ドラえもん のび太と翼の勇者たち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ドラえもん
のび太と翼の勇者たち
監督 芝山努
脚本 岸間信明
原作 藤子・F・不二雄
製作 シンエイ動画テレビ朝日小学館
出演者 レギュラー
大山のぶ代
小原乃梨子
野村道子
たてかべ和也
肝付兼太
ゲスト
知念里奈
森繁久彌
音楽 堀井勝美
主題歌 Love you close/知念里奈
編集 岡安肇
配給 東宝
公開 日本の旗 2001年3月10日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 30億円
前作 ドラえもん のび太の太陽王伝説
次作 ドラえもん のび太とロボット王国
テンプレートを表示

ドラえもん のび太と翼の勇者たち』(ドラえもん のびたとつばさのゆうしゃたち)は、2001年3月10日に公開されたドラえもん映画作品。および、藤子・F・不二雄プロによって漫画化され、『月刊コロコロコミック』2001年2月号から2001年3月号に掲載された大長編ドラえもんシリーズの作品。映画シリーズ第22作、大長編シリーズ第21作(まんが版映画シリーズ4)。漫画版には番外編である短編も存在する。また『2001 DORAEMON EARTH PATOROL 21世紀地球パトロール隊』と題した、自然を守ろうキャンペーンも行われた。

主題歌を歌う知念里奈が声優に初挑戦した。また森繁久彌が特別出演している。同時上映は『がんばれ!ジャイアン!!』『ドラミ&ドラえもんズ 宇宙ランド危機イッパツ!』。

あらすじ[編集]

のび太しずかドラえもんたちが出会った鳥人の少年グースケ。鳥人の世界バードピアから人間界に迷い込んだという。

グースケ自作の人力飛行機スノーグース号を一緒に修理し、グースケのテストフライトを見守っていたのび太たち。だが、グースケの墜落現場をソフトクリーム(漫画ではポテトチップ)を食べながら見ていたジャイアン、スネ夫がその時目撃する。2人はスノーグース号につかまり、そのまま謎の穴に3人を追ってバードピアへやって来たのび太たちは、ドラえもんのひみつ道具バードキャップ」で鳥人となり、人間界の鳥類を保護する「渡り鳥パトロール隊」の入隊テスト「イカロスレース」に挑むこととなる。グースケもスノーグース号でレースに挑む。

だがその影では、人類を憎悪する鳥人たちが、人間界侵攻のために古代の怪物フェニキアを蘇らせようとしていた。のび太やグースケたちはバードピアを救うため、伝説の勇者「イカロス」と共にフェニキアに立ち向かう。

舞台[編集]

バードピア
から進化した人類「鳥人」の世界。鳥類学者・鳥野が鳥類以上の生物の出現する以前、太古の時代へと自身のタイムマシンを用いて移動し鳥類による楽園を創造しようとしたが、手違いで異世界に飛ばされてしまい、其処をそのまま鳥の楽園としたのが始まり。鳥と鳥人たちの楽園だが、人間たちを「鳥類を迫害する種族」として快く思わない者が多い。のび太たちの住む人間界のパラレルワールドに位置している。人間界と特殊な穴を通して繋がっており、その穴を目視・認識出来るのは鳥類の遺伝子を持つ者のみである。
本作では初めてドラえもんを「タヌキ」と呼び間違えずに「ネコ」と呼んでいた。

ゲストキャラクター[編集]

