侍ジャイアンツ

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侍ジャイアンツ
ジャンル 野球漫画
漫画
原作・原案など 梶原一騎
作画 井上コオ
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 1971年8月3日号 - 1974年10月14日
巻数 全16巻
アニメ
原作 原作:梶原一騎・作画:井上コオ
監督 長浜忠夫
音楽 菊池俊輔
アニメーション制作 東京ムービー
放送局 よみうりテレビ
放送期間 1973年10月7日 - 1974年9月29日
話数 全48回
テンプレート - ノート 

侍ジャイアンツ』(さむらいジャイアンツ)は、原作:梶原一騎、作画:井上コオによる日本スポ根野球漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、1971年8月3日号より1974年10月14日号まで連載された。単行本はジャンプ・コミックス全16巻、梶原一騎傑作全集全12巻、講談社漫画文庫全8巻、梶原一騎原作漫画傑作選全8巻。

テレビアニメ化されて、1973年10月7日から1974年9月29日まで、毎週日曜日19:30-20:00によみうりテレビの制作により日本テレビ系列で放映された。初回放送時は全46話のあと、サブタイトルを変えた再放送2話を加えた全48回。

1990年代に入ってから、井上コオの単独名義で、読み切り番外編『よみがえれ侍』、実用漫画『バイト侍』『生活侍』が発表された。2007年には高尾より、『CR侍ジャイアンツ』としてパチンコになった。

概要[編集]

通称「サムライ」の剛速球投手・番場蛮が、巨人[1]に入団し、魔球を駆使してライバルたちと対決していく野球漫画。

企画から連載まで[編集]

巨人の星』と同じ原作者による巨人V9時代の作品。『巨人の星』の終了から約半年後に連載を開始し、アニメ化を前提とした企画であった。当時の『週刊少年ジャンプ』は読売ジャイアンツと独占契約を結んでおり、長島茂雄王貞治など実在の野球選手が多く登場したことが特徴である[2]

連載3年目では人気が低迷し打ち切りとなる寸前であったが、アニメ化決定後に人気が再上昇し打ち切り回避となった。当時の編集部員・西村繁男[3]は、ベスト5には入る安定した人気で、人気は常に上位だが新しい読者を引っ張る力がなかったと本作を位置付けている[4]

作画を担当した井上コオは、望月三起也アシスタントだった新人であり、読み切りでデビューはしていたが、本作が初の連載デビューとなる。事実上のヒット作品はこれ1作である。後年は、いくつかの本作の関連作品(後述)と、『新・巨人の星』の「井上コオ作画版」も描いている。この井上のアシスタントをしていた人物が車田正美である[5]

作品内容[編集]

さまざまな魔球の開発と攻略がストーリーの主軸となっていた。「ハイジャンプ魔球」、「大回転魔球」など、実際の野球ルールではボークとなるような荒唐無稽な魔球が多かったが、アニメ放映当時の男子小学生は、分身魔球は軟式テニスのボールで「再現」するなどして、これらの魔球投法の真似をして遊んでいた。 『巨人の星』より負傷、流血、超人的跳躍などの、派手で過激な演出も多い。反面、『巨人の星』よりコミカルなシーンも若干多めで、比較的明るい雰囲気の作品になっている。主人公・番場蛮の相棒となる二軍選手・八幡太郎平との厚い友情も、物語全編を通して描かれる。主人公の通り名がサムライであることに関連して、「ハラキリ(切腹)」「斬る」等といった単語が台詞に多用される。

評価[編集]

同じ原作者による同時期の巨人漫画として、『巨人の星』とは頻繁に比較された。主人公像は大きく異なっており、星飛雄馬が求道的で真面目な性格だったの対して、本作の主人公の番場蛮は豪放磊落かつ激情家で巨人に反発している。主人公の家庭環境も逆で(父子家庭と母子家庭、姉1人と妹1人)、『巨人の星』に対するアンチテーゼが多分に含まれている[6]

番場が紆余曲折ののち巨人に入団して以降は、『巨人の星』をなぞるような魔球対決のストーリーとなっていく[7]

プロ野球編における本作の要素のいくつかは、後の『新・巨人の星』と共通する点が指摘されている[8]。また、前述の通り番場蛮が無頼なタイプであることや、番場蛮にとっての「師匠」的な登場人物がいない点で「あしたのジョー」に近いという意見もある。一方で、荒唐無稽な魔球と攻略が応酬する展開から、『巨人の星』の「二番煎じ的お子様バージョン」「亜流」という声もあった[9]

漫画版の結末は、セ・リーグの天王山の対中日戦、番場蛮が魔球の投げ過ぎのため、ライバル大砲万作を打ち取ったと同時にマウンド上で立ったまま絶命するというものだった。従来のスポ根漫画では、選手生命が断たれることはあっても命を失うことはなかったが、本作によって梶原一騎は野球漫画から遂に死者を出した。この結末については、安直なエスカレートという評価や、優勝に導けなかった侍が死をもって責任を取るという見方などがあるが、死をもって終えたことは読者にインパクトを残し、アニメ化も相まって長く語られる人気作品となった[10]

あらすじ[編集]

時は昭和45年度シーズンオフ。巨人監督・川上哲治は、野性味がありスケールのでかい豪傑肌、いわばサムライが巨人に必要と考え、無名の選手・番場蛮を入団させる。入団早々、型破りな言動で周囲を騒然とさせる蛮だったが、その真意は、自分を丸ごと受け入れてくれた巨人への愛であった。

