戦闘妖精・雪風
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『戦闘妖精・雪風』(せんとうようせい・ゆきかぜ)は、神林長平によるSF小説。これを原作としてラジオドラマ、OVA、漫画化された。
本作は『SFマガジン』誌上に1979年から1983年にかけて掲載された連作短編で、1984年に「戦闘妖精・雪風」の題名で文庫にまとめられた。1992年より『SFマガジン』誌上で断続的に第二部となる続編が連載され、1999年にハードカバーの単行本『グッドラック - 戦闘妖精・雪風』としてまとめられた。また『グッドラック』に合わせた改訂版として2002年『戦闘妖精・雪風<改>』(ハヤカワ文庫)が発表された。第三部は『SFマガジン』2006年4月号から不定期に掲載されており、2009年7月下旬に発売されると予告されている。
『戦闘妖精・雪風』は第16回(1985年)星雲賞、『グッドラック - 戦闘妖精・雪風』は第31回(2000年)星雲賞を受賞した。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
目次 |
[編集] ストーリー
南極に出現した超空間通路から侵攻してきた謎の異星体JAM(ジャム)。人類はその先鋒を撃退し、逆に超空間通路の向こう側に攻め込み、そこに存在した惑星フェアリィに橋頭堡となる基地を築いてジャムの侵攻を食い止めていた。設立初期には選び抜かれた精鋭によって構成されていたフェアリィ空軍 (FAF) だったが、長引く消耗戦にエリートの損失を嫌った各国は、やがて犯罪者や精神疾患者といった社会的不適合者の中から才能を持つものに訓練を施し、FAFに送り込むようになる。
そのFAFの主要基地の一つ「フェアリィ」に属する戦術戦闘航空団特殊戦第五飛行戦隊、通称ブーメラン戦隊は、社会不適合者のなかでも他者に関心を持たないという心理傾向がある人間ばかりを集め、高性能な戦術戦闘電子偵察機「スーパーシルフ」を擁する対JAM戦における戦術電子偵察部隊であり、たとえ目前の味方を見捨ててでも敵の情報を持ち帰る事だけを要求される特殊部隊だった。
極めて高度な中枢制御体を搭載し、完全自律制御による高度な戦術判断や戦闘機動を可能とするスーパーシルフ。その3番機 (B-503)、パーソナルネーム「雪風」のパイロット、深井零は、雪風を自らの半身と偏愛し、雪風以外のあらゆるものを「関係ない」と切り捨てるまでに雪風が全てと信じていた。
激化していくJAMとの戦いの中、零は雪風だけを信じフェアリィの空を舞い続ける。しかし、戦いは人類には不可知の存在であるJAMと、そして人類が生み出した戦闘機械集団との戦争の呈を見せていく。人間の零と機械の雪風は、JAMとの戦いの最前線に身を置いていく。
[編集] 登場人物
- 深井零
- FAF少尉。後に中尉、大尉に昇進している[1]。日本国出身。特殊戦3番機「雪風」パイロット。乗機である雪風以外の何者も信頼せず心を閉ざしていたが、雪風やジャムとの関わりを通じて変化していく。なぜ排他的人格者であるのかは明らかになっておらず、最新版文庫本ではFAFに来た理由も明らかになっていない。初出時は「非効率な機械は嫌いだという理由で博物館のSLを爆破した」、改定前文庫本にまとめられた際は「仕事のストレスで職場に放火した」という扱いだった[2]。コミック版では強盗の手伝いをした犯罪歴が描かれており、短編小説では、コンピュータクラッカーであり、独自アーキテクチャのマシンを組み上げ、CPU処理時間の外部開放義務を忌避した罪[3]に問われたことが描写されている。
- ジェイムズ・ブッカー
- FAF少佐。特殊戦の戦隊指揮官。イギリス出身。零の唯一の友人。日本人である零以上の日本通で、「雪風」の命名と漢字のペイントも彼の手によるもの。元パイロットで電子工学のスペシャリストでもあり、人間とジャム、そして雪風をはじめとするFAFの戦闘機械群との関係に疑念を抱いている。ブーメラン製作が趣味。
- リディア・クーリィ
- FAF准将。アメリカ合衆国出身。肩書きは特殊戦副司令だが、事実上の司令官。改訂版以後、特殊戦を軍団レベルの地位と実力に押し上げた人物との描写が増えている。
- エディス・フォス
