ガンプラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ガンプラは、アニメ作品の『機動戦士ガンダム』をはじめとする「ガンダムシリーズ」において、主に劇中に登場したモビルスーツモビルアーマー等と呼ばれるロボットや艦船を立体化したプラモデルのことで、「ガンダムのプラモデル」の略称。

概要[編集]

ガンプラの製造・発売元は、作品制作元の日本サンライズの親会社になったバンダイのホビー事業部で、「ガンプラ」という言葉自体は、ガンダムシリーズの版権管理を手がける創通登録商標になっている。ガンプラは日本のプラモデル史上最大のヒット[1]でバンダイを模型業界のトップに押し上げた。なお、組み立て式プラモデルではないハイコンプロシリーズが「完成済みガンプラ」として宣伝されるなど、厳密な区別はされていない。

ガンプラは日々進化しており、色プラ・クリアパーツ・ポリキャップといった新素材の採用、接着剤不要のスナップキットの登場、関節の可動範囲の拡大等で、組み立てるだけでアニメや設定に近い色分けや作中のポーズに出来る事は当たり前となっている[2]

ガンプラは日本のみならず、世界中で販売されている[3]。特に人気が高いのはアジア地域で、元々日本の漫画文化が浸透していた台湾や中国などでは、日本とそれほど変わらない感覚でガンプラが受け入れられている[3]。欧米ではファーストガンダムより、平成ガンダムシリーズに分類される『機動武闘伝Gガンダム』や『新機動戦記ガンダムW』など、近年では『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダム00』のほうが人気が高いことから、それらを中心としたガンプラが販売されている[4]。また、三国志演義をベースとしたSDガンダムBB戦士三国伝』は、三国志になじみ深いアジアのほか、アメリカなどの市場で人気がある[4]。価格については輸出のコストや関税の関係から、日本での販売価格より基本的に高い[4]

ガンプラブーム[編集]

『機動戦士ガンダム』は放送終了間際になって人気が過熱した作品で、再放送にて人気に火が付いた形となった作品である[5]。テレビ放送時はバンダイではなく、玩具メーカーのクローバー社がスポンサーであり、ガンダム関連商品の販売を手掛けていた[5]。だが、それらは従来通りの児童向け合体玩具などであり、当時のロボットアニメのキャラクタービジネスとしては当たり前の物であったが、ガンダムのファン層と対象購買層には若干乖離していた[6]。一方、当時のバンダイは「宇宙戦艦ヤマト」のプラモデルの販売を手掛けていたが、「ヤマト」のファン層が従来よりも高年齢層であり、それまでのおもちゃ的商品よりも「ヤマト」に登場した艦艇のスケールモデルの人気が高い事を把握していた[6]。これはそれまでのキャラクターもののプラモデルとは異なる構図でもあり、今回の「ガンダム」にも状況が似ていた[6]。遂にはバンダイに「ガンダムのプラモデルを」との要望が多く寄せられることとなった[6]

バンダイは他の作品も含めてシリーズ化されていた「ベストメカコレクション」の第4弾として、『機動戦士ガンダム』初回TV放映終了から6ヶ月後の1980年7月、「1/144(144分の1)ガンダム」の販売を開始した[6]。これが初の「ガンプラ」となった[6]。1/144スケールで1個300円と、男児向け玩具としては超合金シリーズ等と比べて低価格であった。

最初は同時期の子供向けロボットプラモデルの中では特に目立つ商品では無かったが、モデラーがミリタリーモデル(実在の兵器のモデル)の発想で改造を施した作例が、模型雑誌「ホビージャパン」別冊の「How to build Gundam」に発表されると小中学生を中心にブームが起こった。さらに1981年に創刊された「コミックボンボン」はガンプラを前面に押し出した誌面構成を行い、ガンプラとは無関係な「てれびくん」も、一時期ガンプラ特集を掲載していた時期があった。

一時は模型店で品切れを起こす店が続出した。このため当時の新聞に「機動戦士ガンダム、販売に機動力なし」と書かれた。

ガンプラの品薄状態に便乗して、名前やパッケージを似せた商品(「ザ★アニメージ」「モビルフォース ガンガル」等)やガンプラに対抗したシリーズ(「アニメスケールシリーズ」「伝説巨神イデオンシリーズ」「魔境伝説アクロバンチシリーズ」「超時空要塞マクロスシリーズ」等)も出回った。このブームに合わせてバンダイも次々と『機動戦士ガンダム』に登場した兵器等をキット化し、ほぼ全てを商品化した後は、アッグシリーズのように本編未登場の兵器もキット化されて『モビルスーツバリエーション (MSV)』 の展開へと繋がった。これらの一部は、後に製作された『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムΖΖ』に追登場した他、ガンダム以外のサンライズ作品(『戦闘メカ ザブングル』、『聖戦士ダンバイン』、『銀河漂流バイファム』、『重戦機エルガイム』)等のメカや兵器もキット化された。

ブーム後も販売は継続され、その人気の根強さはバンダイに「男の子のサンリオ的な商品としてガンダムを育てあげたい」[7]という方針を取らせた。

その後も後続の作品群・ガンダムシリーズの展開に合わせて数多くのキットが発売され、旧作のキットもモデルチェンジと再生産が行われている。1990年代中頃よりMG、HGUCといった高級モデルも展開された。模型店、玩具店以外にも家電量販店など販売場所も増え、ガンプラの出荷数は国内外の累計で4億個を突破している(2010年3月時点)。

プラスチック原料の原油高騰で従来に比べて価格は上昇傾向にあり、2008年2月27日には、検討中という形で、MGとHGUCの定価を5月頃から現在よりも10~20%ほど引き上げるとバンダイが公表していた。これは全商品を一気に上げるのではなく、再発売時にそのモデルから値上げという形を取るものとしているが、2014年4月現在で値上げは行われていない。ガンダム00シリーズに関しては、最初からその価格上昇分を見越した価格設定だとされている。バンダイ広報部は「新たなパーツやブックレットを付けるなど、付加価値のある商品仕様に変更して、価格を改定する」としている。2008年9月に再版の「SDガンダムちーびー戦士」シリーズは、全商品が初版よりも100~200円上乗せされた価格で販売された[8]

ガンプラの種類[編集]