「ホレたら、そこが男の死に場所よ!」。蛮は、眉月、ウルフ、大砲といったライバルたちと、球場をサムライの合戦場にかえるような死闘を繰り広げていく。

登場人物[編集]

漫画版内の情報に基づく。実在人物の記述については、現実の情報との比較は行わなず、読みがなは省略。

巨人[編集]

番場蛮(ばんば ばん)
9番ピッチャー 背番号4 左投げ右打ち
主人公。土佐出身。土佐嵐高校1年次中退。飄々とした性格。表情は豊かでギャグシーンも多く、普段はおふざけムードだが、決めるときは決める3枚目(王曰くダンゴっ鼻)。性格は明るく豪快で、目上の人間に対して敬称は付けるが、ごく数コマの例外を除いて丁寧語は使わない。無頼で、頭に血が上りやすく、特に序盤は感情に任せて勝手な行動をとる場面も。次第に巨人の一員としての自覚を身につけていき、「サムライは己を知るもののために死す」と誓うようになる。背番号4は本人の希望で、「武士道とはぬことと見つけたり」(『葉隠』より)という言葉に由来する[11]。彼が驚いたり、重大な決断を下したりする場面では、「バンバ・バーン」という擬音が頻繁に使用される。
6歳のときに漁師の父をクジラに殺された体験から、クジラ、ひいては「強くてでかくて威張った奴」に異様な闘志を燃やす。高校生の身ながら、漁師としても働きつつクジラと対決する日を待ち続けていた。巨人を野球の世界のクジラと見定め、その腹を破ると宣言する。数々の魔球を編み出し、ライバルたちと対決する。
川上が、今の巨人に必要な人物像(サムライ)を話していたところに八幡から紹介され、そのプレイスタイルや言動により川上からサムライと認められた。指名されて巨人に入団。入団当初までは制球がでたらめな剛速球を投げ、致命的なデッドボールを連発することから殺人ノーコンと言われていた。八幡の献身的な協力でノーコンを矯正する。剛速球だけではなく、走塁も速く、打撃も上手い。
漫画板最終回において、大砲万作を討ち取った直後、魔球の投げすぎにより心臓発作で死亡。享年19(アニメではロジー・ジャックスを討ち取り、車がプレゼントされた)。
八幡太郎平(はちまん たろへい)
8番(主に代打要員) 投手→捕手 背番号100 右投げ左打ち
蛮を川上に紹介した、蛮と同じ野球部の3つ上の先輩(蛮の入学と入れ違いに卒業)。土佐嵐高校を甲子園出場に導いた地元の英雄だが、昭和45年春に巨人入団後は素直すぎる球質が通用せず、二軍でクビの心配におびえていた。蛮の後押しにより、川上からバッターの素質を見出されクビを免れ、打者として再起し一軍登録を果たした。以後は最後まで捕手として蛮を支え続ける。全ての魔球の開発に多大な協力をしている。漫画では打者転向後はいつの間にか強打者になっていたが、アニメでは試合に出ても打てないため、山奥の特訓でスイングが鋭くなる話が作られた。
長身とメガネが特徴。蛮を心から支援する厚い友情の持ち主。性格は極めて穏やかだが、蛮との友情を貫くため鬼神の如き厳しさを見せることもしばしば。「~なんじゃ」「~であります」等、やや古風な土佐弁で話す。蛮とは巨人・多摩川寮で同室である。特技はそろばん。
漫画版最終回では、蛮死亡後に巨人を退団して、土佐嵐高校野球部の指導にあたっていることが語られる。
川上哲治
現役時は「打撃の神様」との異名をとり、連覇を続ける巨人の名監督。終始厳しく選手たちを見守り続ける。「石橋を叩いてもまだ渡らぬ」と揶揄される慎重な試合をするため、川上野球はつまらないと言われており、監督としての人気はいまひとつ。やがて長嶋に監督の座を譲る日のためにも、野球理論からはみ出した豪傑=サムライを渇望して蛮を入団させる。
たびたびプロと勝負の厳しさを口にする。冷徹、非情とまで言われるが、それも野球全体への愛情の裏返しである。激情家の蛮とは事あるごとにぶつかり合うが、八幡のクビ事件を経て蛮も信頼を寄せるようになる。
作品中盤、「旧制中学生の時に自殺未遂をした」というエピソードが語られる。
長島茂雄[12]
人呼んで「ミスタープロ野球」「燃える男」。作中いたるところでその名と功績が語られており、球団を超えたヒーローである。
川上とともに蛮を見出した1人。第1話から最終回までさまざまな形で登場し、蛮の魔球開発にも協力している。物語後半ではギャグシーンも見せる。蛮に重要なヒントを与えるエピソードがあり、漫画版、アニメ版ともに丸1話以上ずつ使われている。
王貞治
日本が世界に誇るホームラン王。蛮の魔球開発にも多大なヒントを与えている。アニメでは、日本シリーズで腰痛に悩まされている話が描かれた。
作中、三冠王を受賞した祝勝会の話に1話使われている。一本足打法の誕生エピソードを聞いた蛮は、「男の打法」と賞賛し涙した。
堀内恒夫
巨人のエース。主人公が投手である関係で登板シーンは目立たないが、登板した際にはゆるぎない信頼と自信で巨人を支え、その度胸はハラキリ・シュート誕生にも影響を与えた。
作中、エースとしてのプライドから、登板機会を巡って蛮とマウンド上で激しく口論するエピソードがある。
森昌彦
一軍正捕手。川上からも「名手」と呼ばれる、巨人の司令塔。蛮の魔球も捕球できる。アニメでは、大回転魔球は捕れないことが判明している。
太刀風兵庫戦で両足に大ケガを負い、退場する。
その他の巨人関係者