- FAF大尉。アメリカ合衆国出身。特殊戦所属の軍医[4]。自らの研究テーマ「実戦下における『排他的傾向者』の精神構造」を追求する為に、志願してフェアリィ星にやってきた。クーリィ准将とは遠縁にあたり、アニメ版では「エディス」「叔母様」と呼び合っている。零と雪風、ジャムとの関係に深く関わる事になる。
- リチャード・バーガディシュ
- FAF少尉。雪風の情報戦オペレータ。任務にしか興味のない零以上に冷淡な人物。ジャムに捕らえられた際、零を生かすための食料にされてしまう。
- リン・ジャクスン
- 世界的ジャーナリスト。アメリカ合衆国出身。ジャムの脅威を記した著書「ジ・インベーダー」で一躍有名になるが、多くの人はその内容をフィクションであるかのように受け止めている。現在もジャムの脅威を世界に訴え続けている。ブッカーや零とも関わりを持つ。
- カール・グノー
- FAF大佐。システム軍団所属。無人戦闘機「フリップナイト・システム」の開発者。撃墜されれば人的損害が発生し、しかも人間の為に性能を落とさざるを得ない有人機を時代遅れと断じ、「この戦いには人間が必要」と主張するブッカーや零と対立する。
- アンディ・ランダー
- アメリカ出身のフリーコラムニスト。軍事評論家、ロビイスト、作家でもあり、右翼的な記事を書くことで知られる。FAFの体制や実態に疑問を持ってフェアリィ基地を取材に訪れた。雪風に同乗しての遊覧飛行中、ジャムの基地と思しき謎の空間に零と共に迷い込んだ。
- トマホーク(トム)・ジョン
- FAF大尉。電子工学の専門家でネイティブアメリカン。本来の名前は彼の部族独特の発音でしか呼ぶ事ができない為、「トマホーク」やトム・ジョンと呼ばれている。先天性の心臓病を克服する為にプルトニウムで駆動する人工心臓を移植されており、そのことで「自分は機械なのではないか」というコンプレックスを持っている。コミック版では心臓のほか、脚を機械化している描写がある。空中空母バンシーIV暴走事件の原因を探るため、零に同行する。
- ヒュー・オドンネル
- FAF大尉。新型戦闘機ファーンⅡのテストパイロットを務める。元々はアメリカ軍の戦闘機パイロットであり、志願してFAFにやって来た。婚約者のエイヴァ・エメリー中尉を秘書のように伴って行動している。テストフライト中にジャムと遭遇、交戦しようとするも、自機とファーンの安全確保を優先した雪風に操縦権限を奪われ、人体の耐G限界を考慮しない高機動にさらされて死亡している。
- 天田守
- FAF少尉。除雪師団所属。将来を悲観し、酒に溺れている。最高位の武勲賞であるマース武勲章を身に覚えの無いまま受章することになり、仲間から孤立、疑心暗鬼に陥っていく中でブッカーと出会う。OVA版には登場しない。
- 桂城彰
- FAF少尉。バーガディシュの後任として情報軍から送り込まれてきた。かつての零と同じ性格傾向を持っていたが、彼もまたジャムとの接触により大きく変わる事になる。OVA版には登場しない。
- アンセル・ロンバート
- FAF大佐。イギリス出身。FAF情報軍の代表者であり、桂城彰少尉を特殊戦に派遣した人物。情報戦の見地から、ジャムに対する独自の戦略を練ろうとしている。
- シロウ・ヤザワ
- 前線基地であるTAB-14所属のFAF少佐。ジャムが生み出したコピー人間で、墜落した零とバーガディシュを捕らえ、雪風のセキュリティ解除コードを聞きだそうとする。正体を見破った零に射殺された。小説版では、その後、ジャムと雪風との会見の場にてスーパーシルフのコピーに搭乗し、再び零の前に現れるが、高圧的な交渉態度でジャム総体から不要と判断され、名称不明のフライトオフィサー共々強制ベイルアウトさせられ消滅した。OVA版2巻中での失踪者リストで、HIROSHI YAZAWAと表記されている。
- マーニィ
- TAB-14所属の看護婦で、ヤザワと同じくジャムの作ったコピー人間。小説版では、言動に不信を持った零にタンパク質の光学異性体でできた偽の人間と気づかれ射殺されたが、アニメ版では零にやさしく、零も彼女を殺さなかった。
- ギャビン・メイル
- FAF大尉。前線基地TAB-15所属の第505飛行隊隊長。ジャムの迎撃に出撃した際、乗機のエンジントラブルによって窮地に陥る。この時、雪風から援護を受けているが、直後、TAB-15基地にジャムの存在を感知し機銃掃射を行う雪風を目撃している。後に機体を捨てて脱出し救助されるが、救助される前後の記憶が殆ど無い。帰還後しばらくして再教育部隊への転属を命じられるが、そこでジャムの秘密の一片に触れることになる。
