アルプスの少女ハイジ (アニメ)
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『アルプスの少女ハイジ』(アルプスのしょうじょハイジ)はヨハンナ・シュピリ[1]の小説『ハイジ』を原作として1974年(1月6日〜12月29日)に放送されたズイヨー映像のテレビアニメ作品。全52話。 原作のタイトルはHeidis Lehr- und Wanderjahre(ハイジの修業時代と遍歴時代:1880年)及びHeidi kann brauchen, was es gelernt hat(ハイジは習ったことを使うことができる:1881年)。
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[編集] 概要
児童文学的な作品で、スイスでの生活や動物の動きなどディテール細かくアニメで表現している。何度も地上波やCSで再放送された上、キャラクターグッズやCM、公認のパロディも数多く製作されており、「フランダースの犬」とともに児童文学を原作としたアニメ作品では圧倒的知名度を誇る作品となっている。
この作品のために、スタッフはテレビアニメ史上初といわれる海外現地調査(ロケーション・ハンティング)を行った。期間は約3週間と言われている。この海外現地調査には、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一らが参加しており、その成果はリアリティの高い作品作りに生かされた。日本のアニメとしては欧州各国で広く放送された草分け的存在で、またアラブ諸国やアフリカ・アジアも含め、英語圏を除く世界中の国々で放送された。[2]それらの背景もあってか、外国の視聴者はこれが日本人が製作した作品だとは思わなかったという。美術担当の井岡雅宏はこの調査には参加しておらず、製作には相当苦労したという。この作品が好評を博した事で、以後の世界名作劇場では制作前の海外現地調査が踏襲されることになる。
製作は瑞鷹エンタープライズ(当時)の子会社、「ズイヨー映像」である。日本アニメーションは公式には本作を「世界名作劇場」シリーズに含めていないが、日本アニメーションはズイヨー映像から設備とスタッフを引き継いでいるため、実質的な製作現場は共通である。[3]
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] あらすじ
幼い頃に両親を亡くし、5歳になるまで母方の叔母のデーテに育てられたハイジは、デーテの仕事の都合で、アルムの山小屋にひとりで住んでいる、父方の実の祖父であるおじいさん(アルムおんじ)に預けられることになる。ヤギ飼いの少年ペーター、ペーターのおばあさん等の人々。子ヤギのユキちゃん、おじいさんが飼っている犬のヨーゼフやヤギのシロ・クマ、樅の木を初めとした、大自然に生きる動植物達。厳しくも優しく、懐の深さを感じさせるアルプスの大自然。何より、共に暮らすおじいさんを通じ、ハイジは様々な事を知り、学び、健やかに育っていく。
[編集] 主な登場人物
[編集] アルムの山の住人
- ハイジ(Heidi) - 全話
- 声優:杉山佳寿子
- 主人公。5歳〜9歳。スイスのグラウビンデン州マイエンフェルトの近くのデルフリ村(架空)で生まれる。明るく機転が利くが、正しいと思ったらきかない性質はおんじ譲り。又、他人の喜びや悲しみ、辛さを共感出来る、心優しい子。
- 冬場やフランクフルト滞在時を除き、裸足で過ごしている。1歳で両親と死別。5歳の時、ハイジを養育していた母方の叔母デーテの就職のため、アルムの山小屋にいる父方のおじいさんに預けられる。ペーターの母・ブリギッテの説明によると、ハイジの容姿は「お母さんのアーデルハイドみたいで綺麗だけど、目が黒くて、髪が縮れているところなんか、お父さんのトビアスやアルムおんじにそっくり」と言う。
- 本名(洗礼名)はアーデルハイド:Adelheid。ハイジは末尾の -heid から来た愛称。ドイツ語での発音はハイディに近い。
- アルムおんじ(Alm-Onji) - 1〜19、34〜52話
- 声優:宮内幸平
- ハイジの父方の祖父、トビアスの実父。原作では“Alm-Öhi(Alpöhi)”、「放牧地のおじさん」の意であり、姓・名前は不明。教育もあり、様々な土地を巡った経験を持つ。デーテが「おじさん」と呼んでいるのは、遠いながら血縁があるからである。パイプ煙草やワインを時折嗜む。70歳の時ハイジと暮らし始める。最初は無愛想で気難しい性格であったが、ハイジと接することにより次第に優しい性格を取り戻していく。