他球団のライバルたち[編集]

全て架空の人物である。一部キャラクターは漫画版またはアニメ版のみの登場。打順やポジションは若干の変動がある。また、連載期間中の史実で他の選手・コーチの番号として使われている背番号を着用している選手が多い。

眉月光(まゆづき ひかる)
ヤクルトアトムズ~ヤクルトスワローズ 5番ショート 背番号70[13] 右投げ右打ち
最初に登場するライバル。蛮と同郷の竜王高校野球部で4番キャプテンだった。[14]超高校級の打撃力を持ち、容姿も端麗な「希望のプリンス」。理香と交際しているようなそぶりも見せ、蛮をますます苛立たせる。個人技だけでなく、洞察力にも富み、チームメイトと協力する作戦でも蛮に挑む。ハイジャンプ魔球を倒したのも彼である。アニメでは、命がけの特訓を通じて血みどろになりながら、大回転魔球を葬った。幾多の戦いを経て蛮と友情が芽生え、終盤では蛮を励ましに現れる。最終回の葬儀では泣いていた。
ウルフ・チーフ
オークランド・アスレチックス[15] →阪神タイガース 1番セカンド 背番号13[16] 右投げ左打ち
アメリカ遠征編から登場。ネイティブアメリカンアパッチ族の末裔で、アメリカ版サムライとして蛮と比類される。超人的なジャンプ力と凶暴性で、野手をスパイクで傷つける「殺人スライディング」の使い手として恐れられる。
親善試合で蛮に倒された後、蛮を追って日本球界入り。阪神に入団し、殺人スライディングで長島殺しを予告するなどして、2シーズンにわたって蛮と戦う。アニメでは、蛮との死闘において、エビ投げハイジャンプ魔球や分身魔球を過酷な自然環境の中で培ったアパッチ族ならではの野生的な勘と運動神経を活かし、これらを破っている。
大砲万作(たいほう まんさく)
中日ドラゴンズ 代打専門 背番号88[17] 左打ち
蛮からクジラと形容される最大のライバル。恰幅のいい大巨漢。奥飛騨出身。木こりで鍛えた強靭な肉体で場外ホームランを連発する桁外れの強打者。外角低め以外打てないという弱点を蛮に見破られて二軍落ち。弱点克服後は、たびたび蛮を追い詰める。漫画版最終回における、蛮の最後の対戦相手でもある。
明智学(あけち まなぶ) 【漫画】
広島東洋カープ 2番セカンド 背番号44[18] 右投げ右打ち
ティアドロップ型のメガネをつけた小柄な男。T大学卒。理論と計算ずくのバッティングを行う。張本、衣笠等に魔球攻略法を伝授し、蛮を打ち崩させようとする。自らは、「テコの原理打法」で大回転魔球を初めて外野に運んだ(しかし身体が衝撃に耐えきれず、倒れて出塁できず)。眉月同様、最終回の葬儀では泣いていた。
不二立彦(ふじ たつひこ) 【漫画】
大洋ホエールズ 5番 守備位置不明 背番号55[19] 左打ち
超長身と怪力で、「ジャンボ」の通り名を持つ強打者。いつもニコニコ顔で、さわやかな性格。ジャイアント馬場からプロレス界に誘われ、ジャンボ鶴田アントン・ヘーシンクとのタッグを組む計画があったが、蛮の剛速球に完敗し野球を続ける決心をする。
極めて重いバットを用いて、大回転魔球を完全に攻略した。
ポポ・エンリコ 【漫画】
阪神タイガース 打順不明 センター 背番号13 左投げ右打ち
帰国したウルフの代わりにドジャースが阪神に送り込んだ。不二、明智とともに後半の新ライバル3人の一角だが、ポポだけ特に大きな対決場面はなかった。巨人がv9を達成した年に登場したキャラだが、巨人がv9を達成した試合では登場せず、退団した描写もなくそれ以降も出てこず最終回の葬儀にも登場しなかった。
太刀風兵庫(たちかぜ ひょうご) 【漫画】
阪神タイガース 代打専門 背番号96[20] 左打ち
天才的剣道家。捕手の脚に打球をぶつける打法「介錯人殺し」で、ハラキリ・シュートを封じ込めようとする。
ロジー・ジャックス 【アニメ】
アスレックス 背番号9 左打ち
アニメ版の最後の対戦相手。アスレテックス(大リーグに実在のアスレチックスがモデル)所属の世界最強の打者。アスレチックスの当時の主砲レジー・ジャクソンと外見がよく似ている。蛮が投げた、全ての魔球を合成した魔球を見て、「ミラクルボール!」と叫びながら討ち取られる。

実在の他球団選手[編集]