- ジョナサン・ランコム
- FAF少尉。メイル中尉の部下であったが、TAB-15をジャムと認識した雪風の攻撃で死亡。実際には、本物のランコムは以前の出撃でジャムに撃墜され死亡しており、FAFで活動していたのはジャムに作られ、その自覚もないまま本人として振る舞うコピーだった。後に同じようにコピーとして蘇っており、再教育部隊に転属したメイル中尉と再会するが、生前と変わらず中尉を慕っている。
[編集] 登場兵器
外部リンクはOVA版公式サイトのもの。
[編集] フェアリィ空軍
- FA-1 ファーン
- フェアリィ空軍の主力戦術戦闘機。単発単座の前進翼。ジャム戦争勃発時には地球で実用評価中であり、フェアリィ星への侵攻にあわせて優先的にフェアリィ空軍に配備された。実戦投入直後は優位を誇っていたが、ジャム側の性能向上によって優位を失い、戦闘爆撃機や対地攻撃機として運用されることが増えている。新たな主力機のFFR-31 シルフィードが高価であることから、前線の部隊によっては未だに制空戦闘機として運用するケースもある。[1]
- FA-2 ファーンII(ファーン・ザ・セカンド)
- FA-1の後継機として開発された新型戦術戦闘機。単発単座。エンジン出力はシルフィードの60%ほどだが、自重は60%を超えない。また、前進翼などの先進的な空力設計により、スーパーシルフよりも優れた機動性を発揮することができる。自動操縦による無人化も考慮されており、限界性能を発揮した場合、パイロットが耐えられないほどの重力加速度を発生させるため、テストフライトを担当したヒュー・オドンネル大尉は、戦闘に巻き込まれた際に作動した自動操縦による高機動に耐えられずに死亡している。OVA版では、翼面部分の上にエンジン・操縦席部分がアームを介して乗せられた形状になっており、それぞれが独立して動くことで高い機動性を発揮する。
- FFR-31 シルフィード
- フェアリィ空軍の主力制空戦闘機で、FAF初の独自開発機。双発単座。それまでの主力機であったFA-1に代わる主力機として設計されたが、生産コストが高く配備数は少ない。OVA版ではステルス性を重視した形状となっていた。[2]
- FFR-31MR スーパーシルフ
- 主力制空戦闘機シルフィードの戦術偵察仕様という名目で開発されているが、実際には全く別種の機体。双発複座。開発予算獲得の為にシルフィードの派生機として登録された。下記のD型を含めて13機が特殊戦第5飛行隊に配備されている。[3]
- FFR-31MR/D スーパーシルフ
- FFR-31MRの空力特性・操縦面を改善したもの。D型のほとんどはラムジェット・ブースターを装着した超高速戦略偵察機として防衛偵察航空団に配備されたが、数機がラムジェット・ブースターを装着せずに完成した。特殊戦第5飛行隊に3番機 (B-503) として配備されている機体、パーソナルネーム「雪風」は、ラムジェット・ブースター無しで完成したうちの1機。機体制御は高度に自動化されており、パイロットの安全より任務遂行や機体の保護を優先してパイロットから操縦権限を奪った例もある。
- FRX-99 レイフ
- FFR-31MRの後継機として開発された、双発の無人戦術偵察機。搭乗者への負担を考慮しないことで、従来の機体を大幅に上回る機動性を発揮する。FRX-00の原型となった機体であり、レイフのみで編成された新特殊戦の設立計画もあった。名前の由来は「知恵の狼」。傷ついた機体を捨てた雪風のセントラルコンピュータが、この機体に自らのプログラムを転送する。原作とOVAではメイヴの開発経緯が若干異なる。[4]
- FRX-00 (FFR-41) メイヴ
- FRX-99と同時に試験的に開発された有人戦術偵察機。双発複座。雪風が本機にプログラムを転送したため、以後は特殊戦1番機 (B-501) として運用されることになる。OVA版では同時開発されず、特殊戦に配備されたレイフを有人化改修した物となっており、1番機ではなく3番機として引き続き運用されている。レイフを原型として開発されたため、無人機並みの優れた機動性を発揮する。後に心理分析用ソフト「Mac Pro II」を搭載され、その言語エンジンを応用することで、ある程度の人語によるコミュニケーションが可能となる。OVA版後半では、機体表面にJAM機のような模様を発生させる視覚的な迷彩「ジャムセンスジャマー」を装備した。
