仮面ライダー THE NEXT
| 仮面ライダー THE NEXT | |
|---|---|
| 監督 | 田﨑竜太 |
| 脚本 | 井上敏樹 |
| 製作 | 石井徹 中曽根千治 古玉國彦 福中脩 |
| 出演者 | 黄川田将也 高野八誠 加藤和樹 石田未来 森絵梨佳 田口トモロヲ 納谷悟朗(声の出演) |
| 音楽 | 安川午朗 |
| 主題歌 | ISSA 『CHOSEN SOLDIER』 |
| 撮影 | 田中一成 |
| 編集 | 大畑英亮 |
| 配給 | 東映 |
| 公開 | |
| 上映時間 | 113分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| 前作 | 仮面ライダー THE FIRST |
『仮面ライダー THE NEXT』(かめんライダー ザ ネクスト)は、仮面ライダーシリーズの劇場用特撮ヒーロー映画。2007年10月27日公開。2005年11月に公開された映画『仮面ライダー THE FIRST』の続編。キャッチコピーは、「すべてを超える。」「アクションに酔え。怪奇に震えろ。これがNEXTエンタテインメントだ。」。
目次 |
概要 [編集]
主役は前作と同様、本郷猛/仮面ライダー1号で、一文字隼人/仮面ライダー2号も前作から継続して登場。また、本作には風見志郎/仮面ライダーV3が敵として登場する。
本作におけるV3は、旧テレビシリーズの「ライダー1号・2号に改造された」という設定と異なり、「ショッカーによって改造された改造人間(V3=Version 3)」という設定である。V3=風見志郎役には、『仮面ライダーカブト』で仮面ライダードレイク=風間大介の役を演じた加藤和樹が起用された。その他、ライダー作品に出演経験がある石田未来、森絵梨佳らも共演している。ショッカー首領の声は第1作『仮面ライダー』と同じ納谷悟朗が担当した。
スタッフでは、監督が前作の長石多可男から、平成仮面ライダーシリーズの多くの劇場版を作ってきた田﨑竜太に交代した。脚本の井上敏樹、音楽の安川午朗など、その他のメインスタッフはほぼ前作から続投している。
恋愛映画の要素が多く盛り込まれていた前作に対し、本作では漫画版『仮面ライダー』や昭和テレビシリーズの序盤、およびVシネマ『真・仮面ライダー 序章』で見られた「怪奇性」が強調され、ジャパニーズホラーの演出技法やバイオレンス描写を多く取り入れた「ホラーアクション」としての色彩を濃くしており、恐怖感を煽る場面も多い。このため、仮面ライダー映画としては初のPG12指定作品となった[1]。
セル用DVDは、劇場公開時そのままの「RELEASE Ver.」と、公開時にカットされたシーンを追加した「EXTENSION Ver.」を選択して再生するマルチエンディング仕様になっている[2]。
ストーリー [編集]
本郷猛と一文字隼人がショッカーを裏切り、組織と激闘を繰り広げてから2年が過ぎた。本郷は高校の生物教師となったが、生徒からの信頼は得られず、うだつの上がらない日々を送っていた。そんな中、世間では顔面を無残に切り刻まれた惨殺死体が次々と発見され、同時に奇妙な噂が広まっていた。事件現場には、国民的アイドル・Chiharuの曲が必ず流れているという。
ある日、本郷は教え子で問題児である菊間琴美の家庭を訪問した後、琴美が親友であるちはるの自宅マンションに向かうのを追う。しかし、そこで待っていたのは衝撃的な事実と、ショッカーの襲撃であった。ショッカーの改造人間チェーンソーリザードと、6人の量産型ホッパー・ショッカーライダーの襲撃を受け、必死に逃げる中、琴美はダメ教師でしかないはずの本郷がホッパー=仮面ライダー1号として戦っている姿を目撃する。
本郷の力を知った琴美は、自分がChiharu=風見ちはると親友であること、ちはるの身に何らかの異常が起きているらしいことを打ち明け、本郷に真相解明の手助けを依頼する。彼らは事態の把握のため、ちはるの兄、風見志郎の元を訪れる。しかし、風見は再度襲撃してきたチェーンソーリザードやショッカーライダーたちとともに、本郷に襲いかかる。彼は、ナノロボットによる改造手術を受けたショッカーの新たなる尖兵、ホッパー・Version 3だった。
登場人物 [編集]
本郷と一文字を除き、前作の主要人物(緑川あすか、立花藤兵衛、ショッカー三幹部など)は登場しておらず、その関連についても触れられていない。
