炭酸飲料

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炭酸飲料(たんさんいんりょう、carbonated drink)は、炭酸を含んだ、清涼飲料水である[1]

この定義では果汁入りのものもあるが[1]、果汁入り飲料を除外する定義もある[2]

アルコール飲料を含める定義もある[要出典]

炭酸濃度[編集]

JAS規格では可溶性固形物(糖類等)3%以上のものについて、温度20℃のときのガス内圧力の最低値が定められている。 炭酸水(タンサン水・クラブソーダ)は3.0kg/cm²以上、炭酸水に果汁・乳製品を加えたもの(フルーツソーダ・クリームソーダ等)は0.2kg/cm²以上、炭酸水に果実・果汁の香り・色をつけたもの(オレンジソーダ・グレープソーダ等)は0.7kg/cm²以上、炭酸水に甘味料・酸味料・フレーバーを加えたもので前記にあてはまらないもの(サイダー・レモンライム・コーラ・ジンジャエール・トニックウォーター等)は0.7kg/cm²以上となっている。

ペットボトル入り炭酸飲料の内圧は、20℃で4気圧程度である。

日本の法規[編集]

日本では「炭酸飲料品質表示基準」(平成12年12月19日農林水産省告示第1682号)によって、「炭酸飲料」について、飲用に適した水に二酸化炭素を圧入したもの、及び、これに甘味料、酸味料、フレーバリング等を加えたものと定義している(果実飲料・酒類・医薬品は除かれる)[2]

健康への影響[編集]

骨への影響[編集]

炭酸水に骨を浸すとカルシウムが溶解するため炭酸飲料がを溶かすと言われる。一方で、唾液を含めて生体内では炭酸脱水酵素が広く分布しているため、口にした瞬間、炭酸は速やかに気体二酸化炭素)とに分解されるので生体内では遊離型の炭酸の存在量は極めて少ない。したがって、自然界のような炭酸による影響は生体内ではほとんど現れない。

骨粗鬆症診療ガイドラインの『骨粗鬆 診断・予防・治療ガイド』[3]では、砂糖は「骨泥棒」とされる。砂糖の摂りすぎはカルシウムの排泄量を増やすため、尿路結石では摂取を控えるとの指導がある[4]。コーラを定期的に摂取する人は、そうでない人より骨密度が低い[5]。少女の骨折率は炭酸飲料を飲む場合3倍、コーラでは5倍であった[6]

WHO/FAOによる2003年のレポートは、炭酸の消費量が多い場合、が侵食されることを報告している[7]。ほかに砂糖はう蝕(虫歯)のリスクを高める。その場合、主要成分の1つであるヒドロキシアパタイトとその成分のカルシウムを溶出される。

炭酸飲料は酸味料としてリン酸を用いる場合が多く、リン酸の健康上の影響については様々な研究がある。例としてコカ・コーラのリン含有量は100g中16mgである[8]。コーラを飲む習慣がある人の骨密度が低いことが観察され、ノンカフェインコーラでも同じような傾向が見られたため、コーラに含まれるリン酸がカルシウムの吸収を阻害し骨からカルシウムを流出させる原因ではないかと考えられている[9]

  1. ^ a b 広辞苑
  2. ^ a b 「炭酸飲料品質表示基準」(平成12年12月19日農林水産省告示第1682号)第2条
  3. ^ Reiner Bartl, Bertha Frisch 『骨粗鬆症 診断・予防・治療ガイド』中村利孝監訳、メディカル・サイエンス・インターナショナル、2007年10月。ISBN 9784895924887。96–99頁。
  4. ^ 尿路結石症 再発予防ガイドライン (医療情報サービス Minds)
  5. ^ Tucker KL et al. "Colas, but not other carbonated beverages, are associated with low bone mineral density in older women: The Framingham Osteoporosis Study" Am J Clin Nutr 84(4), 2006 Oct, pp.936–42. PMID 17023723
  6. ^ Grace Wyshak, PhD Teenaged Girls, Carbonated Beverage Consumption, and Bone Fractures Arch Pediatr Adolesc Med. 154, 2000, pp.610–613.
  7. ^ Report of a Joint WHO/FAO Expert Consultation Diet, Nutrition and the Prevention of Chronic Diseases, 2003
  8. ^ よくあるご質問 コカ・コーラ(日本コカ・コーラ)[出典無効]
  9. ^ 尾上佳子・泉龍大・太田博明「食習慣と骨粗鬆症」『臨床栄養』2009年5月、P484-489。

血圧への影響[編集]

セルビアベオグラード大学の Katarina Paunovic によれば、7~11歳の児童1113人(男児533人、女児580人)を対象とした調査で、炭酸飲料の1日当たりの摂取量とボディマス指数 (BMI) の関係及び血圧の傾向をみると、飲まない群はBMI 17.7、3杯以上の群はBMI 18.8で、更に炭酸飲料を1日に3杯以上飲む習慣のある児童は、収縮期血圧、拡張期血圧、BMIが有意に高かった[1]

病気への影響[編集]

消化管への刺激が強いため、消化性潰瘍炎症性腸疾患などの消化器病の病状を悪化させる惧れがある。 また、炭酸飲料に含まれる砂糖を始めとした甘味料を大量に摂取した場合、肥満及び肥満を原因とする病気を招く可能性がある[2]

種類[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 児童の炭酸飲料の多飲は血圧上昇を招く可能性:第21回欧州高血圧学会日経メディカルオンライン 記事:2011/6/20 閲覧:2011/6/20
  2. ^ 3分の1以上が肥満児の米国、公立校での炭酸飲料販売が減少ロイター・ニュース 2012年8月7日

関連項目[編集]