クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国

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映画 クレヨンしんちゃん
オタケベ! カスカベ野生王国
監督 しぎのあきら
脚本 静谷伊佐夫
原作 臼井儀人
出演者 矢島晶子
音楽 若草恵
荒川敏行
丸尾稔
主題歌 ジェロ『やんちゃ道』
撮影 梅田敏之
編集 小島俊彦
製作会社 シンエイ動画
テレビ朝日
ADK
双葉社
配給 東宝
公開 2009年4月18日
上映時間 96分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 10億円
前作 クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者
次作 クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁
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クレヨンしんちゃん オタケベ! カスカベ野生王国』(クレヨンしんちゃん オタケベ! カスカベやせいおうこく)は、2009年4月18日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場映画シリーズ第17作目。上映時間は96分、興行収入は10億円[1]。キャッチコピーは『解き放て、おバカ本能』。

概要[編集]

本作品から監督が本郷みつるからしぎのあきらにバトンタッチ。しぎのあきらが監督した1つ目の作品。本作の主題歌であるジェロの『やんちゃ道』はシリーズ初の演歌となる。

環境保全が題材になっているが、むしろ環境保護団体の過激な活動への皮肉を描いた作品。

原作者である臼井義人は公開から半年後に亡くなったため、臼井が上映を見届けた最後の作品となった。また、TVシリーズ放送開始からよしなが先生を演じてきた高田由美が出演する映画としては本作が最後となった。以降は2代目に就任した寺田はるひが演じている。

その他[編集]

予告編ではみさえはライオン、ひろしはカバに変身していた。

作中に東武伊勢崎線が登場するが、登場する車両は東武東上線東武50000系電車第1編成である(正面非貫通式で、前灯/尾灯のケースが下部にあるのが特徴)。

映画クレヨンしんちゃんでは10作ぶりに「〜を呼ぶ」のサブタイトルがつかない作品となった。

映画の冒頭で『母をたずねて三千里』のパロディがある。また劇中にも『アルプスの少女ハイジ』や、『インディ・ジョーンズ』、『センター・オブ・ジ・アース』などのパロディが登場する。

あらすじ[編集]

しんのすけが住むカスカベ市ふたば町では、新しい町長に就任した四膳守(しぜん・まもる)を中心にエコロジー活動が盛んになっていた。ある日、ふたば幼稚園の課外授業で地域の清掃活動に参加していたしんのすけは、河原で謎のアタッシュケースを発見。その中に入っていた不思議な緑色のドリンクを拾い持って帰る。ところがその夜、後で飲もうと冷蔵庫に冷やしておいたそれをひろしが飲み、さらにみさえまでも飲んでしまう。すると翌日、二人は徐々に動物のような仕草をとり出すようになり、遂にある日ひろしは、みさえはに変身してしまった。驚く一家の下に突然ブンベツと名乗る男が率いる謎の集団が現れ、その場にいたかすかべ防衛隊とひろし達を捕える。かすかべ防衛隊の面々は何とか逃げ出すが、ひろしとみさえは謎の集団に連れ去られてしまった。

そんな中、しんのすけとかすかべ防衛隊の面々は謎の集団を追って現れた「ビクトリア」と名乗る女性と出会い、彼女から四膳の正体を知らされる。四膳は実は過激な環境保全組織「Save Keeping Beautiful Earth(通称:SKBE(スケッベ))」のリーダーで、人類を動物に変えることで環境破壊に歯止めをかける計画「人類動物化計画」を進めており、ひろしとみさえが飲んでしまったドリンクは彼がその計画のために開発した人間を動物に変えてしまう「人類動物化ドリンク」だったのだ。そして、一度「人類動物化ドリンク」を飲んで動物になってしまった人間は、自分が人間だった事や人間だった時の記憶をすべて忘れてしまうのだとも…。

四膳がひろし達の体から「人類動物化ドリンク」のエキスを取り出そうとしていることを聞かされたしんのすけは、ひろし達を救うべくひまわりとシロ、ビクトリア、半動物化したかすかべ防衛隊と共にSKBEの基地へ向かう。果たして、しんのすけ達は四膳とSKBEの野望を打ち砕く事が出来るのか?