改造人間 [編集]
- 本郷猛(ほんごう たけし)/仮面ライダー1号
- ショッカーの手により、ホッパー=仮面ライダー1号に改造された男。洗脳が解けてショッカーを脱走してから2年が経過した現在は、城南大付属高校の生物教師として過ごしている。しかし教師としての威厳は皆無で、担任するクラスも学級崩壊状態に陥り生徒からも小馬鹿にされている。しかし中盤で、学校付近で琴美を守るために20倍の腕力を発揮し、琴美を乱暴しようとしたチンピラが乗る自動車、バイクを破壊したことで目撃した生徒たちから怯えられ、後に解雇処分となった。
- 教え子である琴美との出会いを切っ掛けに再びショッカーに立ち向かう。一文字とは組織を裏切って以来、2年以上会っていないが、強い信頼を持ち続けており、唯一の親友だと思っている。ショッカーの生み出した初期型の改造人間で唯一リジェクション(定期的な血液交換を行わないことにより起こる肉体の拒絶反応)が無い。
- 前作に比べ改造人間としての能力を制御できるようになっており、度重なる戦いを通じて戦士としても大きく成長を遂げている。
- 一文字隼人(いちもんじ はやと)/仮面ライダー2号
- 本郷と同じくショッカーの手により、ホッパー=仮面ライダー2号に改造された男。かつてはショッカーの裏切り者である本郷を抹殺するために送り込まれた刺客であったが、ふとしたきっかけで本郷と共にショッカーと戦う道を選んだ。
- 現在はリジェクションから繋がる死の恐怖に苦しみ続けながら、夜な夜な繁華街で豪遊する享楽的な日々を過ごしている。そしてリジェクションの苦しみを紛らわすため、毎日のように酒に飲んだくれている。常に身に着けているスカーフとグローブは、リジェクションにより浮き上がった血管を隠すためのもの(グローブの中には血管から漏れた真っ黒な血が溜まっており、本郷にその苦しみを見抜かれていた)。
- 風見志郎の別荘においてショッカーライダーたちに追い詰められていた本郷の救出に駆けつけ、2年振りの再会を果たす。馴れ合うことが得意でないため、本郷に対しては表面上つっけんどんな態度を取るが、友情関係は厚い。新たな改造人間となり、ショッカーの命令のままに生きている志郎を以前の自分と重ね、「空っぽの人形」と評した。その後ちはるの秘密に揺り動かされつつもショッカーを裏切り加勢に入った志郎を見直す。戦いを終えた後、再び身体が衰え本郷を動揺させたが、「不死身」を豪語して再び本郷のもとを去っていった。
- セルDVD収録のEXTENSION Ver.ではその後再びクラブに訪れており、その中で眠るように静まり、リジェクションの限界による死を匂わせる幕引きを迎えた。
- 風見志郎(かざみ しろう)/仮面ライダーV3
- ホッパー・Version 3=仮面ライダーV3に変身する男。IT企業「エクサストリーム」を立ち上げてトップ企業に押し上げ、若くして時代の寵児に上り詰めた青年だったが、2カ月前に発生したエクサストリームの社員失踪事件の直後から社会との関わりを絶って別荘に篭り、ワインのデカンタージュに興じるなど退廃的な日々を過ごしていた。実は失踪事件はシザーズジャガー率いるショッカーの実験によるものであり、無差別テロ同様のナノロボット散布実験に適合して生き残り、ナノロボットの力によって強靭な新型改造人間となった。そして裏切り者の本郷猛と一文字隼人を抹殺する命を受け、本郷たちと敵対。初戦では「年代物のワインが若かったから」という私的な理由をつけて本郷に襲いかかり、自身の正体=V3であることを明かした。
- 若くして一流IT企業の社長になったエリートである。他人に対しての物腰、言葉遣いは丁寧で、常に冷静に振舞う。一人称は「私」。
- 前作の一文字と同じく、自分が生き残る道はショッカーに従属する事を悟っていた。改造によって与えられた強大な能力に心酔し、疑いを持っていなかったが、琴美の訴えによって最愛の妹であるちはるの身に何かが起こったことを知り、徐々にその心は揺らいでいく事になる。後日、久々の再会も兼ねてちはるの楽屋を訪れ、彼女が以前彼に送ってきた好きなブランドの時計を“プレゼント”と称して渡すという冗談半分のカマをかけるが、素直に贈り物と思い込んで受け取ろうとしたChiharu(表舞台に立っていた谷口由加里)の言動から別人であることに気付き、動揺する。そして偽のChiharuから、ちはるに起こった悲劇を聞くに及び、居合わせた琴美や本郷と共に大きなショックを受ける。その時ちはるの時計が突如として不可解な動きを見せたことで、それが翌日に予定されたショッカーの大規模なナノロボットの輸送及び日本全国への散布作戦を表していることに気付くが、組織の強大さに恐れを抱き、阻止を説く本郷についていくことはできなかった。本郷の身を案じ、酒場で飲んでいた一文字に本郷を止めるよう要請するが、一文字は迷うことなく本郷の加勢に飛び出し、残された彼は苦悩する。