当時の各チームの主力選手や監督はおおむね名前が出たり、姿が描かれたりしている。ここでは特に活躍場面の多い人物について記述。

金田正一
伝説の400勝投手。序盤から中盤まで解説者として登場。多摩川グラウンドでの巨人二軍の試合でも、見学しながら解説を入れる。蛮に、自身が現役時代に体験した「17対1の野球地獄」を語り、蛮をたきつける。関西弁でしゃべる。
蛮もその業績を知っており尊敬している。若いころの振る舞いが蛮と似ており、川上がよく引き合いに出す。川上とも親しく、「カネヤン」と呼ばれ、巨人二軍の夕食会に同席するシーンがある。中盤以降はロッテオリオンズ監督に就任。オープン戦では監督として対決している。日本シリーズでは解説を務める。
三原脩
ヤクルト監督。「知将」と評される強敵。通称「三原魔術」と呼ばれる奇策で巨人をピンチに陥れる。眉月を天才と認めている。アニメでは、眉月に対しては見限ったかのような発言をしており、最下位争いをしていることに対して苦い顔をしていた。
村山実
阪神の投手兼監督。ウルフからはボスと呼ばれる。後半は解説者としても登場。
野村克也
南海ホークス選手兼任監督で4番打者。ハラキリ・シュートの誕生のきっかけを作り、その最初の対戦者となり、致命的な弱点を発見して封じ込めた。ハラキリの最初から最後まで関わった人物。アニメ版の日本シリーズでは、事前に「自身と理香のスキャンダル」を捏造して週刊誌に合成写真を流し、さらに囁き戦術で蛮の動揺を誘う。また、王が腰痛を抱えていることを見破り、王を潰そうとした。
田淵幸一
阪神の捕手にして強打者。ハイジャンプ魔球、大回転魔球と緊迫した勝負をする。オールスターゲームでは蛮とバッテリーを組んでおり、ハラキリ・シュートも捕球している。
衣笠祥雄
広島の強打者。明智の入れ知恵による「二段打法」で、ハラキリ・シュートを1度だけホームランする。
江夏豊
セ・リーグを代表する剛速球投手で、阪神のエース。蛮と投手戦を繰り広げる。蛮に対してシュートで死球を出したことがある。
その他
  • 星野仙一等のエース級投手、張本勲掛布雅之などの強打者は数回出番がある。
  • 与那嶺要などの監督も、比較的台詞が多い。バッティングコーチ・荒川博は、王との特訓シーンと、ヤクルトのコーチ就任後で数回登場。
  • いずれも回想シーン内のみだが、千葉茂青田昇なども数コマだけ描かれている。

その他[編集]

美波理香(みなみ りか)
蛮と同じ高校の2学年上の女性。土佐の網元の娘でもあり、漁師の家庭に生まれた蛮とは対立している。蛮の巨人入団と同時期に東京の大学に進学した。「強い男性が好き」と公言し、眉月と交際するようなそぶりを見せるが、ひそかに蛮を慕っている。蛮を「蛮ちゃん」と呼ぶ。
漫画版では、銀行の息子と政略結婚させられ蛮のもとを去る。アニメ版では最終回に蛮の前に現れ叱咤激励し、蛮がロジー・ジャックスを打ち取ったのを見届けた後、一人海外へ旅立っている。
番場キク
蛮の母親。夫、つまり蛮の父親亡き後、女手ひとつで2人を育てた。持病で苦しむシーンがたびたびある。長い未登場期間があり、2度目の登場では容姿がかなり異なっている。アニメ版は漫画版よりやや気丈で、蛮が巨人入りする決定的な助言を与える。
番場ユキ
蛮の妹。蛮の父が死亡したときに母親のお腹の中にいたとあり、蛮より6~7歳下。おさげ髪で、顔は母親似。
蛮が東京に出たあと海女のアルバイトで家計を支え、サムライの妹らしいたくましさを見せるようになり、蛮が失意のうちに帰省した際は叱咤激励した。

アニメ[編集]

1973年10月7日より放送開始。アニメ化は『巨人の星』と同じ東京ムービーが手がけ、監督も同じく『巨人の星』を大ヒットさせた長浜忠夫が担当し、局のプロデューサーも同じだったが、よりコミカルでテンポのよい陽性の作品に仕上げられている。

当初の監督候補には、当時東京ムービー傘下のAプロダクションに所属していた高畑勲が挙がっており、実際に監督就任の打診があったが、高畑は『アルプスの少女ハイジ』を監督することになり退社した。宮崎駿らも1話の原画を描いた後に高畑の後を追った[21]。キャラクターデザインおよび作画監督を務めた大塚康生も、演出方針(キャラクターへの演技のつけ方)をめぐって監督の長浜と対立し、中途で降板。以降、名義上は「作画監督」のまま、実際の作業は各話の作画監督に任せる形になったという[22]

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

放映当時、主題歌のシングルレコードは子門版を除きワーナー・パイオニア(現・ワーナーミュージック・ジャパン)から発売されていた。1991年、バップから発売された「懐かしのテレビまんが主題歌大全集」以降、オリジナルの主題歌が他社からもCD化されている。サントラ盤は93年にバップから発売され、子門版「王者!侍ジャイアンツ」を含む全主題歌のTVサイズが収録された。

