2112年 ドラえもん誕生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
2112年 ドラえもん誕生
監督 米谷良知
脚本 米谷良知
製作 シンエイ動画
小学館
テレビ朝日
出演者 横山智佐
大山のぶ代
音楽 宮崎慎二
編集 岡安肇
配給 東宝
公開 1995年3月4日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 ドラミちゃん 青いストローハット
次作 ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?
テンプレートを表示

2112年 ドラえもん誕生』(にせんひゃくじゅうにねん ドラえもんたんじょう)は1995年3月4日に公開された「ドラえもん」の映画。物語はドラえもんの誕生から20世紀への旅立ちまでのエピソードをまとめたもので、ドラえもんの秘密、未来での生活などを描いている。舞台は1969年11月2112年9月3日 - 2125年12月25日の日本。

概要[編集]

のび太の創世日記』の年に同時上映された。原作は藤子・F・不二雄の短篇「ドラえもん誕生」を元に、これまでこんがらがったドラえもんの初期設定をこの作品で明確にする目的で製作された。大山のぶ代らによる初代シリーズでこの作品を公式設定としており、藤子・F・不二雄本人も「これぞドラえもん誕生の決定版!」と太鼓判を押しているにも関わらず、2005年4月から始まった水田わさびらによる新生シリーズには引き継がれていない。また、この作品の一部は作者が過去に描いた「ドラえもん誕生」から輸入されているシーン(冒頭部と最後)がある。ちなみにその時藤子不二雄Aと企画会議を行っていたが映画には出てこない。

原作は藤子・F・不二雄

総監督は米たにヨシトモで監督は善聡一郎

配給収入・観客動員数・配給は「ドラえもん のび太の創世日記」を参照。

ちなみに本作は長年愛用されていたタイムマシンの2代目超空間バックが最後に登場する作品でもある(製作時期の関係からか、同時上映の創世日記では3代目のCG仕様が使われている)。

物語のあらすじ[編集]

1969年11月。漫画家・藤子不二雄(当時)は学年誌での新連載漫画のアイデアがさっぱり出ず困り果てていた。

そして場面は転換し、2112年9月3日のこと。マツシバ・ロボット工場では黄色の子守用ネコ型ロボットを生産していたのだが、そこでトラブルが発生。ネジが一本外れた一体ができてしまった。そのロボットこそが『ドラえもん』である。

彼は他のロボットにはない個性を持ってしまい、ドジばかりしていたため、特別クラスで教育を受けることとなる。

今作で明かされるドラえもん誕生の秘密[編集]