- 作戦決行当日、ショッカーの基地であるレストランで、本郷と一文字は数に勝る怪人達に抑え込まれ、彼らの命も風前の灯火であったが、ちはるの思いに応えるために本郷たちに加勢、戦況は逆転した。戦闘員、ショッカーライダーを蹴散らすと、かつての自分の秘書であり、純粋にショッカーに仕えているチェーンソーリザードをV3反転キックで倒し、ナノロボットの散布計画を阻止した。だがその直後、醜悪な怪物と化したちはるが目の前に現れる。変わり果てた妹の姿にショックを隠せない風見だったが、ちはるの悲痛な最期の希望を受け入れ、最愛の妹をその手にかけた。
- 炎上する現場で立ち竦み、妹の後を追おうするが、1号・2号に救出され、本郷たちのようにショッカーと戦っていく事を決意した。
その他の登場人物 [編集]
- 菊間琴美(きくま ことみ)
- 本郷の教え子で、両親が離婚後双方とも蒸発したため、一人暮らしをしている。
- 気が強く人付き合いが苦手なため、クラスでは浮いた存在となっており、学校も休みがち。唯一の親友であるちはるからの連絡が突如途絶えたため、単身その真相を追う。当初、本郷には反感を抱いていたが、彼女を嫌う女子生徒とチンピラに乱暴されていた所を救われた事で徐々に心を開き、やがては本郷の正体やちはるの身に起こった悲劇の真実を目の当たりにする事になる。本郷に救われて以降は改造人間のことも「一人の人間」として見るようになり、本郷の良き理解者に。一人で懸命に輝いたちはるの現状を知らずにショッカーへの心酔を続ける志郎に対して「自分の力で輝いていない」と厳しい言葉を投げかけ、最終的に本郷たちに協力させるきっかけを作った。
- 最終的に、以前起こした怪力騒ぎで解雇処分となった本郷をようやく「先生」と呼ぶようになった。
- 包帯姿の女
- 連続猟奇殺人事件に関与している神出鬼没な謎の存在。Chiharuの「Platinum Smile」を聞いた者の前に必ず現れ、彼女を見た者は全員猟奇殺人事件の被害者となっている。顔面を包帯で覆っている。
- その正体は風見志郎の妹であり、「呪いの歌」と噂され問題となっている「Platinum Smile」を歌う国民的人気アイドル歌手のChiharuこと風見ちはるであった。本物のちはるはエクサストリーム社でのナノロボット散布実験に巻き込まれており、適合して身体に変化が起こっていたが、その直後に彼女の人気を妬む新人アイドル達に突き飛ばされ、その弾みに配電盤に激突してしまう。その際に負った顔の傷跡は手術でも直せないくらいに醜く爛れた上に、配電盤の高圧電流で暴走したナノロボットによって複眼を持つ怪人の様相を呈していた。絶望の末に自身の時計を形見のつもりで兄・志郎に送り、投身自殺を計る。だが、ナノロボットにより怪人に改造された身体では飛び降りた程度では死ぬことが出来なかった上に、全身でナノロボットの暴走が進行、より醜悪な怪人の姿になってしまう。
- ちはるの身体は、機密保持のために回収したショッカーの廃棄場に廃棄されていたが、自由に身動きの取れない本体の代わりに分身となる包帯姿の思念体を操り、「Platinum Smile」を聞く者や自身を絶望に追いやった影武者の2人、更にはマネージャーや社長等、手当たり次第に殺害してきたが、親友である琴美だけは唯一殺すことができずにいた。最後は暴走する自身の能力を止めたいという自らの意志を告げ、兄である志郎の手によって本体が葬られ、思念体も消滅した。
- だが、エンドロール後のシーンでは、パチンコ店で『CRぱちんこ仮面ライダー ショッカー全滅大作戦』を打っていた男性を、思念体が筐体から手を伸ばして襲っていた。
- 進藤
- 芸能事務所「トライスタープロモーション」の社長。Chiharuのことを「滅んではいけないアイドル」と称し、ちはるの死後も他のアイドルを整形手術でChiharuに仕立てていた。Chiharuとなって表に立っていた女性アイドルたちが包帯の女に殺されていたことを知らずにいた。終盤で山崎と共に怪人と化したちはるに殺される。