オープニングテーマ
『侍ジャイアンツ』(前半)
作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 松本茂之
『王者 侍ジャイアンツ』(後半1)
作詞 - 梶原一騎 / 作曲 - 政岡一男 / 唄 - ロイヤルナイツ
『王者 侍ジャイアンツ』(後半2)
作詞 - 梶原一騎 / 作曲 - 政岡一男 / 唄 - 子門真人+ロイヤルナイツ(コーラス)[23]
エンディングテーマ
『サムライ 番場蛮』(前半)
作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 菊池俊輔 / 唄 - 松本茂之
『ゆけ! バンババン』(後半)
作詞 - 梶原一騎 / 作曲 - 政岡一男 / 唄 - ロイヤルナイツ

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 コンテ
1 ほえろ!バンババン 七条門 矢吹徹
2 殺人ノーコンざる野球! 松岡清治 富野喜幸
3 でっかい奴は嫌いだぜ! 吉川惣司
4 おれの背番号は〝死〟だ! 富野喜幸
5 男は地獄で歌うもの 出崎哲
6 待ったぜ!ケンカ野球 富野喜幸
7 死球台風吹く! 出崎哲
8 誰も打たなきゃ俺が打つ!
9 マウンドの報酬は苦いぜ! 富野喜幸
10 多摩の川風・地獄風 出崎哲
11 勝負!一本づり投法 山崎晴哉 富野喜幸
12 大勝負!川上対バンババーン 安藤豊弘 出崎哲
13 嵐の中のタイゲーム 松岡清治 富野喜幸
14 殺生河原の決闘 谷あさこ 近藤英輔
15 飛騨の怪童 凄い奴 山崎晴哉 出崎哲
16 傷だらけのノーコン改良兵器 金子裕 近藤英輔
17 怒涛の海の対決 谷あさこ 出崎哲
18 嵐に投げろ侍ガッツ 安藤豊弘 石黒昇
19 インディアン魂対侍魂 金子裕 富野喜幸
20 V9へのスタートライン 出崎哲
21 出たぞ!ハイジャンプ魔球 出崎哲
22 怒涛の完全試合宣言 山崎晴哉 出崎哲
23 死闘!ハイジャンプ魔球対巨砲 安藤豊弘 石黒昇
24 新魔球のヒントをつかめ! 谷あさこ 福富博
25 決戦!宿敵大砲との勝負 金子裕 富野喜幸
26 大砲万作の危機 山崎晴哉 出崎哲
27 狼酋長現わる![24] 金子裕 富野喜幸
28 対決!魔球対スクリュー打法 奥田誠治
29 渦巻く恐怖の新魔球 安藤豊弘 出崎哲
30 復讐の大回転魔球 金子裕 富野喜幸
31 V9にむかって浮上せよ! 出崎哲
32 危うし!大回転魔球 安藤豊弘 小華和ためお
33 涙の逆さ吊り打法 松岡清治 富野喜幸
34 命がけの極秘特訓 金子裕 竹内啓雄
35 大回転魔球最後の日! 田中実
36 必殺の新魔球誕生 出崎哲
37 怒りに燃えた分身魔球
38 大砲・運命の一打 金子裕 富野喜幸
39 輝け!苦闘のV9 出崎統
40 壮烈!日本シリーズ(秘)作戦 松岡清治 出崎哲
41 復讐!雨中の日本シリーズ 富野喜幸
42 爆発!長島流喧嘩野球 出崎哲
43 決戦・日本一をめざせ! 安藤豊弘
出崎哲
出崎哲
44 大リーガーの凄い奴 金子裕 富野喜幸
45 大決戦・日米ワールドシリーズ
46 世界に輝く侍ジャイアンツ 出崎哲
  • 日本テレビ初放映では最終回(46話)の後、14話を「友情」、19話を「激突」にサブタイトルを変えて放送。

劇場版[編集]

当番組は、『東宝チャンピオンまつり』内で2本が上映されている。

漫画版とアニメ版の差異[編集]

  • 最も異なるのは物語の結末である。
【漫画】:対中日3連戦で3連投。V10への望みをつないだ勝利の瞬間、蛮がマウンドで仁王立ちのまま心臓発作で死亡。
【アニメ】:世界最強の打者であるアスレテックスのロジー・ジャックスをミラクルボールで打ち取り、日米ワールドシリーズ優勝、蛮はMVPを獲得する。
日米決戦は事実上アニメ版のオリジナルエピソードである。この差異の背景には、テレビアニメ放映の最終回制作時点では原作は終盤にさし掛かっていたが未完で、そのためアニメオリジナルの結末が必要だったこと、また当時の子供向けテレビアニメに必要な要素として、テレビ局側からの要求によりハッピーエンドとなったという事情がある。[要出典]
  • 漫画版では登場した何人かのキャラクター、いくつかの魔球がアニメ版では登場しない。逆に、ジャックスや、蛮の個人応援団などのアニメオリジナル登場人物もいる。
  • その他、魔球開発の過程、およびその攻略方法が、漫画とアニメで全く違っていたりするなど、ストーリーがかなり異なる。この点やキャラクターデザインを含めて、当時の漫画原作のアニメ化作品は原作側からの縛りが緩かった、と作画監督の大塚康生は述べている。

魔球[編集]