通常プラモデルはプラスチック用接着剤でパーツを接着し、塗料で塗装して組み立てるが、ガンプラは1988年以降、接着や塗装をしないで組み立てても、設定色に彩られた完成イメージになるよう設計されている。接着剤を用いずに組み立てられる「スナップフィット」や、色分け済みパーツ「いろプラ」などの採用で、プラモデルの組み立てに慣れていないユーザーや若年層への浸透を図り、古くからのファンにはMG等の高価格帯の製品を用意する販売戦略をとっている。高価格帯モデルにもスナップフィットは採用されており、接着剤や塗料などを利用してより高度な仕上げを行うことも可能。『逆襲のシャア』以降のシリーズでは関節の一部にビスを使って固定する方式が採用された。塗装用として、各キットごとに必要な調色を施した「ガンダムカラー[9]」や、低年齢層向けのペン型「ガンダムマーカー」といった塗料がGSIクレオスより発売されている。

ガンプラの主な縮尺は3つで、設定上の頭頂高が18.0mのガンダムの場合、以下のように換算される。

  • 1/144……約12.5cm
  • 1/100……約18cm
  • 1/60……約30cm

このうち、最初に登場した1/144の縮尺は、第1弾のガンダムがパッケージに合わせて計算したら偶然にも国際スケールと合致していたため採用されたもの。『機動戦士ガンダム』当時のアニメモデルは、パッケージの大きさに合わせてスケールが前後し統一されていなかったが、スケールの統一はガンプラのヒットの要因の一つとなった。またこれらのサイズの分類にはその後それぞれ、HGUC、MG、PGシリーズという高価格バージョンも商品化されることとなった。

架空の存在であるモビルスーツには実物が存在しないため、縮尺またはシリーズごとに部分ごとのデザインの解釈が異なるケースがある。多くの種類のキットが発売されているRX-78-2 ガンダムの場合、通常発売されているキットだけでも下記の種類がある。

  • 旧キット(1/144、1/100、1/60、1/72メカニックモデル)
  • MSV(ガンダムフルアーマータイプとパーフェクトガンダムの増加装甲を未装着にしたもの)
  • HG(絶版)
  • MG(Ver1.0、Ver1.5、Ver.Ka、パーフェクトガンダムの素体、Ver.ONE YEAR WAR 0079、Ver2.0、Ver3.0)
  • PG
  • FG
  • HGUC
  • HG Ver.G30th
  • メガサイズモデル
  • RG

また、RX-78の場合はMG以降のモデルでそれぞれ細部のデザインが異なっている。もともとアニメの作画において、アニメーターはモビルスーツの関節をまるでゴムで出来た部品が柔軟に変形するようにデフォルメして描いていた。そのため、モデラーが名シーンのジオラマを作る際には、プラ板やパテなどを用いて関節部をアニメの描写に合わせて改造しポーズの固定を行う。しかしプラモデルを動かして遊ぶ上でそうもいかない場合もあり、まして3DCGを用いたゲームソフトにモビルスーツが登場するようになると、ポリゴンモデル化したモビルスーツが「金属で出来た機械として」自然に動くようにしなければならない。こういった事情によって、RX-78-2 ガンダムなど初期の作品に登場したモビルスーツのデザインには、一体型だった腰パーツが6つに分割される等、大幅なアレンジが施されるようになっている。MGアッガイのように、イラストの中だけであったいわゆる「体育座り」を実現させるために、立った状態を一見しただけではわからない様々な仕掛けを関節部に隠しているものもある。

作品別シリーズ[編集]

それぞれの番組放送前後に発売されたキット。基本的に作品名を冠したシリーズ名が付けられている。後述の高価格版が発売されるとグレード無し、もしくは無印と呼称されることもあるが、旧キットの場合はこれに該当しない。内容はシリーズにもよるが、テレビシリーズの場合は1/144の普及価格帯のキット(300円 - 600円前後)と、1/100や1/60といった付加価値を高めたキット(700円 - 3,000円前後)が発売される。OVAシリーズの場合は1/144縮尺のキットのみ発売され、価格帯は500円 - 1,000円前後。アニメーション作品に登場した機体以外にも、『モビルスーツバリエーション (MSV)』 や『ガンダム・センチネル』シリーズ等、豊富なバリエーションがある。基本的に番組と並行して商品化されるために主人公機がクローズアップされやすく、反面番組終盤に出てきた機体については商品化されない傾向がある。

旧キット[編集]

1990年代前半ごろまでに発売され、後述するHGやHGUC等に該当しないものは便宜上旧キットと呼ばれている。1/144と設定されたシリーズはもともと『ベストメカ・コレクション』と冠された当時の特撮番組やロボットアニメに登場したロボットやメカを立体化するバンダイのブランド内で展開されており、ガンダム(所謂RX-78-2)はベストメカ・コレクションのNo.4である[10]。300円程度の価格であり、システムインジェクション(いろプラ)技術が導入される前のキットであるため、パーツ分割に設定の色分けがほとんど考慮されていない。3色に色分けされたガンダムの胴体も白単色で成型されていたため、設定色のイメージに近づけるのであれば塗装が必要だった。スナップフィット技術が導入されていない1980年代半ばまでのキットは、組み立てに接着剤を必要とし、平行四辺形の袋に入った接着剤が付属していた。後のHGやMGと比べると可動部位が少なく可動範囲も狭い。特に初期の商品では試行錯誤がみられ、1/100ガンダムでは腹部の装甲が無く、股関節と足首が可動しない、1/144ザクは足首が可動しない、肩のスパイクアーマーが一体など、顕著である。これらは初登場以来、四半世紀を経ても再生産が重ねられている。MSV以降ガンプラは専門のブランドとして独立した。一部の旧キットであらかじめ必要な塗装を施したフルカラーモデルというシリーズも存在し、ガンプラ生産10周年記念に作られた限定モデルもこの仕様で販売された。『機動戦士Ζガンダム』当時の旧キットはおおむねポリキャップを採用した仕様となっているが、色分けにおいては単色構成のものと2色程度の色構成のものが存在し、ある程度の塗装の必要性があった。1988年の『逆襲のシャア』以降は「いろプラ」の採用により、以前のキットに比べ塗装の必要性は低下していった。

旧キットという言葉は『機動戦士ガンダム』他、アニメが製作された当時に発売されたキットを指す意味で用いられるが、ザクレロなど一部の機体は再キット化されていない。

MGやPGなどのフレーム構造の採られた近年のキットに対して、中空の最中構造である事から「モナカキット」と呼ばれる事もあり、却って改造が容易である事から今風のプロポーションに改造した作例も多く見られるようになっている。