- なお、進藤の眼鏡は田﨑竜太の私物をそのまま小道具として使用したもの。
- 山崎
- 「トライスタープロモーション」でのChiharuのマネージャー。社長・進藤の言いなりであり、他のアイドルを利用したChiharuの顔への整形手術にも反対しない。替え玉のこともChiharuちゃんと呼び続けていた。進藤とともに事務所でちはるに殺害される。
- 戸塚尚子
- ちはるを妬んでいた新人アイドルの一人。人気アイドルのちはるを妬み、彼女を階段から突き落とし、ちはるが自殺を図る原因を作った。
- その後、本郷と琴美に出会った時までは整形手術によって自身がChiharuに成り済まし、風呂で鼻歌を歌うなどChiharuに成り済ます生活に満足していたが、ある日包帯姿の女に襲われ、住んでいた高層マンションから飛び降り自殺(突き落とされたとも見られる)する。Chiharuの秘密を琴美に言おうとして息絶えた。
- 谷口由加里
- 尚子と共にちはるを自殺へ追い込んだ新人アイドルの一人。ちはるを妬んではいても、階段から突き落とすのはやり過ぎと考えていたが、尚子には逆らえず、実行してしまう。尚子の死亡後に整形手術を受け、新しいChiharuとなって表舞台に立っていたが、罪悪感と他人の顔で過ごす恐怖から錯乱し、琴美に全てを打ち明ける。終盤で包帯姿の女によって首ごと切断される。
- 教頭
- 城南大付属高校の教頭。職業に真面目な人物で、生徒から疎まれ駄目教師扱いされている本郷の善き理解者だが、学校内でのトラブルが保護者を巻き込むような問題に発展することを恐れ、目の前の出来事には目をつぶってしまう事なかれ主義のままでいる。結果、終盤では本郷の解雇処分を防ぎたくても防げずその場を後にした。
- 岡村
- Chiharuファンクラブの会長。琴美に頼まれてChiharuのことを話す予定だったが、そのために琴美に会おうとしたところを包帯姿の女に殺されてしまう。
- 輝夫
- Chiharuのファンである引きこもりの青年。序盤で「Platinum Smile」のPVを見ている途中、謎の包帯姿の女に殺される本編最初の被害者。マヨラーらしく、彼の母親が運んできた食事にはマヨネーズが大量に掛けられていた。
仮面ライダー [編集]
仮面ライダー1号 [編集]
- 身長:187cm
- 体重:74kg
- パンチ力:3t
- キック力:10t
- ジャンプ力:一跳び15.30m
- 走力:100mを5.0秒で走る
- 本郷猛が特殊マスクを装着し、変身ベルト・タイフーンを回転させることで変身する、バッタの能力を持った改造人間。
- 前作の戦いの後、ショッカーから逃げ延びながら2年間を過ごしていたため、ライダースーツには、前作よりも多くの傷跡や変色が見受けられる。しかし防弾性などの、スーツそのものの機能低下は無い。スーツの色は黒で変化はないが、側面の2本ライン、背中の羽根部分がメタリックなダークグリーンに、前作では薄いピンクだった目の色が赤に、ダークブルーだったマスクは黒(厳密には濃いダークグリーン、更に無数の傷が付いている)に、クラッシャー、コンバーターラング、ブーツなど、ブルーグリーンだった部分もダークグリーンに変色しているなど、全体的に「桜島1号」と呼ばれるカラーリングを意識した[3]カラーになっている。
- 基本的な能力や機能に変化はないが、度重なる戦いを経験してきたことで、その戦闘スタイルはより洗練されたものになっている。初期の改造人間だけあって、量産型ホッパーであるショッカーライダーの単体は凌駕できてもシザースジャガー、チェーンソーリザード等のナノロボットで改造された、次世代型怪人には若干遅れを取るのが現状である。しかし、次世代改造人間の行動や能力を見切れるようになるなど、戦士としての素質は充分に熟練しており、世代の隔たりによる能力差をカバーしている。改造以前から持つバイクの腕は卓抜した冴えを見せ、バイク同士での戦闘では6人で追うショッカーライダーを圧倒した。
仮面ライダー2号 [編集]
- 身長:182cm
- 体重:71kg
- パンチ力:3.5t
- キック力:10t
- ジャンプ力:一跳び15.00m
- 走力:100mを5.2秒で走る
- 一文字隼人が特殊マスクを装着し、変身ベルト・タイフーンを回転させることで変身する、バッタの能力を持った改造人間。