- FEP-1AWACS
- 早期警戒管制機。機体下面に大型の回転式レーダードームを持つ。OVAでは地球環境観測用の大型機を改造したものとなっており、長大な主翼と燃費の良いターボプロップエンジンで長時間の滞空が可能。
- FEP-1ACC
- 空中指揮管制機。AWACSと同系統の機体でレーダードームは持たず、通信能力が強化されている。
- C-31F
- フェアリィ空軍で使用される大型輸送機。胴体部と主翼部分は別々にブロック化されており、仕様の変更が容易となっている。輸送機タイプのC-31Fの他、胴体と主翼部に銃座を追加した対地攻撃機AC-31、無人戦闘機フリップナイト・システムを輸送するC-31M、人員輸送を目的とした旅客機型のC-31Pなどのバリエーションが存在する。派生型の種類と運用する部隊によって「フィンバック」、「ゴーレム」、「トロル」、「リングレイス」、「マルコチャン」など、様々な通称で呼ばれる。
- フリップナイト・システム
- システム軍団のカール・グノー大佐が提唱した無人戦闘機システム。母機の指令を受けてジャムを迎撃する。無人機特有の高機動と、カートリッジ式で連射可能な光学兵器「レーザー機関砲」を備えた最新兵器。OVA版ではレイフの派生型として開発され、さらに機首部分に核弾頭を装備し、自爆兵器としての運用も視野に入れられている。その機首の形状から「ハンマーヘッド」とも呼ばれ、ジャムの総攻撃に際して3機のフリップナイトがFFR-41に随伴して出撃した。
- バンシー級原子力空中空母
- フェアリィ星上空を航行し続ける空中航空母艦。2機が存在し、防空圏外環の要となっている。
- BAX-4(バックス・フォー)
- 実験評価中の陸戦兵器。将来的にはこれを用いた陸戦部隊を創設し、海兵隊ならぬ空兵隊としてジャム基地へ侵攻することも視野に入れられていた。再教育部隊の反乱の際に持ち出され、フェアリィ基地を混乱に陥れる。原作ではパワードスーツ型の兵器として描かれていたが、OVAでは空挺戦車として登場した。
[編集] 日本海軍
- アドミラル56(イソロク)
- 日本海軍が有する原子力空母。[5]電波妨害等によるアクティブステルス機能を実現するために、艦のあちこちにアレイ構造物が設置されている。その影響で艦載機の搭載スペースが縮小されてしまったが、艦載機のF/A27Cが比較的小型であることと、艦のECM能力の向上によって電子戦機の搭載数を減らすことが出来た為、ある程度の水準は保たれている。OVA版劇中のセリフでは「アドミラルゴジュウロク」と表音される。
- F/A-27C
- 日本海軍が独自開発した、双発単座の多用途戦闘機。国内の技術保持等の名目で、100%日本国内で設計・開発された。その代償として開発費と開発期間が大幅に伸び、一機あたりの単価が著しく高騰してしまった。[6]
- E-2
- 現実にも存在し、航空自衛隊やアメリカ海軍などでも運用されているターボプロップ双発の早期警戒管制機。
[編集] ジャム
ジャム側が配備している無人航空兵器。作中では飛行原理など様々な面で解明が進んでおらず、性能の向上が異様に迅速に行われる点などから、ジャムという集団が製造、配備した兵器ではなく、飛行機のような形態の生物である可能性が言及されている。 いくつかの形態が確認されており、[7] 小説版では黒い機体と表現される。OVA版では機体全体に流れるように変化する縞模様があり、時折赤い模様が現れるなどの変化がある。また、制御部に相当すると思われる箇所に高速回転するコアのようなものが見受けられ、機体全体が常に振動しているようにぶれて見える。「敵は海賊」シリーズとのクロスオーバー作品「被書空間」では一基のミサイルが解析されており、人間の脳に似せたと思しき「有機生命体に似た組織」が構成部品として搭載されていた。
原作者の神林は「ジャムは地球由来の生命であり、地球環境がなんらかの意味で彼らにとって致命的になったため異星に待避。かつその時、自動的に彼らの都合が良い星になるよう調整していった」との設定を明かしている。また、ジャムはコンピューターの出現は予期していたが、それに人間が附属していることを想定していなかったとされている。
- ジャム タイプ1