登場人物[編集]

TVシリーズからのキャラクター[編集]

野原しんのすけ
主人公。ある日地域の清掃活動に参加していた時に謎のドリンク(人類動物化ドリンク)を拾って家に持って帰ったことで物語の発端を作る。SKBEにさらわれたひろしとみさえを助けるため、ビクトリアや半分動物化したかすかべ防衛隊の面々と共にSKBEの基地へ乗り込む。物語の終盤で自ら人類動物化ドリンクを飲み、(と言ってもぬいぐるみのような小さな象)に変身し四膳に立ち向かう。
本作では得体の知れないドリンク(試作の変身ドリンク)を拾って持って帰る、動物化した両親を自慢しようとして防衛隊のみんなを誘う、SKBEのアジトに侵入してるのを忘れ敵の女性隊員にナンパをして捕まるなど、全体的にお馬鹿な一面がさらに強調されている。
野原みさえ
しんのすけ達の母。しんのすけが偶然持って帰ってきた試作の人類動物化ドリンクを飲んで豹に変身し、SKBEに捕えられてしまう。
物語後半でしんのすけと再会するが、その時には既に人間の意識を失い完全に動物になってしまう。この事で人語は喋らず豹の鳴き声をあげる。四膳の命令でしんのすけに襲い掛かり、呼びかけにも聞かず服を切り裂いた。だがあることがきっかけで人間の意識を取り戻し、その後はしんのすけやかすかべ防衛隊に協力してSKBEに立ち向かう。
豹に変身した事で身軽になり、戦闘力はより強化された。
野原ひろし
しんのすけ達の父。しんのすけが偶然持って帰ってきた試作の人類動物化ドリンクを飲んで鶏に変身し、SKBEに捕えられてしまう。その後は人間の意識を失って完全に動物になってしまうが、四膳との決戦の際に人間の意識を取り戻し、しんのすけやみさえと共に動物化した四膳との戦いに挑む。
小柄な鶏に変身した為戦闘力はまるでなく、それどころか鶏の習性を利用した罠にひっかかってしまうなど、あまり目立った活躍はしていない。
野原ひまわり
しんのすけの妹。兄のしんのすけに連れられて共にSKBEの基地へ向かう事になる。物語の終盤では人類動物化ドリンクを飲んでシロクマに変身。動物化した四膳に苦戦していた野原一家に加勢し、一気に形勢を逆転させた。
かすかべ防衛隊
しんのすけの友人達。しんのすけからひろし達が動物になったと聞かされ、野原宅にやってきた際にひろし達と共にSKBEに捕えられてしまう。その後ビクトリアの助けもあってSKBEの下から逃げ出したが、その途中で失敗作の人類動物化ドリンクを飲んだため、半分動物化してしまう(変身した動物はそれぞれ風間君がペンギン、ネネちゃんがウサギ、マサオくんがコウモリ、ボーちゃんがオオセンザンコウ)。その後はひろし達を助けに行こうとするしんのすけに協力し、動物化したことで得たそれぞれの特技を生かしてSKBEと戦いを繰り広げた。

本作オリジナルのキャラクター[編集]

四膳守(しぜん・まもる)
カスカベ市ふたば町の新しい町長に就任した男。しんのすけを初めとする町民に極端に過剰な環境保全活動を呼びかけ、自ら率先して環境運動を行うエコロジスト。だがその裏の顔は過激な環境保全組織「Save Keeping Beautiful Earth(通称:SKBE(スケッベ))」のリーダーであり、環境破壊に歯止めをかけるために「人類動物化計画」を発案。自ら開発した『人類動物化ドリンク』で全人類を動物化する前段階としてカスカベの住民達を動物に変えてしまう。エコの為か、全裸に股間のみ木の葉で隠しており、見た目は殆ど変態である。
物語後半で人類動物化ドリンクの強化版である「人類動物化ドリンクDX」を飲んで自身も動物に変身。神獣リオンデス(体はライオン、牛の角、蛇の尻尾、荒鷲の翼)に変身し、しんのすけ一家と対決する。
元々はエコに興味が無かった妻・よしこのために環境保全活動を始めたのだが、やがてそれが過激な環境保全組織を結成するまでに発展していたというのがSKBE結成の理由だった。最後はよしこと和解し、新たなる環境保全のために心を入れ直した。名前は「自然守る」から。
ビクトリア
しんのすけが出会った謎の美女。19歳。SKBEの計画を阻止しようと彼らを追っているらしいが、詳細は不明。全身ブランド品に身を包み、燃費の悪いアメ車やバイクを乗りこなし、手榴弾や無反動砲などの武装を使いこなす。クールな性格であるが、過剰な消費思考とそれに伴う無駄使いを好む。
その正体は四膳守の妻で、本名は「四膳良子(しぜん・よしこ)」。元々エコに興味を持っていなかった自分のために夫が環境保護活動に着手し、やがてそれが過激な環境保全組織を結成するまでに発展したことを知り、暴走する夫を止めようとしていた。
名前はしんのすけに名前を聞かれた際に持っていた「ビクトリア温泉」と書かれたタオルからとった。
ブンベツ
スケッベの幹部の一人。物語の序盤でひろしとみさえを連れ去った。馬のような容貌が特徴で、本人はこの容貌を気にしている。エコの為か全裸に古新聞でできたパンツをはいている。とてもキレイ好きでゴミを分別し始めると止まらなくなってしまう。物語の後半でしんのすけたちがSKBEの基地に入ってきた際に彼らを見つけ追跡するが、途中で散らばったゴミを分別し始めた所を見た風間君たちにゴミを分別している隙を突かれ、粗大ゴミ捨て場へと落とされた。名前は「分別」から。
マイハシ
四膳の手下でスケッベの女幹部。他の幹部のようなエコに配慮した半裸ではなく、をイメージしたセクシーな衣装を着ており、箸をかんざし代わりにして髪をまとめている。箸を使わせたら埼玉では一番らしく、巨大な箸を武器に戦闘に挑む。また「動物は檻へ」などとエコらしくない言動もある。物語後半でしんのすけ・みさえと対峙し二人を圧倒したが、しんのすけに武器の巨大箸をおしりで受け止められ、その隙にみさえの攻撃を受けて倒された。名前は「My箸」から。
ジェロ
スケッベに捕らわれ、無理やりエコを連呼するイメージソングを歌わされていた黒人演歌歌手。ワサビが苦手らしい。動物化ドリンクで黒豹になった。
ただし後述のテレビ放送版では登場していない。