- 普段は山小屋附近で牧草を刈り、ヤギの乳でチーズを作り、商売用の木工細工の原料となる樫などを山から伐採して、食器を始め、あらゆる生活用品に加工している。そしてそれらを背負子に詰め、数日に1回の割でデルフリ村まで向かい、食料品や生活に必要な品物を購入・物々交換をするだけの日々であった。ハイジがフランクフルトから戻るまでは、ハイジが村人と付き合うことを制限していた。ある程度の信頼を置いていたヤギ飼いのペーターの家でさえ、最初はハイジを行かせるかどうか少し考えたようである。8歳になったハイジを冬のあいだ学校へ通わせるようかつて隣人であった牧師に説得されても、頑なに拒否した。しかし、フランクフルトから帰って来たハイジがグリム童話を読むのを見て、ハイジが学校に通えるよう冬の間は村で過ごす決意をする。村はずれの廃墟となっていた古い教会を改築して住居とし、徐々に村人との接触を持つようになった。
- ペーター(Peter) - 1〜18、35〜52話
- 声優:小原乃梨子→丸山裕子(劇場版)
- ハイジの友達でヤギ飼いの少年。2月生まれ。ハイジより6つ年上(11歳の頃、5歳のハイジと出会う)。性格は、はにかみやで食いしん坊。口下手で、自分の思っていることをうまく言葉で言い表せない。時にハイジに強い口調でやり込められたり、逆にハイジに厳しく言うこともある(特に山での行動について)が、口喧嘩を通じてお互いに信頼し合っている。勉強は苦手。山での彼はとっても頼もしく、鷹に襲われそうになったハイジと小鳥のピッチーを助けたり、崖から落ちそうになったハイジを命懸けで助けるなど、立派な面も多い。原作では山にハイジを訪ねてきたお医者様やクララに嫉妬するなど、人見知りの激しさがあったが、アニメのペーターはよそ者に対しても非常に友好的で、人当たりのよい性格である。
- 木工細工が得意でソリのレースの時、手作りのソリで他の生徒と同着ながらも一等を取る(このエピソードはアニメオリジナル)。クララがアルムに来た時にも、彼女を山の上の放牧場やお花畑へ連れていくため、頑丈な背負子を作った。
- 原作ではクララに嫉妬するあまり、彼女の車椅子を崖に落として木っ端微塵に壊してしまうのだが、アニメではこのエピソードは、クララが誤って車椅子を坂に落としてしまったというストーリーに変更されている。
- デーテ(Dete) - 1〜2、17〜20話
- 声優:中西妙子
- ハイジの母方の叔母。28歳〜31歳。独身。5歳のハイジをアルムへ連れて行く前は、ラガーツの温泉地に勤めていた。ハイジをアルムに預けた後、フランクフルトに行き、ゼーゼマンの親戚の家で女中奉公をする。たまたまクララの遊び相手の話を聞き、ロッテンマイヤーと直々に会い、ハイジを連れてくることを約束している。ハイジがアルムで暮らして3年後、8歳になった“未就学状態”のハイジを無理矢理フランクフルトに連れて行く。その後は物語には登場しないが、ゼーゼマンの親戚の家で女中奉公しているらしい。
- デーテ自身の弁では、ずっとハイジを幸せにしたいと願っており、ハイジを手放してフランクフルトへ行ってからも、彼女の将来を毎日心配していたという。ハイジのフランクフルト行きを思い立ったのも、デーテなりにハイジを幸せにしたいとの思いからである。あくまで結果論ではあるが、フランクフルト行きの話がなければ、ハイジとクララとの出逢いは無論、ハイジは成人するまで読み書き、村人との交流等が充分ではなかったことになるので、ハイジの人生に大きな影響を与えた人物であるとはいえる。もっとも「全てを犠牲にして」「私はこの何年か、ハイジの幸せを考えて」と言う割には、自分の都合でハイジをあちこちに預けたり、自分が連れてきたハイジをアルムに戻す時にも、多忙を理由にやって来なかったりと、自分本位な側面は否定できない。また、第1話でハイジのもとを去ったとき、ハイジがあっさりと「さようならおばさん」と別れている(おんじと別れるときの嫌がり方とは大違い)ことや、フランクフルトに連れて行くときに全くハイジがなついてこなかったところを見ると、そもそもあまり可愛がっていなかったか、もしくは他人(ウルゼルばあさんなど)に預けっぱなしだったようでもある。
- ブリギッテ(Brigitte) - 10話からのフランクフルト編以外のほぼ全話
- 声優:坪井章子→近藤高子