ハイジャンプ魔球(漫画・アニメ)
助走なしでプレートから真上に高くジャンプし、空中で投球する。自分の身長に加えジャンプした高さからの落差で、バッターからは2m以上の高さからボールが落ちてくる状態になり、目がくらみ打ちにくい。ただし、漫画設定では1.5メートルの高さまでしかジャンプしていない。
エビ投げハイジャンプ魔球(アニメ)
助走なしでプレートから真上に高くジャンプし、空中で体をエビぞらせる。エビぞりから戻る体のバネを利用し、投球する。ハイジャンプ魔球の高さを活かした効果に加え、エビぞりにより球威が増した上、打者からは球筋が見えにくくなるというメリットがある。
大回転魔球(漫画・アニメ)
フィギュアスケートのスピンのようにプレート上で体を回転させる。残像効果により、打者からは手が何本にも見え、どこからボールが投げられるのかがわからない。ハイジャンプ魔球やエビ投げハイジャンプ魔球以上の球威がある。漫画設定では、ハイジャンプ魔球と同じく右足を高く上げて投球モーションに入る。このため打者は、途中までその投球がハイジャンプ魔球か大回転魔球か、判断できない。
ハイジャンプ大回転魔球(漫画)
回転しながら真上に高くジャンプし、空中から投球する。ハイジャンプ魔球と大回転魔球をミックスした投法。
ハラキリ・シュート(漫画)
激しく曲がるシュート。特に左打者にとっては、腹部をえぐられるような恐怖がある。もともとは足の指の怪我をかばった投球が偶然生んだナチュラルシュートだった。「ハラキリ」と略される場合も多い。
分身魔球(漫画・アニメ)
ボールが横(または縦)に激しく揺れ、打者からはあたかも、複数のボールが一直線に並んだ状態で飛んでくるように見える魔球。(魔球完成時にのみ、それぞれのボールがランダムな軌道を描いて飛んでくるかのように、八幡には見えた)。
アニメ設定では、八幡の親友である空手家・大山田拳が編み出した自然借力法(じねんしゃくりきほう)を用いて握力を飛躍的に増大させ、握り潰して変形させたボールを投球する事で分身を実現させる、となっている。漫画設定でも投球フォーム等から同じことであると推測できるが、「たとえルール違反であっても、その直後に審判に指摘されなければ後の祭りだが、そのルールの盲点を利用」というヒントが語られるのみで、分身する原理そのものは説明されていない。
アニメ版では当初、人差し指と中指でボールをはさみ握り潰していたが、ボールが濡れると滑って握り潰せないという欠点があり、雨天での試合では分身魔球が投げられなくなるが、長島のアドバイスにより掌全体で握り潰す方法に変えている。ちなみに、原作では最初から掌全体でボールを握り潰している。また、当初は上手投げで投球していたが、横に分身するため、ボールの軌道を読まれてしまい、その後、下手投げに変えボールの分身を縦になるようにし、打ちづらくしている。
また、自然借力法の使用に時間がかかるために、塁上にランナーがいる場合は、容易に盗塁を許してしまうという欠点もある。これについては、フェイクを織り交ぜる事で対処してはいるものの、根本的な解決はできずじまいに終わっている。また、原作ではボールを握り潰すためにかなりの体力を消耗し、それが蛮の死亡する要因となっているが、アニメ版ではそこまでの体力を消耗している描写はされていない。
ミラクルボール(アニメ)
ロジー・ジャックスに分身魔球を打たれ、それまで覚えた魔球の全ても打たれ、追い込まれた番が投げた、最終最後の魔球。ボールを握り潰した(分身魔球)後に、水平方向の高速回転を加え(大回転魔球)、回転したままプレートから垂直に大ジャンプして、空中で体を海老ぞりにする事で(ハイジャンプ魔球、海老投げハイジャンプ)、分身による欺瞞効果に加え、大回転の勢いと海老ぞり状態からの復帰の勢いとを元々の球威に重ねて上乗せする。それまでのアニメ設定での魔球の要素を全て盛り込んでいる。
結果、ボールは縦横前後、数十個に分身したように変化し、ハイジャンプした高さから嵐の勢いでミットに向けて殺到する。
その威力の凄まじさを感じ取ったロジーは攻略する事を諦め、やみくもにバットを振り回し、太郎平はミットによる捕球を捨て胴体で球を受け止めている。
なお、「ミラクルボール」という名称は、対戦相手となったジャックスがとっさに呼んだ名前である。

時代背景[編集]

(参考のため、『巨人の星』関連も追加)

1970年 [G監督 - 川上]
(作品と関連する史実)巨人軍日本シリーズを6連覇(最終的に1973年まで9連覇)
(作品の流れ)星飛雄馬が対中日戦で完全試合達成後に失踪(『巨人の星』最終回)。番場蛮が巨人に入団(~1974年)。眉月光がヤクルトに入団
1971年 [川上]
(流れ)年初、左門と京子の結婚式(『巨人の星』最終回、「エピローグ」)。番場は対阪神戦で勝利(ウルフ・チーフに打たれるまでノーヒット)。大砲万作が中日に入団
1972年 [川上]
(史実)水原茂に代わり、やはり巨人・中日OBの与那嶺要が中日監督に
(流れ)番場、「ハイジャンプ魔球」を開発。大砲万作と対決
1973年 [川上]
(史実)長嶋2000試合出場。川上巨人V9
(流れ)星飛雄馬が宮崎の日向三高野球部を臨時コーチ(『巨人の星外伝・それからの飛雄馬』)。番場蛮は「大回転魔球」と「ハラキリ・シュート」を開発。番場の活躍で川上巨人V9達成。番場は胴上げ投手になる
アニメ『侍ジャイアンツ』(終)では設定した年度が1973年で、番場が「分身魔球」、「ミラクルボール」まで開発し、日米ワールドシリーズでジャックスを打ち取り、最優秀選手に選ばれる
1974年 [川上]
(史実)長嶋茂雄現役を引退。巨人V10ならず中日セVで川上監督勇退。後任は長嶋茂雄
(流れ)原作の『侍ジャイアンツ』で番場蛮が分身魔球を開発。体力の消耗が大きく、3連投の末に試合終了後に急死。巨人V奪回に向かうとの設定
1991年頃 [藤田]
(流れ)巨人・中日戦で番場蛮の甥が登板。落合博満を三振に打ち取る(『よみがえれ侍』)