今作以前の設定については、ドラえもん百科を参照のこと。小学館などはドラえもんには1つのことでも複数の設定があると発表している。

  • ドラえもんは子守用ネコ型ロボットとして誕生した。当初は体が黄色く、声もかなり高かったほか、耳もついていた。
    • ドラえもんは、タイム・パトロールに追われるドルマンスタインがタイムワープした際に発生した時空間の衝撃でネジが一本外れたため、ドジで個性的な性格になった。
  • 焼却炉に落ちそうになったところをネコ型ダンシングロボットのノラミャー子に助けられる。
    • 誕生直後から『ドラえもん』と名乗っている。
    • ドラえもんは誕生直後から惚れっぽい。
  • みんなと同じ行動がとれず、ドラえもんは特別クラスへ。そこでノラミャー子と再会。
  • 成績不振で落ち込むドラえもんは、ノラミャー子にドラ焼きをもらい励まされる。
    • これがきっかけでドラ焼きが好きになる。ドラ焼きは初恋の味だったのだ。
    • 学習内容は大きく違うが成績はのび太と良い勝負である。
    • ノラミャー子によると、ドラえもんの長所は「何事にも一生懸命なところ」である。
  • ロボット養成学校の卒業生はオーディションでスカウトされて、会社や家庭にボランティアへ行く。
    • スカウトの来ないドラえもんを入札したのは当時赤ん坊だったセワシ。それは好奇心で偶然押したボタンによって決定してしまったのだが、セワシになつかれたドラえもんはそのまま野比家へ居候する。
  • 2122年8月30日、セワシの工作用ネズミ型ロボットが勘違いからドラえもんの耳をかじってしまい、さらに修理にいった病院でトラブルに遭う。結局耳は修理不能として撤去され、その姿をノラミャー子に笑われてしまう。
    • これがきっかけでドラえもんは大のネズミ嫌いになる。
    • 医者によると耳の有無による生活の支障はないらしい。
    • この出来事でドラえもんは病院嫌いになってしまう。
  • その夜、「元気の素」を飲んで立ち直ろうとするドラえもんだったが、間違えて「悲劇の素」を飲んでしまい、三日三晩泣き続ける。
    • この結果、泣いた振動で全身のメッキが剥がれて青色になり、声が枯れてドラ声となった。
  • ますます落ち込むドラえもんは妹・ドラミと初対面、セワシが行方不明になったと知らされる。今度こそ「元気の素」を飲もうとするが、また間違えて今度は「デンコーセッカ」を飲んでしまい、大暴走を開始する。
    • ドラミは子守用ロボットの補助役として開発された妹ロボット。
    • 大暴走の結果、ドルマンスタインに拉致されたセワシを救出できたのだが、これが元で四次元ポケットを落としてしまう。
  • セワシとの絆をますます深め、ドルマンスタインの逮捕にも貢献したドラえもん。お祝いにドラえもんズをはじめとする同級生や校長も駆け付け、楽しいクリスマスが始まった。その時校長から新しい四次元ポケットをプレゼントされる。
    • ミニドラはドラえもんの手柄をたたえて2125年12月25日に開発された特別記念版ロボット。
    • ノラミャー子は笑いすぎて顎が外れてしまい、それを恥じてドラえもんに謝罪する。今のドラえもんも好みのタイプらしいが、その後の2人の仲は不明。しかし、2007年9月7日放送のドラえもん誕生日スペシャル「ドラえもんが生まれ変わる日」に登場した。
    • セワシとともに成長してきたドラえもんは、セワシとほぼ同い年。つまり、のび太ともほぼ同い年である。
    • ドラえもんが20世紀にやって来たのは、セワシのもっとも出来の悪い先祖であるのび太の歴史を修正するため。セワシが貧乏である原因であるのび太を幸せにすることが、ドラえもんがセワシに送るクリスマスプレゼントなのである。
  • 藤子・F・不二雄の新連載漫画のアイデアは、締め切り当日まで思い浮かばなかった。どうしようかと右往左往していたその時、娘の起き上がりこぼし人形につまずいたことが、人気漫画「ドラえもん」の誕生につながる。

また、ドラえもんが青くなった理由については色々あり、ある漫画では海を泣きながら走った結果青くなったというものもある。

登場キャラクター[編集]