- ペーターの母親で、村人からは「ペーターのおかみ」と呼ばれているが、劇中でそのように呼ばれているシーンはほとんどない。物静かな女性で、ハイジの事が大好きである。他の村人同様、最初はおんじを恐れていたが、家を修理してもらったことで理解者となる。目の見えないおばあさんといつも一緒にいるため、遠くへ出かけられない様子。若い時に学校へキチンと行けなかった事情があるのか、字は読めない。発音は、「ブリギッタ」となる場合もある。
- おばあさん - 10話からのフランクフルト編以外のほぼ全話
- 声優:島美弥子→沼波輝枝(総集編では中村紀子子)
- ペーターの祖母。眼が見えない。おんじがアルムへやってきた頃の、優しいアルムおんじを知っている数少ない人物の一人である。ハイジをとても気に入っており、ハイジを一番の心の支えにしている。初めてハイジがおばあさんのもとへ遊びに行った時、おばあさんの「眼がみえないんだよ」との言葉の意味がハイジには分からず、どうしようもないと知ると大声をあげておばあさんにすがって泣いた。そんなハイジに対して、初対面にも関わらずおばあさんは「お前は何て優しい子なんだろう」と、ハイジを大好きになった。ハイジが遊びに来るのも楽しみだが、ハイジが語る山での生活あれこれ話を聞いたり、ペーターと鬼ごっこをして遊んでいる声が外から聞こえてくる事などに対して、ブリギッテと共に喜ぶ。反面、クララがアルプスにやってきたときは「ハイジを連れ戻しに来たんじゃないだろうねぇ」と悲しむなど、物事を悲観的に考えてしまう傾向がある。
- クララがアルムに滞在中、おばあさんがクララに聖書を読んでもらい、クララに「自分も人の役に立てる」ということを気付かせたが、おばあさん自身は気付いていない。
[編集] ゼーゼマン家
- クララ・ゼーゼマン(Clara Sesemann) - 19〜34、36、37、40〜52話
- 声優:吉田理保子(劇場版では潘恵子)
- フランクフルトに住んでいるゼーゼマン家の一人娘で、ハイジより4つ年上(12歳の頃、8歳のハイジと出会う)。車椅子に乗り、外出することなく生活している。幼い頃に母親を亡くし父も仕事でいつも不在のため、家の中だけで使用人らの世話を受けて育った。従順で少し大人びた発言をする事もあるが、依存心があり大人を困惑させる言動をとる事も。しかし、ハイジから聞くアルプスでの話を機に、次第に興味や関心が広がっていく。ただ、ロッテンマイヤーは、その事を快く思っていない。
アルムに来ておじいさんに見守られるなか、ハイジやペーターの手助けで歩く練習をはじめる。 - ロッテンマイヤー(Rottenmeier) - 19〜33、40、42〜48、52話
- 声優:麻生美代子(劇場版では京田尚子)
- ゼーゼマン家の執事(原作では家政婦長)。頭が固く、融通がきかないため、大騒ぎなどが大嫌い。ハイジに対しては厳しく接している。また、大の動物嫌いで、屋敷を抜け出したハイジが拾ってきた子猫に飛び掛かられて気絶するほど。気さくなおばあさまとは気が合わない。アルムを訪ねた時は、ヤギ達やヨーゼフを「けだもの」呼ばわりし、引っ掻き回されハラハラの連続だった。アーデルハイド(ハイジ)の事を、召し使いたちにお嬢様と呼ばせていた理由は、単にクララお嬢様の遊び相手だからではなく、ハイジの地位がロッテンマイヤー女史と同じ程度の地位であったことからである。
- 大富豪の執事に足る教養を持つ[4]。家事一切を取り仕切り、体の不自由なクララの為を思っての言動も多い。また、礼儀作法を知らないハイジに対しては粘り強く教育している。はじめはクララが山に行くことを訝しく思っていたが、山でクララが立ってから、最終的には山に行くことに理解を示す。なお原作では、クララと一緒にアルムの山へは行かなかった。
- セバスチャン(Sebastian) - 19〜34、40、42話
- 声優:肝付兼太(総集編では加藤治)
- ゼーゼマン家の使用人の1人。クララの身の回りの世話を全般的に行う。物分かりが良く、ハイジの良き理解者。ハイジに対して、まるで父親が娘に接するような振る舞いを見せる。ハイジの帰国時、仕事が忙しいデーテに代わってハイジをデルフリ村まで送ってくれた。デルフリでハイジと別れる際にも「山が嫌になったら、いつでもフランクフルトに帰ってきていいんですよ」と、ハイジを大切に想い接する、優しい人。但し原作の方のセバスチャンは無条件に優しいだけではなく、用心深くて計算高い一面もあり、ハイジが起こしたエピソードを利用してロッテンマイヤーをからかうシーンなどがある。ドイツ語での発音はゼバスティァンに近い。ハイジはセバスチャンを最初に見たとき「おじさん、ペーターに似ている」と話している。雰囲気もだが、容姿も確かにペーターに近いものがある。