リアルタイプ[編集]

「How to build Gundam」などの初期のガンプラ作例の主流として、大河原邦男による版権イラストで描かれた実在の兵器を模した迷彩塗装やマーキング類を施した機体を再現した物が多く見られ、さらにこれを製品化した「リアルタイプ」と呼ばれるガンプラが発売された。ガンダム、ガンキャノン、ジム、ザク、旧型ザク、ドム、ゲルググの7種で、いずれも1/100旧キットの成形色を変更してマーキングデカールを追加した物となっている。マーキングデカールはその後MSVやMGなどに継承されている。またアニメ作画用と異なるリアルタイプデザインでの製品化は後の『戦闘メカ ザブングル』のウォーカーマシンの製品化にて全面的に採り入れられている。

FG(ファーストグレード)[編集]

新シリーズの開発によりガンプラという商品群が高価格化した上、比較的低価格な旧キットは金型の消耗等で生産量を絞らざるを得ず、低価格キットの供給は不足気味になっていた。その不足を補い入門用としての役割を果たすべく開発されたシリーズ。1999年から2000年にかけて、ガンダムシャア専用ザクII量産型ザクIIが販売されている[11]。縮尺は1/144。単色成型で関節もポリキャップ無しの挟み込み方式と旧キットを思わせる仕様だが[12]、スナップフィット方式でデザインはPGから流用している。価格は税別で300円。2006年12月11日には江崎グリコより「ポッキーガンプラパック」というポッキーとのコラボレーション商品(事実上の食玩商品)として、通常プラモデルを販売していないコンビニエンスストアでも販売された。

2007年に「FG ガンダム00」のシリーズ名称で『機動戦士ガンダム00』に登場するガンダム4機が発売された。これは『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』の『1/144 コレクションシリーズ』の流れを汲んだシリーズで、「いろプラ」成型と新規設計のポリキャップにより『1/144 コレクションシリーズ』では固定だった肘・膝が可動するようになっていた。購買層として小学生以下の年齢層を想定していたが、売れ行き不振からか、『セカンドシーズン』の登場機は発売されなかった。

HG(ハイグレード)[編集]

ガンプラ10周年記念企画として登場。多色成形のパーツとシールにより「塗装をしなくても完成する」手軽さも売りの一つになっている。低価格キットと高価格(高難易度)キットの中間に位置するが、低価格キットが発売されないシリーズ・MSも多い。近年では、アニメ作品などからキット化される場合に最も多くの種類が発売されるブランドであり、コレクション性が高いシリーズとなっている。

なお、HGの名称はガンプラ以外のキャラクタープラモデルやガシャポンなどにも広く用いられている。

初期4作

1990年から91年にかけて「ガンダム」、「ガンダムMk-II」、「Ζガンダム」、「ΖΖガンダム」を当時の技術水準でリニューアルした1/144の縮尺のものが発売された。だがΖガンダムは当時の技術でもウェイブライダーへの完全変形が達成出来なかったため、オリジナルの「ウェイブシューター」という形態への変形としている。このうちガンダムは多色成形のための特殊金型が劣化し、2001年5月のHGUCガンダムの発売に合わせ、通常ラインナップとしてはガンプラ史上初の絶版キットとアナウンスされ、最終生産品が発売された。

作品別

「HG」のブランド名は以下のシリーズに採用されている。『第08MS小隊』、『サンダーボルト』シリーズを除き、各作品別に通し番号がつけられている。

HG-Ex

1/60V2ガンダム」・「シャイニングガンダム」・「Gガンダム」に冠されたブランド名。

HG UNIVERSAL CENTURY
HG FUTURE CENTURY
HG AFTER COLONY
HG AFTER WAR
HG COSMIC ERA

HG××(「××」は各世界観の年号名)は、『ガンダムシリーズ』に登場するモビルスーツ (MS) などを、シリーズの枠にとらわれず最新の技術でモデル化するブランド名。スケールは1/144。リニューアルだけでなく、このシリーズで初めてキット化された機体もある。

多くのコンセプトデザインをカトキハジメが担当。コレクション性を重視したシリーズ展開を行っており、デンドロビウム、サイコガンダム等、大型の機体も1/144で立体化されている。

本シリーズの企画は、「HGグフカスタム」が好調なセールスを記録した事が発端になっている。企画段階では、「デザインを全面的にリファインした物を発売する」という内容だったが、カトキハジメから出されたシリーズ第1弾・ガンキャノンのデザインは劇中のイメージを重視した物であった為、シリーズの方向性を現在の形に修正出来たという。

発売開始からNo.108までは「HG UNIVERSAL CENTURY(HGUC、ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー)」で、『機動戦士ガンダム』(U.C.0079) - 『機動戦士ガンダムUC』(U.C.0096)までの「宇宙世紀」を舞台にした作品群からのキット化であった[13]が、2010年4月発売の「ガンダムX」から「宇宙世紀作品以外(いわゆる『アナザーガンダム』)の機体」もナンバリングは継続して「HG AFTER WAR(HGAW、ハイグレード・アフターウォー)」の様に各世界観の年号を冠して発売されることとなった。

  • ハーモニー・オブ・ガンダム」や「ADVANCE OF Z」等、映像作品以外の機体もラインナップに加わっている。
  • 2013年から「オールガンダムプロジェクト」が開始、これまで1/144スケールでHG化されなかった歴代主人公機のキットが発売されている。
  • 設定上の大きさから高額なキットもある。
    • 「HGUC1/144サイコガンダム」は全高28cmの大型モデルで、価格は税別で5,000円。
    • 「HGUC1/144ガンダム試作3号機デンドロビウム」は砲身を含めた全長が1m近くに達し、価格は税別で28,000円。
  • HGUCのキットに同スケールのメカや武器などをセットにした「HG U.C. HARD GRAPH」も発売された。
HG Ver.G30th

2009年「GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト」の一環として東京お台場潮風公園に建立された1/1(等身大)立像モデルの1/144モデル「RX-78-2 ガンダム(バージョン ジーサーティース)」に冠されたブランド名。期間限定で通常ラインナップとして生産され、その後「ガンプラスターターセット vol.2」として発売された。また各種限定キットの素体ともなっている。