- 前作の戦いの後、ショッカーから逃げ延びながら2年間を過ごしていたため、1号同様ライダースーツには、前作よりも多くの傷跡や変色が見受けられる。スーツのカラーリングは前作とほぼ同じだが、至る所に傷や汚れ、変色している等の変化が見受けられ、ヘルメットにはひびが入り、クラッシャーはリジェクションに伴う吐血により若干錆びついている[4]。しかし、1号と同様スーツ自体に機能の低下は無い。また、背中とグローブにあったショッカーのマークは削り取られ、その痕跡を残すのみとなっている。
- リジェクションの進行により体は限界に近いものの、機能等の低下は無い。力強く直線的な動きの本郷に対し、蹴りを多用した流麗な動きを得意としている。スピードを生かした洗練された戦闘スタイルで、数に勝るショッカーライダー達を何度も圧倒する活躍を見せるが、戦闘中に頻発するリジェクションに苦しめられる。パンチ、キックの力も強く、トラック越しに放ったパンチはワゴン車を弾き飛ばし、変身前でもキックの一撃で大型のバンを転倒させるパワーを見せた。
仮面ライダーV3 [編集]
- 身長:190cm
- 体重:78kg
- パンチ力:4t
- キック力:12t
- ジャンプ力:一跳び18.00m
- 走力:100mを4.0秒で走る
- ショッカーのナノロボットによって改造された風見志郎が変身する仮面ライダー。能力は1号および2号を遥かに上回っており、劇中では苦戦の描写すらない圧倒的な強さを誇り、まともに戦える相手も殆ど存在しなかった。最大の特徴であるベルトのダブルタイフーンは、風や熱のエネルギーを吸収し、V3自体の力に変換させる。なお、本作でのV3の意味は、旧『仮面ライダーV3』における「勝利(Victory)」と「仮面ライダー3号」を組み合わせたものとは異なり、「仮面ライダー1号・2号を凌駕した力を与えられたVersion 3」という意味になっている[5]。そのため、公式設定ではトンボがモチーフとされているが敢えてそれを意識せず、「1号・2号からショッカーライダーを経てV3に至る」という系譜を想定したデザインになっている[6][3]。ホッパーとは1号および2号のショッカー内でのコードネームを指す(前作を参照)。カラーリングは基本的に往年のV3に準じるが、全体的に原作より暗めのダークトーンになっており、また襟とマフラーが緑に、グローブが濃い金色(ショッカーライダーの物と同じグローブ)になっている[7]。ベルトには原作と同様にV3ホッパーが装備されているが、劇中未使用のため機能は不明(デザイナーの出渕裕曰く「使わないと聞いていたが、敢えて装備させた」とのこと[3])。劇中明確な「V3」の呼称はなく、1号、2号より強力な改造人間と言う扱いである。
- 本郷と初めて対峙した際、配下のチェーンソーリザードとショッカーライダーと共に劣勢に追い込み、圧倒的強さを印象付けた。しかし中盤で打倒1号・2号を豪語するも、琴美から妹の一件を聞かされ心が揺らぐ。やがて自身を改造したナノロボットが、妹の身を冒したことを知り、ショッカーへの不信感と恐怖心を募らせる。ナノロボットを日本中に散布するというショッカーに一人立ち向かう本郷を止めるよう一文字に頼むも、その一文字もまた本郷と共にショッカーに攻勢をとってしまう。そして自身もまたショッカーに反旗を翻し、1号・2号と共にショッカーに立ち向かう。多勢に無勢の1号、2号であったが、V3の加入により形成が逆転した。
- ハリケーン
- 全長:2195mm
- 全幅:805mm
- 全高:1205mm
- 最高速度:600km/h
- 馬力:900kw
- ジャンプ力:40m
- V3専用としてカスタムアップされたオートバイ。1号2号のサイクロンが立花レーシング製(つまり民間製)なのに対して、こちらはショッカーの手によるものである。他の戦闘員を遥に凌駕する身体能力を持つV3に合わせて開発されているため、ショッカー戦闘員が乗るバイクはおろか、ダブルライダーの駆るサイクロン号をも上回る驚異的スペックを誇る。