- チネッテ(Tinette) - 19〜34話
- 声優:つかせのりこ(総集編では高山みなみ)
- ゼーゼマン家の使用人の1人。無愛想でハイジに対して少々冷たいところがある。ロッテンマイヤーが所用でゼーゼマン家を空ける時、「あの婆さんがいなくてせいせいする」という言葉通り、どちらかというと彼女はロッテンマイヤーを嫌っている様子。ハイジの起こした大騒ぎでロッテンマイヤーが大慌てするのを見て、セバスチャンと一緒にほくそ笑むといった一面もあり、彼女自身はハイジが嫌いというわけではないようだ。
- ゼーゼマン(Herr Sesemann) - 26、33、34、40、42、52話
- 声優:鈴木泰明
- クララの父親であり、銀行家。仕事で忙しく、パリに出かけているため滅多に家にはいない。そのためか、一人娘のクララを溺愛している。とても優しい人で、ハイジにもクララと同じような愛情を注いでいる。
- ハイジがやってきてからの自宅内がうまくいっていない事を察し、実母であるクララのおばあさまをフランクフルトに来てもらう様、取り計らう。ハイジがゼーゼマン家のあれこれを乱したから、と言う解釈ではなく、前々からロッテンマイヤー女史の少々行き過ぎた管理・躾などを是正する為に、実母のおばあさまを呼び寄せたと言うのが、正直な所であろう。
- おばあさま - 27〜31、47〜49、51、52話
- 声優:川路夏子(総集編では此島愛子、劇場版では麻生美代子)
- クララの父方の祖母。とても気さくかつ聡明な人で、あの厳しいロッテンマイヤーですら、この人には軽くあしらわれてしまう。ハイジに挿絵つきのグリム童話の本をプレゼントし本を読み聞かせることで、本への興味を持たせ、字の読み書きを自発的に学んでいけるようにした。又、ホームシックのハイジに気晴らしをさせようと、郊外の森に連れて行ったりと、フランクフルト滞在時のハイジにとって、一番の心の支えになった人物。
- クララ曰く、高齢ながら別荘で仕事をしているとのこと。アルムの山でのクララの生活ぶり、アルムおんじのクララに対する考えに感銘を受け、おんじにアルムでのクララの滞在を任せる。ペーターにも信頼をおいている。
- お医者様 - 26、29、30、33、40〜42話
- 声優:根本好章(総集編では中庸助)
- クララの主治医で、名はクラッセンという。ゼーゼマン家で幽霊騒動が起きた時には科学者の立場で立ち会い、騒動はハイジのホームシックが原因であるとして、ハイジをアルムの山へ帰すよう指示した。ゼーゼマンさんに頼まれて、街中へ冷たい井戸水を汲みに行ったハイジに偶然出会ったのが、初めての出会い。普段は温厚であるが、ハイジがホームシック・夢遊病とわかった時、ゼーゼマンさんの「ハイジを元気にしてから、山へ帰そう」との言葉には、医師として毅然とした態度を示す。
- クララの体を治すのは、内服薬だけではなく、不便なアルムで懸命に暮らそうというクララ自身の意欲も必要であるということに気付いた。又、クララが実際にアルムに行き一定期間過ごせるのかを直接確認する為にやってきた時には、アルプスの大自然の美しさ、たまたま出会って山小屋まで案内をしてくれたペーターの朴訥で優しい心、意見交換をして知ったおじいさんの考えや心などにより「ハイジがホームシックになるのも無理はない」と、お医者様自身の五感で感じた事を素直な表現で感銘を受けたシーンがある。この事は、クララがアルムにおいて長期滞在をし、自分の足で歩く事が可能であるかもしれないと確信に至る1つのきっかけを作った重要な場面となる。
[編集] 主な登場動物
- ヨーゼフ(Joseph)
- フランクフルト編以外のほぼ全話出演
- アルムおんじの飼っている犬で、日本のアニメのみ登場する。いつも昼寝ばかりして無愛想・マイペースを装っているが、ペーターの替わりにヤギの番をしたり、崖から転落したハイジを自らの体をクッションにして受け止めるなど、いざというときにはとても頼りになる。犬種はセント・バーナード。好物はカタツムリ。ハイジが興味を示す物に関心を持つのか、雪割草を掘り出してみたり、樅の木に降る雪がどんな音なのか耳を澄ませてみる仕草をする。又、ハイジ曰く、時々意味不明な事をするらしく、意味なく山小屋前の地面に穴を掘り続けたかと思いきや、穴を埋め戻す事なく澄ましていたりする。ハイジがアルムにやってきて直ぐに「アルムで一緒に住むのは、おじいさんと2人だけではない」と確信する象徴的なシーンにより、ハイジはヨーゼフに信頼をおくようになる。