MG(マスターグレード)[編集]

マスターグレードは、「ガンプラ15周年記念企画」として登場した。第1弾はRX-78-2 ガンダム。月刊ホビージャパンMAX渡辺らが企画協力。縮尺が1/100で、内部メカやギミックなど、より詳細な部分まで再現されている。プラモデルキット作成のための金型を流用することで機体のバリエーション展開が行われることが多く、「ジム・クゥエル」のように映像作品に数秒しか登場しない機体等が商品化されることもある。HGUCが普及品の位置づけとすれば、こだわった高級品というコンセプトのシリーズである。当初は「究極のガンプラを作る!」というコンセプトの元、「最高グレードのガンプラ」という位置づけだったが、後にPGの登場により変更され、多くの機種がラインナップされる事となった。また、カトキハジメ独自リファインバージョンのキット「Ver.Ka」や、ゲーム『機動戦士ガンダム 一年戦争』とのタイアップ、かつての人気プラモ漫画『プラモ狂四郎』オリジナルの「パーフェクトガンダム」、『機動武闘伝Gガンダム』に登場したモビルファイターをアクション性を重視しキット化した「FIGHTING ACTION」シリーズや、PGの技術などをフィードバックして初期製品を再度リファインした「ガンダム Ver.1.5」「ガンダムMk-II / Zガンダム Ver.2.0」といったバージョンアップモデルなどといった、ほかのシリーズには見られない商品展開もある。15m級MS世代の『機動戦士ガンダムF91』の主役機「ガンダムF91」もリリースされ、こちらは通常のMSよりも一回り小さいフレームを再現する為に関節にポリキャップを使用せずABS樹脂のみで構成されたフレームやビームシールドや放熱フィンにPET材を用いる等今までにないパーツ構成のキットが販売された。対象年齢は15歳以上となっている。

価格帯は(税別、コーティングバージョン等のバリエーションを除く)標準的なキットで3,000円〜5,000円、一番安いモデルは「ボール Ver.Ka」の2,000円、最高値は「ジ・O」で12,000円(コーティングバージョン等のバリエーションを含めばνガンダムVer.Kaのチタニウムフィニッシュの16,000円が最高)。

可変MSについては変形ギミック再現が原則となっており、ガンダム史上最も複雑な変形機構を持つ故に、完全変形でのキット化がされていなかったSガンダムおよびEx-Sガンダムを実現した。またヴィクトリーガンダムは15m級の小型サイズMS(模型サイズで全高約15cm)かつ分離可変型のため、変形機構や合体機構の再現が非常に困難であったが、拳部分などの一部差し替えはあるものの完全変形を再現している。

  • 各種イベントにおいて、限定版として「クリアバージョン」「メッキバージョン」等が発売されている。
  • MS、MFにゆかりのあるキャラクターを1/20未塗装フィギュアとして同梱することもある。
  • 初期に発売されたMGはAFVのようなディテールアップパーツなど、ミリタリーモデル的な傾向があったが、現在ではそのようなパーツは付属しなくなっている。
  • MGのRX-78-2 ガンダムは、Ver.1.0(最初のMG RX-78-2 ガンダム)、Ver.1.5、Ver.Ka、パーフェクトガンダム未装甲版、ONE YEAR WAR 0079版(後にMGザクver.2.0発売に合わせてそのカラーリングをアニメーションカラーにした商品が2007年7月に発売)、Ver.2.0、Ver.3.0の7種が存在する(成形色替え・メッキ版は除く)。特にVer.2.0はアニメ版に一番近い形状を持ち、劇中で見られるような丸みを帯びたフォルムを再現し、「可動」を追求していたOYW版を上回る可動性能が盛り込まれている。また、パーフェクトガンダム未装甲版は、HGUC版ガンダムをMGにグレードアップさせたものでもある。
  • Ver.Kaは現在RX-78 ガンダム、ウイングガンダム、ボール、クロスボーン・ガンダムX1、ユニコーンガンダムシナンジュヴィクトリーガンダムVダッシュガンダムコア・ブースターフルアーマーユニコーンガンダムνガンダム、シナンジュ・スタイン、サザビーの13種が発売されている[14]。クロスボーン・ガンダムX1についてはリアル等身では初プラモデル化であるが、元々カトキがデザインしたモビルスーツであり、カトキ以外の人物によるデザインのモデルが存在せず、大幅な再デザインも行われていない。同じく最初からカトキのデザインによるVガンダムも大幅なリファインはないものの、マーキング類の追加、肩ダクト部のカラー変更(TV版カラー用の部品も付属)が行われている。なお、マスターガンダム及びSガンダムシリ-ズにはVer.Kaを冠しておらず、再デザインも行われていない。後者で再デザインが行われなかった最大の理由はHGUCでの発売時に線を減らすなどの微修正が施された画稿が起こされた為である。これはSガンダムに限らず、グフカスタムなど一部のカトキ本人がデザインを担当したMSでデザイン段階から模型化を前提としたデザインが行われたものなどで見られる。
  • ボックスアート(箱絵)はCGで製作され、開田裕治天神英貴らが手掛けたリアルタッチのものもある。
  • ゲルググについては、発売当初にはなかったモールドが金型の改修により追加された。またズゴックガンダムMk-II等でもバリエーション展開時に一部関節が改良されている。
  • 『機動戦士ガンダム』に登場するMSはゾックを除き、全て出揃っている。MSV(モビルスーツバリエーション)は一部機種を除き多くが未発売となっている。なお、モビルアーマー (MA) はマスターグレードのラインナップから外れている。
  • MG100体目として∀ガンダムが発表され、ガンプラ史上(BB戦士を除く)初となる人間以外の生物()が付属する。
  • MGのカテゴリーにはガンダム以外では、パトレイバーダンバイン孫悟空仮面ライダーWTIGER & BUNNYなどが発売されている。

PG(パーフェクトグレード)[編集]