グースケ
- 頓宮恭子
鳥人の少年。幼少時のトラウマから自分の翼で飛ぶことができず、自作の人力飛行機「スノーグース号」でイカロスレースに挑む。食べ物の早食いではジャイアンと1、2を争う。最後は自分の翼で飛べるようになった。
実はイカロスとオーディアの息子だが誕生直後に両親と生き別れていた。
ホウ博士
声 - 永井一郎
ミミズクの考古学者で、グースケの友達。フェニキアについて石板を研究している。バードピアの中で人間を嫌っていない数少ない人物で「鳥と人間は共に生きねばならない」という考えの持ち主。
ミルク
声 - 氷上恭子
グースケのガールフレンド。グースケの家の隣に住む勝気な性格の女の子。イカロスレースに参加するが洞窟で羽に蜘蛛の糸が絡まり脱落した。
グースケの義父
声 - 島田敏
バードピア環境長官をしている。
グースケの義母
声 - 折笠愛
コックをしている。数年前の嵐の日、空から落ちてきた幼いグースケを拾い、実の息子の様に育てた。
グースケの義弟
声 - 鉄炮塚葉子
作中で誕生するグースケの義理の弟。刷り込みにより生まれた直後に見たスネ夫に懐いている。
ツバクロウ
声 - 知念里奈
イカロスレースに挑むツバメ鳥人の少年。イカロスレースではジャッジの判定によりグースケから優勝を掻っ攫う。自力で飛べないグースケを見下していたが、終盤でパトロール隊の隊長に任命されたグースケを祝っている。
トビオ
声 - 山口勝平
イカロスレースに挑むトンビ鳥人の少年。ツバクロウと共にグースケを見下していたが、終盤でパトロール隊の隊長に任命されたグースケを祝っている。
ジーグリード
声 - 大平透
カラス警備隊の長官で軍服を着たハゲワシ鳥人。渡り鳥パトロール隊だった頃に心ない人間に銃撃されたことから人類を憎悪している。翼には人間に撃たれた跡がある。その為、籠のような物で空を移動している。かつてはホウ博士を師と仰ぎ共にフェニキアの研究をしていたこともある。人間に復讐するためにフェニキアを復活させるが、フェニキアが完全に凶暴化しジーグリードに従う訳もなく、野望は失敗に終わる。
バビロン
声 - 松本保典
渡り鳥パトロール隊の隊長でハヤブサ鳥人。ジーグリードの部下で義弟。
クロウ
声 - 広瀬正志
カラス警備隊の隊長でカラス鳥人。ジーグリード直属の部下。
イカロス
声 - 津嘉山正種
バードピアに伝説として語り継がれるイヌワシ鳥人の勇者であり、グースケの実の父。ドラえもんたちの倍以上の体格の持ち主で腕の鎖を引き千切る、羽ばたきだけで監獄島の壁を破壊する、ドラえもんたち5人を乗せたまま猛スピードで飛行するなど優れたパワーと飛行能力の持ち主。かつて一度だけスモークベルトを抜けてトマリギの頂上へと行った事がありその時に鳥野博士のタイムマシンを目撃した。のび太たちが人間であることには最初から気づいていた。
元渡り鳥パトロール隊所属で当時はジークリードと同期だった。ジーグリードが負傷した責任から自ら監獄島に入り幽閉されていた。その後、グースケからフェニキア復活の話を聞かされ脱獄し、フェニキア討伐に参加する。討伐後は自由の身になった模様。
オーディアという妻がいたが、漫画では既に他界している(アニメでは不明)。嵐の日、息子のグースケと生き別れになった(当時息子は赤ん坊だった)。
オオタカ
声 - 八奈見乗児
バードピアの内閣総理大臣。イカロスレースの主催者。
鳥野博士
声 - 森繁久彌
22世紀(漫画では23世紀)の鳥類学者で本名は鳥野守。バードピアの創造主。人間嫌いであったため、鳥たちと共に暮らそうとタイムマシンで過去へと行く途中、紛れ込んだ異次元空間によってパラレルワールドへと辿り着き、バードピアを創造した。既に他界している模様。
TVアナウンサー
声 - 渡辺宜嗣
カラス警備隊
声 - 菅原淳一千葉一伸
ジーグリード直属の部下。ドラえもんをネコ扱いにした。
美容師
声 - 青野武
貴婦人
声 - 愛河里花子
ダチョウタクシー
声 - 難波圭一
タクシーを務めるダチョウ。カラス警備隊から逃げる時にドラえもん・のび太・しずかが利用した。
ツル
声 - 江森浩子
カモメ
声 - 滝沢ロコ
ニワトリ
声 - 片岡富枝
ダチョウ
声 - 茶風林
ピー子
しずかの飼っているカナリア
フェニキア
バードピアの怪物。鳥人達の天敵で、バードピアの創造主である鳥野博士による失敗作となる危険な存在で、彼によって雪山まで誘き出され封印された。後にジーグリードにより封印から目覚めさせるが、バビロンにドラえもんの「進化退化放射線源」で誤って進化させてしまい、凶暴化し再びバードピアを襲う。