- ユキ(Schneehoppli、角川書店版では「雪」)
- 第1〜08、13〜16、35、36、43話出演
- ハイジが「ユキちゃん」と呼んでかわいがっている子ヤギ。アルムおんじへ預けられる為に立ち寄ったデルフリ村で出会った、ハイジの最初のお友達。飼い主はシュトラールさん。乳の出が悪く潰されそうになるが、ハイジやペーターのおかげで何とか助かる。ハイジの帰国後は無事たくましく成長し、子供も生む(日本のアニメのみの設定)。その後はこの子供が「ユキちゃん」、親は「ユキ」と呼ばれる。43話以降ユキは姿を見せなくなる。原作によればユキはマイエンフェルトへ売られたとの記述があるらしい。
- シロ(角川書店版では「白鳥」)
- アルムおんじが飼っている白い方のヤギ。よく乳搾りされる。後にチーちゃんを産む。
- クマ(角川書店版では「熊」)
- アルムおんじが飼っている茶色い方のヤギ。滅多に乳搾りされるシーンは見られない。
- チーちゃん
- シロが産んだ子ヤギでアルムおんじはこのヤギを売却しようとしていたが、ハイジから必死に止められる。アルムおんじもデルフリ村で家を借りるための資金にしようとしていたようだが、結局大家が渋い顔をしたため借りることはなかった。結局廃墟と化した家をペーターやハイジと一緒に改築し、そこへ移り住む形となったため、チーちゃんは売られることはなかった。
- アバレンボウ(角川書店版では「トルコ人」)
- 飼い主はわからないが、特徴は他のヤギと違い毛並みが青黒っぽい点。他のヤギとの区別が一番しやすいヤギ。
- ペーターが飼っているヤギ
- 名称はない。特徴は頭から半身が黒の毛並みで半身から後ろは白い毛並みである。
- アトリ(角川書店版では「うそ」)
- ぶち模様が特徴の子ヤギ。ユキちゃんと同じくらいの大きさだが、品種が違い成長速度が異なるため、ハイジがフランクフルトから帰ってきても、ユキちゃんと違い殆ど大きさは変わっていなかった。飼い主の名前はないものの、子供がアトリを広場に連れてくるシーンがある。腕白な性格でしばしば群れを離れてトラブルを巻き起こす。
[編集] 原作とアニメとの相違点
- 排除した、または変更が加えられたエピソード
- 原作は「信仰の大切さ」が最大のテーマとなっているが、アニメでは宗教色を極力排除してある。
- クララのおばあさまは、気さくである点では共通しているが、原作ではハイジに聖書を読むことや毎日のお祈りを推奨するなどの点が、アニメではほとんど省略されている
- 原作ではハイジもその影響で熱心なキリスト教徒になり、おんじに「神の元」に回帰することを勧める。おんじも遂に神に対して涙を流して過去を悔い改め、村人と和解する。おんじの多くの不幸は神と対立したことが原因と結論付けられている。アニメでは「ハイジの存在」こそがおんじの変化の最大の理由として描写される。
- 原作ではフランクフルトでハイジがいくら神に「山に帰りたい」という願いをしても叶えられないことを理由にお祈りを中止するエピソードがあり、クララのおばあさまが「神が今ハイジを山に帰すよりもしばらくフランクフルトに滞在させて、あとから山に帰すほうが良い」と考えているからと諭して信仰の継続を約束させ、結果的にすべてがそのとおりになるが、アニメではすべて排除されている。
- 原作では終盤に、ペーターにとって山で唯一の友人であるハイジが、クララの滞在中はペーターと山の牧場に行く時間がなくなったために、「クララはハイジを自分から奪った」と考えたペーターが、クララをフランクフルトに帰すことを企んで車椅子を壊すのだが、アニメではなかなか歩行訓練がうまくいかない自分に苛立ったクララが誤って壊すことになっている。
- 原作にあるお医者さまとの同居のエピソードや、お医者様がおんじ亡き後にハイジの後見人になることを、おんじに約束するなどのエピソードが、アニメでは排除されている。
- 原作ではアルムの山にロッテンマイヤーがクララと一緒に付いて行かず、代わりにクララのおばあさまが最初から付いてくる。ロッテンマイヤーは現地事前調査を行ったセバスチャンから「山はケダモノだらけ」と脅されたために行かなかったことになっている。アニメでははじめにロッテンマイヤーが同行し、途中でおばあさまと交代する。
- 原作ではクララたちがアルムの山に訪ねに行く前に、ラガーツの温泉で6週間ほど療養している。アニメでもラガーツの温泉地に行っているが、療養期間が異なると思われる。(アニメでは1〜2週間程度滞在した様子)