パーフェクトグレードは「ガンプラ20周年記念企画」として登場。縮尺は1/60。ディテールや可動性にこだわった「究極のガンプラ」を目指したシリーズで、特に人気の高い主役機中心の展開になっている。ただし、PG第1弾はエヴァンゲリオン初号機。MG以上に内部構造の再現にこだわっているほか、ダイカストなどによる金属部品や発光ダイオードによる電飾を多数用いている。また、パーツ数も非常に多く、ガンダムで600個超、Ζガンダムでは900個超、ガンダム試作1号機に至ってはガンダム試作1号機フルバーニアンとの換装ギミックがある為、1200個超である。ただし、現在ではPGの技術やギミックのフィードバックによってMGでもPGレベルの商品内容が実現しており、スケール以外の差別化が困難となっている。対象年齢15歳以上。価格帯は最低額のスカイグラスパー+エールストライカーセットの5,000円(消費税別)から、最高額のウイングガンダムゼロ(エンドレスワルツ版)・パールミラーコーティングVer.の30,000円(消費税別)。平均(小売価格)は20,000円前後(消費税別)。最新作は2010年12月発売のストライクフリーダムガンダムである。また、2009年11月に発売されたダブルオーライザーのようにMG発売前にPGの方が先行発売されるという例もある。最近のPGは模型自体の重量増加による不安定対策として、足裏にラバーシールを貼ることで摩擦を増やし安定させるという機能が加わっている。

RG(リアルグレード)[編集]

リアルグレードは「ガンプラ30周年記念企画」として登場。1/144スケールで展開され、「手のひらサイズで本物のようなリアルなモデルを」と2010年7月に第1弾であるRX-78-2 ガンダムが発売された。マスターグレードパーフェクトグレードで培われた様々な技術の集大成として、各部にシリーズコンセプトであるリアルを求める工夫が施されている。組立においては内部のフレームに装甲をはめていく実際の構造設定に近い設計がされており、各関節はガンプラの中でも最大級の可動域が実現されている。

リアルグレードのロゴ下部には「EXCITEMENT EMBODIED」と書かれており、この言葉に対し組立説明書の裏表紙では「このキットには興奮がこめられている」という意味だと説明書きがある。

RX-78-2 ガンダムでは青色や白色、赤色部分、第2弾に登場したMS-06S シャア専用ザクでは赤色部分など、過去は一色で成形されていたパーツも2〜3色の細かい色分けがなされ、未塗装状態でも非常に見栄えのするモデルが完成するのも特徴。そのため、パッケージでもスミ入れとトップコートだけで仕上げたものや素組み状態の写真が使用されている。

ランナーとパーツを繋ぐゲート部にはキャビゲート、アンダーゲート、クサビゲートを採用し、各パーツごとに白化やゲート跡を極力目立たせない工夫がなされている。

キットの構造として、従来のシステムインジェクションを進化させたアドバンスドMSジョイントという技術を採用、すでに半分組み立てられた状態の独特なランナーが使われ、パーツを切り離すだけで骨組みがほぼ完成する。これによって組み立て時のストレスが緩和され、少ない部品数で大きな可動を実現しているが、その半面デリケートなパーツでもあり破損した場合はランナーごとの部品注文が必要となる。アドヴァンスドMSジョイントの採用で、2012年11月に発売された第10弾のΖガンダムでは、今までの1/144スケールのモデルでは出来なかったウェイブライダーへの完全変形が可能になった。

デカールはリアリスティックデカールが付属、注意書きやマーキングを従来のシリーズよりさらに細かく精密に、また点数も100以上と非常に多い。デカールの中には金属表現を再現するためのものもあり、関節などに貼るだけで煌びやかかつメカニックなメッキのような質感を表現可能にしている。なお、RX-78-2 ガンダムは東静岡(模型の世界首都 静岡ホビーフェア)のリアルグレード 1/1 RX-78-2 ガンダムを元にモデリングされており、デカールの選択によってそれを再現することも可能。

ボックスアートは機体頭部を中心にCGで精密に描かれており、映り込みまでを再現したまるで実写のような質感のあるものが使われている。

BB戦士[編集]

BB戦士は、武者頑駄無やSDサイズのMSといったいわゆるSDガンダムを対象としたノンスケールのガンプラシリーズ。
SD(スーパーデフォルメ)ということもあって小型のキットが多く、HGUCやMGに比べて低価格の傾向がある。名称の由来は当初スプリングを利用してBB弾を発射するギミックが存在していたためで、、弾は後に細長いミサイル状のものに変更になった。超機動大将軍編以降はこの弾丸発射ギミックは搭載されていないキットが多く見られるようになっていった。
標準的な価格は長らく500円(初期は300円)を維持していたが、三国伝の展開当時に素材価格高騰によって600円が主流となっていき、レジェンドBBのスタートと共に1000円が標準となっていった(同一担当者によるダンボール戦機プラモデルシリーズの影響もあると思われる)。
主力商品である武者ガンダムシリーズは、周期的にヒットと低迷を繰り返しつつも続いていたが、実質的に武者番長風雲録を最後に終了した状態となった。その後、類似世界観を持つ新シリーズとして、『三国志演義』をモチーフとしたBB戦士三国伝シリーズが展開され、そちらは海外の売上も含めて久々のヒットによるアニメ化まで果たすという、近年まれにみる結果を残した。
BB戦士生誕25周年を記念し、「レジェンドBBプロジェクト」が始動し、BB戦士におけるHGシリーズのようなものを目指したと思われる標準価格の引き上げなどによる、三国伝までに培われたハイクオリティを維持したシリーズがスタートした。

そのほかのシリーズ[編集]