- 三角形を幾つか組み合わせたような形状の主翼、鋭い尾のようなパーツ、胴体下面に吊り下げられた垂直翼から成る。急減速等を行う際は翼面が変形する。推進力や飛行原理等については未だに解明されていない。
- 地表に設けられた基地のような構造物から巨大なブースターを装着した状態で発進する場合がある。このブースターは一定高度に達すると本体から分離される。この形態は「ジャム・ブースター」と呼ばれる。
- ジャム タイプ2
- 2枚のデルタ翼と、三角形の垂直翼2枚を胴体下面に持つ。高速飛行時には垂直翼が主翼の翼端に移動して無尾翼形態をとる。
- タイプ1よりも機動性に優れ、タイプ2の出現がフェアリィ星での膠着状態をもたらしたと言われている。
- 電子戦タイプ
- レーダードーム状の部位を備えており、無人機へのハッキング能力を持つ。ジャムとの最終決戦において出現。フェアリィ空軍の無人機のシステムを乗っ取り、同士討ちを引き起こして多大な損害をもたらした。
- グレイシルフ
- FFR-31MRと全く同じ外見を持つジャム機。コクピット部分にはパイロットがおらず、他のジャムに見られる回転体がある。色はグレーを基調とし、独特の模様が描かれている。
- ジャム高速ミサイル
- 数キロトン規模の核弾頭を搭載しており、その飛翔速度はマッハ5以上と推定される。42ndヴァラック隊を一瞬で壊滅させた後、二発目が雪風にも襲いかかるが、雪風の自律機動により撃墜された。
- ジャミーズ
- ジャムが生み出した人間のコピーの通称。壊滅した前線基地の人員や墜落機のパイロットなどに似せた外観で、FAF内に紛れ込んでいる。外見からは判別できないが、アニメ版では体液が黄色いという差異が描かれており、雪風など一部のコンピュータはその存在を感知していた。
- 人間のように有機的な存在と自称しているが、身体を構成する物質は、地球の生物のようなタンパク質ではない。ジャミーズとの会話の内容から、零はタンパク質の光学異性体であるD型ポリペプチドでできた生物だと推測していた。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] OVA版
正式タイトルは『戦闘妖精雪風』となり、間の「・」(ナカグロ)が無い。
[編集] 内容
原作のうちグッドラック編を中心に構成されたOVA作品。GONZO制作。全5巻完結となるため、ストーリーにアレンジが加わり、結末は独自のものになっている。
作画やコンピューターグラフィックによる空戦シーンが評価されており、2006年3月25日、東京国際アニメフェアにおける第5回東京アニメアワードでオリジナルビデオ部門・優秀作品賞を受賞した。
スピンオフ作品として、劇中の航空機を擬人化した妖精が主人公の『戦闘妖精少女 たすけて! メイヴちゃん』も制作されている。
[編集] スタッフ
- 原作:神林長平(早川書房刊『戦闘妖精・雪風<改>』/『グッドラック 戦闘妖精・雪風』)
- 企画・設定プロデューサー:飯田馬之介
- 監督:大倉雅彦
- 構成:山口宏
- 脚本:十川誠志
- キャラクターデザイン:多田由美
- アニメーションキャラクターデザイン:相澤昌弘、橋本浩一、関野昌弘
- 3D特技監督:竹内敦志(Production I.G)
- メカニカルデザイン:山下いくと、きお誠児、海老川兼武
- 3DCGIチーフディレクター:白井宏旨
- 色彩設計:村田恵理子
- 撮影監督:吉岡宏夫
- 美術監督:竹田悠介、加藤朋則
- 美術:スタジオ美峰
- 主題歌(ED):『RTB』
- 歌:ムッシュかまやつ
- 作詞:多田由美、横山武、作曲:三柴理、Clara、編曲:高浪敬太郎
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽:三柴理、塩野道玄(ザ 蟹)、THE金鶴
- 特別協力:航空自衛隊
- アニメーション制作:GONZO DIGIMATION
- 製作:バンダイビジュアル、ビクターエンタテインメント、GONZO
[編集] キャスト
- 深井零(堺雅人)
- ジェイムズ・ブッカー(中田譲治)
- リディア・クーリィ(麻上洋子)
- エディス・フォス(山田美穂)
- ヤザワ(長克巳)
- マーニィ(田中敦子)
- バーガディシュ(桐本琢也)
- イトー(杉山紀彰)
- リン・ジャクスン(池田昌子)
- トマホーク・ジョン(矢尾一樹)