- 原作は「信仰の大切さ」が最大のテーマとなっているが、アニメでは宗教色を極力排除してある。
- 付け加えられたエピソード
- ヨーゼフ等のアニメオリジナルキャラクター。
- ヒワの雛ピッチーのエピソード。
- 子ヤギのユキが殺されかけるエピソード。
- ユキの成長と、ユキやシロの子ヤギの誕生。
- ソリ滑りの大会のエピソード。
- ハイジ、クララ、ペーターの3人が牧場へ出かけるエピソード。
- クララのおばあさまが開くパーティー。
- クララが立てるようになるまでのエピソード。
- 最終回のクララがハイジにあてた手紙
細かい点は他に幾つもある。
[編集] スタッフ
[編集] 声の出演
- 矢田耕司(トマシ[第1話にて馬車の御者を務めた老人]・猟師)
- キートン山田(デルフリ村の学校の先生)
- 山本圭子(村の少年)
- はせさん治(村人)
- 峰恵研(シュトラール)
- 野沢雅子(フランクフルトのオルガン弾き)
- 田中亮一(猟師)
- 中島喜美栄(シュトラールの母親)
- 永井一郎(デルフリ村の教会の牧師)
- 三枝みち子(村人)
- 戸部光代(村人)
- 島田彰(クララの家庭教師)
- 水鳥鉄夫(フランクフルトの教会の塔守)
- 山賀裕二(森の少年)
- 清水秀生(森の少年)
- 長谷川充弘(フランクフルトの住人)
- 中谷ゆみ(フランクフルトの住人)
- 八奈見乗児(デルフリ村の家主)
- 小宮和枝(村の少年)
- 井上和彦(村人)
- 北川国彦(村人)
- 神谷明(村人)
- 沢田敏子(ナレーター(劇場版では前田敏子))
[編集] 主題歌・挿入歌
- オープニングテーマ
- 『おしえて』
- エンディングテーマ
- 挿入歌
- 『ユキとわたし』
- 作詞:岸田衿子 作曲:渡辺岳夫 編曲:松山祐士 歌:大杉久美子
- 『夕方の歌』
- 『アルムの子守唄』
- 作詞:岸田衿子 作曲:渡辺岳夫 編曲:松山祐士 歌:ネリー・シュワルツ
- 『ペーターとわたし』
- 作詞:岸田衿子 作曲:渡辺岳夫 編曲:松山祐士 歌:大杉久美子
- 参考資料
テレビ漫画『アルプスの少女ハイジ』 発売元:日本コロムビア(KKS-4098)
[編集] 放送リスト
| 話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出助手 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1話 | 1974年1月6日 | アルムの山へ | 吉田義昭 | (クレジットなし) | 早川啓二 |
| 第2話 | 1月13日 | おじいさんの山小屋 | 横田和善 | ||
| 第3話 | 1月20日 | 牧場で | 早川啓二 | ||
| 第4話 | 1月27日 | もう一人の家族 | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第5話 | 2月3日 | 燃えた手紙 | 黒田昌郎 | 早川啓二 | |
| 第6話 | 2月10日 | ひびけ口笛 | 山崎修二 | 小園井常久 | |
| 第7話 | 2月17日 | 樅の木の音 | 大川久男 | 富野喜幸 | 横田和善 |
| 第8話 | 2月24日 | ピッチーよどこへ | 山崎修二 | 早川啓二 | |
| 第9話 | 3月3日 | 白銀のアルム | 黒田昌郎 | 小園井常久 | |
| 第10話 | 3月10日 | おばあさんの家へ | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第11話 | 3月17日 | 吹雪の日に | 斉藤博 | 早川啓二 | |
| 第12話 | 3月24日 | 春の音 | 吉田義昭 | 黒田昌郎 | 横田和善 |
| 第13話 | 3月31日 | 再び牧場へ | 富野喜幸 | 早川啓二 | |
| 第14話 | 4月7日 | 悲しいしらせ | 小園井常久 | ||
| 第15話 | 4月14日 | ユキちゃん | 斉藤博 | 横田和善 | |
| 第16話 | 4月21日 | デルフリ村 | 大川久男 | 黒田昌郎 | 早川啓二 |
| 第17話 | 4月28日 | 二人のお客さま | 池野文雄 | 小園井常久 | |
| 第18話 | 5月5日 | 離ればなれに | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第19話 | 5月12日 | フランクフルトへ | 山崎修二 | 早川啓二 | |