EXモデル(イーエックスモデル)
脇役としてプラモデルではあまり商品化されない戦車戦闘機や艦艇等を商品化したもので、金型によるインジェクションキット。値段はガレージキットより安いが、通常のプラモデルよりは高い。主な縮尺は1/144だが、アルビオンアーガマホワイトベースラビアンローズなどの艦艇は1/1700で統一されている。
機動警察パトレイバー』や『戦闘妖精・雪風』、『エースコンバットシリーズ』等のほか『宇宙戦艦ヤマト』の艦載機モデルも発売されている。
U.C.ハードグラフ
2006年に発売開始されたシリーズで、装甲戦闘車両スケールモデルに使われる縮尺1/35でガンダムの世界を表現する物。兵士のフィギュアや火器・装備品、ワッパなどの車輌やMSの一部分などが同梱されている。デザインもリアル指向のアレンジが施され、一部組み立てに接着剤を必要とする。また地上戦を題材にしたOVA『MS IGLOO 2 重力戦線』との連携も行われている。
ガンプラコレクション
2006年に発売開始されたシリーズ。立体縮小技術を用いて、1/144旧キットをさらに1/2(1/288スケール)に縮小したもの。一部関節は省略されスナップフィット&ボールジョイント化されている。生産国は中国。ブラインドボックス形態だが、素材はスチロール樹脂でパッケージにも「プラモデル」と明記されている。第一弾から第三弾まで発売された。
スピードグレードコレクション
2007年に発売開始されたシリーズ。1/200スケールで単色成形だがランナー状態で塗装・マーキング済みとなっており、より手軽にユーザーの手で組み立てて完成させられる事をコンセプトにしている。各関節も可動。模型店・コンビニで販売。現在はRX-78ガンダム、ウイングガンダム、Ζガンダム、Gガンダムの4種。
メガサイズモデル
1/48スケールの大型商品。第1弾はガンプラ誕生30周年記念商品として「メガサイズモデル ガンダム」が2010年3月6日に発売された。外観はGREEN TOKYO ガンダムプロジェクトの原寸大モデルをベースにしている。
ポーズを確実に支持するクリック機構ポリキャップや、組み立てを簡便化するためにランナーごとパーツを貼り合わせる「ランナーロック」などの新機構[15]が採用されている。RX-78ガンダム以降はザクII(シャア専用・量産型)やガンダムAGE-1・AGE-2が発売されている。
AG(アドバンスドグレード)
2011年から発売した『機動戦士ガンダムAGE』専用シリーズ。『ゲイジングバトルベース』と連動するためのゲイジングチップが内蔵されている。
エコプラ
「ガンプラEXPO」などのイベント限定で販売されるシリーズ。「エコ」と名がつく通り、クリアパーツを除いて再生素材によって作られている。箱の色はモノクロになっている。
模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』の劇中にも登場している。

絶版となったシリーズ[編集]

放映終了後も度々再発売されることから「ガンプラに絶版なし」といわれるが、シリーズによっては再版されたことなく事実上廃止となっている例が存在する。なお、公式に絶版とアナウンスされているのは2011年現在では前述のHGガンダムのみである。

いろプラ
色が異なるパーツごとにランナーを分け、組み立てるだけで塗装した状態に近い雰囲気を楽しめるようにしたもの。1枚のランナーに異なる色のパーツを隣接させるこの技術は、後に複数の素材を成型の段階で一体化させる技術「システムインジェクション」へ発展する。現在ではMGやHGUCなどで当たり前のように使われているが、初めて採用されたのがこのシリーズである。スケールは1/250。小スケールにありがちな関節の固定がなく、すべて動かすことができた。ガンダム、シャア専用ザク、量産型ザク、グフの計4種類が発売された。
同スケールでいろプラ仕様のGアーマーが存在するが、これは絶版ではない。MSVと同時期に発売されたスーパーシステムインジェクションという別シリーズ(ラインナップはGアーマーのみ)である。時期的な理由からか、パッケージデザインはMSVシリーズのフォーマットに沿っている。
2010年現在いろプラシリーズは既に絶版となっているが、2009年8月31日には『機動戦士ガンダム』30周年記念に合わせ、日清食品の「カップヌードル」とのコラボレーション商品として、いろプラガンダムシリーズとしては史上最小 (1/380スケール) となる特製オリジナル「ガンプラ」をカップヌードル(味はしょうゆ味(オリジナル))にパックした「カップヌードル miniガンプラパック」が数量限定で発売された。価格はオープンプライス(実勢価格400円台後半 - 500円台後半・税込)であり、先述の「ポッキー ガンプラパック」以来の食玩となり[16]、バリエーションはRX-78-2 ガンダム、シャア専用ザクII、量産型ザクII、ドムの計4種類となる。更に2010年8月2日には『ガンプラ』30周年記念に合わせ、日清食品の「カップヌードル」とのコラボレーション商品として、1/380スケールのクリアカラー(スケルトンいろプラ)仕様の特製オリジナル「ガンプラ」をカップヌードル(味はシャア専用チリトマトヌードル、シャア専用辛さ3倍チリトマトヌードル、シャア専用赤いチーズチリトマトヌードルの計3品)にパックした「カップヌードル シャア専用チリトマトヌードル miniガンプラパック」が数量限定で発売された。価格はオープンプライス(実勢価格400円台後半 - 500円台後半・税込)であり、バリエーションはシャア専用チリトマトヌードルがシャア専用ザクII、シャア専用辛さ3倍チリトマトヌードルがシャア専用ズゴック、シャア専用赤いチーズチリトマトヌードルがシャア専用ゲルググとなる[17]
キャラクターコレクション
初代シリーズの登場人物のフィギュア。通称キャラコレ。スケールは1/20。アムロ、シャア、マチルダ、セイラ、カイ、フラウ・ボウ、追加でガルマ、イセリナ、ブライト、ララァの全10種類が発売された。値段は100円。当時、本製品をベースに魔改造を行ったモデラーも多く、後のキャラクターフィギュア人気のはしりとなった。ガンダム生誕20周年を控えた1998年当時、成型色を透明に変更の上、10種類を一まとめにし、ポストカード(イラスト:安彦良和)を付属した「ガンダムキャラコレボックス」として一度だけ再発売されたことがある。MG以降のガンプラにも同スケールのキャラクターフィギュアが付属する事がある。
バブルキャストモデル
プラモデルではなく発泡スチロールを使用したモデル。付属の発泡スチロール専用の接着剤を使って組み立てる。ラインナップは「1/30 高機動型ザクII(黒い三連星専用)」のみ。
モビルスーツ戦国伝
SDガンダムではなく、リアル体型(1/144スケール)の武者ガンダム群。初期HGシリーズのRX-78 ガンダム等で採用されたMSジョイント2の原型(MSジョイント)が使われていた。武者頑駄無(ガンダム)・摩亜屈(ガンダムMk-II)・仁宇(νガンダム)の3種類が発売された。
マイクロガンダム
1994年に発売されたシリーズで、いろプラで培われた多色成型技術を応用発展し、ランナーについた状態で関節を含めほぼ組み立て済みであった小型モデル。採算が取れないため絶版となった。当時放映されたVガンダムとあわせ、ガンダム、ザクをベースにした機体がラインナップされており、この商品にしか存在しないバリエーションもいくつか存在した。ガンキャノンやグフ、サムソントレーラーの発売予定が雑誌広告に掲載されたが、シリーズ中断で未発売に終る。
LM(リミテッドモデル)
大量需要の見込めない、金型の減価償却に見合う収益計上の難しいものを敢えて商品化したシリーズ。後年に出た同様の商品コンセプトであるEXモデルが、高めの価格設定にすることで開発費を回収しているのに対し、このシリーズは設計自体を簡素なものとすることで開発費と価格を低く抑えている。価格帯は通常のプラモデルと同程度であるが、パーツ分割が大きく可動部が少ない、発泡剤を含ませた特殊なプラスチックのためパーツが分厚く、キットによっては事後変形による歪みが発生することがあった。単色成型であり、忠実に再現するには自分で塗装しなければならない。エヴァンゲリオンなど他の作品のキットが多く、ガンプラとしては1996年から1997年にかけて第08MS小隊に登場したボール、ガンダムWガンダムXの登場機が1/144でモデル化された。