- ベース車はオンロードスポーツタイプの「HONDA XR250モタード」。ベース車が元々軽くて取り回しが良いため、空中体当たりなどといったバイクによる攻撃が容易に行える。なお撮影においてベース車にXR系のバイクが選ばれた要因としては「より軽快なバイクアクション」が求められたのと「前作において2台のサイクロン、大型バイク(CBR1000RRとCB1300SB[8])をワイヤーで吊るすのに苦労した」からである[要出典]。ベース車のXR250モタードは通常マフラーは一本出しだが、このハリケーンはヨシムラのマフラーでツインになっている。なお近日、マジカルレーシングから「仮面ライダー THE NEXT ハリケーン号レプリカXR250 MOTARD ストリートボディーワーク」として撮影に使用された型で作られたカウルのレプリカが販売されることが明らかとなった[要出典]。
- 後に2009年に製作されたテレビスペシャル『仮面ライダーG』のバイクとして流用されている。
ショッカー [編集]
世界を裏から操る謎の秘密結社。本作では新たにナノロボットによる改造技術が導入されており、これは対象となった人間を一瞬で(本人も気づかないうちに)改造することが可能である。それによって誕生した改造人間は、リジェクションが起きない・小さな傷なら短時間で治癒する・ショッカーへの忠誠心がより強くなるなど、あらゆる面で以前よりも発達した技術である。
その反面、ナノロボットには致死率の高い細菌兵器としての側面も持っており、成功率は極めて低く、多くの人間はナノロボットに適合できず死んでしまう。改造の際は対象者が適合できるか否かを問わず無差別にナノロボットを大気中に散布するため、改造が終わった後はナノロボットに適合できたわずかな者だけが生き残り、その周囲には不適合者の死体の山が築かれることになる。
なお、基地内で首領の命令を受ける際、怪人たちは全裸に仮面だけを手にした姿で待機していた。
- シザーズジャガー
- 「LEGEND OF GATHERING」と呼ばれるレストランのオーナーを務める眼鏡の男(本名は不明)がマスクを被ることで変身する。テンションの高いエキセントリックな言動が特徴。ナノロボットによる日本の人間全てを改造人間にする計画の指揮を執り、風見志郎を含むエクサストリーム社社員のナノロボットによる改造実験作戦の指揮も執った。両腕のブレードが武器で、その切れ味は壁を紙のように切り裂く。ブレードを合体させて巨大なハサミとして扱う事も出来る。ブレードは普段は使わずに収納しているため通常の手がある。また、動きもトリッキーで変幻自在に相手を翻弄する。レストラン「LEGEND OF GATHERING」もレストランとしては仮の姿でしかなく、その実体はショッカーの基地の一つであった。最終決戦で、次世代改造人間としての戦闘能力を遺憾なく発揮。ダブルライダーは束になってもその高い戦闘能力の前に苦戦を強いられる。しかし、最終的には1号と2号のライダーダブルキックとライダーダブルパンチの連続攻撃を受け爆発した。
- 『仮面ライダーV3』のデストロン怪人「ハサミジャガー」のリメイク[3]であるが、本作ではショッカー所属の改造人間である。
- チェーンソーリザード
- エクサストリーム社の社長秘書であった女(本名は不明)がマスクを被ることで変身する。ナノロボットにより改造される前は清楚な雰囲気を携えた風見の優秀な秘書であったが、改造後は冷酷で残忍な性格の持ち主になり、妖艶な振る舞いも見せるようになった。恐るべき切れ味を誇る右腕の巨大チェーンソーが武器で、着脱も可能。また、ナノロボットによる改造の影響で再生能力も備えている。上記の「LEGEND OF GATHERING」の地下(ショッカーの基地の地下)で、かつての上司であった志郎にV3反転キックを受け爆散した。
- 『仮面ライダーV3』のデストロン怪人「ノコギリトカゲ」のリメイク[3]であるが、本作ではショッカー所属の改造人間である。また、チェーンソーに市松模様がついているのはノコギリトカゲへのオマージュ。関連書籍によるとチェーンソーを起動させても模様に変化がないことを知りつつ採用したという[3][9]。女性怪人という点も共通している。
- ショッカーライダー
- 身長:175 - 190cm
- 体重:60 - 80kg
- パンチ力:3t
- キック力:10t
- ジャンプ力:一跳び15.00m
- 走力:100mを5.0秒で走る
- 全員がナノロボットで改造された上級戦闘員。オリジナルのホッパーである2人はショッカーを裏切っているが、彼等が改造人間の中でも高い潜在能力を秘めていた事から、ホッパータイプが次期主力改造人間として採用され、ホッパーの量産型となるショッカーライダーが生み出される事となった。V3のように正式なナンバリングは施されていないが、デザイン上のコンセプトは「1号・2号からV3への過渡期」とのこと[3]。