| 第20話 | 5月19日 | 新らしい生活 | 佐々木守 | 黒田昌郎 | 小園井常久 |
| 第21話 | 5月26日 | 自由に飛びたい | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第22話 | 6月2日 | 遠いアルム | 斉藤博 | 早川啓二 | |
| 第23話 | 6月9日 | 大騒動 | 吉田義昭 | 富野喜幸 | 小園井常久 |
| 第24話 | 6月16日 | 捨てられたミーちゃん | 黒田昌郎 | 横田和善 | |
| 第25話 | 6月23日 | 白パン | 斉藤博 | 早川啓二 | |
| 第26話 | 6月30日 | ゼーゼマンさんのお帰り | 大川久男 | 斉藤博 | 小園井常久 |
| 第27話 | 7月7日 | おばあさま | 佐々木守 | 富野喜幸 | 横田和善 |
| 第28話 | 7月14日 | 森へ行こう | 山崎修二 | 早川啓二 | |
| 第29話 | 7月21日 | ふたつのこころ | 富野喜幸 | 小園井常久 | |
| 第30話 | 7月28日 | お陽さまをつかまえたい | 斉藤博 | 横田和善 | |
| 第31話 | 8月4日 | さようならおばあさま | 奥田誠治 | 早川啓二 | |
| 第32話 | 8月11日 | あらしの夜 | 山崎修二 | 小園井常久 | |
| 第33話 | 8月18日 | ゆうれい騒動 | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第34話 | 8月25日 | なつかしの山へ | 横田和善 | 早川啓二 | |
| 第35話 | 9月1日 | アルムの星空 | 吉田義昭 | 黒田昌郎 | 小園井常久 |
| 第36話 | 9月8日 | そして牧場へ | 早川啓二 | 横田和善 | |
| 第37話 | 9月15日 | 山羊のあかちゃん | 大川久男 | 富野喜幸 | 早川啓二 |
| 第38話 | 9月22日 | 新しい家で | 山崎修二 | 横田和善 | |
| 第39話 | 9月29日 | がんばれペーター | 奥田誠治 | 早川啓二 | |
| 第40話 | 10月6日 | アルムへ行きたい | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第41話 | 10月13日 | お医者さまの約束 | 佐々木守 | 山崎修二 | 早川啓二 |
| 第42話 | 10月20日 | クララとの再会 | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第43話 | 10月27日 | クララの願い | 奥田誠治 | 早川啓二 | |
| 第44話 | 11月3日 | 小さな計画 | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第45話 | 11月10日 | 山の子たち | 奥田誠治 | 早川啓二 | |
| 第46話 | 11月17日 | クララのしあわせ | 富野喜幸 | 横田和善 | |
| 第47話 | 11月24日 | こんにちはおばあさま | 山崎修二 | 早川啓二 | |
| 第48話 | 12月1日 | 小さな希望 | 奥田誠治 | 横田和善 | |
| 第49話 | 12月8日 | ひとつの誓い | 富野喜幸 | 早川啓二 | |
| 第50話 | 12月15日 | 立ってごらん | 奥田誠治 | 横田和善 | |
| 第51話 | 12月22日 | クララが歩いた | 富野喜幸 | 早川啓二 | |
| 第52話 | 12月29日 | また会う日まで | 奥田誠治 | 横田和善 |
[編集] その他
- テレビアニメの最高視聴率は1974年12月8日放送、49話「ひとつの誓い」の26.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
- テレビアニメ主題歌のシングルは日本で120万枚を売り上げた[5]ほか、ヨーロッパ各国でもミリオンセラーになった。現在でも名曲として人気のあるこの主題歌は、国内での録音に、スイスで現地録音したヨーデルとアルペン・ホルンをミックス・ダウンするという、手のこんだものであった。当時の常識では、アニメ音楽のために多額の費用をかけて海外録音をするというのは、前代未聞だった。実際、主題歌を制作したコロムビア社の経理部長は、担当音楽ディレクターだった木村英俊に対して「スイスに遊びにいくんだろう」と毒づき、海外録音の経費を出すことを拒否した。そのため木村は、自腹を切ってミキシング・エンジニアを連れてスイスに行かねばならなかった。こうして完成した録音は、大ヒットした。くだんの経理部長は、その後、木村と「なんでも相談を聞いてもらえる関係」になったという[6]。