ガンプラの一覧[編集]

ガンプラの素材[編集]

ポリスチレン(PS)が最も基本的な素材として用いられる。1983年以降に発売された商品の多くでは関節部などに柔軟性に優れたポリエチレン(PE)が用いられ、「ポリキャップ」と呼ばれる。

塗装の代わりにシールデカールなどで色や模様を付ける場合があり、機体番号や部隊章などのマーキングシールが付属する商品もある。HGの一部やMG・PGでは関節部やフレームなど力がかかる部位にABS樹脂が用いられる。

特殊な素材[編集]

商品にもよるが、MG以上のもの・一部のHGでは上記以外にも下記のような素材が使われる。

また、ギミックの一つとして発光ダイオード(LED)なども使用される。プラモデルでよく使われる素材も参照。

ガンプラの金型[編集]

金型の流用はガンプラ特有のものではなく他のジャンルでも見られるが、金型流用によるバリエーション展開が頻繁に行われる。例えばガンダムMk-IIエゥーゴティターンズ両カラーの商品や、兄妹機であるエールストライクガンダムとストライクルージュといった単純な色違いだけではなく、ウイングガンダムゼロエンドレスワルツ版)とウイングガンダムVer.Kaの様にランナー単位でパーツを差し替える事も行われている。

この理由のひとつに、金型の制作費用が非常に高価であることが挙げられる。ガンプラの場合、典型的な商品の金型を1式分作るのに数千万円、大規模な商品になると億単位の費用がかかる。木型から型を起こしていた旧キット時代と違ってCADによる設計・ラピッドプロトタイピングによる試作などが取り入れられるようになったとはいえ、デザイナーと専門工の人件費等のコストと時間が非常にかかるものであることに変わりはないという。

この金型の制作技術は、バンダイが1969年に今井科学の静岡工場と金型を買収して以来培ってきたものでもあり、他の玩具の生産拠点を中国など日本国外に移転するようになった後も、静岡工場を中心とした日本国内での生産にこだわっている。ガンプラが "MADE IN JAPAN" であるということは、プラモデル売り場のポスターなどでも強調されている。

CM[編集]

ブーム初期より、その当時の主力商品をミニチュアとして使用した特撮CMが多数作られている。

特に、ジオン軍の工場の中で次々と新型モビルスーツが生産される様を描いたCMにあった「ジオン脅威のメカニズム」というナレーションは有名で、ジオンの部分を置き換えたパロディネタとして使用されることも多い。

またブーム最盛期にはラジオ番組『アニメNOW!』内でもCMが流されていた。永井一郎によるナレーションおよびCMソングであったがその内容は劇中より大きく逸脱したものであった。

近年では特撮CMの他に、タレントを起用したCMや、プロモーション用に制作されたCGアニメ「GUNDAM EVOLVE ../」のダイジェスト映像を使ったCMが放送された。

ガンプラをめぐる事件・事故[編集]

  • モデル製作に起因するもの

ガンプラの改造で火で焼いたピンなどでガンプラを傷つけ、「傷ついたガンダム」を作るのが流行した。このため火が傍らの接着剤や塗料に引火し、火事が起きる事件が多発した。ガンダムブームの1982年の3月から5月の3ヵ月の間に東京消防庁が確認しているだけで5件も起きた。全焼や焼死のケースもあった。

  • 品薄に起因するもの

1982年1月24日には、千葉県ダイエー新松戸店でガンプラを購入しようと開店と同時にエスカレーターに殺到した小中学生250人による将棋倒し事故(ガンプラ将棋倒し事故)が発生する。約十数人が負傷し4名が重傷を負った大事件として、翌日の新聞の社会面に大きく取り上げられることになる[18]。この事故は品不足が原因とされ、メーカーにも責任があるという風潮が高まった[18]。市場の需要に対して供給が間に合わず、中小の小売店でガンプラの慢性的な品切れ状態が続き、この品切れ状態がニュースに取り上げられガンプラを求める子供達の購買欲をさらに刺激する事になる。「故意に品薄状態にしてるのではないか」と怒りの声が出るが、実際には需要は既に工場が受発注できる遥か限界を超えていた[19]。工場は人員も金型も24時間フル稼働の状態で、事故が起こる前月の12月には月産400万個を製造していたが、それでも需要には全く追い付かない状況だった[19]。ただ、金型については増産を行わず一つの金型で生産が行われていたことも事実であった[19]。当時の金型は基本的には木型から作り、最後は職人による微調整・仕上げを行っており、厳密には同じ金型を作る事は出来なかった[19]。この違いを嫌って金型の増設を行わなかったとされる[19]。他にも、金型の増設は縁起が悪い、などという話もあるとされる[19]。結果として一つしかない旧キット1/144ガンダムの金型は、当初想定されていた約14倍[19]、約700万個以上が生産されたという[20]。製造ラインを増やそうにもコストやリスク面、資金の調達や人員の確保等の問題もあり早急な対応は物理的に不可能な状態であり、子供達がガンプラを求めて狂奔する最中、工場ではパートの女性が自分の身の丈はあろうかという荷物を力技で梱包していた。バンダイはこの騒ぎを沈静化するため対応に追われ、梱包されたガンプラが工場からトラックで全国に配送する様子をテレビや新聞に公開して品薄騒ぎも徐々に収まることとなる。

一方で品薄による他の商品とガンプラの抱き合わせ販売[21]、ガンプラを購入できた子供からの「ガンプラ狩り[22]、出荷前の工場に直接出向いて直談判[22]、更には工場に忍び込む不届き者も現れたという[22]。ガンプラ以前の、ミリタリーなどを専門に作っていたプロモデラー達も戦々恐々とこの事態を見守っており、ガンプラの制作依頼がきた時は「ついにガンダムもここまできたか」と天を仰いで観念したモデラーもいたという。