登場する道具等[編集]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 絵コンテ - しぎのあきら、中村憲由
  • 演出助手 - 高橋渉
  • 動画チェック - 小原健二
  • 色指定 - 蝦名佳代子
  • 動画 - じゃんぐるじむディオメディアOH!プロダクション、アニメスポット、たくらんけTriple A、FAI、ラジカルパーティー2、ノーサイド、動画工房
  • 仕上 - ライトフット、トレーススタジオM、オフィスフウ、Wish
  • 特殊効果 - 干場豊(アニメフィルム
  • 背景 - スタジオユニアトリエローク 07
  • コンポジット撮影 - アニメフィルム
  • 撮影協力 - ライトフット
  • CGI - つつみのりゆき
  • 音響制作 - AUDIO PLANNING U
  • 効果 - フィズサウンドクリエイション、松田昭彦、原田敦、西村睦弘
  • 録音スタジオ - APU MEGURO STUDIO
  • ミキサー - 大城久典
  • アシスタント・ミキサー - 小沼則義
  • 音響演出助手 - 浦上靖之
  • 音響制作デスク:穂積千愛
  • 音楽協力 - イマジン、斎藤裕二、マサル
  • 音楽エンジニア - 中村充時
  • ドルビーフィルム・コンサルタント - 河東努、森幹生、コンチネンタルファーイースト(株)
  • デジタル光学録音 - 西尾曻
  • オープニングねんどクルー - 石田尚美、折無蓮、松本智子、宮島忠
  • エンディングアニメーション - 末吉裕一郎
  • 編集 - 岡安プロモーション、三宅圭貴 / 中葉由美子、村井秀明、藤本理子
  • 撮影データ管理 - 柏原健二
  • 現像 - 東京現像所
  • HD編集 - 金高明宏、山本洋平、金沢佳明、野本健一
  • フィルムレコーディング - 増田悦史
  • タイミング - 井出義雄
  • ラボ・コーディネート - 井上純一
  • ラボ・プロデューサー - 加藤善仁
  • タイアップ協力 - ADK、小川邦恵 堤直之
  • 制作進行 - 鈴木洋介、鈴木健一、中村和喜、國安真一
  • 制作デスク - 山崎智史、馬渕吉喜
  • プロデューサー - 吉田有希、梶淳(テレビ朝日)、鶴崎りか(ADK)、鈴木健介(双葉社)
  • 制作 - シンエイ動画テレビ朝日ADK双葉社

原画[編集]

末吉裕一郎 高倉佳彦 林静香 大塚正実 和泉絹子 松下佳弘
榎本結 松山正彦 重本雅博 井口忠一 釘宮洋 角張仁美
一居一平 アベ正己 三木めぐみ 神谷友美 浜田勝 可児里未
外間亮 岩永大蔵 秦洋美 山崎猛 西山努 深野敏彦
松井理和子 松田博美 大森孝敏 茂木琢次 間々田益男 千葉ゆみ
針金屋英郎 原勝徳

主題歌[編集]

DVD[編集]

テレビ放送[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 2009年度興収10億円以上番組 (日本映画製作者連盟 2010年1月発表)

外部リンク[編集]