- チェーンソーリザードの尖兵として、どの戦闘にも常に6人1チームで登場。メンバーの負傷や死亡に際しては、その都度新たなメンバーが補充され(身長・体重が一定していないのはそのため)、各々に明確な「個人の意志」は存在していない。能力は一般戦闘員を大きく上回り、ダーツ型爆弾といったオリジナル・ホッパーにはない武器も装備するが、オリジナルとの戦闘経験量の違いや量産化仕様に伴う性能劣化など、単体の戦闘力では1・2号に及ばず見劣りする。耐久性も劣っており、1号のパンチをパンチで受け止めた際には腕の骨が外に飛び出し、また2号によって背骨を踏み折られた者もいる。しかし基本スペックを集団戦闘でカバーするため、6対1の戦いではオリジナルを圧倒、驚異的な連携攻撃で2度までも本郷を追い詰めた。なおバイクを操る能力にも長けており、XR250、XR250モタード、XR400を駆り、サイクロンで逃走する本郷と壮絶なバイクチェイスを展開した。
- ショッカーアジトであるレストランでは、ナノロボット散布を妨害する1号、2号を迎撃。2大怪人と共に各3対1の戦いに持ち込みダブルライダーを追い詰めるが、V3の加勢やダブルライダーの見切りによって次第に形勢を逆転され、最後はダブルライダーの手によって全滅する。
- なお、本作ではゲルショッカーではなく(石ノ森漫画版と同様に)ショッカーの所属である。スーツは1号と同じくセパレートタイプ(上着とパンツが別れている)だが、2号同様に肩や肘のアーマーは生地の内側につけられており、1号と2号の中間のようなスタイルだった。仮面は1号2号と同じデザイン(触角状のアンテナの形状が異なる)。6人とも仮面やプロテクター部分・グローブとブーツのカラーリングが金色系のオリーブドラブ色で、複眼はダークグリーン、マフラーは黄色で統一されている[10]。仮面に2号と同じデザインの白の塗り分けがある。
- ショッカー戦闘員
- ショッカー戦闘員に関しては前作を参照。なお、前作と異なり「戦斗員」ではなく「戦闘員」と表記されている。黄色い防護服を着用した科学班員も存在し、シザーズジャガーの指揮下でナノロボットの散布に当たっている。
- ショッカー首領
- シザーズジャガー達に指令を与えるショッカーの首領。その姿を現さず、声のみで指令を下す。
キャスト [編集]
- 本郷猛/ 仮面ライダー1号(声):黄川田将也
- 一文字隼人/仮面ライダー2号(声):高野八誠
- 風見志郎/仮面ライダーV3(声):加藤和樹
- 菊間琴美:石田未来
- 風見ちはる:森絵梨佳
- 包帯の女:日野綾子
- シザーズジャガー:田口トモロヲ
- チェーンソーリザード:益子梨恵
- 進藤:嶋田久作
- 山崎:六角慎司
- 教頭:斉藤洋介
- 戸塚尚子:夏山千景
- 谷口由香里:川原真琴
- クラブのママ:未來貴子
- 照夫の母:風祭ゆき
- LEGEND OF GATHERINGの支配人:ガラパゴス小林(小林真吾)
- ショッカー首領(声):納谷悟朗
- ショッカー戦闘員(声)、ショッカーライダー(声):塩野勝美
スーツアクター [編集]
- 仮面ライダー1号:前田浩[11]
- 仮面ライダー2号:秋山智彦[3]
- 仮面ライダーV3:伊藤慎[3]
- シザーズジャガー:渡辺智隆[12]
- チェーンソーリザード:日野綾子[13]
- ショッカー戦闘員[要出典]:杉原明ほか
- ショッカーライダー[要出典]:秋山智彦、伊藤慎[3]、川名求己、大橋明ほか
- 仮面ライダー1号(バイクアクション)[要出典]:河村章夫
スタッフ [編集]
- 原作:石ノ森章太郎
- 監督:田﨑竜太
- 脚本:井上敏樹
- 音楽:安川午朗
- 製作:石井 徹(東映ビデオ)、中曽根千治(東映)、古玉國彦(東映チャンネル)、福中脩(東映エージエンシー)
- 企画:日達長夫(東映ビデオ)、吉田順(東映)、金子建(東映チャンネル)、松田英史(東映エージエンシー)
- エグゼクティブプロデューサー:鈴木武幸(東映)
- プロデューサー:加藤和夫(東映ビデオ)、矢田晃一(東映エージエンシー)、白倉伸一郎(東映)、武部直美(東映)
- 撮影:田中一成
- 2nd撮影:菊池亘
- 照明:三重野聖一郎
- 美術:和田洋
- 録音:室薗剛
- 編集:大畑英亮
- 助監督:高橋浩
- キャラクターリファインデザイン:出渕裕