ガンプラを扱った漫画作品[編集]

1981年創刊の児童向け漫画雑誌「コミックボンボン」はガンダムシリーズ、特にガンプラとのタイアップによって爆発的な人気を博した。これに連載された『プラモ狂四郎』は改造したガンプラで戦うという趣向の作品で、登場したパーフェクトガンダムやパーフェクトジオングは『モビルスーツバリエーション』と連動して後に商品化、さらにMG版も発売されている。

ガンプラが登場する作品[編集]

これらとは別に、以下に記す作品をはじめ様々な作品でガンプラが登場している。

ケロロ軍曹
アニメや特撮のパロディも扱う本作では、地球侵略を企んでいるはずの宇宙人(ケロン人)・ケロロがガンプラに没頭しており、特にMGシリーズのキットを好んでいる。ガンプラ好きの作者の願望も含めて、キット化されていない機体を製作している描写もあり、実際に1/100スケールで販売されればかなりの大型キットとなるガンダム試作3号機や戦艦グワジンも登場する。グフは原作でケロロが要望した後に、そしてボールアッガイギャンはアニメ登場後にそれぞれ実際にMGのラインナップに加わった。
アニメ版はガンダムと同じサンライズが制作しているため、作中でも堂々と登場し、ガンプラを主題にした話も製作された。また「ケロロ軍曹」自体もバンダイがスポンサー・商品化を務めており、ちびケロ(ケロロの幼少期)の1/6プラモデルには同縮尺で外箱やランナーまで再現されたガンダムと、ザクのプラモデルが付属していた。
さらに劇場版第3弾ではMGのファーストガンダムを巨大化させケロロが乗ると言うシーンが存在する。
げんしけん
おたくサブカルチャーをテーマに据えた中において登場。グフ制作が中心の話が掲載された。アニメ版では架空のロボットアニメのプラモデルに差し替えられている。
サイボーグクロちゃん
登場人物の1人である教師が暇さえあれば製作している。
スクールランブル
登場人物の1人である女子高生が趣味としているという設定がある。
ハヤテのごとく!
登場人物の1人である教師が暇さえあれば製作している。
代紋TAKE2
1980年代が舞台であるため、当時流行した様々な文化や風俗の一つとして登場人物の一人である暴力団組長、江原真悟が暇つぶしに1/100MGガンダムを作っている[23]
バンビ〜ノ!
主人公・伴省吾が暇つぶしと現実逃避のためにMGシャア専用ザクとMGグフを製作している。
ガンオタの女
重度のガノタ(ガンダムオタク)であるキャリアウーマンの物語。さまざまな場面でガンプラが登場している。
リンキン・パーク
2003年に発表したシングル「Somewhere I Belong」のPVにウイングガンダムをはじめ複数のモデルが登場している。
電車男
各実写作品中に中小スケールのガンプラが登場するシーンが登場している。
模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG
自分で組み立て・改造・カラーリングなどしたガンプラに仮想空間にて操縦し、戦闘ゲームが出来る話。多種のガンプラやバンダイホビーセンターも登場している。
ガンダムビルドファイターズ
『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』と同じく、自分で組み立て・改造・カラーリングなどしたガンプラに仮想空間にて操縦し、戦闘ゲームが出来る話。
スーパーロボット大戦Operation Extend
ケロロ軍曹の搭乗機体としてガンプラを元に兵器化した「リアルPGガンダム」が登場する。

参考文献[編集]

出典・脚註[編集]

  1. ^ 日経産業新聞1982年2月16日
  2. ^ 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p80
  3. ^ a b 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p78
  4. ^ a b c 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p79
  5. ^ a b 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p66
  6. ^ a b c d e f 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p67
  7. ^ マーチャンダイジングライツレポート1984年3月号
  8. ^ 2007年から2008年にかけて再発売されたキャラクターモデルも当時より価格が上乗せされて販売されているものがある。
  9. ^ 筆塗り/スプレー共にMr.カラーシリーズ(当然薄め液もMr.カラー用)とされており、ラベルにもMr.カラーのロゴが入っている。
  10. ^ ベストメカ・コレクションのNo.1はダイデンジン。また、他にもダイナロボゴライオンウルトラマン80のシルバーガルやスカイハイヤーなどガンダム以外の商品もラインナップされていた。シリーズは58光速電神アルベガスで終了。ガンプラコレクションでは作業用ザクがベストメカ・コレクションには存在しなかったNo.59として登場している。
  11. ^ 尚、発売当時この3種はHGUCでは商品化されていなかった。
  12. ^ ボックスアートも旧キット1/144の物をCGで再現した物になっている。
  13. ^ これ以降の『機動戦士ガンダムF91』・『機動戦士Vガンダム』2作品からのキット化は2013年にようやく行われている。
  14. ^ ネット限定品になるが、バンシィ(最終決戦仕様)、クロスボーン・ガンダムX2、クロスボーン・ガンダムX3の3種類も期間限定受注生産されている。
  15. ^ ガンダムF90シリーズ・BB戦士の一部キット等、90年代前半のバンダイ製プラモデルの一部に採用された事はあった。
  16. ^ 日清食品ニュースリリース「カップヌードル×GUNPLA(R)たて型カップめん「カップヌードル《miniガンプラ》パック」数量限定新発売およびクローズドキャンペーンのご案内」 - 2009年8月3日閲覧。ちなみにカップヌードルとしては史上初の食玩となった。
  17. ^ 日清食品ニュースリリース『たて型カップめん』「カップヌードル シャア専用チリトマトヌードル 《miniガンプラ》パック」「カップヌードル シャア専用辛さ3倍チリトマトヌードル《miniガンプラ》パック」「カップヌードル シャア専用赤いチーズチリトマトヌードル《miniガンプラ》パック」数量限定新発売およびクローズドキャンペーンのご案内 - 2010年8月3日閲覧。
  18. ^ a b 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p68
  19. ^ a b c d e f g 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p69
  20. ^ 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p77
  21. ^ 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p70
  22. ^ a b c 『ガンプラの常識 第1次ガンプラブーム編』p71
  23. ^ 実際には、当時はMGシリーズは存在していない。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]