関連作品[編集]

2012年3月時点で、本格的な続編は作られていない。以下のような関連作品が存在する。

『よみがえれ侍』 作・画 - 井上コオ
掲載:『フロムエー』 1991年 第7号
対中日戦、番場という投手が登板し、「ハイジャンプ」、「大回転」、「分身」の3種の魔球を投げ、落合博満を三振に打ち取る。スタンドで見ていた八幡が「あの番場は、蛮の甥っ子(妹ユキの子供)で、魔球は自分が教えた」と語る。2ページの読み切りの作品であり、その後の蛮場の活躍は描かれていない。『別冊宝島 いきなり最終回part2』に再録されている。
『バイト侍』『生活侍』 作・画 - 井上コオ
掲載:『フロムエー』 巻末にカラーで1ページの連載
番場蛮が法律や生活の知識を駆使して、悪の組織「クビクビ団」から雇用者、応募者を助けていく実用漫画。蛮は記憶を失っており、自分が巨人のエースであったことを思い出せないという設定。他にはウルフ・チーフなども登場する。
パチンコ『CR侍ジャイアンツ』
メーカー:高尾 2007年3月設置開始
『CR侍ジャイアンツXF』、『CR侍ジャイアンツVF』、『CRA侍ジャイアンツHDV』、『CRA侍ジャイアンツHDV2』、『CRA侍ジャイアンツHDX2』 の5機種が存在した。絵柄は漫画、アニメのいずれとも大きく異なっている。

エピソード[編集]

  • アニメ版放送開始時の1973年10月7日の時点で、この作品の舞台となる1973年シーズンの巨人は、セントラル・リーグ優勝がかなり厳しい状態になっていた。その後、10月11日巨人×阪神10-10の死闘(第37話「怒りに燃えた分身魔球」の舞台となる)、10月20日巨人ナインが乗る新幹線が脇を通過する中日球場で優勝マジック1の阪神敗戦(第38話「大砲・運命の一打」の舞台)、10月22日阪神×巨人最終決戦で巨人勝利・逆転V9(第39話「輝け苦闘のV9」の舞台)と、プロ野球史上に残る劇的な展開となり、この流れは作品の中でも忠実に再現された(ナゴヤ球場「1973年 10-20」および阪神タイガース#世紀の落球とV9の項を参照)。当然のことながら本作品企画時にはこのような展開になることもわかっていなかったわけであり、現実のペナントレースの展開がアニメ作品のストーリーに影響を与えることとなった。
  • 柳田理科雄が『空想科学漫画読本』で「ハイジャンプ魔球」と「大回転魔球」を検証している。柳田は「分身魔球については『空想非科学大全』で検証した」と書いているが、実際には、『非科学大全』では忍者の「分身の術」を例に「素早い動きによる分身」の原理を説明しただけで、直接『侍ジャイアンツ』の「分身魔球」を扱ってはいない。
  • 分身魔球に目が慣れた結果、捕球できるようになった八幡は、打者となれば分身魔球を打つことも可能だが、誰も八幡のトレードは考えていなかった。『新・巨人の星』の蜃気楼の魔球も一種の分身魔球だが、これは「捕る原理」が同時に「打つ原理」となった。
  • アニメの名場面を紹介するバラエティー番組で『侍ジャイアンツ』の魔球が紹介される場合、最終回で全ての魔球が出るので、オープニングも含め、最終回の映像が使われることが多い。
  • 2002年12月14日放送されたスーパースペシャル'02「徳光&所のスポーツえらい人グランプリ」で、侍ジャイアンツの魔球が再現された。分身魔球(双子の兄弟が並んでマウンドに立ち、どっちが投げてくるかわからない)、ハイジャンプ魔球(トランポリンで高く飛んでから投球する)にメジャーリーガーのボンズ、ジアンビー、ウィリアムズが挑戦。当初は戸惑った打者たちも、最後は目が慣れて、ボンズにはホームランを打たれた。なお、同番組では『巨人の星』の大リーグボール2号・消える魔球も再現された(マウンドとホームベースの間に置かれた装置から煙が出てくるというもの)が、これもあえなく打たれている。
  • 2006年11月4日よりキッズステーションで行われている放送では、各話終了後に『侍ジャイアンツのつぼ』というミニ解説が付いている。科学的に見た場合、番場が投げる球のスピードはハイジャンプ魔球の速度はリニアモーターカーに匹敵し、エビ投げハイジャンプ魔球では旅客機よりも速いことが分かった。
  • アニメ版において、番場蛮がバッターボックスに向かう際に「侍ニッポン」(作詞:西條八十、作曲:松平信博)の替え歌を歌っているが、著作権上の理由により再放送時やDVD版ではハミングに変更されている。
  • 井上コオは後年、魔球が出てくるリトルリーグ漫画『ほえろ!闘志』を、『コミックボンボン』(講談社)で連載している。出てくる魔球の一部に、本作との類似性が見られる。

