L字型画面

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L字型画面(エルじがたがめん)及びティッカー (ticker) とは、テレビの通常放送に字幕等の情報を付記する画像手法のことである。

概説[編集]

番組で表示する字幕などから邪魔にならないように、放送されている映像を縮小し、余白部分に情報を提供する。その余白部分が鉤括弧やアルファベットのLに見えることからL字型画面と呼ばれるようにった。画面サイズや演出などを考慮して、画面の一辺を使って、画面最下部や最上部に帯状の余白部分を設ける事があるが、ティッカーという仕組みを起源としているため、ティッカーと呼ばれる。また、四角い画面の三辺を囲うように余白部分を設ける場合、その形状がカタカナの「コ」の字やアルファベットの「U」の字に見えるため、L字型に倣ってU字型画面と呼ぶ。

L字型の実施例[編集]

議会選挙の場合

一般的に採用されている事例としては国政選挙や、自然災害台風地震水害など)、あるいは国際情勢で特に重大な項目(戦争や大規模紛争、その他重要な事件が発生した場合)などが挙げられる。

国政選挙の場合は各政党・政治団体の得票数、与野党の得票グラフ、あるいは新規当選者の告知などがある。

また自然災害の場合は、警報、被災地の現状、ライフラインの復旧状況、交通情報などを字幕情報で提供することが多い。

一般には関連番組との連動であり、コマーシャル中は基本的に行わない。そのため、コマーシャルに入る数秒前に通常画面に戻してからコマーシャルに入る。

近年ではドラマやバラエティー番組の放送中に表示されることも多くなっている。台風接近時には視聴者のニーズがあるため、深刻でない場合は特別番組を放送せずにL字型画面での情報提供で済ませる場合もある。大抵は画面上部にロールテロップ、あるいはティッカー(1行表示)で情報を流す。

また最近では、都道府県・市区町村広報番組で、聴覚障害者のために手話を行っている人を映し出す小窓画面や文字を流すために、あえてL字タイプの画面構成にしているところもある。

NHK[編集]

逆U字型画面の例
総合テレビ
  • NHKニュースおはよう日本 - 2010年度までスポーツコーナーにおいて、右から左へ文字が流れるロールテロップのティッカー表示を行っていた(ニュースセンター副調整室から出しているので、同時放送を行っている放送媒体にもそのまま流れていた)。
  • 自然災害の発生時には、地震情報気象警報、被災地の現状、ライフラインの復旧状況、公共交通機関交通情報などをL字型で表示する。東京からの全国送出に限らず、各地方局でも独自にL字型で表示するが、全国送出でも同時にL字型で表示している場合は、更に外側に被せてL字型で表示することもある(ローカル送出で地震情報が出された場合は全国送出のL字型画面に被せて挿入スペースが入る場合もある)。当初はロール表示が連続して途切れることなく流れていたが、現在は全国送出のみ、1行表示をある程度区切って出すようにしている。(この場合、時報スーパーや「NHKニュース速報」、「NHK地震情報」の速報テロップは少々右下にスライドされる。時報スーパーに関してはアナログ放送は全国で、デジタル放送は東京送出で関東甲信越地方のみこのパターンが見られる。関東甲信越地方以外の地上デジタル放送ではL字型で表示していても時報スーパーはスライドせず、そのままの位置で表示される)。
  • 東京発のニュース番組(全国の気象情報や「週刊ニュース深読み」の「深読み」コーナー部分、首都圏ローカルニュースも含む)の放送中に地震が発生したときは、アナログ放送では2010年7月11日までは画面上部に青色スペースを表示して速報テロップを表示、デジタルでは逆U字にして表示(全国一斉放送の時のみ。震度2以下などローカル送出では行なわれない。)。なお海外向け(NHKワールド・プレミアム)の同時放送では青色スペース(逆U字画面のみ)は表示するが速報テロップは表示しない。後述。
    • 放送されたニュース番組をNHKオンデマンドで配信する場合、地震速報テロップ対応時の青色スペースは表示されるが、速報テロップは表示されない。NHKオンデマンドホームページにはその旨のお断りが掲載されている。
    • 北海道地方では2011年2月以降全国放送・全道放送を問わず、通常番組放送時に気象警報が発令した際にも札幌局側で逆U字画面にした上、ティッカー表示で気象警報のテロップが表示される(フォーマットは東京発のニュース番組放送中に出される地震情報とは異なり、色も明るめの水色となっている。ただし、ワンセグはティッカー表示のみとなる)。また、交通情報に関しても逆L字画面にした上でテロップ表示されることもある。
  • 2008年にリーマン・ブラザーズ破綻後に株価の暴落が起きたときは、国会中継のため定時ニュースが放送できないときは毎正時にL字で株価を表示した(デジタル放送では不明)。
BS1
  • BS列島ニュース - 1時間以上前に放送された『NHKニュース』の再放送という特性上、最新のニュースや気象情報をロールテロップでティッカー表示(2010年10月以降、気象情報はニューステロップ表示位置の変更もあって表示されなくなり、2012年3月にティッカー表示自体終了となった)。
  • 東京マーケット情報 - スポーツ中継中などで定時の放送ができない場合、株式市況をL字型画面で表示する(正確には銘柄画面のCG映像内に画面右上の長方形枠の放送中の映像が流れるためL字型とは若干異なる)。過去に『BSニュース50』でも同様の事例があった。現在はスポーツ中継中などで定時の放送ができない場合でもマルチ編成によりメインチャンネルの101chまたはサブシャンネルの102chのどちらかで通常放送が行われているためこのケースはほぼ見られなくなった。
NHKワールド
  • NHKワールドTV
    • NHK NEWSLINE - 開始から3分間ほどティッカー表示を行う(2009年2月2日以降、背景色はグレー。赤い四角の記号は一定間隔で回転している。一部時間帯での時差放送では一切表示していない)。
  • NHKワールド・プレミアム
    • 同時放送している総合テレビに地震速報(全国一斉のみ)が入った際、字幕情報を挿入するための青色スペースはそのまま流れるが、字幕情報(速報テロップ)は一切表示していない。あくまでも日本国内向けに速報テロップを表示するための操作であるため、放送設備や受信機の故障・異常ではない。この逆U字画面は地震情報のみにしか表示されないため、このスペースが出ていれば日本国内で地震が発生したことが判明できることになる。かぶせ放送を行っているときはその間、青色スペース部分も入らない(1画面で差し替えているため)。
    • ただし、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の特設ニュースでは発生翌日の2011年3月12日8:53以降、局内の独自回線からデジタル総合テレビ(首都圏放送センター送出)の回線に切り替わり、字幕情報(速報テロップ)もそのまま表示されている(全国送出・首都圏ローカルのL字型画面も含む)。
  • 両チャンネルの共通事項
    • 2009年2月1日まではほとんどの時間帯(原則、日本語音声のみのニュース・情報番組放送時に限る)でティッカー表示を行っていた。通常は英語のみだが、緊急時には日本語と英語が交互に流れることもあった。2007年3月までは、日本時間で7:00から17:15の『NHK BSニュース』終了まで随時ティッカー表示。2007年4月からは日本時間で7:00(6:57)から19:00までのほとんどの時間帯において表示されていた。英語放送の拡充に伴い、2007年10月からはこれまでの時間帯に加え、日本時間で2:00から7:00の時間帯にもティッカー表示を行なっていた。ティッカー表示の背景色は青(文字色は白)だが、臨時ニュースがあった場合背景色は赤(重要な内容は文字色が黄色となる)に変わる。からはティッカー表示の背景色がグレーに変更された。
    • ティッカー表示を行わない時間帯でも臨時ニュース(BREAKING NEWS)があった場合は番組・時間帯に関係なく、表示される。2007年7月29日の参議院通常選挙開票速報では通常、画面下に表示されているティッカー表示が画面上に表示された。
    • 太平洋・インド洋でM7.6以上の地震が発生し、広範囲で津波の可能性がある場合、画面下にティッカー表示を行う(背景色は赤で白文字表記。赤い四角の記号はワールドTVでは回転するが、ワールド・プレミアムでは回転しない)。