ドラえもん
- 大山のぶ代
本作の主人公で、マツシバロボット工場にて大量生産型の子守用ネコ型ロボットとして誕生。しかし生産中のトラブルで部品が一つ外れてしまったために、他のロボットとは違う個性を持ってしまう。
黄色いドラえもん
声 - 横山智佐
現在の青色になる前のドラえもん。体色が黄色で声が今より高く両耳があった。ちなみに開発された時(ロボット養成学校にいた頃)は同じタイプのロボットが量産されており、声は担当声優の横山の声を幾つも合成したものである。
ドラミ
声 - よこざわけい子
子守用ロボットの補助役として開発されたドラえもんの妹ロボット。兄よりしっかり者だが、ゴキブリが苦手。メロンパンが好物。
セワシ
声 - 太田淑子
赤ん坊の頃にドラえもんと出会い、それ以来の親友。ある日ドラえもんへのプレゼントとして粘土人形を製作中、誤って工作用ネズミロボットにドラえもんの耳をかじらせてしまう。物語後半、耳を失ったショックで失踪したドラえもんを探しているうちに迷子になった挙句に逃亡中のドルマンスタインに人質にされたが、ドラえもんの活躍で救出された。
ノラミャー子
声 - 皆口裕子
ドラえもんの同級生であり、ネコ型ダンシングロボット。焼却炉に落ちそうになったドラえもんを助けたのが運命の出会い。失敗続きで落ち込むドラえもんを、ドラ焼きをあげて励ます。腹部のポケットは過去や未来のものを取り出せるタイムポケットになっている。また、原作のノラミャー子はドラえもんに近いデザインだったが、本作のノラミャー子はドラえもんよりも細身で長身、手足も長いため、原作とはデザインが大きく異なる。
寺尾台校長
声 - 永井一郎
ロボット養成学校の校長。鋭い洞察力の持ち主。特別クラスへの編入を進めるなど、ドラえもんに対して様々なアドバイスを送る。一度ドラえもんを特別クラスの教室と間違えてごみ焼却炉に送ってしまった。物語終盤では、ドラえもんに新しい四次元ポケットをプレゼントした。
王ドラ
声 - 西原久美子
特別クラスの同級生で、後にドラえもんズのメンバーとなる。カンフーが得意。
エル・マタドーラ
声 - 伊倉一寿(現・伊倉一恵
特別クラスの同級生で、後にドラえもんズのメンバーとなる。王ドラとはこの頃からライバル同士だったようだ。
ドラリーニョ
声 - 鈴木みえ(現・一龍斎貞友
特別クラスの同級生で、後にドラえもんズのメンバーとなる。サッカーなら右に出るものはいない。
ドラ・ザ・キッド
声 - 横山智佐
正義感が強く 早撃ちが得意な喰いしん坊。タイムパトロールにスカウトされる。
ドラニコフ
声 - 鈴木みえ(現・一龍斎貞友)
丸いものを見るとおおかみになる。映画監督に俳優としてスカウトされる。
ドラメッド三世
声 - なし
この映画ではまともな台詞はなく、デザインはこの時からは変わらない。
ジャイベエ
声 - たてかべ和也
特別クラスの同級生で、姿も性格もジャイアンにそっくりな犬型ロボット。最初はドラえもんをよく思っていなかったが、いつの間にか仲良くなる。ジャイアン同様歌うことが好きだが、やはり下手。
スネ吉
声 - 肝付兼太
特別クラスの同級生で、姿も性格もスネ夫にそっくりな鶏型ロボット。最初はドラえもんをよく思っていなかったが、いつの間にか仲良くなる。
きびしいロボット先生
声 - 田中亮一
特別クラスの担任で、のび太の学校の先生にそっくり。かなり厳しいようだ。
ドクター
声 - 松尾銀三
ドラえもんが耳を工作用ネズミロボットにかじられた時に治療に当たった医療ロボット。しかし不慮の事故で治療に失敗しドラえもんは耳を失う羽目に。意味不明に陽気で「ワァーォ!」「○○だからね〜」という軽い口調が印象的。
セワシの母
声 - 佐久間レイ
セワシの母親。ドラえもん入札に関する手違いに困惑するも、ドラえもんになついたセワシを見て、彼を引き取ることにする。
司会者
声 - 関智一
ロボット養成学校の卒業オーディションで司会を務めたマイクのようなロボット。
司会者
声 - 西原久美子
ロボット養成学校の卒業オーディションで司会を務めた女性のロボット。
ドルマンスタイン
声 - 大塚周夫
タイム・パトロールから逃げ回る時間犯罪者。ドラえもん生産中のトラブルは、彼が飛行艇でタイム・スリップした時の時空間の衝撃によるものだった。元は『のび太の恐竜』の登場キャラクター。
黒男
声 - 広瀬正志
ドルマンスタインの相方。元は『のび太の恐竜』の登場キャラクター。
ミニドラ
声 - 佐久間レイ
ドラえもんがドルマンスタインらの逮捕に貢献したという手柄を称え、記念に大量生産された、ドラえもんと同型の小型ロボット。
藤子・F・不二雄
声 - 矢田稔、藤子・F・不二雄(ナレーション)
本名は藤本弘で、後の「ドラえもん」の原作者。新しい連載漫画のアイデアが全く浮かばず、困り果てている。物語はまず、彼の「もし、今ここにタイムマシンがあれば・・。」の一言から始まる。ナレーション部分は藤子本人が声を当てている。冒頭では連載当時の流行語を流暢にしゃべる。
藤本正子
声 - 佐々木るん

スタッフ[編集]