脚注[編集]

  1. ^ 本作中では、「侍」ではなく「サムライ」、「ジャイアンツ」ではなく「巨人」で、ほぼ統一されている。
  2. ^ 西村繁男『さらばわが青春の「少年ジャンプ」』(1994年飛鳥新社)によると、講談社の『週刊少年マガジン』に掲載された『巨人の星』はこの独占契約に反するものであったが、当時の長野規編集長が漫画界のためにあえて黙認したという。しかし、大野茂著『サンデーとマガジン』(2009年4月、光文社)によると、1965年に『少年マガジン』の内田勝編集長が読売ジャイアンツ広報の坂本幸夫にYGマークと巨人軍選手の『巨人の星』での使用を直談判、ジャイアンツ側がそれを了承し、集英社に契約を破棄したとある(P210)。
  3. ^ 当時の編集長は初代編集長の長野規
  4. ^ 前掲『さらばわが青春の「少年ジャンプ」』、同西村繁男『まんが編集術』(1999年白夜書房
  5. ^ 本作内では特に観客の顔に、のちの車田を思わせる絵柄が確認できる。
  6. ^ ジャンプ・コミックス第1巻。梶原一騎のあとがき。
  7. ^ 漫画版のちょうど半分までは魔球が登場せず、相手のフォームの隙やクセを突き合う、研究と洞察による作戦で話が進行する。
  8. ^ 豊福きこう著『水原勇気 0勝3敗11S』(1992年情報センター出版局)第四章
  9. ^ 本作のアニメ版の作画監督を務めた大塚康生による。『リトル・ニモの野望』(2004年徳間書店)、『大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽』(2006年実業之日本社)。漫画評論家の米沢嘉博による『戦後野球マンガ史 手塚治虫のいない風景』(2002年平凡社
  10. ^ 米沢嘉博『戦後野球マンガ史 手塚治虫のいない風景』(2002年平凡社)。『別冊宝島 70年代マンガ大百科』(宝島社、1996年)
  11. ^ 実在の巨人軍では黒沢俊夫を記念した永久欠番となっている
  12. ^ 本作では、「長」表記で統一されている。
  13. ^ 連載期間中の史実では、1973年まで空き番、1974年は片岡宏雄コーチが着用。
  14. ^ 年齢と学年の明記はないが、学生服を着て理香を君付けで呼んでいること、アニメ版では大学進学の話が出ていることから、理香と同学年(高校3年生)として描かれる。
  15. ^ 阪神タイガースからフリーエージェントした際、藪恵壹投手が背番号13を着用。
  16. ^ 連載期間中の史実では、鈴木皖武投手が着用。
  17. ^ 史実では1980年まで空き番。その後打撃投手・コーチの背番号として使用後、2013年現在は高木守道監督が着用。
  18. ^ 連載期間中の史実では、青木勝男捕手(1974年)・劔持節雄外野手(1972年以降)が着用。
  19. ^ 連載期間中の史実では、森中千香良(通晴)投手(1971年)・小林浩二外野手(1972年以降)が着用。
  20. ^ 史実では1981年まで空き番。その後打撃投手・ブルペン捕手の背番号として使用後、2013年現在は筒井壮コーチが着用。
  21. ^ もともと高畑、宮崎らの追求する作風とは大きく異なっていたこともあり、後年に雑誌『熱風』2009年2月号でのインタビューで、宮崎は「僕は野球に夢中になっている人間のことを、本当のことを言うと、理解できないんです」「『巨人の星』を一生懸命やった楠部さん(当時のAプロ社長)を悪く言う気はないです。でも僕らと違うなと思ってました。僕らというのはパクさん(高畑勲)とか、違うものを作りたい人間達のことです」とコメントしている。
  22. ^ 大塚康生・著『作画汗まみれ 改訂最新版』(2013年・文春ジブリ文庫)P.212-213、222-223より。
  23. ^ 91年にビデオ化された際にTVサイズの音源が発見された。本放送では一回のみ使用(バップから発売された『子門真人 ヴォーカル・コンピレーション SONG FOR HEROS〈赤盤〉』の解説書によると第31話説が有力とのこと)。TVサイズがサントラCD等に収録されている。後にフルサイズの音源が発見され、東京ムービーレコードによりiTunes Store(ACC)やAmazon(MP3)でDL販売されている。
  24. ^ 2009年のTOKYO MX放送時は"酋長"という言葉が放送禁止用語扱いになるため「ウルフ・チーフ現わる!」に変更された。

参考資料[編集]

  • 『別冊宝島 いきなり最終回part2 名作マンガのラストシーン再び』(1991年、JICC出版局)
  • 『別冊宝島 このアニメがすごい!』(1997年、宝島社)

外部リンク[編集]

よみうりテレビ制作・日本テレビ系列 日曜19時台後半枠
前番組 番組名 次番組
侍ジャイアンツ