ADKホールディングス

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株式会社アサツー ディ・ケイ
ASATSU-DK INC.

新コーポレートロゴ(2014年6月 - )[1]
本社・虎ノ門ヒルズ森タワー
種類 株式会社
市場情報
略称 ADK
本社所在地 日本の旗 日本
105-6312
東京都港区虎ノ門一丁目23番1号
虎ノ門ヒルズ森タワー
設立 1956年3月19日
業種 サービス業
法人番号 6010001192689 ウィキデータを編集
事業内容 広告代理業務・番組制作業務等
代表者 代表取締役社長 植野 伸一
資本金 375億8136万6100円
売上高 単体3,034億円、連結3,508億円
(2012年12月期)
純資産 単体946億円、連結1,095億円
(2012年12月現在)
総資産 単体1,663億円、連結1,951億円
(2012年12月現在)
従業員数 単体1,916人、連結3,376人
(2012年12月現在)
決算期 12月31日
主要株主 ダブリューピーピー・インターナショナル・ホールディング・ビーヴィ 24.21%
主要子会社 株式会社日本文芸社 90.3%
株式会社エイケン 70%
株式会社日本アドシステムズ 100%
関係する人物 稲垣正夫(創業者)
長沼孝一郎(取締役会議長)
外部リンク http://www.adk.jp/
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株式会社アサツー ディ・ケイ: ASATSU-DK INC.)は、日本の広告業界で電通博報堂に次ぐ第3位の広告代理店。略称はADK(エーディーケー)[2]1999年1月1日に旭通信社と第一企画が合併して発足した。

概要

1999年1月、旭通信社と第一企画が合併して発足。本社を東京都港区に置き、年間売上高で電通博報堂DYホールディングスに次いで国内広告業界第3位の大手広告代理店である[3]。世界3大広告代理店グループの1つであり世界第2位の売上高を誇るWPPグループイギリス)と資本、業務提携関係にあるほか、中華人民共和国の新華通信社(新華社)などとも業務提携関係にある。

また、イギリスフランスタイ王国大韓民国アメリカアラブ首長国連邦に現地法人や合弁会社を置くなど、海外市場へも広く展開する。

沿革

株式会社旭通信社(あさひつうしんしゃ)は、1956年稲垣正夫が中心となって社員4人で設立された。 「大手と同じことをしていてもだめだ」との方針のもと、雑誌広告に申込ハガキをつける、婦人誌付録の家計簿に広告スペースを設けて買い切るなど、前例のないアイデアを次々に実現して業績を伸ばした。一方でまだ少なかった子供向けテレビ番組として国産アニメの企画制作を開始、現在のコンテンツビジネスの先駆け的な存在となり、業務を拡大[4]した。1987年には、広告業界では初めて旭通信社(当時)が東京証券取引所に上場した。また、幅広い人脈を生かしていちはやく中国へ進出し、1991年に中華人民共和国の新華社と業務提携。1998年には、イギリスのWPPグループと資本・業務提携を行う。

第一企画株式会社(だいいちきかく)は1951年、第一企画宣伝株式会社として設立された。1961年に第一企画株式会社へ商号変更。雑誌やアニメに強みを持つ旭通信社とは対照的に企画・マーケティング領域に定評があり、1997年には国内初のインターネット調査パネル「KNOTs」[5]をリリースするなどの先進的な取り組みを行った。

アサツー ディ・ケイは、旭通信社と第一企画が1999年1月1日に合併して発足した。旭通信社時代から引き継いだアニメコンテンツに強みを持つ。その歴史は古く1963年11月8日から放映された『8マン』にはじまり、それ以降『ドラえもん』シリーズに代表される藤子アニメなどの多くの作品の製作に加わっており、『妖怪人間ベム』では原作にADKの社名が単独でクレジットされている。

2002年にそれぞれの旧本社を集約する形で、東京都中央区築地のADK松竹スクエア[6](現・銀座松竹スクエア)へ移転。その関係でADK松竹スクエアは、大手広告会社を扱ったテレビドラマ『サプリ』などの撮影の舞台になった。

2014年6月16日、虎ノ門ヒルズ森タワーに移転。移転後の本社オフィスは「パワー・アイデア・キャンプ」と称しており、キャンプのようなオフィスに強い「個」が集い刺激しあってアイデアを生み出す場を目指す、としている。13階受付ロビー階には、藤子・F・不二雄ミュージアムを制作した乃村工藝社藤子プロ監修による「ドラえもん会議室」などを備える[7]

創業以来、稲垣正夫が社訓として「全員経営」を掲げている。2014年の虎ノ門ヒルズ移転およびコーポレート・アイデンティティ刷新に伴い、長期ビジョンVISION2020を制定して、「コンシューマー・アクティベーション・カンパニー」を標榜している。また「従来の広告ビジネスの枠を超えてビジネスを拡大していく」としている。