また『ドラえもん のび太の創世日記』以来、久々に出木杉が登場する。本作では冒頭でのび太達に世界各地の鳥人伝説の話をした。

登場するひみつ道具[編集]

イカロスレース[編集]

渡り鳥パトロール隊の入会テストを兼ねた、バードピア最大の行事。審判および判定はバビロン隊長にゆだねられている。実況はかなり熱い。ジャイアンは、このレースのことを「タコロスレース」といったことがある。

コース構成
中央塔(謎のパラソル飛行機脱落)→森林(のび太脱落)→深い渓谷→滝の裏にある、人食い蜘蛛の巣食う洞窟(ミルクをジャイアンとスネ夫が救出、後にミルクは脱落)→中央塔→トマリギの根元(グースケ、ツバクロウ、トビオのデッドヒート)→スモークベルトの真下
ルール
コースを1周して戻り、トマリギのスモークベルトの真下に自分の羽を突き刺せばゴールとなる。しかし、グースケが優勝した際は、その後の渡り鳥パトロール隊の活動にグースケがいるとジーグリードやバビロン隊長にとって都合が悪いことが分かっていたため、レース後に、自らの翼で完飛行したもののみを合格とし、人力飛行機は失格の対象とした。バビロンは、このルールを「偉大なるイカロスの名を辱めないためにも」としている。ちなみにグースケのほかにも人力飛行機で出場した選手がいる。

スタッフ[編集]

原画
小野隆哉 神村幸子 大武正枝 小林信行 志田晴美 柴田和子
飯山嘉昌 斉藤文康 多田文男 北之原孝将 高橋博行 米田光良
船越英之 市来剛 関根昌之 中島裕一 浅野文彰 飯口悦子
木村文代 堤規至[2] 尾鷲英俊 大久保修 鈴木大司 篠原真紀子
若松孝思 木村陽子
協力
オーディオ・プランニング・ユー フィズサウンドクリエイション アトリエローク
アニメフィルム 岡安プロモーション トミ・プロダクション
京都アニメーション アニメーションDo 夢弦館
虫プロダクション 菁画舎 スタジオ・タージ
亜細亜堂 無錫馬良動画有限公司 スタジオロード
エムアイ マキ・プロダクション スタジオメイツ
手塚プロダクション マッドハウス

主題歌[編集]

オープニングテーマ - 「ドラえもんのうた
作詞 - 楠部工 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 山野さと子日本コロムビア
エンディングテーマ - 「Love you close
作詞 - 森浩美 / 作曲 - 上田知華 / 編曲 - 大坪穂稔 / 歌 - 知念里奈ソニーレコード

キャッチコピー[編集]

  • ドキドキは、空にある。
  • 21世紀最初の映画ドラえもん

脚注[編集]

  1. ^ a b 「原作」としてクレジットされている藤子・F・不二雄は「キャラクター原作」程度の意味で用いられており、この映画作品の原作者ではない。ここでの「原作作画」担当者とは漫画版を執筆した岡田康則をさすものであり、この映画作品の原作者ではない。
  2. ^ デジタル合成も担当。

外部リンク[編集]