民放[編集]

※上記以外の民放各局でも自然災害の発生時には、地震情報、気象警報、被災地の現状、ライフラインの復旧状況、公共交通機関の交通情報などをL字型で表示することがある。

ニュースチャンネル[編集]

  • 日テレNEWS24 - L字型ではないがレターボックス放送上下の帯部分でティッカー形式により実施(2010年7月4日までは土日祝日と平日の一部時間帯を除きL字型だった)。16:9フルサイズのハイビジョン映像で放送されるBS日テレBSスカパー!および日本テレビの地上デジタル放送でのフィラーではL字画面は無し。
  • TBSニュースバード - 月曜から金曜の5時15分〜6時00分と20時30分〜21時30分で実施。
  • ダイワ・証券情報TV - 月曜から金曜の東京市場(東京証券取引所東京外国為替市場)取り引き時間帯(9:00〜11:40、12:30〜16:10)に実施している。
  • 朝日ニュースター - L字型ではないが一部の番組で実施していた(2012年4月に運営元が衛星チャンネルからテレビ朝日に変更されたことで同年3月いっぱいで終了)。
  • 日経CNBC - 画面下に2行分のティッカーを表示している。
  • ブルームバーグテレビジョン - 長らく左右逆L字型画面で表示していたが、2008年5月12日から日本を含めた世界9地域向けの全放送を、画面下に3行のティッカーを表示する形式に切り替えている。

ティッカー[編集]

テレビ放送画面上の特定の場所に情報を次々と表示するのは、日本ではL字型が多数を占める[要検証 ]が、文章を縦書きで表示する習慣のない欧米において、L字型を採用しているのはイギリスの『Sky Sports』など少数。

通常のニュース番組などで登場するのは、画面下のスペースに表示する「ティッカー」(或いはニュースティッカー)が主流となる。ティッカーが常時表示されることを踏まえた画面構成となるので、日本のように映像の縮小などは行わない。

通常のスクロール表示による1行ティッカーのほか、株式市況などでよく見られる3行ティッカー(文字が流れる速度を相互行で変えて、見にくくない工夫をしている)や、下から上へ文字がせり上がるフリッパータイプ、アラビア語圏やペルシア語圏では文字が左から右へ流れるティッカーがある。

関連項目[編集]