シンボルマーク

制作に関わっているアニメ作品

ADK買付枠のうち制作:NAS表記のものは日本アドシステムズ参照のこと。また、※は創通(旧:創通エージェンシー)との共同。

現在放送中の作品

過去の作品

過去の作品(合併後)

過去の作品(旧旭通信社)

過去の作品(旧第一企画)

制作に関わっている実写作品

現在放送中のシリーズ作品

過去のシリーズ作品

過去の作品(合併後)

過去の作品(旧旭通信社)

過去の作品(旧第一企画)

過去の劇場公開作品

企画・制作に関わったプロジェクト・イベント

ネット上の原子力安全に関わる不正確情報のモニタリング事業

経済産業省資源エネルギー庁が行う「原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)」[9]の2011年度分に事業内容[10]を踏まえて応札し、約7000万円で落札・契約した。Twitterブログなどのインターネット情報をモニタリングする[11]。ADKは「福島第一原発事故の風評被害防止になる事業だと判断した。事業内容については委託された立場なので、同庁の出した事業を進めるだけ」としている[12][13]

主な子会社、関連企業

  • ADKアーツ - CM、グラフィック、プロモーション、ダイレクトマーケティングの制作部門を集約した子会社
  • ADKインターナショナル
  • ADKマインドシェア - 外資との合弁会社で、LVMHグループをクライアントに持つ。
  • ADKダイアログ
  • ADKボーイズ
  • ADKインタラクティブ(2011年解散)[14]
  • ADKデジタル・コミュニケーションズ(ADDC) - 電通デジタルホールディングスおよびADKの合弁会社。
  • DAサーチ&リンク(DASL) - 電通デジタルホールディングスおよびADKの合弁会社。
  • エイエスピー(ASP) - ADKおよびセプテーニの合弁会社。
  • アクシバル
  • トップス
  • ドリル - 電通およびADKの合弁会社。
  • AH Project team - 博報堂とADKの合同プロジェクトチーム。
  • エイケン - 2002年に子会社化したアニメーション制作会社
  • スーパー・ビジョン - アニメーション作品・映像ソフトの製造・販売会社。ADK100%出資により、1991年に設立。
  • テンユウ - 日本アドシステムズの子会社。アニメーション制作における制作委員会の仕事を法人格をもって単体業務として行う会社。
  • NAS(日本アドシステムズ)
  • 日本文芸社
  • 協和企画
  • ディーライツ - 三菱商事系列のコンテンツ製作会社。2014年に株式の過半数を得て筆頭株主となり子会社化。
  • アニメコンソーシアムジャパン - バンダイナムコホールディングスアニプレックスと共同設立した、日本アニメの海外向け配信事業とアニメ関連商品のEC(通信販売)サイトを運営する会社。

ADK在籍中・出身の著名人

脚注

  1. ^ 2014年6月1日より新デザインに変更。
  2. ^ それまでADKを名乗っていたゲームソフト開発企業エーディーケイ(旧アルファ電子工業)が2003年に倒産したのを機に正式にADK表記を使用。製作関連作品の通り、途中からASATSU-DK表示をADKに変更している。
  3. ^ 2012年国内売上高順、広告経済研究所「広告と経済」2013年4月21日発行より
  4. ^ 「全員経営」に込められた創業者の思い
  5. ^ ADK独自のネット調査システム 「KNOTs(ノッツ)」
  6. ^ 隈研吾が設計。上層部は賃貸住宅。かつては洋画封切専門(松竹富士配給)の映画館「松竹セントラル1・2・3」「松竹大谷図書館」を擁する松竹本社ビルだった。
  7. ^ 虎ノ門ヒルズ森タワーに「ドラえもん会議室」が登場!」『マイナビウーマン』2014年6月23日。 
  8. ^ 双葉社『ミラーマン大全』旭通信社『ミラーマン』担当 佐野吉秀インタビュー pp.250
  9. ^ 平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)入札広告
  10. ^ 入札広告には事業内容が示されている。平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)仕様書評価項目一覧
  11. ^ Twitter・ブログの原発情報監視事業に東京弁護士会が懸念表明 「弊害の方が大きい」 ITmediaニュース、2011年07月28日 15時20分
  12. ^ エネ庁の原発情報監視 本年度7000万円で契約 東京新聞、2011年7月28日朝刊
  13. ^ エネルギー庁:原発のメディア情報監視事業 ADK落札 毎日新聞、2011年7月28日
  14. ^ ADKとDACが合弁解消、ADKインタラクティブ解散へ Markzine 2011年8月29日

参考文献

  • ミラーマン大全(佐野吉秀インタビューの項)(双葉社2004年

関連項目

外部リンク

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