- 特殊衣裳造形:竹田団吾
- 特殊メイク・コーディネイト:原口智生
- VFX:スタジオガラパゴス
- VFXスーパーバイザー:小林真吾(スタジオガラパゴス)
- VFX協力:円谷プロ KiDS・CGI-ROOM
- アクション監督:横山誠(AAC STUNTS)
- 製作プロダクション:東映東京撮影所
- 製作:『仮面ライダー THE NEXT』製作委員会(東映ビデオ・東映・東映チャンネル・東映エージエンシー)
- 配給:東映ビデオ
主題歌 [編集]
- エンディング
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- CHOSEN SOLDIER
- 作詞:ISSA 作曲:今井大介 / 歌:ISSA
ソフト化 [編集]
2008年4月21日発売。通常版、コレクターズエディション共に本編は劇場公開版「RELEASE Ver.」と未公開シーンを追加し、再編集した「EXTENSION Ver.」を収録。
- 仮面ライダー THE NEXT 通常版(DVD1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編・TVスポット集
- 音声特典
- オーディオコメンタリー(黄川田将也×監督:田崎竜太)
- 映像特典
- 仮面ライダー THE NEXT コレクターズエディション(DVD3枚組)
- ディスク1:本編DVD(通常版と同様)
- ディスク2:特典DVD1
- メイキング
- 森絵梨佳のCG現場体験ルポ
- 仮面ライダー THE NEXT MOVIE PREVIEW(アクション編 / ホラー編 / プロモーション用)
- Platinum Smile プロモーションビデオ
- ディスク3:特典DVD2
- 製作発表記者会見
- スペシャルナイト
- ISSA×「仮面ライダー THE NEXT」インストアイベント
- 初日舞台挨拶(関東)
- 初日舞台挨拶(関西)
- 公開記念イベント
- ポスターギャラリー
- 初回限定特典
- CD-ROM
- 解説書「監督:田崎竜太対談集 BATTLE TO THE NEXT」(32P)
- 特製アウターケース&デジパック仕様(初回生産分終了後は封入特典無しのトールケース仕様)
脚注 [編集]
- ^ 倫理指定を受けること自体は当初からの狙いだった。企画の段階ではR15+指定も視野に入れており、脚本審査ではR15+だったが最終的にはPG12に落ち着いた(DVDコレクターズエディションの解説書における井上敏樹と田崎竜太の対談より)。
- ^ レンタル用にはRELEASE Ver.しか収録されておらず、セル用も音声をコメンタリーに設定すると自動的にRELEASE Ver.が再生されるなど、EXTENSION Ver.は実質的には映像特典扱いである。
- ^ a b c d e f g h i j 鶯谷五郎他『仮面ライダー THE NEXT公式ブック 21st CENTURY MASKER WORLD』(CAST-PRIX PREMIUM編集部・和田谷洋子・橋本学編、ジャイブ、2007年 ISBN 978-4-86176-450-9)
- ^ 一文字隼人を演じた高野八誠はこのマスクを見てスイカみたいだと笑ったが、2号のマスクと知って苦笑したという。[要出典]
- ^ 本編で逆ダブルタイフーンを行う際、ベルトに「Version 3」と表記されている
- ^ デザイン画に「ホッパーボーグ Version 3」の記述あり。
- ^ マフラーは赤にするという案もあったため、マフラーを赤く塗った検討用イラストも存在する。[要出典]昭和版では襟・マフラー・グローブは白。
- ^ 前作公式サイト[1]参照。
- ^ ノコギリトカゲのバズソー(丸ノコギリ)が市松模様なのは「回転」を表現するため。[要出典]
- ^ TV版と同様に各人で色を変える案もあったが、没になったという。[要出典]
- ^ O.S FACTORY -前田浩 プロフィール-(インターネット・アーカイブ内)、2007年12月23日時点でのキャッシュ
- ^ DVDコレクターズエディションの解説書における横山誠と田崎竜太の対談より。
- ^ 鳥本真也他 『仮面ライダー THE NEXT VISUAL PREVIEW BOOK』 黒瀬真也・福留一輝・阿部友美編、角川書店、2007年、59頁。