより長大である場合があり、主題歌(エンディングテーマ)+複数の劇伴曲を使う作品も見受けられる。

サウンドトラックのCDに収録される場合は、「TVサイズ」「TV-Mix」「TV(映画)版」などと曲のタイトルにエディションが併記されることが多い。

備考[編集]

主題歌とは意味合いが違うが、映画やアニメのキャラクターなどをイメージして作られた楽曲、また、プロレスを始めとする格闘技選手やプロ野球選手などが試合に登場する際にかかる曲についても「○○(キャラクター名・選手名)のテーマ」呼ぶこともある。前者の代表例に「インペリアル・マーチ」、別名「ダース・ベイダーのテーマ」などがある。後者については、選手のために作られたオリジナル曲のほかに、既存の曲が使われることもある。

その他、小売店のために作られ、店内放送で頻繁に流す歌も「○○(小売店の名前)のテーマソング」と表現する場合がある。家電量販店の歌を集めたコンピレーションアルバムである「エレクトリックパーク」では、店の店頭で掛かる歌を一般的に広まっている表現ではないが「店頭ソング」と表現している。なお、小売店のために歌が作られ、店内放送で頻繁に流すと言う行為は日本特有の事柄であると言う[要出典]

関連項目[編集]