- TCJ動画センター版「アルプスの少女ハイジ」もパイロット版フィルムとしては存在する。なお、このパイロット版フィルムのキャラクターデザインは、当時新人だった芦田豊雄が担当している。そしてハイジのヘアスタイルが長い三つ編みである事等の相違点が存在する。
- 2000年から放送が開始される予定で本作のリメイクアニメ「アルプスの少女ハイジとクララ」が企画されていたが、最終的には制作されないまま企画そのものが消滅してしまった。 キャラクターデザインは、元祖ハイジに作画で参加した櫻井美智代が担当している。 [1]
- 三鷹の森ジブリ美術館にて、2005年5月 - 2006年5月に『アルプスの少女ハイジ展 〜その作り手たちの仕事〜』が開催され、宮崎駿が詳細な解説を行った。
- 劇中のカウベル音は、わざわざ現地まで出向いて録音したものを使用。何気ない効果音だがスタッフのリアリズム追求の賜物であり、この作品の完成度の高さを象徴するものである。
- ハイジの声を担当した杉山佳寿子の後日談によると、ハイジ放映開始後暫くは決して高い視聴率ではなかった。しかし、文部省(当時)などの推薦と言った高い評価を受け、1年間の放映続行が決定され、次第に高視聴率を得る番組になったと言う。
- 現在、テレビ番組などの「懐かしのアニメ」企画で映像つきで紹介される際に、著作権表記「(C)ZUIYO」に加え、オフィシャルサイトのURL「www.heidi.ne.jp」も必ず併記される。
- 2009年5月から放映されている日産・ノートのテレビCMでは『The World of GOLDEN EGGS』の作風でリメイクされたハイジ(声・友近)が登場。『低燃費少女ハイジ』という題名がつけられている。なお、日産公式サイトのキャラクター紹介には本家とゴールデンエッグス仕様の両方のデザインが掲載されている。
- また、2009年11月から放映されているau(KDDI/沖縄セルラー電話)のテレビCM「ガンガントーク」(指定通話定額)篇では土屋アンナのシャウトしたボーカルに合わせたのち、バックの巨大スクリーンにハイジの驚愕した顔(通称「バビョ〜ン顔」)が登場する。
- 劇中でおんじがハイジに食べさせた「火で炙って溶かしたチーズの塊をのせたパン」のあまりにおいしそうな描写は、当時の放送を見ていた子供達の心をつかみ、今もなお多くの人たちの憧れの食べ物となっている。
- オープニングのハイジが乗っているブランコの長さは、振り子の周期から計算して約37.8メートルとされる。
| フジテレビ系 カルピスまんが劇場/カルピスこども劇場 | ||
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| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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アルプスの少女ハイジ
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[編集] 脚注
- ^ アニメでの原作表示はヨハンナ・スピリ
- ^ International broadcast, Wikipedia(en)
- ^ 「アルプスの少女ハイジ」という日本語名称の商標権や、アニメ作品の著作権は、瑞鷹株式会社が保持している。現在、ライセンスを管理しているのは瑞鷹株式会社の関連会社株式会社サンクリエート(東京都墨田区)である。
- ^ 丸善インフォメーション-ゲストルーム-小田部羊一さん
- ^ 木村英俊『THEアニメ・ソング―ヒットはこうして作られた』p.174。
- ^ 木村英俊『THEアニメ・ソング―ヒットはこうして作られた』ISBN 978-4-04-853152-8
[編集] 関連項目
- ハイジクラブ - 両国にある公式直営店舗
- 山梨県立フラワーセンター ハイジの村
[編集] 外部リンク
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